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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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Stegana ? 投稿者:Adippe 投稿日:2011/01/10(Mon) 21:26:23 No.6704  引用 
過去にカブトショウジョウバエのような虫を捕ったのを思い出し、
タトウから出して見てみましたがSteganopsisではないようだったので、
手元の絵解き検索で調べたところなんとかショウジョウバエ科にたどり着きました。

これはカブトショウジョウバエの仲間Steganaでよいのでしょうか?

採集:2009/8/7 江別市


全体の写真です。

Re: Stegana ? 投稿者:Adippe 投稿日:2011/01/10(Mon) 21:27:57 No.6705  引用 
画像を貼り付け忘れました。

Re: Stegana ? 投稿者:Adippe 投稿日:2011/01/10(Mon) 21:41:58 No.6706  引用 
顕微鏡をつかって撮った写真です。



最近、家の中でチョウバエが発生しています。
屋外で見ると捕りたくなるのに、
家の中だとあのモフモフが異常に気持ち悪く感じます。


Re: Stegana ? 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2011/01/10(Mon) 23:35:04 No.6707  引用 
調べられた通り、ショウジョウバエ科のStegana属の種です。画像では私には種までの同定はできません。

Re: Stegana ? 投稿者:Adippe 投稿日:2011/01/12(Wed) 15:53:27 No.6709  引用 
アノニモミイア様

ご回答ありがとうございます。
属までわかっただけでも嬉しいです。

Steganaで検索したところ、CiNiiでいくつかの文献をみることができました。
でも、交尾器の解剖が必要なようなので、雌雄の区別もつかない自分には種までの同定は困難と思いました。

久しぶりに標本箱をのぞいてみたら、??なハエが沢山いることに気がつきました。
科までの検索でも迷子になることが多いので、行き詰まったときにはまた質問させていただくこともあるかと思いますが、今後ともよろしくお願いいたします。

この虫は? 投稿者: 投稿日:2011/01/08(Sat) 17:36:24 No.6696  引用 
はじめまして
先日、小バエらしき虫が大量発生してお施主様よりクレームがありました。
どの様な原因かわからないのですがこのハエ自体の名前さえ解ればと思いこちらに書き込ませて頂きました。
何かお解りになりましたら是非お知恵をお借りしたいと思います。
宜しくお願い致します。


Re: この虫は? 投稿者:茨城@市毛_両親介護中 投稿日:2011/01/08(Sat) 20:12:25 No.6699  引用 
とも様.

一見すると,ミバエ科のシラホシハマダラミバエ(ヒシモンハマダラミバエ)Lentivena trigonaと思われます.Lentivena trigonaは,成虫越冬をするとのことですので,偶々秋口に好条件の住宅の隙間にもぐりこんだものが,暖房で次々と出てきているものと思われます.

Re: この虫は? 投稿者:ほげ 投稿日:2011/01/09(Sun) 18:15:32 No.6702  引用 
ともさま

はじめまして。あけましておめでとうございます。ほげと申します。ミバエが好きです。

お尋ねのハエ、写真が不鮮明なので断言はできませんが、市毛さんの仰るとおりシラホシハマダラでよろしいかと。

これまた市毛さんの仰るとおり、成虫越冬することが知られています。幼虫のホストはまだ知られてなかったかと思われますが、家の何かから発生したものではないと思いますよ。

家の周辺はササ原があるような山がちの場所ですか?成虫はそういう環境でよく採れる印象があるので。

Re: この虫は? 投稿者: 投稿日:2011/01/11(Tue) 18:48:22 No.6708  引用 
皆様、突然の質問にもお答え頂き、大変有り難く感謝の気持ちでいっぱいです(T_T)

今回の家は別荘としてお使いになられている方が、暫くぶりに滞在されたときに大量発生した事から皆様の御説明に合った「シラホシハマダラ」ではないかと推測されます。

ご参考にさせて頂き先方へもお話をさせて頂きます。
本当にご回答有難う御座いました。

Fly Times 44号 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/05/01(Sat) 09:13:53 No.6260  引用 
Fly Timesの最新号(44号)が出ましたので、興味のある方は下記のサイトをご覧ください。

http://www.nadsdiptera.org/News/FlyTimes/issue44.pdf

アシナガバエ科の胸部構造については、いま少しお待ちください。

Re: Fly Times 44号 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/05/01(Sat) 11:04:59 No.6261  引用 
前便でうまくFly Timesが開けない場合があるようですので編集者のGaimariからのメールを以下に引用しておきます。これを参照されて検索してみてください。

Dear Fly Times subscriber:

The new issue of Fly Times (Issue 44, April 2010) is now available online on the North American Dipterists Society website, along with past issues, an updated Directory of North American Dipterists, Tachinid Times, and numerous other internet resources on Diptera. If you want to go directly to the Fly Times page, it can be found at http://www.nadsdiptera.org/News/FlyTimes/Flyhome.htm

Cheers,
Steve Gaimari
Editor, Fly Times


Re: Fly Times 44号 投稿者:バグリッチ 投稿日:2010/05/01(Sat) 20:39:04 No.6264  引用 
三枝先生

 ご紹介いただきましたFly Times (Issue 44, April 2010)は私のパソコンではうまく開けました。
 これから少しづつ読もうかと思いますが、きれいな画像だけでも十分楽しめます。
 シマバエ科の画像の中に、この掲示板でよく出てくるSteganopsis sp.1に非常によく似た種類が入っていました。

 Steganopsis melanogaster (Thomson)となっていました。

 画像ですので特定はできないのですが、ごく近似種であることは間違いないと感じました。

Re: Fly Times 44号 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2010/05/01(Sat) 21:17:39 No.6265  引用 
バグリッチ様.

未だ掲示板では,Steganopsis sp.とされていますが,Shatalkin(1998)New species of Lauxaniidae (Diptera) from Japan and Chinaで記載された2種とは別種なのでしょうか?

Re: Fly Times 44号 投稿者:バグリッチ 投稿日:2010/05/01(Sat) 22:35:59 No.6266  引用 
 すばらしい文献情報ありがとうございます。

 これまでのSteganopsis sp.1、sp.2と対応するかどうか、確認してみたいと思います。

 もし、すでに検討された方がいましたら、教えていただけますとありがたいです。

Re: Fly Times 44号 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/05/02(Sun) 07:47:07 No.6267  引用 
バブリッチさん。ご紹介してよかったです。Fly Timesのホームページに行けば、バックナンバーがすべて見れます。暇つぶしと言ってはなんですが、興味ある様々な記事に出会えます。

Re: Fly Times 44号 投稿者:バグリッチ 投稿日:2010/05/16(Sun) 11:03:18 No.6310  引用 
市毛さま

 Steganopsis sp.1のゲニタリアを見てみました。

 処理はあまりうまくいきませんでしたが、画像のようなものでした。

 ご紹介いただいた文献で確認してみますと、同論文で記載された S.vittipleuraでなく、 S.melanogaster に似ています。(ただ、S.melanogaster にピッタリとも言いにくい部分がありますが・・・)
 
 ゲニタリアでないと識別できない、と書いてありましたので、両方分布しているとなると、やっかいな2種になりますね。

 ご参考までに、不鮮明ながら Steganopsis sp.2の画像もつけておきます。
 (上2枚がsp.1、下2枚がsp.2です)


Re: Fly Times 44号 投稿者:バグリッチ 投稿日:2011/01/10(Mon) 09:44:48 No.6703  引用 
市毛さん、皆さんこんにちは

 遅すぎる自己レスです。

 この時の結果がすっきりしなかったので、sp.1の別個体もゲニも見比べながら、再考してみました。
 いろいろ見てみた結果、前回の見解と異なり、前述の論文で記載された S.vittipleura と結論しました。
 (当たり前ですが)一定の角度しか図示されていないので比較標本がないと悩みますが、前回の私の解釈は不適格と考えます。

 sp.2も確認しましたが、記載からは 同論文の S.dichroa と判断します。

背中に縦条があるのが sp.1 = S.vittipleura
背中が黒いのが    sp.2 = S.dichroa

と思われる個体です。

お正月の河川敷 投稿者:ポンチ 投稿日:2011/01/08(Sat) 19:21:20 No.6697  引用 
東京の川に沿った土手。
真冬でも『シロバナタンポポ』が咲いていたりして見に行くのですが、そこにいた虫。
検索して絵合わせしてみると、『ヒメフンバエ』というのに似ているように思うのですが、1月のハエ。
これはなんなのでしょうか?


Re: お正月の河川敷 投稿者:ポンチ 投稿日:2011/01/08(Sat) 19:31:19 No.6698  引用 
このページの下の方にも似たように見えるハエがいたりして、いったい何処を見ればいいのかもわかりません。

真冬の貴重な虫。
よろしくお願いします。


Re: お正月の河川敷 投稿者:茨城@市毛_両親介護中 投稿日:2011/01/08(Sat) 20:24:34 No.6700  引用 
ポンチ様.

ヒメフンバエの可能性が一番高いと思われます.

近縁種との区別といわれると難しいのですが,脚の色が暗色で,触角第1-3節のすべてが黒色,翅のr-m脈に小暗色紋を備えている等の特徴ですかね.

♂交尾器を見ると一発で分かるのですが;^_^)

Re: お正月の河川敷 投稿者:ポンチ 投稿日:2011/01/08(Sat) 20:42:27 No.6701  引用 
茨城@市毛さん 早速のお返事ありがとうございます。
日頃、それほどハエに目を向けているわけでもないのですが、この時期はやはり貴重。
でも、やっぱりとっさの撮影なのでこれ以上は無理ですね。
交尾器などというのも、これまで目を向けたこともありませんでした。
もし、また何処かで出会うようなことがあれば、その辺も注意点として肝に銘じておきます。
ありがとうございます。

犬のウ○チなんかにいたのかな?
そこだけにいるものでもないのでしょうけれど。

謹賀新年_クシツノアブ 投稿者:Arge 投稿日:2011/01/02(Sun) 22:34:15 No.6688  引用 
昨年はお世話になりました。
本年もよろしくお願いします。

昨年兵庫県の佐用町昆虫館で行われたマレーズトラップの整理をしています。
双翅目は100種近くとれており、珍しいものや兵庫県から記録のなかったものも結構います。
先ほどこんなものを見つけました。

一瞬触角の形だけみてマツハバチかと思いましたが、よく見ると双翅目でした。
ガロアクシツノアブ Rachicerus galloisiではないかと思います。


Re: 謹賀新年_クシツノアブ 投稿者:茨城@市毛_両親介護中 投稿日:2011/01/04(Tue) 18:05:22 No.6691  引用 
Arge様,あけましておめでとうございます.

Rachiceridaeは南方系と考えていましたが,日本産昆虫目録データベースを調べた見たところ,ガロアクシツノアブ Rachicerus galloisiは北海道まで分布しているようなので,茨城でも採ってみたいです.

特に触角がかっこいいです.

Re: 謹賀新年_クシツノアブ 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2011/01/05(Wed) 13:28:37 No.6694  引用 
♀は時たま採れますが、♂は稀で。

Re: 謹賀新年_クシツノアブ 投稿者:Arge 投稿日:2011/01/08(Sat) 14:43:14 No.6695  引用 
市毛様、アノニモミイア様
返信ありがとうございました。

クシツノアブは「はなあぶ」の15-2号にも載っていますが、日光でも捕れていますので、茨城も可能性は高いと思います。

鳥取の大山や九州の霧島など、ある程度標高の高そうなところから記録がありますが、西表島でも捕れていますし、佐用町昆虫館は300から400m程度(谷の上流から流下してきた可能性あり)なので、結局自然の残されているところに生息しているような気がします。

あけまして おめでとうございま... 投稿者:まあ 投稿日:2011/01/02(Sun) 20:43:42 No.6687  引用 
昨年は、たくさんの双翅目類を見ていただき、たくさん教わりました。ありがとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
・・Ectophasia crassipennis??


Re: あけまして おめでとうござ... 投稿者:茨城@市毛_両親介護中 投稿日:2011/01/04(Tue) 17:56:41 No.6690  引用 
まあさん,あけましておめでとうございます.

恐らく,Ectophasia crassipennisで合っていると思います.
茨城でも,採ってみたいものです.

Re: あけまして おめでとうござ... 投稿者:まあ 投稿日:2011/01/04(Tue) 20:36:24 No.6693  引用 
茨城@市毛さん、はじめまして。
これからもよろしくお願いします。
このハエは、10月中旬頃に、ヨモギの草原のヨモギの花や花の終わったアザミにおりました。(場所:阿武隈山地)
暖かい地方には、もっと面白いのがたくさんいそうですね。
今年も楽しみです。

本年もご教示お願いいたします 投稿者:バグリッチ 投稿日:2011/01/03(Mon) 11:56:28 No.6689  引用 
あけましておめでとうございます。

 多くの知識が集まる本掲示板には本当に感謝しております。
 本日もいろいろとご教示賜りますよう お願い申し上げます。

 画像は、ヒゲブトクチキバエ Hendelia beckeri Czernyと思われる種で、6月には奥秩父でいくつも採れました。
 画像ではよくわかりませんが、触角がかっこいいので、お気に入りの種のひとつです。(大きく撮れませんでした。すいません。)


Re: 本年もご教示お願いいたしま... 投稿者:茨城@市毛_両親介護中 投稿日:2011/01/04(Tue) 18:30:53 No.6692  引用 
バグリッチ様,あけましておめでとうございます.

昨年は,アシナガバエ科の大作ご苦労様でした.

クチキバエ科は,Sueyoshi(2006)でまとめられ,茨城からは4種の記録が出ているのですが,なかなか採れません.

今年も,大作を期待しています(^_^;)

背に白い模様 投稿者:まあ 投稿日:2010/12/18(Sat) 10:47:09 No.6658  引用 
また、恥かきついでに投稿してみます。m(__)m
これは9月中旬に林の中で見つけました。
背に白い涙形の模様があるんですが、これも未だに何かわかりません。見た目、ガガンボの仲間のようですが、何かわかりますでしょうか?
場所:阿武隈山地 標高550mぐらい


Re: 背に白い模様 投稿者:まあ 投稿日:2010/12/18(Sat) 10:48:40 No.6659  引用 
こちらは9月上旬に見たものです。
場所は同じです。


Re: 背に白い模様 投稿者: 投稿日:2010/12/22(Wed) 17:46:54 No.6674  引用 
ガガンボ科 Nephrotoma属の一種です。

Re: 背に白い模様 投稿者:まあ 投稿日:2010/12/24(Fri) 19:29:10 No.6684  引用 
Nephrotoma属ですか。ありがとうございました。
またそれを手がかりに調べてみようと思います。
変わった模様があるのは、まだ元気がでます。^^

トゲハネバエ? 投稿者:しぐま 投稿日:2010/12/21(Tue) 20:54:22 No.6667  引用 
10月中旬 山形県飯豊町・林道

Re: トゲハネバエ? 投稿者:しぐま 投稿日:2010/12/21(Tue) 20:59:37 No.6668  引用 
おー、やっと通った!
スパムフィルタに弾かれて悪戦苦闘しております。

林道上に下痢便の獣糞が小さな水溜まりのようになっており、集ったハエが交尾していました。
下の♀は口吻を伸ばし断続的に獣糞を舐めています。
横から見ると交尾器は結合していません。


Re: トゲハネバエ? 投稿者:しぐま 投稿日:2010/12/21(Tue) 21:02:41 No.6669  引用 
同一ペアを採取してみました。
これは♂


Re: トゲハネバエ? 投稿者:しぐま 投稿日:2010/12/21(Tue) 21:04:26 No.6670  引用 
♂側面

Re: トゲハネバエ? 投稿者:しぐま 投稿日:2010/12/21(Tue) 21:06:07 No.6671  引用 
これは♀

Re: トゲハネバエ? 投稿者:しぐま 投稿日:2010/12/21(Tue) 21:11:25 No.6672  引用 
同じく♀。

山勘でトゲハネバエ科かな?と思うのですがまるで分からないもので、訳も分からず無闇に貼ってしまいました。

皆様お忙しい時期だと思いますので急ぎませんが、よろしくお願いします。


Re: トゲハネバエ? 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2010/12/21(Tue) 23:51:46 No.6673  引用 
ベッコウバエ科のNeuroctena属でベッコウバエを除いて、翅の前後の横脈が暗条で囲まれるのは、N. baldia (Kurahashi, 1981)とN. analis (Fallen, 1820) (=N. melanacme (Kurahashi, 1981)があります。前種は脚や腹部が一様に橙色、中胸楯板の前横線部の側部に斑紋を欠き、触角は暗褐色、後種は前、後脛節の先端が黒色、腹部も後半部は暗色、楯板の前横線部の側部に黒点を現わし、触角は橙色となっています。これらの特徴を写真と照合すると、後種、N. analis Fallen ハクサンベッコウバエに一致します。本種は倉橋博士によってDryomyza melanacmeとして白山、立山、尾瀬などからの標本で記載されたものですが、Ozerovはヨーロッパから広く分布しているanalisと同一で、属もNeuroctenaにしています。なお、本掲示板のNo. 6616のLBaconさんのスレッドを見てください。Fallenのeにはアクサンテーギュがつきます。

もし、多数標本があるようでしたら、余分の個体をお送りいただければ幸いです。さらに同定の確認をしてみます。連絡先は本掲示板の管理者にお尋ねいただければわかると思います。

Re: トゲハネバエ? 投稿者:しぐま 投稿日:2010/12/23(Thu) 00:09:30 No.6675  引用 
アノニモミイア様
懇切丁寧なご指導ありがとうございます。
あっという間にハエの正体が分かって嬉しいです。

>多数標本があるようでしたら、余分の個体をお送りいただければ幸いです。
ご親切な申し出に感謝します。
しかし採集したのはこの二匹だけです。
標本を作って保存する余力が今のところ無いため、残念ながら簡単な写真に撮った後は捨ててしまいました。

いくつか質問があります。

Q1:
http://furumusi.aez.jp/wiki.cgi?%A5%D9%A5%C3%A5%B3%A5%A6%A5%D0%A5%A8%B2%CA
7 ハクサンベッコウバエ Dryomyza melanacme Kurahashi.1981
9 エゾベッコウバエ Neuroctena analis Fallen.1820
素人考えですけど、学名の変遷に従えば、和名もエゾベッコウバエに統一して使った方が良くないですか?

Re: トゲハネバエ? 投稿者:しぐま 投稿日:2010/12/23(Thu) 00:11:47 No.6676  引用 
Q2:
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Neuroctena_anilis.jpg
Neuroctena anilis? / Neuroctena analis?
これは同属の別種ですか?
それとも学名に表記の揺れがあるのでしょうか? 
Google scholarで検索すると、anilisが多数派のようです。
誰かのタイプミスや誤植が蔓延しているとか?

Re: トゲハネバエ? 投稿者:しぐま 投稿日:2010/12/23(Thu) 00:18:14 No.6677  引用 
Q3:卵の形状について。
交尾していた♂♀ペアにひたすら注目して、まず動画と写真を撮り、直後に同一ペアを採集しました。
よろしければ、こちらのマクロ動画をご覧下さい。(1:51)
http://www.youtube.com/watch?v=CoukGGQNyCE

♂にマウントされた♀が獣糞を舐めている様子が撮れました。
下痢便の表面に大量に浮いている白く薄い鱗片状の物体が気になっています。
No.6667で上の組写真にもピンボケで写っています。
これはハクサンベッコウバエの♀が産み付けた卵なのだろうか。
いわゆるベッコウバエも獣糞に止まって居たのですが、私が近づいたら逃げて下草に移動しました(添付写真)。
ハエの卵にしては見慣れない形状なんですけど、ベッコウバエ科の卵は独特の形状なんですか?
それともハエとは無関係で、何か植物由来の落下物ですかね(花粉とか実?)。

質問は以上です。よろしくお願いします。


Re: トゲハネバエ? 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2010/12/23(Thu) 08:40:04 No.6678  引用 
質問1:
倉橋博士(1981)はDryomyza melanacmeハクサンベッコウバエを本州中部の山地で記載されて、その原記載に示された特徴は、同博士(2000)が「はなあぶ」No.10に日本新記録としてされて北海道と本州妙高から記録されたNeuroctena analisエゾベッコウバエの写真(図版の説明はチシマベッコウバエとエゾベッコウバエが入れ違っている、aとbがエゾベッコウバエ;同誌12号で訂正されている)に完全に一致します。この辺りの事情は倉橋博士に尋ねてみないとわかりません。あなたの撮影された個体は上記倉橋博士のエゾベッコウバエの写真に完全に一致します。
事情はわかりませんが、「はなあぶ」の中ではエゾベッコウバエとハクサンベッコウバエの相違などについては全く触れられていません。

OzerovがD. melanacmeをD. analisの同物異名(シノニム)として初めて扱ったのは、極東ロシアの双翅類の総説のなかでして、これは2000年の発行になっています。倉橋博士がこのOzerovの総説を参照されたのちにD. analisを日本から記録されたのかどうかは、ご本人に確認しないとわかりませんが、両著の発行年が接しているので、あるいは参照されていなかったかもしれません。

それで、以上のいきさつは別にして、和名には学名のような先取権はありません。どちらを採用するかは、それぞれの著者の任意です。しかし、もし本当にハクサンベッコウバエとエゾベッコウバエが同一物であるのなら、地名由来の名称としてはいずれもあまり適当とは言えません。

さらに問題は、倉橋博士(1981)と同博士(2000)のハエは前著の記載と後著の写真が一致するので同一物である可能性がたかいのですが、もし両著とも2000年の論文の写真のようなものであるとすれば、これはヨーロッパのサイトに示されているN. analisまたはN. anilisの写真とは胸部の斑紋、腹部の色彩などを含めてかなり異なるものです。むしろ、ヨーロッパの個体は倉橋博士(1981)の記載されたN. badia (Kurahashi, 1981)に類似しています(触角の色彩は異なる)。
OzerovがなぜN. melanacmeをN. analisのシノニムにしたのかわかりませんし、また倉橋博士(2000)が写真の日本産の標本をN. analisに同定された根拠も示されていません。
ヨーロッパの標本と日本の標本について交尾器等の詳細な比較の上で決着すべきことだと思います(私の知らないところですでに決着が付いているのかもしれませんが)。

質問2:
確かanalisとanilisの二つの学名があります。北米の双翅目のカタログ(1965)やヨーロッパロシアの双翅類の検索表(1969)などではanilisが使われています。一方、旧北区のカタログ、英国の双翅目の目録(1976)、前述のロシア極東部の双翅目の総説(1984)、旧北区の双翅類のマニュアル(1998)(最後の2著を除いてすべて別著者)ではanalisが用いられています。しかもいずれの著書にも、異名ないし誤植名として相手の学名が挙げられていません。また、旧北区のマニュアルの中で、analisを用いているOzerovは本科の幼生期を扱ったSmith(1980)やBarnes (1984)の論文を参照していますが、これらの文献ではanilisが用いられています。このことから、Ozerovはanilisの学名を承知の上でanalisを用いているのでしょう。

なお、analisもanilisもいずれもFallen(1820)の論文の16ページに記載されたことが、北米および旧北区のカタログで示されていますので、同一原記載に基づく(同一物)ものでしょう。時には同一ページに2種以上記載されることもありますが、両方のカタログで相手の名称が挙げられていないことも、この両名は同一物であることを示しているでしょう。

私は原記載を見ていませんので、どちらという判定はできませんが、上記のとおり私が見た最近の著作ではanalisになっています。倉橋博士の日本からの記録でもanalisを使われています。

質問3:
動画見ました。貴重な生態映像だと思います。問題にされている白い物体はほとんど間違いなくベッコウバエ科のNeuroctena属の卵です。N. analisの卵は旧北区のマニュアルのOzerov(1998)によれば長さ約1.2-1.3mmで白く細長く、両側に卵本体の幅よりやや狭い翼が付いています(浮くための装置で、しばしば水面などに産卵する双翅類の卵に見られます)。これらの特徴はあなたがお尋ねになっている白い物体に一致します。同属のベッコウバエも一緒にいたようですから、どちらの卵かはわかりません。
一方、倉橋博士が記載された日本固有の大型のベッコウバエSteyskalomyza hasegawai Kurahashi, 1982トゲベッコウバエの卵は岩佐光啓博士(2002)によって図示されていますが(Medical Entomology and Zoology, 53, Suppl.2: 133-139)、N. analisの卵とは全く異なり、ショウジョウバエ科の卵のように短いバナナ型で卵本体とほぼ等長の2本の細長い呼吸突起を具えています。同博士によれば、Dryomyzaの卵も同様に2本の呼吸突起を具えているとのことです。

Re: トゲハネバエ? 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2010/12/23(Thu) 17:20:22 No.6679  引用 
Diptera infoからのNeuroctena anilis(原出典による)の卵と成虫の画像を借用して揚げます。前の投稿の記述と比較してみてください。

添付:6679.doc (90KB)

Re: トゲハネバエ? 投稿者:茨城@市毛_両親介護中 投稿日:2010/12/23(Thu) 20:49:40 No.6680  引用 
気晴らしに,久々に出てきました.

Diptera Sveciaeに掲載されてる,Fallenの原記載を拾ってきました.確かに,Dryomyza vetulaとD. anilisが記載されているようです.

なお,文献の出展は,Biodiversity Heritage Libraryです.http://www.biodiversitylibrary.org/Default.aspx

このデータベースには,WiedemannやMeigen, Latreille等,色々と古い原記載が多数収録されているのですが,ラテン語?等で書かれている為全く読めません(^_^;)


Re: トゲハネバエ? 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/12/24(Fri) 00:44:54 No.6681  引用 
久しぶりに市毛さんのお元気な登場で喜んでいます。最近は専門外の双翅類で孤軍奮闘(?)していました。

Diptera Sveciaeありがとうございました。私も時折このサイトは利用しているのですが、書名で検索しても出てこなかったのであきらめていました。今度は著者名で検索したら当たりました。以前に北米の双翅類を多数記載したLoewのDiptera americae septentrionalis indigenaもここからpdfがとれました。オタワにいたころに本書はコピーしようと思ったのですが、大部なのでしないできましたが、このサイトで取れてよかったです。最近、北米のRhamphomyiaの仕事にエンジンがかかってどうしても参照しなければならなくなりました。
なお、Loewのタイプはハーバード大学のMuseum of Compararive Morphologyにあって、そこのタイプの画像がインターネットで見ることができます。MCZ type databaseです。

Neuroctena analis, anilisの問題はお陰様で、原記載はanilisであることがはっきりしましたが、それではどうして旧北区のカタログなどでanalisがつかわれているか、です。Die Fliegenでもanilisを使っています。

FliegenのNeuroctena anilisの記載を読んでみても、とても倉橋さんの「はなあぶ」に掲載された写真(このスレッドの生態写真と同種でしょう)には合いません。記載はまさにDiptera infoなどに出ているヨーロッパの写真に完全に一致します。おそらく、日本には真のanilis(またはanalis)は分布していなくて、N. melanacmeは独立種ではないでしょうか。本掲示板でも古田氏がN. analisを岐阜県で記録していますね。これも倉橋さんの写真で同定しているので、melanacmeでしょう。

投稿内容が専門的になってきましたので、文責もありますからハンドルネームは用いません。

Re: トゲハネバエ? 投稿者:しぐま 投稿日:2010/12/24(Fri) 18:59:55 No.6683  引用 
回答解説して下さった皆様、どうもありがとうございました。
お礼が遅くなりましてすみません。
昨夜は飲み過ぎてヘロヘロになってしまいました。

名前に関して大体の事情は分かりました。
ややこしやー。門外漢にはとてもついていけません…。
少しお話を伺っただけで分類学者の大変さを垣間見れました。
特に学名のお話(analis/anilis)はミームの点突然変異がコミュニティ内に拡散していくメタファーのようで、無責任な外野は面白く(興味深く)思いました。

獣糞の水溜まりに浮く謎の物体の正体が判明したのが大きな収穫です。
水に浮くための装置を進化させているとは驚きでした(感動!)。
汚水でカメラを汚さないようスリル満点の撮影でした。
今度は求愛、交尾、産卵シーンを観察してみたいものです。

エゾベッコウバエ 投稿者: 投稿日:2006/09/15(Fri) 15:54 No.2690  引用 
画像投稿するのは久しぶりです・・・ネタなかったしなあ・・

岐阜県で得られた獲物の中にエゾベッコウバエNeuroctena analis がありました。ハナアブ誌No.10で倉橋先生が初めて記録した種類です。

ぱっと見では一連のDryomyza属の種とは区別しにくいですが、翅脈(r1)に刺毛がはえてるので、他のDryomyzaとは区別できます。




Re: エゾベッコウバエ 投稿者: 投稿日:2006/09/15(Fri) 15:57 No.2691  引用 
♂ゲニも特徴的で、倉橋のDryomyzaのレビジョン1981に出ているキイロベッコウバエのように大きく曲がっているのですが、骨片が飛び出す方向がこのレビジョンに出ている種とは逆の方向に突出しています。

Re: エゾベッコウバエ 投稿者: 投稿日:2006/09/15(Fri) 16:03 No.2692  引用 
とりあえず、これまでに記録されたのは根室、早池峰山、塩原温泉(栃木)ということなので、今回の岐阜県下呂の記録が西限ということになるのでしょうか・・・


Re: エゾベッコウバエ 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/12/24(Fri) 16:30:05 No.6682  引用 
ベッコウバエのついでに本掲示板の過去のを見ていたら、ハエ男さんの4年前の投稿に気付きました。

写真の個体をハエ男さんはNeuroctena analisに同定していますが、この原因は倉橋博士の「はなあぶ」10号の写真のキャプションが入れ違っていて、それをそのまま信用されたためでしょうか。写真はc、dがNeuroctena analisになっていますが、本当はc、dはParadryomyza spinigeraであって、真のN.analisはaとbです。ですから、ハエ男さんはご自分の標本をNeuroctena analisと同定したはずです。

しかも、No.2692では、
「これまでに記録されたのは根室、早池峰山、塩原温泉(栃木)ということなので」として、今度は倉橋論文の検査標本の記述で、ハエ男さんはParadryomyza spinigeraの採集データを引用されています。

ハエ男さんの標本は、触角もやや前方を向き、後腿節腹面の先に近く小棘を列生していて、明らかにParadryomyzaであって、Neuroctenaではありません。

というわけで、ハエ男さんの岐阜県の標本はParadryomyzaですが、問題は種です。幸いハエ男さんはNo.2691に♂交尾器を示されています。この写真と極東ロシアの双翅類の検索表にあるOzerovさんによる♂交尾器のsurstylusの図を比較すると、ハエ男さんの個体はP. spinigeraではなくて、Paradryomyza setosa (Bigot, 1886)に相当すると思います。

今回はベッコウバエについていろいろと問題点が分かりました。私も大変勉強になりました。最近の本掲示板への二つのベッコウバエ科の投稿を踏まえて、日本産のベッコウバエ科は以下のように整理されるのではないかと、勝手に解釈しています。

Steyskalomyza hasegawai Kurahashi, 1982 トゲベッコウバエ 分布:北海道、本州北部

Paradryomyza setosa (Bigot, 1886)
 Neuroctena analis Furuta, nec.Fallen (本掲示板のハエ男さんのデータ) 国内分布:本州(岐阜県)
Paradryomyza spinigera Ozerov, 1987 チシマベッコウバエ 国内分布:千島(国後島)、本州北部

Neuroctena formosa (Wiedemann, 1830) ベッコウバエ 国内分布:北海道、本州、四国、九州
Neuroctena baldia (Kurahashi, 1981) カミムラベッコウバエ 分布:本州中部
Neuroctena melanacme (Kurahashi, 1981)
 Neuroctena analis, Ozerov, 1999, nec. Fallen ハクサンベッコウバエ(=エゾベッコウバエ) 分布:北海道、本州中部
Neuroctena ecalcarata (Kurahashi, 1981) ワタナベベッコウバエ 分布:北海道、本州中部
Neuroctena amblia (Kurahashi, 1981) キイロベッコウバエ 分布:本州中部

Pseudoneuroctena senilis (Zetterstedt, 1838) 
 =Dryomyza bergi Steyskal, 1957 タテヤマベッコウバエ 国内分布:本州中部山岳

和名がほとんど地名や人名に基づいていて、多くはかなり形態的に特徴的なのに、形質に基づいた覚えやすい和名はないものでしょうか。

なお、Paradryomyzaの2種の検索表をOzerovからいい加減な訳を示しますと以下のようになるのかと思います。

Antenna entirely yellow. Katepisternum densely clothed with blackish pile. Spines on ventral side of hind femur fine, spinulate. Epandrium and surstylus as in fig.341,2. Length 5.4-6.6 mm. Amur, Zabaikal, Sayan. -- North America.・・・・・P. setosa Bigot
Antenna mostly black. Katepisternum sparsely clothed with yellow pile. Spines on ventral side of hind femur short and thick. Epandrium and surstylus as in fig. 341.3. Body length 4.6-7.9 mm. Amur, Southern Primorje, South Kuril (Kunashiri), Zabaikal, Komi, Kareria・・・・P. spinigera Ozerov

倉橋博士が示された写真の個体がはたして上記の2種のどれに相当するか。触角の色彩など少しわかりにくいと思います。

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