こんちは。
[ No.4527 ]のアノニモミイアのコメントに出てくる『複眼が赤みを帯びるHilaraは日本にこのほかの種群で数種あります』とされた種の仲間ではないかと思います。 ゲニの剛毛が非常に長いのが特徴的でした。 7月初めに 埼玉県の山地(alt1200m程度)でライトトラップに来ました。 『新潟県のオドリバエ』にHilara tricolorという記述を見つけましたが、決め手がありませんでした。 このあたりの種は、どの程度の解明度なのでしょうか? ある程度 種に近づけるものでしょうか? ヒントなどご教示いただけましたら幸甚です。
バグリッチ様.
Hilara tricolorについては,No.3032から始まる「Hilara tricolorでしょうか?」というスレッドを参照してください. http://furumusi.aez.jp/joyful1/joyful.cgi?list=pickup&num=3032#3032
市毛さま
Hilaraで検索したのですが、後ろの方を全部を見切っていなかたようです。 No.3032から始まる「Hilara tricolorでしょうか?」というスレッドを確認しました。 触角第3節は暗褐色(〜黒色)でしたので、アノニモミイアのコメントに沿って、Hilara tricolor Frey, 1955 [F205, F187, F230]と同定しておくことと致します。 過去ログをしっかり見ないと ダメですねぇ。 市毛さん、ご教示 ありがとうございました。 |
先日貼ったケヅメカと同じ倒木にいた幼虫です。
集団で粘液の膜をはり、白い菌膜(?)を食べているようです。 本掲示板の過去スレッド(http://furumusi.aez.jp/joyful1/joyful.cgi?list=pickup&num=4696#4696)でアノニモミイア様の解説を思い出して、「粘液のハンモックにぶらさがる蛹!」を見たいと思い、持ちかえることにしました。(ケヅメカは実はその副産物です。) 2008年7月27日 キノコ付き樹皮採集 兵庫県神戸市須磨区(標高約100m)
♂交尾器
長々と失礼しました。 翅脈と触角の特徴からツノキノコバエ科のKeroplatus属だと思うのですが、既知の種なのでしょうか? p.s.この属の幼虫は光る種(いわゆるグロウワーム)がいるそうですが、これは短い観察期間では光りませんでした。
Aclerisさん.
この種はもちろんKeroplatidaeですが,Keroplatus群の属についてはMatileの総説でかなり詳しい検討があります.ここのところフィールドの仕事が多くてゆっくり検討できません.いま少しお待ちください.
Aclerisさん.
これはKeroplatus nipponicus Okadaだと思います.私のところには本種やK. biformis Okadaの既知種の他に2種未記録(未記載)の種が生息しています.そのうちの1種は本州中部からのもので,雄交尾器のgonostylus基部の突起がD. nipponicusのように細長くなくて,幅広い板状,もう1種は全身黄褐色でgonostylusが著しく細長いものです.写真で見る限り,背面として示されている交尾器の写真では,gonostylus基部の突起が細長く見えます.この点からD. nipponicusかと思います.しかし,この構造は見る方向でやや形状を変えますので,標本を解剖して検討する必要があるでしょう.なお,D. biformisは初めD. testaceusのformとして記載されたものですが,ヨーロッパのtestaceusとは別種です. おそらく,D. nipponicusの生態の記録はないと思いますので,是非論文にして発表されることをお薦めします.
4782で
「私のところには本種やK. biformis Okadaの既知種の他に2種未記録(未記載)の種が生息しています.」としたのは, 「私のところには,日本産のものとしては本種やK. biformis Okadaの既知種の他に2種未記録(未記載)の種があります.」の誤記です. なお,K. nipponicusに類似したgonostylusの基部突起が幅広い種は,翅の先が1/4ほど暗色になります.D. nipponicusでは前縁の先端部近くのみが暗色になる傾向があります.両種ともに胸部背面にV字型の暗条を現すのが一般的です.
アノニモミイア様、迅速な対応をしていただいていたのに、御礼が遅れて申し訳ありません。
Keroplatus nipponicus Okadaの可能性が極めて高いとのこと、後ほど交尾器をはずして確認をしたいと思います。 生態報告については、門外漢の断片的な観察ですので、ちょっと気後れしてしまいます。スイマセン。私の情報は、ネット上の話題提供程度と思っていただければ幸いです。 しかし、地元のマイナーな虫について、少しずつ理解が深まっていくのは楽しいです。 引き続き、よろしくお願いいたします。 |
ティプラ様.
これも,過去ログやネットでよく見かけるキイロケブカミバエと思われます. 一応,過去ログを調べてからの投稿をお願い致します.
茨城@市毛さん、同定有り難うございます。
なにぶん、関心持ちはじめて日が浅いもので、もっと修行を積みたいと思います。キイロケブカミバエXyphosia punctigera(ミバエ科)アザミに寄生とある。有り難うございます。 |
ティプラ様.
図鑑やネットでよく見かけるミスジミバエと思われます.
茨城@市毛さん、初めまして、今日は。同定有り難うございます。さっそく調べました。ミスジミバエZeugodacus scutellatus (ミバエ科)幼虫はカラスウリの雄花の中で育つ。
普通種。初対面のミバエなので、うれしいです。 |
体は大きいですが、これはヒメガガンボ科のキバラガガンボEutonia satsuma (Westwood, 1876)の雌。
湿地環境に普通です。
達磨さん、同定有り難うございます。
美しいヒメカガンボ、キバラカガンボがすっかり好きになりました。 |
以前もどなたかの指摘があったところですが,同定などの依頼を含む場合は,特に秘匿にする必要がない限り詳細な観察(採集,撮影)場所とその年月日(と必要なら時間)を示してもらいたいと思います.これらのデータによって,同定がより正確になると共に,その種の分布記録としての価値がはじめて生まれることになります.昆虫の標本でも,データラベル(採集地,採集年月日,採集者)は一つ一つの標本に必須のものでして,この原則は観察記録や撮影記録などの他の記録にも必要なことです.
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Pselliophora bifascipennis ホリカワクシヒゲガガンボ♀です。体色に変異があり、この個体よりかなり黒いものもいます。
達磨さん、同定ありがとうございました。
1.双翅目(ハエ目)の同定は,外観の画像でおおよその見当が付く蝶や蛾,あるいは甲虫類などとは違って,翅にある翅脈の細かな走り具合(翅脈相)や,体に生じている毛(刺毛,剛毛),触角の細かな特徴などを顕微鏡で観察して,その形態学的形質を把握しないと,正確を期すことはできません.
2.双翅目の同定ができる一般的な図鑑類はほとんど皆無です.そのために双翅目のそれぞれの科などの専門家が,その学識に基づいてボランティア的に同定に協力することになりますが,日本では専門家の数が著しく少なく,かつこのサイトでの同定に協力している専門家はごく少数で,限定された科に留まっています.たとえば3番目のユスリカ科の場合では2,3名しかこの科全般の専門家はいなくて,いずれもこのサイトには登場されていません. 3.このような状況ですので,ハナアブ科のように非職業的研究者の協力が得られやすい少数の科を除いて,かなり同定を依頼する目的がはっきりしていないと,回答があまり期待できないと思います.デジカメの発達によって片っ端から写真を撮って,ご自分で図鑑類などでの予備的な調査を行わずに,尋ねられても,蝶や蛾のように簡単に回答が得られる可能性は少ないと思います. 4.それと,1で述べたように,双翅目の同定には細かな形態の顕微鏡での観察などを必用とするので,同定を強く期待するのであれば,必ず撮影した虫体そのものを標本として採集,保存しておくことが必須です.採集道具がない場合は手で軽くつぶして紙包みにしておいたものでも,参考になる場合があります. 5.以上の点を考慮して,ご自身でせめて科までは同定して,その上でさらに詳細な同定を依頼する,というのがご自身にとっても勉強になるし,また双翅類に対する興味が一層増すのではないかと思います.科までの検索表は日本でもいくつか出ています.最近のものでは北隆館の新訂原色昆虫大図鑑第3巻に日本産の双翅目の科の検索表があります.これは20倍くらいのルーペや双眼実体顕微鏡(たとえばニコンのファーブルシリーズなど3−5万円台の簡易のものもあります)を用いれば検索可能です. 6.それと双翅目の多くの科では,2で述べたように研究者が少なく分類学の研究が大変遅れていて,日本に生息する種の半分以上がまだ学界に未発表の未記載種(発表されたばあいに新種となる)や未記録種があります.このような種が,双翅目では特に珍しいものではなくて,人家の庭に普通に生息している種の場合さえも稀ではありません.ですから,ハネカクシ科などを除く甲虫類の多くや,小蛾類の一部の科を除く鱗翅目のように,普通に接する昆虫がほとんど名称を持っている,というようなことは双翅目では一般的ではありません.日本におそらく数百種は生息すると推定されるアシナガバエ科の場合でも,庭先や近隣の低山の路傍の湿地などにいるものの,ほとんどは名称がないか日本未記録の種です.このような点も他の昆虫の同定とは違った困難さがあります. 7・最近のtumumasiさんの4647の同定依頼に対する6月27日の市毛さんの4649の投稿も参照下さい.
アノニモミイアさんの仰る通り、写真で種が特定できるのはたまたまよく調べられている種か、よほど特徴的な種だけです。承知しておいてください。
上の蚊は胸部の模様からすると、シロカタヤブカAedes nipponicus だと思いますが、写真情報のみによる同定は参考程度とお考えください。
ユスリカ科、モンユスリカ亜科、ダンダラヒメユスリカ属、ダンダラヒメユスリカAblabesmyia moniliformis Fittkau, 1962の雌です。
ユスリカ科は現在まで、訳1100種程が報告されています。この種数はおそらく600から700種程度に整理されるでしょう。しかし、日本列島の豊富な環境から考えて、また私自身の採集等から考えて最終的には2000種を超えると考えています。また、屋久島の北琉球から八重山に至る南琉球までにおそらく1000種を超すユスリカが分布していると思います。我々の身近にも相当な週が見いだせますが、ある程度は写真だけでも見当のつく種もいます。
エリユスリカさん.ユスリカについて,翅に斑紋があったり,顕著な体の色彩・斑紋の種などについて,画像から種とまではいかなくても,属や属群などについて同定して回答していただけると,これからこの場に投書する人が多いかと思います.宜しくお願いします.
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