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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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ヤマトクチキカ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/29(Tue) 20:40:14 No.3525  引用 
先日、茨城の山でヤマトクチキカが群れでホバリングしているのに遭遇しました。標高1000m近い場所でしたが、今頃発生しているのですね。

立ち上がって羽ばたいているような、独特の飛び方ですね。

木がかぶっている薄暗い場所だったので、カメラで狙いが定まらず、勘で200枚ぐらい連写したら数枚写っていました。


Re: ヤマトクチキカ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/29(Tue) 20:41:37 No.3526  引用 
林道の様子です。

Re: ヤマトクチキカ 投稿者:達磨 投稿日:2007/05/30(Wed) 09:12:41 No.3528  引用 
皆さんはじめまして。

以前ガガンボダマシの群飛を撮ろうと大量のフィルムと小遣いを無駄に消費したことがあります。200枚とはデジタルカメラあればこそですね。

Re: ヤマトクチキカ 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/30(Wed) 10:02:42 No.3529  引用 
市毛様 本種の初めてのホバリング中の写真で,貴重なものですね.群飛位置も概して高いのでご苦労があったことと思います.本種の群飛時の雄の飛翔姿勢は今回の写真の通りでして,体軸をほぼ60度くらいに保って,後脚を直線状にして斜め下方に伸ばす特徴的なものです.(補足:後脚の付節はかかとを返すように曲がっていたかと記憶しています)


本種に類似して翅がさらにガラス様透明,小楯板が広範囲に暗褐色,腹部一様に暗褐色,後脛節が本種同様に肥大する未記載種については,唯一回紀伊半島大塔山で群飛を観察しました.それはアタマアブ科のVeralliaで時折観察できるように,数mの高さの木の枝の下で2mほどの距離を水平往復飛翔をするものでした.

北米東部のAxymyia furcataを含めて他の種ではまだ群飛飛翔が観察されていません.

私はヤマトクチキカの群飛は何回か観察していますが,写真に撮っていません.市毛さん,写真を含めて是非報文にして下さい.

なお,モイワキノコバエモドキPachyneura fasciataではヤマトクチキカにやや姿勢が似て,ただ前脚を万歳をしたように体の後上方に伸ばしています.この格好で樹幹に沿うように地上1−2mの高さで,30cmくらいの距離で上下往復運動をしばらく繰り返した後に,また別の樹で同じ行動を繰り返します.これからが北海道での本種の発生期ですので,同地で採集などに行かれる方は,観察・写真撮影をしてみてください.ハマダラハルカ雄の樹幹(電柱)の上での上下スキップ飛翔とはまた別の行動です.

Re: ヤマトクチキカ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/30(Wed) 20:42:16 No.3533  引用 
アノニモミイア様。

撮影場所でのホバリングの高さは、1.5〜2m程でした。
最も密度が高かった場所では、20〜30頭がホバリングしており、時折10頭位が密集する行動を見せていました。

別の場所では、3m近い高所をホバリングしていました。

どちらも木陰でしたが、撮影した場所のほうが下枝が低かったです。したがって、定位の目印になる下枝から一定の距離とっていたのかもしれません。

どちらにしても、最初はクチキカだとは気がつきませんでした。オドリバエと思ってネットを振ったところ、クチキカだったので驚きました。

アノニモミイアさんが色々とおだててくれるので、珍しくホバリングの写真を撮ってみようと思った次第です;^_^)

ハナアブとハエってやっぱり違う... 投稿者:珍カラ 投稿日:2007/05/29(Tue) 16:39:07 No.3524  引用 
ハナアブをgoogle画像検索したところ明らかに女性で有ろうと思える写真がたくさん。それならばとハエで検索したところ何と言うかこうラジカルなコメントがたくさん・・・

Re: ハナアブとハエってやっぱり... 投稿者:ハエ男 投稿日:2007/05/29(Tue) 23:57:20 No.3527  引用 
珍カラさん>
できれば、質問したい内容、または情報発信したい内容をまとめていただけるとありがたいです。

ハナアブとハエについてはハナアブは生物分類学的にはアブではなくハエに近い仲間になります。(中国では花虻とは言わず食牙蝿と呼んでいます)

はじめまして 投稿者: 投稿日:2007/05/02(Wed) 16:15:45 No.3418  引用 
先日アノニモミイアさんのところへお邪魔したときにこの掲示板を教えていただきました。よろしくお願いいたします。
さっそくですが、ムシヒキの種名が知りたく投稿いたします。冬虫夏草の1種通称ツノダシムシヒキアブタケ(どうもハエヤドリタケの無性生殖世代と思われます)に寄生されています。生きているムシヒキというわけにいかず申し訳ありませんが、この場所ではこの種のムシヒキアブだけが寄生を受けており、たいへん面白いと思います。総数はいままでに60-70個体ほど見たでしょうか。このムシヒキはマガリケムシヒキかなと思いますがわかりません。場所は佐賀県の標高300mほどの地点です。


Re: はじめまして 投稿者: 投稿日:2007/05/02(Wed) 16:16:40 No.3419  引用 
同じ種だと思います。

Re: はじめまして 投稿者: 投稿日:2007/05/02(Wed) 16:17:57 No.3420  引用 
これもそうです。

Re: はじめまして 投稿者: 投稿日:2007/05/02(Wed) 16:22:19 No.3421  引用 
何枚も貼り付けて申し訳ありません。もう一枚だけ貼っておきます。
ムシヒキが菌にどのような状況で感染するのかわかりませんが、このようにして固着して死んでいるのが見つかる範囲は極狭い範囲で、このような発生地を『坪』と呼ぶそうです。


Re: はじめまして 投稿者:ハエ男 投稿日:2007/05/02(Wed) 19:58:17 No.3422  引用 
pierisさん>興味深い画像をありがとうございます。
残念ながら画像では種の特定は出来ないと思われます。
後頭部の毛がL字状に大きく曲がっていればマガリケムシヒキ類であるといえるのですが、後頭部が良く見えないので、判断できないといったところです。

ムシヒキの冬虫夏草は始めてみました。

Re: はじめまして 投稿者: 投稿日:2007/05/02(Wed) 20:36:03 No.3423  引用 
ハエ男さん、初めまして。
コメントありがとうございます。このようにみすぼらしく風化?状態にあるので種の特定は恐らく不可能だろうと思っていました。これらの画像は1,024×768にサイズダウンもしくはトリミングしたものを再加工して投稿しました。オリジナル画像は今は別の場所に保管しています(まだ他のたくさんの画像があります)ので、念のために後日にでも後頭部が写っている写真が中になかったか探して見ましょう。

このツノダシムシヒキアブタケは全国的にも大変に珍しいものらしく、ネットの検索でもほとんど引っかかってきません。幸いにも坪が見つかりましたので4年ほど継続観察をしているところです。


Re: はじめまして 投稿者:ハエ男 投稿日:2007/05/02(Wed) 23:59:53 No.3424  引用 
5枚目の画像でははっきりと後頭部の毛が大きく曲がっているのが見えますので、マガリケムシヒキ類であることがわかります。どうやら♂の画像と♀の画像が混じっているようですが、1枚目と2枚目の画像の前腿節先端が赤褐色になっているところから(ナミ)マガリケムシヒキになるのではないかと考えられます。(もしかしたらハラブトマガリケムシヒキの可能性もありますが・・)

Re: はじめまして 投稿者:バグリッチ 投稿日:2007/05/04(Fri) 22:24:49 No.3425  引用 
こんちは。
 感激です。ツノダシムシヒキアブタケ!

 珍しいものなんですね。当然、私は見た事ありません。
 ツクツクボウシタケとヤンマタケまでが限界です。
 スッゴク見てみたいです。
 是非、観察・研究をお続け下さい。

 ではまた。

Re: はじめまして 投稿者: 投稿日:2007/05/29(Tue) 11:48:29 No.3518  引用 
ハエ男さん、バグリッチさんコメントありがとうございます。
大変遅くなりました。在庫の写真の中には曲がった毛の部分が鮮明に写っている写真はあまりありませんでした。


Re: はじめまして 投稿者: 投稿日:2007/05/29(Tue) 11:53:37 No.3519  引用 
この冬虫夏草の坪に行ってきました。幸い同種と思われるムシヒキが何頭もいました。ストロボ使用で見難いですが、全身の写真を写してきました。
♂です。


Re: はじめまして 投稿者: 投稿日:2007/05/29(Tue) 11:55:07 No.3520  引用 
同じく♂です。

Re: はじめまして 投稿者: 投稿日:2007/05/29(Tue) 11:57:12 No.3521  引用 
こちらは♀です。写しに行ったのは5月の27日でしたが♀のほうが多かったです。

Re: はじめまして 投稿者: 投稿日:2007/05/29(Tue) 12:03:18 No.3523  引用 
もう一枚♀です。私のほうは種の同定までは必要ありませんのでマガリケムシヒキの1種とさせておこうと思っております。
このムシヒキにだけしかこの場所では寄生が認められませんので、大変興味深いです。
ありがとうございました。

カオスジモモブト! 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/28(Mon) 07:10:54 No.3515  引用 
こんにちは

例のトゲナガ近似の追加を狙って新潟のフィールドに出かけてみました。が、追加はできず・・・

ですが、山頂部のキタゴヨウの倒木でテリトリーを形成するクロハラナガハナアブモドキやキョウトハナアブと共にこいつが採れました!

新潟県初記録でしょうか。


Re: カオスジモモブト! 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/28(Mon) 20:00:37 No.3516  引用 
昔作った検索表では、下後側板の毛の有無しか書かれておらず、手元に標本が無いこともあり、触角以外の区別点がうろ覚えです。
オスの顔の中条部が黒い(微粉を欠く)ので、大丈夫だとは思います。
昔撮った触角の写真を添付します。

恐らく、新潟からの初記録になると思いますが、越佐昆虫同好会の最近の会誌の確認が必要だと思います。
(カオスジモモブトは2004年が初記録。当然、櫻井(2002)新潟県産ハナアブ科目録には未収録)

かなり使えるとは思うのですが、... 投稿者:珍カラ 投稿日:2007/05/26(Sat) 13:28:15 No.3505  引用 
八重咲きのクチナシを陽あたり良く風通しの悪いところで栽培すると
葉がベトベトしてくるのですが、そこに多種の微細な「1mm前後」の
飛ぶ虫が訪れるのですが、これってトラップとして結構有効だと思うんですが・・・

Re:トラップの目的 投稿者:ハエ男 投稿日:2007/05/27(Sun) 10:05:11 No.3507  引用 
虫を捕らえるトラップとしては有効かもしれませんね。

ただ、どういう目的でトラップをかけるのかが重要になってくると思います。

ただ単に防虫・防除のみの目的でしたら粘着式のトラップでも有効なので、お話しの八重遅咲きのクチナシでも良いかもしれませんが、かかった獲物を回収していろいろと見ようとするには問題が出てきます。(翅や体の剛毛がめちゃくちゃになっちゃいますと種の同定が難しくなるのです。)

ですから、私たちが双翅目採集のためのトラップをかける場合はできるだけ翅や剛毛を壊さないような方法はないかと試行錯誤してます。

Spheginaに挑戦 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/14(Mon) 19:05:00 No.3462  引用 
大きく撮影できるのを武器に、繊細で美しいSpheginaを撮影し始めました。腰のくびれがいいですよね。

会津の猪苗代町で7月上旬に採集されたナガハナダカチビハナアブ:Sphegina elongata Shiraki et Edashige,1953です。
北隆館の3巻にツノチビヒラタアブとして載せられている種です。でも、背面からの写真だけでは判りにくいです。


Re: Spheginaに挑戦 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/14(Mon) 19:11:43 No.3463  引用 
ツノチビーの角がこの写真です。
第4腹板の片側が突出して角を形成しています。
背面の写真もよく見ると、第3、第4背板の後縁は斜めになっており、すごく特徴があります。

ところで、Sphegina属はAsiospheginaと基亜属に区分されているようですが、どこで亜属を見分けるのでしょうか?
ご教授いただけると幸いです。


Re: Spheginaに挑戦 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/19(Sat) 21:59:06 No.3480  引用 
亜属の区分は、第1腹板が発達しているのが基亜属で、退化しているのがAsiospheina亜属です。

残念ながら、現在日本産Sphegina属の同定は非常に困難です。

Fauna Japonicaでは7種が収録されていますが、現在日本にはその2倍以上の種類が分布しています。北海道を丹念に調べると3倍近くに増えると思います。
また、未確認ですが未成熟個体と成熟個体とで体色が変化するとの情報もあります。

Sphegina属は、日本産ハナアブの分類の中で、現状として最も分類が困難な属です。
なぜなら、講演等で何回か取り上げたように、素木が研究した殆ど全ての標本(タイプ標本・同定標本)をアメリカのDr.Thompsonが四半世紀以上借り出しており、再三の返還請求にも応じてくれないようです。
北大も根こそぎ持って行かれているので、愛媛大にも残っていないと思います。

極東の昆虫の検索を見ても、この属の検索には交尾器や腹部末端の形状が重要なようです。

したがって、ロシアなどで記載され交尾器などが図示された種類以外の同定はsp(=japonica?)等としています。

Re: Spheginaに挑戦 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/19(Sat) 22:56:45 No.3481  引用 
追伸。

恐らく、写真の個体がナガハナダカチビハナアブSphegina elongataだと思います。

しかしながら、本州には第3〜4背板の後縁が斜めで、第4腹板に突起を持つ別種も見つかっているので、両種が四国に分布していると、記載文だけでは区別できなくなります。

Re: Spheginaに挑戦 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/21(Mon) 11:12:34 No.3488  引用 
市毛様

Spheginaの亜属の区別点を後教授いただきありがとうございます。

やはりSpheginaの同定は難しいんですね。
Cheilosiaと匹敵するぐらいの難物と見ました。
ですが、どちらも結構いっぱい採れるので何とかならないかと思っている人も多いと思います。
私としては、まずは、手持ちの標本をじっくり見て、撮影画像を提供しようと思います。それについて、お墨付きをいただけたら、web図鑑に載せていくのもありではないでしょうか。

今後ともよろしくお願いいたします。

Re: Spheginaに挑戦 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/21(Mon) 20:21:00 No.3490  引用 
pakenya様。

実は、素木氏の記載の場合、タイプ標本が見られないという事が重要な問題となります。

Fauna Japonica等での彼の記述は、Holotypeの特徴を記述しているケース以外に、タイプに指定していない同定標本の特徴を記述してたり、全く別の種類の特徴を記述しているとしか思えない記述だったりと、種毎にパターンが変わります(^_^;)

従って、彼の記載文に合致していても、本当に合っているのかタイプ標本を見なければ判断出来ません。

Sphegina属については、元会長が検索を作ったことがあるのですが、種類の多さとタイプ標本が無いというあまりの危うさに継続を断念してしまいました。(sp.が11番までありました)

現状としては、ハナアブ目録にあるStackelbergが記載した4種が確実なのと、極東の昆虫の検索に交尾器が図示されたjaponica, thoraciaca, elongateをsense Mutin&Barkalovとして当てはめておくのが適当かと思います。
あとは、近縁種の扱いをどうするか考えなくてはなりません。

このような理由があるので、極東の昆虫の検索をはじめとして、素木の記述を参考にした文献は、全て疑わなくてはなりません。
素木のタイプ標本を色々と調べていくと、近隣諸国の分類にかなり影響を与えます。

Re: Spheginaに挑戦 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/24(Thu) 14:32:20 No.3501  引用 
市毛様

Spheginaの問題点、概ね了解いたしました。
確実に同定できるものが全体の半分以下ということは、非常に残念なことですね。

現在日本語で交尾器や腹部末端の形状を図示したものは存在しませんから、ここのWeb図鑑に掲載すれば、利用価値があると思いますので、私の挑戦は継続したいと思います。
ご支援をお願いします。

今度は、ハナアブ図鑑にも載っているコハナダカチビハナアブS. (Asiosphegina) nitidifrons Stackelberg, 1956と思われる標本です。会津の猪苗代町で2005年7月の採集です。


Re: Spheginaに挑戦 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/24(Thu) 14:36:53 No.3502  引用 
写真の順番が逆になってしまいましたが、第4腹板の形状や剛毛の状況は図鑑の記述と合致します。geniの形状は資料がないので未確認ですが、細くて長いsurstylusが特徴的ですね。

nitidifronsであっておりますでしょうか?


Re: Spheginaに挑戦 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/24(Thu) 22:59:25 No.3503  引用 
pakenya様。

交尾器などの特徴を見る限り、Sphegina(Asiosphegina) nitidifronsです。

交尾器の観察で問題なるのが、乾燥標本の交尾器は変形していると考えなければならない点です。

交尾器の比較的柔らかな部分が乾燥時に収縮して変形しますが、その他に標本作成時に交尾器を引き出す時に変形させたり、固定用の針に押されて変形したりする場合も有ります。

私は変形を防ぐために、交尾器は志賀の微針を使用して固定します。(微針の紛失に注意。時々ピンセットで弾いてしまい探し回ります。)

茨城で採集したS.(A.)nitidirrons 体長約5.5mmの乾燥した腹部末端です。


Re: Spheginaに挑戦 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/24(Thu) 23:15:37 No.3504  引用 
同じ個体をKOH処理したものです。

surstylusの感じがかなり変わったように見えます。
また、hypandriumの内側にあるaedeagusの感じも変わります。

通常、原記載などの図はKOH処理したものですから、乾燥標本と見比べるのが困難な場合が多々あります。

このような点を調べながら原記載などと照合しなければならないので、非常に時間がかかります。

先日ブログに書いたように、本州を丹念に調べると北海道でしか記録がなかったハナアブが結構見つかります。
今後のハナアブの同定には、極東ロシア産全てと照合するぐらいの気負いが必要と感じます。

バルサン氷殺ジェット 投稿者:珍カラ 投稿日:2007/05/24(Thu) 10:03:50 No.3499  引用 
−40度で凍死させてしまうようですが
標本に使えるでしょうか

Re: バルサン氷殺ジェット 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/24(Thu) 12:27:16 No.3500  引用 
私は考案した吸虫管で双翅類などの採集をしています.この吸虫管は吸い口側のキャップを外すとこの側のすぐ内側に網の仕切りがあって,虫を口の中に吸い込まないようになっています.吸い口側のキャップを外して,通常はクロロフォルム麻酔を行った後,吸虫側のキャップを外して動かなくなった虫を殺虫管に収容します.クロロフォルムの代わりに,市販のスポーツ用の冷却スプレー(アイスバーグなど)を1−2吹き管内にスプレーすると低温のために一時的に動かなくなり,クロロフォルム麻酔と同じ効果が得られます.また,クロロフォルム麻酔より短時間で処理ができます.

最近殺虫用にバルサンが2種類(飛翔中,歩行中)の殺虫目的の凍殺スプレーを販売しています.前記したスポーツ用の冷却スプレーと同じように使ってみました.効果はスポーツ用と同様でしたが,使い方にもよるのでしょうか,吸虫管の内面にかすかに粘着層が生じるのか,微小なヌカカなどは管壁にへばり付く傾向がみられました.大型のものはそのようなことはありません.しかし,スポーツ用のにくらべると添加物が多いようで,わたしとしてはスポーツ用を今後も使うつもりです.小形(60cc位)のは100均でも販売しているとか.これだと1本だけポケットに入れて用い,予備を数個をザックにいれて置くという手も考えられます.

BBSのURLの書き込みについて 投稿者:ハエ男 投稿日:2007/05/23(Wed) 13:24:37 No.3498  引用 
投稿者の皆様にご迷惑をおかけしてすみません。

当BBSスパム防止のために、いわゆるNGワードによる該当語句があった場合の投稿拒否、URLを3件以上書き込んだ場合の投稿拒否、英語(半角英数)のみの投稿は拒否などの設定をしております。

今回TKM事務局さんの投稿の場合NGワードに設定してあった「.nl/」・・・要するにオランダがらみのドメインの拒否が設定してあったためと考えられます。
同様にルーマニアなどのスパム送信の温床ともなっている国のドメインも拒否されるようになっています。

今回はオランダについてはNGワードから削除しましたが、同様にURL一件だけでも投稿拒否されてしまう場合はURLの中にNGワードが含まれている可能性があります。

その場合は今回のTKM事務局さんのようにスラッシュ「/」を@などのほかの記号に置き換えるなどの方法で、対応していただきますようお願いいたします。

スパムデータは大体3ヶ月ごとに更新され、かなりのペースで増加していきます。(システム作成者が配布してるのでそれを組み込んでいます。)

ご面倒をかけて申し訳ありませんが、ご理解をいただきたく思います。

メバエもかっこいい 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/16(Wed) 17:41:20 No.3473  引用 
こんにちは

満開のオオバエゴノキに来るハナアブを狙っていたら、変な動きのドロバチ?がいたので採ってみると、メバエでした。
なかなか同定できない種が多いのですが、これは北隆館に載っているムネグロメバエ Conops (Asiconops) opimus Coquillett,1898でした。

うれしかったので載せちゃいます。

この巨大な腹部の突起は、何に使うんでしょうね。


Re: メバエもかっこいい 投稿者:TKM事務局 投稿日:2007/05/22(Tue) 21:11:57 No.3491  引用 
 メバエ、かっこいいですね。その割には図鑑以外の同定ツールがないのが残念です。あまり採集する機会がありません。最近入手したメバエの重要文献を挙げておきます。

(1)前田泰生,2006,島根県産メバエ類の採集記録,すかしば,(54):1-6,[日本産リスト31種。島根県産15種]
(2)Tanaka, A.(田中梓),1960,The List of Conopidae of Japan,神戸山手女子短期大学紀要,(5):17-24,[19種]
(3)Maeta, Y. & Macfarlane, R. P.,1993,Japanese Conopidae (Diptera) : their biology, overall distribution, and role as parasites of bumble bees (Hymenoptera, Apidae),Jap. J. Ent.61(3):493-509
(4)Smith, K.,1969,Handbook for the identification of British insects, Diptera Conopidae,,18pp.

 メバエはハチに寄生しますが、なんと飛んでるハチの腹部に直接産卵するのだそうです。したがって宿主のハチがいるところでないとなかなか得がたい、とのことです。

 「神戸山手女子短期大学紀要」ってなんでこんな雑誌にメバエの論文がのっているのだ。「田中 梓」さんって何者でしょうか?

Re: メバエもかっこいい 投稿者:TKM事務局 投稿日:2007/05/22(Tue) 21:26:27 No.3492  引用 
 こんな絵解き検索のHPもあります。
http:@@home.hccnet.nl@mp.van.veen@conopidae@index.html

 URLを記入すると迷惑投稿としてはねられてしまうみたいですね。
 @を/に置き換えてお使いください。同じHP内にハナアブやシギアブの絵解き検索もあります。

Re: メバエもかっこいい 投稿者:ハエ男 投稿日:2007/05/22(Tue) 23:02:18 No.3494  引用 
URLの投稿は出来るように設定してあるので、2件までは書き込めるはずです。

3件以上あると拒否されちゃうようになってるはずです。

あとメバエ科の文献としては中国蝿類にも一応日本との共通種は出ています。(ただし絵はきれいじゃないから絵合わせは注意が必要ですが・・)

Re: メバエもかっこいい 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/23(Wed) 08:12:49 No.3495  引用 
TKM事務局様。

先ほど調べましたら、投稿したURLがオランダだったので、スパムフィルターに引っかかっていました。

ハエ男さんと対応を協議します。

Re: メバエもかっこいい 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/23(Wed) 08:14:06 No.3496  引用 
TKM事務局様。

メバエは、前田さんの1993年の報文と2006年の目録とで学名の変更がいくつか有りましたが、詳細がわからないので困ったものです。

参考になる文献としては、
Zimina L. V.(2000) A Key to Parasitic Flies of the Family Conopidae (Diptera) from Middle Asia, Ent. Rev. 80(3)
が役立つと思います。

また、
Stuke, J.-H. (2002) Eine neue Myopa-Art aus Japan (Diptera: Conopidae). Studia dipterologica 9(2):413-419
も外せません。
http://www.schwebfliegen.de/sonderdrucke/stuke/maetai.pdf


田中さんについては知りませんが、長崎女子短大紀要にもI氏のハナアブ関連の報文が載っていますよ。
(短大紀要でシノニム処置はしないでほしかった;^_^)

昔から、高校や大学の紀要で記載する人がいますが、入手困難なのが結構ありますね。

Re: メバエもかっこいい 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/23(Wed) 12:15:35 No.3497  引用 
田中梓さんは台湾で青木朗さんと共に双翅類の研究をされていて,戦後引き上げられて神戸山手女子短期大学の教授になられた先生です.私もお会いしたことがあり,大変温厚な人柄の方でした.先生のコレクションはすべて兵庫県立人と自然の博物館に寄贈されて,整理されています.青木さんは北隆館の日本昆虫図鑑(一巻の厚い黒白の本)のオドリバエ科,アシナガバエ科,ツリアブ科,シギアブ科,ムシヒキアブ科などを素木先生と分担執筆されています.田中,青木両先生のことについて台湾大学の朱先生が著された台湾昆虫学史話の関連ページをpdfで添付してあります.

大学の紀要で記載するのは過去も現在も,印刷事情を含めてやむをえないところがあるのではないでしょうか.Insecta Matsumurana, 台北帝国大学理農学部紀要,Esakiaをはじめ,大阪府大農学部昆虫学出版,京都府大学術報告農学,Sieboldiaなど我が国でも多くの分類学上の新分類単位の記載が大学の紀要で行われてきたし,現在も行われています.この点は外国でも同様で,California大学を例にとっても膨大な文献が総説も含めてこれまで出版されています.これ以外ということになると,学会誌と博物館の紀要が主要な新分類単位の発表媒体になっています.ただ,研究業績の評価という点からは,紀要の多くが論文の査読制をとっていないので,特に若い研究者は査読のある学会誌に投稿する傾向が最近は強くなっています.

市毛さんが言われるように,言葉はよくないのですがマイナーな大学の紀要は確かに入手が困難で,大学自体がなくなっている事さえあります.北上四郎先生がお亡くなりになる前に出版されたアミカの最後の総説も終戦直後の印刷事情が極めて悪い1950年に熊本女子大学学術紀要に発表されています.この大学は1947年(白水先生が湯浅啓温先生が疎開先の伊那谷で採集されてクロミドリシジミを記載された年)に熊本女子専門学校として開学されたもので,現在の熊本県立大学です.この総説の入手もおそらく簡単ではないでしょう.今はほとんど死語になっている粗末な藁半紙に印刷されており,酸性紙のためにぼろぼろになりつつあります.

たとえ著名な紀要でなくても,それがZoological RecordsやCurrent Contentsなどのレビュー誌の発行元に届けられていれば,シノニムの発表も含めて知ることができるのですが.Zool. Rec.に載っていないとなると,結局その当時は無視されても致し方ないことになります.
中国の地方のフォーナの調査報告書などには新種の記載がかなりでていますが,無視されているものもあります.


添付:3497.pdf (89KB)

ササヤマオビでしょうか? 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/18(Fri) 16:46:51 No.3477  引用 
こんにちは

4月に世田谷で採集したEpistropheです。
顔の中隆起に黒帯があり複眼は無毛、黄色い額に黒い立毛があります。

市毛さんから頂いた「オビヒラタアブ類暫定検索表(斑紋がキイロの種類限定)06/12/30版(当面引用禁止)」ですと、key2でsasayamanaに限りなく近いのですが、前額の色が一致しません。あ、

今気づいたのですが、検索表key2の「前額は黒色」は「前額の毛は黒色」だったりしませんか?
それであれば、すっきりするのですが。

よろしくお願いいたします。


Re: ササヤマオビでしょうか? 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/18(Fri) 16:48:04 No.3478  引用 
横顔のアップです。

Re: ササヤマオビでしょうか? 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/18(Fri) 19:04:07 No.3479  引用 
pakenya様。

後脚付節先端3節が黒色になる点と、腹部斑紋からするとEupeodes属のような気もするのですが?
後腿節基半が黒色で、腹部腹板中央に黒色斑を有し、後腹板Metasternumに毛がいっぱい生えていませんか?

そうでないとすると、全く知られていないオビヒラタアブですね。

また、私の検索では、変異が多い毛の色は極力使わないようにしています。
極東の昆虫の検索の場合、毛の色を多用していますが、日本産の標本では合わない場合が多々あります。
日本産の個体では、気温などの条件により、極東ロシア産より明色になり易いようです。

Re: ササヤマオビでしょうか? 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/21(Mon) 10:39:24 No.3487  引用 
ガ〜ン! やってしまいました。

市毛様のご指摘で、はっと気づきました。ちゃんと属を調べてなかったです。大石さんの絵解き検索のみでEpistropheと思い込んでおりました。

第2背板の側縁が縁取られており、紛れもなくEupeodesです。
一番の普通種のひとつ、フタホシヒラタアブEu. corollaeでした。標準的な個体に比べ細身で、第2背板の斑紋が大きめである上に、縮んで変形したことで惑わされてしまったようです。

お騒がせして申し訳ございませんでした。

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