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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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Medeteraでしょうか 投稿者:Adippe 投稿日:2009/06/14(Sun) 12:16:36 No.5588  引用 
はじめまして。

札幌市在住で、半翅目を中心に採集している中1です。

近所のプラタナスで一昨年ダルマカメムシ(北海道RDBで絶滅危急種)を採集したので、追加個体を得るために時々観察しています。それで、同じ木で写真のアシナガバエをよく見るのですが、なかなか同定できないでいます。
先日、Dolichopodidaeで検索してみたところ、Medeteraによく似ているように思いましたが確信が持てません。
また、Masunaga, K.; Saigusa, T. (1998) A taxonomic study of the genus Medetera Fischer von Waldheim of Japan (Diptera: Dolichopodidae)を見てみましたが、触角端刺の状態など自宅にある顕微鏡(ニコンのファーブル)では確認しづらい部分もあります。

よろしくお願いします。

6/12 札幌市


Re: Medeteraでしょうか 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/06/14(Sun) 12:33:29 No.5590  引用 
鮮明な画像ではありませんが、ほとんど確実にMedeteraの1種の♂です。

中1とのこと、属の同定の難しいアシナガバエ科の本種を良く同定しましたね。

種までの検索をするためには、腹部を切断して(胸部との境界部からでいいでしょう、もし他の部分も壊しそうなら、腹部を切断しないで虫全体をつかう)、これを10%くらいの苛性ソーダまたは苛性カリの水溶液に1日ないし2日くらい漬けておいて、それから水のなかで綿棒などでそっと数回押さえて中の内臓などが解けた液を出して、それを10%くらいの酢酸(あるいは家庭用の酢)に数分間いれて、後にまた水につける、と言う操作をすると、♂交尾器の細部が観察できます。これをできればグリセリン80%位の水溶液にいれると次の操作がやりやすいでしょう。(グリセリンが入手できなければ、便秘の時に使う浣腸の液体ーこれもグリセリン溶液ですーを使えます)
なお、苛性ソーダや苛性カリは強アルカリですから、皮膚やウールの服装につけると、皮膚などが酷くただれたり、衣服に穴が開いたりするので、十分に注意して扱う必要があります。

以上の処理が終わった材料をできれば中央が円く凹みのあるホールスライドというスライドグラス(手に入らなければ普通のスライドグラスでもいいでしょう)に載せて、グリセリンを封入剤にしてカバーグラスをかけて、普通の生物顕微鏡で観察すると、♂交尾器の細部が観察できるでしょう。

あなたが引用されている私たちの論文で交尾器を比較すれば、種が分かるかもしれません。ただし、この属にはこの論文で発表した種のほかにまだまだかなりの数の未記録の種が日本列島には生息しているので、あなたの標本の種がこの論文で確実に同定できるとは限りません。

Medetera属の成虫は、樹幹や屏などに体をそり返すような姿で静止していて、そこにいる小型の昆虫を捕食します。また、幼虫は朽木などの中に生息していて、キクイムシ類の幼虫を捕食することが知られています。多分他の生息場所で、別の軟弱な昆虫を捕食している可能性もあります。

Re: Medeteraでしょうか 投稿者:Adippe 投稿日:2009/06/15(Mon) 15:34:19 No.5598  引用 
三枝豊平様

ありがとうございます。

夏休みか、できればその前に交尾器の解剖をしたいと思います。この文献の検索表を使って同定してみますが、日本未記録種がまだまだいるそうなので、引用文献にあるもので入手可能なものも読んでみたいです。時間があれば。

ハエの交尾器の解剖は楽しそうですね。この文献を見るかぎり種ごとの差異が大きそうなので。アワフキムシのそれのときは、違いが微妙なので交尾器をみたら余計に判らなくなってしまったことがあります。

訂正:中1→中2 です。年齢詐称していてすいません(わざとじゃないです、一応)。

Re: Medeteraでしょうか 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/06/17(Wed) 17:23:45 No.5609  引用 
アワフキムシ科の場合には確かに同属内では♂交尾器の形態の種間差は微妙ですね。

双翅目でもそのような例もありますが、概して明確な種間の差がでるものです。

それと、交尾器などの着色が強くて、生物顕微鏡(透過光でみる)では構造が分かりにくい場合は、苛性カリや苛性ソーダの液の中に、長めに(2.3日くらい)入れておくと、脱色が進んで細かな構造が分かりやすくなります。もちろん、処理する容器はフタをしておかないと、蒸発して濃度が高くなったり、いろいろと具合が悪いことがあります。Medeteraの♂交尾器は通常かなり着色が強いので、上記を参考にしてください。

苛性カリなどの処理を早くしたい場合は、カップヌードルなどの空容器に熱湯をいれます。そして、小さな容器(ペットボトルやドリンク剤の蓋でもいい)に苛性カリ水溶液を少量いれて、それに処理しようとする材料をいれます。それを湯の表面に浮かせて、お湯を入れた容器に蓋をして、10-15分置いておくと、通常の処理(筋肉や内臓などが分解・溶解して、キチン質の外骨格だけが残る)が完了します。

なお、札幌在住とのことで、ご存知かもしれませんが、私が得た情報では、北大の博物館がそのうち双翅目の標本作成や解剖についてパラタキソノミストの実習を行なうとのことです。問い合わせてみたらいかがでしょうか。

Re: Medeteraでしょうか 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/06/17(Wed) 17:42:41 No.5610  引用 
Adippe様,三枝様.

今年の「ハエ目昆虫パラタクソノミスト養成講座(中級)」は既に締め切られています.

6/20-21に実施されます.

http://museum-sv.museum.hokudai.ac.jp/activity/parataku/paratahyouji.php?renb=37.html

私も一度は参加してみたいのですが,中々日程が合いません.

Re: Medeteraでしょうか 投稿者:Adippe 投稿日:2009/06/18(Thu) 11:23:05 No.5614  引用 
三枝豊平様

交尾器の詳しい処理の方法を教えていただきありがとうございます。

三枝豊平様、茨城_市毛様

ハエ目昆虫パラタクソノミスト養成講座(中級)は、先月応募して当選の通知書が来ました。対象が高校生以上なので少し不安もありましたが当選できて嬉しいです。以前舘博士と2度お会いする機会があったのでOKだったみたいです。これで、今まで一部のハエでしかできなかった科までの同定ができるようになったり、殆どといっていいほど意味不明だった翅脈や剛毛などの名称が判るようになり、これからの昆虫採集がもっと充実したものになることを思うととても楽しみです。

昨日と一昨日、一泊二日の宿泊学習がありました。
虫用にPPサンプル管(空1つ、酢エチ入り1つ)を持って行ったのですが(もちろん内緒で)、捕る時間がなくて収穫はゼロでした。寒かったせいか、蚊もあまりたくさんはいませんでした。

キモグリバエでしょうか? 投稿者:ねぐろ 投稿日:2009/06/15(Mon) 17:49:47 No.5599  引用 
初めて投稿させていただきます。
5月中旬に茨城県の湿地で採集しました。
キモグリバエ類だと思ったのですが、よく解りません。
お教えください。よろしくお願いします。


Re: キモグリバエでしょうか? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2009/06/15(Mon) 21:38:56 No.5603  引用 
ねぐろ様、こんにちは。

 画像の種はキモグリバエ科の種であると思います。

 画像からは Eurina sabroskyi Kanmiya,1983 ではないかと思います。
 5〜6月に見つかる大きなキモグリバエで、湿地に生息している特徴的な種です。

 


Re: キモグリバエでしょうか? 投稿者:ねぐろ 投稿日:2009/06/16(Tue) 09:55:30 No.5606  引用 
バグリッチ様
採集した時には、変なヤチバエ類かと思っていました。ご教授ありがとうございました。

ルリチュウレンジの幼虫に産卵す... 投稿者:ハンマー 投稿日:2009/06/14(Sun) 21:06:27 No.5591  引用 
ルリチュウレンジの幼虫に産卵するハエをみつけました。
出来はよくないですが、動画も撮りました。(マックでは見ることができないようです。)
http://video.nifty.com/cs/catalog/video_metadata/catalog_090614209087_1.htm


Re: ルリチュウレンジの幼虫に産... 投稿者:ハンマー 投稿日:2009/06/14(Sun) 21:09:25 No.5592  引用 
ハエ自体はあまり上手く撮れていないのですが、ルリチュウレンジに産卵するヤドリバエについて何か分かることがありますでしょうか?
2009年6月14日、兵庫県三田市


Re: ルリチュウレンジの幼虫に産... 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/06/14(Sun) 21:59:52 No.5593  引用 
ハンマー様.

Arge similisに寄生が確認されているのは,Drinomyia bicoloripes(Oswaldia bicoloripes)が知られています.

Shima, H., 1980. Study on the Tribe Blondeliini from Japan (Diptera, Tachinidae) : III

Re: ルリチュウレンジの幼虫に産... 投稿者:ハンマー 投稿日:2009/06/14(Sun) 22:25:08 No.5594  引用 
市毛様

どうもありがとうございます。
ご紹介頂いた文献はダウンロードできました。
私にとってはほとんど意味不明ですが、ぼちぼちと解読したいと思います。

Re: ルリチュウレンジの幼虫に産... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/06/14(Sun) 23:07:52 No.5595  引用 
ルリチュウレンジに寄生するヤドリバエDrinomyia bicoloripes Mesnilは、Drinomyia hokkaidensis (Baranov)のjunior synonymですから、有効な学名は後者D. hokkaidensisのようです。なお、本種の和名はキアシハリバエとなっています(Shima, H., 2006. A host-parasite catalog of Tachinidae (Diptera) of Japan. Makunagi/Acta Dipterologica, supplement 2)。

Re: ルリチュウレンジの幼虫に産... 投稿者:ハンマー 投稿日:2009/06/15(Mon) 21:53:09 No.5604  引用 
三枝豊平 様

どうもありがとうございます。
Drinomyia hokkaidensis キアシハリバエの可能性があるということで、メモしておきます。

クサアブについて 投稿者:りゅうひ 投稿日:2009/06/13(Sat) 12:49:39 No.5583  引用 
こんにちは。またお邪魔させていただきます。
先日、草地にてクサアブらしき♀個体を採りました。
クサアブは初見でしたので、自信がなく、一応検索してみましたが、該当する種がいなくて思慮しているところです。永冨・大石(2003)ではシマクサアブ属(Odonotosabula)に落ちましたが、それから先が落ちませんでした。はじめは分布的にヒメシマクサアブなのかなと思っていたのですが、腹部背板の模様が全く図とは異なります。近縁のキンシマ、シマとも異なっているように思います。
この種名は何でしょうか?
尚、針を刺したときに前胸背の金色のきれいな模様は体液でにじんで消えてしまいました・・・
根本的に科から間違っているのか不安になってきました。
ご教示いただければ幸いです。


Re: クサアブについて 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/06/13(Sat) 17:23:22 No.5585  引用 
Odontosabula属のことは間違いないでしょう。

本属の種は恐らく移動性が小さく、集団が分断され、日本列島内で分化途上の状態にあると推測しています。

本属では腹部や脚の色彩、体や触角の毛の色彩、触角鞭節先端小節の長さなどを基にして「種」が識別されています。白山ではdecoraとfulvipilosaが同所的と言うことになっていますが多くは異所的です。九州のgloriosaとこれら2「種」の中間地域での標本の情報もきわめて不十分です。

このような分化状態と情報不足の段階では、余り「種」にこだわる必要はないのではと思います。今、decoraやfulvipilosaを即座にgloriosaのsynonymにするわけにもいかないでしょうから、当面これら3「種」に該当しないような色彩斑紋のものは、Odontosabula sp.として扱うしかないのではないでしょうか。

日本列島には、このような分化途上の双翅目は多々あると思います。

Re: クサアブについて 投稿者:りゅうひ 投稿日:2009/06/13(Sat) 22:16:40 No.5587  引用 
三枝先生

昨年U村のカスミハネカの際はありがとうございました。
栃木県の中山です。
この度はコメントありがとうございました。

Odontosabulaは細かく分断されている可能性があるのですね。
環境省のレッドデータブックを読んでいて3種の分布からそんな気も少ししていました。
この採集地にはまた来週行く予定がありますので追加個体を探してみたいと思います。
もし♂個体や複数個体が確保できるようなら、私の手には負えませんのでお送りさせていただければと思いますがいかがでしょうか?

Re: クサアブについて 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/06/14(Sun) 12:17:36 No.5589  引用 
今回のりゅうひさんの画像の個体と類似した腹部や脚の斑紋をあらわす個体の画像が次のブログに掲載されています。いずれもシマクサアブO. gloriosaに類似した斑紋です。

1.みんなで作る昆虫ブログ、むし探検広場、のhatayanさんの投稿で、場所は「高冷地」としか示されていません。

2.ハンマーの虫のページ2.の5月17日の日付の所に、兵庫県三田市で撮影された個体。

永富・大石(2003)では、静岡県富士市で得られた2雌が、シマクサアブかそれに近似のものとして記録されています。

このようなデータから推測すると、西日本一帯(本州関東以西、九州、奄美大島)の低地ではシマクサアブのような斑紋の明るい集団が生息していて、中部から東北にかけての山地で雌腹部が広範に暗色のdecora-fulvipilosa群が生息している、という分布状態かもしれません。後者が大陸に広く分布しているO. czerskiiと関連があるということも考えられます。

以上のことも考えられますので、りゅうひさん、追加個体の採集に努めてみてください。

Re: クサアブについて 投稿者:りゅうひ 投稿日:2009/06/15(Mon) 07:43:09 No.5597  引用 
三枝先生

わかりました。
ちょっとがんばってみます。
今週末調査してきます。

管理人からのおわび 投稿者:ハエ男 投稿日:2009/06/15(Mon) 03:43:25 No.5596  引用 
当掲示板をご覧の皆様、アクセスありがとうございます。管理人の古田です。この度のアカウント切れでご迷惑をおかけしてすみませんでした。

本来はこのような場所に書き込むべき内容ではないのですが、資金的に苦しい現状でもあり、何かご依頼があればご連絡いただければ幸いです。
(価格については内容により応談有りです。)
当面の連絡先は@hotmail.comか携帯メール(@以下がezweb.ne.jp)までお願いいたします。(メールのアカウントはfurumusiです。)

キアシオオブユ・・・? 投稿者:新屋 投稿日:2009/05/30(Sat) 11:07:40 No.5559 ホームページ  引用 
虫撮りをしていたらブユがまとわりついてきて迷惑だったので、捕まえて瀕死にし
(写真を撮った時点ではもう死んでいます)、持って帰りました。

北隆館の図鑑で調べるとキアシオオブユが近いようでした。ただ、脚が「脛節とふ節は黄褐色」
(写真によってはこの箇所が黒ではなく茶色っぽく見えますが)というのと
胸背や額の毛はこれで長毛の範囲なのかといった不安なところがあります。この死がいは今も持っています。
これはなんというブユでしょうか。


Re: キアシオオブユ・・・? 投稿者:新屋 投稿日:2009/05/30(Sat) 11:24:38 No.5560 ホームページ  引用 
頭〜胸の側面

Re: キアシオオブユ・・・? 投稿者:新屋 投稿日:2009/05/30(Sat) 11:27:32 No.5561 ホームページ  引用 
胸〜腹の背面

Re: キアシオオブユ・・・? 投稿者:新屋 投稿日:2009/05/30(Sat) 11:30:00 No.5562 ホームページ  引用 
頭〜胸の背面

Re: キアシオオブユ・・・? 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/05/30(Sat) 19:18:13 No.5563  引用 
新屋様.

翅脈などの細かい点が見えないので辛いです.

古い文献ですが,論文情報ナビゲータCiniiで「日本産ブユ科 Simuliidae の種の検索表と薬剤によるブユ幼虫の駆除法について」という論文が閲覧できます.その後追加された種類などがありますが,とりあえず参考にしてみてください.
http://ci.nii.ac.jp/naid/110003824651

追記.北海道のブユに関しては下記のような文献もあります.1981年時点で31種のブユが記録されているようです.

北海道産ブユ類の分類学的研究および獣医学との関連性について Taxonomic Study of Black Flies in Hokkaido, with Notes on their Veterinary Viewpoint : Diptera : Simuliidae
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006454287/

Re: キアシオオブユ・・・? 投稿者:新屋 投稿日:2009/05/31(Sun) 13:30:01 No.5566 ホームページ  引用 
撮っている間はここでも羽が重要とは知っておらず、羽を誤って大変な状態にしてしまいました。
また寄ってきたら捕まえようと思います。しかしブユは向こうから寄ってくる他では夜の明かりくらいでしか見ない…

Re: キアシオオブユ・・・? 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/06/13(Sat) 17:38:37 No.5586  引用 
日本のブユ科の普通種については、東海大学出版会発行の「日本産水生昆虫」のブユ科のところに検索表があります。

E.compsogyneでしょうか。 投稿者: 投稿日:2009/05/28(Thu) 20:35:19 No.5526  引用 
これはEmpis compsogyneでよろしいでしょうか。2009.5.14青森県下北半島川内町で撮ったものです。同定していただいた中に入っていたものだと思います。過去ログ57あたり[No.2563]も♀ですが♂はどんなのでしょう。どなたか♂の写真をみせてください。♀を3枚のせます。

Re: E.compsogyneでしょうか。 投稿者: 投稿日:2009/05/28(Thu) 20:36:17 No.5527  引用 
2枚目

Re: E.compsogyneでしょうか。 投稿者: 投稿日:2009/05/28(Thu) 20:37:33 No.5528  引用 
3枚目

Re: E.compsogyneでしょうか。 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/05/29(Fri) 21:29:42 No.5546  引用 
おーやぎ様.

下記の図版では如何でしょうか?
http://homepage3.nifty.com/syrphidae1/diptera_web/htm/Empididae_plate.htm

Re: E.compsogyneでしょうか。 投稿者: 投稿日:2009/05/29(Fri) 21:45:18 No.5547  引用 
茨城_市毛様。ありがとうございます。小さすぎてわからないと思っていました。クリックして、やや大きくすると見えますね。でも、生きたものの写真はないでしょうか。(もしかすれば私自身が撮っているかもしれませんが)

Re: E.compsogyneでしょうか。 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/05/29(Fri) 22:09:36 No.5548  引用 
おーやぎ様.

サムネイル画像へのリンク設定が適当だったようです(^_^;)

http://homepage3.nifty.com/syrphidae1/diptera_web/orthorrhaphous/empididae/Emp(Pol)comp_ml_M.jpg

ハンマーさんの頁に,それらしき生態写真があります.
ttp://plaza.rakuten.co.jp/hammeratsannda/diary/200804200001/

ttp://hanmmer.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/2009412-f53e.html

また,福岡市のチョウの画像掲示板「ハエの仲間をひとつふたつ  投稿者:福田@家主 投稿日:2009/03/27(Fri) 07:27 No.4856」にも生態写真とAnonymomyiaさんのコメントがあります.
ttp://www.g-hopper.ne.jp/free/fukuda/bbs/bbs-f.htm の16頁目

Re: E.compsogyneでしょうか。 投稿者: 投稿日:2009/05/29(Fri) 23:01:44 No.5551  引用 
茨城_市毛さんありがとうございます。
一つ目とハンマーさんのはアクセスできませんでした。ハンマーさんのは以前見た「二匹ぶら下がったもの」と思います。福田さんのを見ました。やはりこれかと思います。現在三枝様に標本を送っていますので、その中の一種と思います。雄単独では撮れていないとは思いますがペアになったのがそれだと感じます。
はっきりしたら画像を載せてみます。ありがとうございました。

Re: E.compsogyneでしょうか。 投稿者:ハンマー 投稿日:2009/06/01(Mon) 06:48:10 No.5569  引用 
ご無沙汰しています。ハンマーです。

市毛さんが紹介してくださっている写真の内、上の方
http://plaza.rakuten.co.jp/hammeratsannda/diary/200804200001/
はこの掲示板で、消えたスレッドの中でアノニモミイアさんにEmpis (Polyblepharis) compsogyne Freyと教えて頂いたものです。件のスレッドは市毛さんがテキストのみ復活して下さっています。
ttp://furumusi.aez.jp/joyful1/joyful.cgi?list=pickup&num=4931#4931

下の方
ttp://hanmmer.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/2009412-f53e.html
は私が見た目と状況(観察場所と時期)から同じものだろうと判断しただけですので、間違っているかもしれません。

両者で求愛餌が違っているのがちょっと気になっています。

urlが2個以上含まれるとエラーになるんですね。

Re: E.compsogyneでしょうか。 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/06/12(Fri) 08:30:26 No.5576  引用 
Polyblepharis亜属の種はしばしば求愛給餌中のペアを良く見かけるために、撮影対象になっています。種の同定について、moiwasana-compsogyneの♂交尾器挿入器先端部の写真を示しておきます。上から、compsogyne、未記載種A本州以西集団、同青森県集団、moiwasanaの順です。左が側面、右がサドル状部の背面の写真です。E. compsogyneではサドル状部の下縁のカーブの先の方に突起を欠き、moiwasanaではこの湾曲がかなり弱いです。詳細は次に添付した文書を参照ください。

本群に関する文書を次にテキストファイルで添付してあります。この中に検索表も含まれています。


Re: E.compsogyneでしょうか。 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/06/12(Fri) 08:34:02 No.5577  引用 
E. moiwasana群に関する文書を添付しました。テキストファイルですので、読みにくいかもしれません。

添付:5577.txt (11KB)

Re: E.compsogyneでしょうか。 投稿者: 投稿日:2009/06/12(Fri) 22:56:51 No.5580  引用 
♂の写真を載せます。
この未記載種Aについての記事を私のブログに書いておきました。http://snowmelt.exblog.jp/10414301/
よろしかったら、ご覧ください。
後写真を二枚載せます。


Re: E.compsogyneでしょうか。 投稿者: 投稿日:2009/06/12(Fri) 22:58:02 No.5581  引用 
♂が単独で飛んでいるところです。

Re: E.compsogyneでしょうか。 投稿者: 投稿日:2009/06/12(Fri) 23:01:31 No.5582  引用 
求愛餌を抱えた♀をかかえた雄が飛んでいるところです。
(群飛は見つけることができませんでした。)

交尾中のSphegina 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/06/11(Thu) 21:24:43 No.5573  引用 
先々週,アオダモ?の花で交尾中のSphegina(Asio.) sp.8を2組採集しました.

花を掬ったネット内で交尾中のカップルが見えたので,別の殺虫管で捕殺後,ゼラチンカプセルに隔離して持ち帰りました.


Re: 交尾中のSphegina 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/06/11(Thu) 21:25:44 No.5574  引用 
このような色彩の♀も複数採れましたが,各部の特徴を調べた限りでは,S.(A.)sp.8の♀と思われます.

Re: 交尾中のSphegina 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/06/11(Thu) 21:28:04 No.5575  引用 
この他にも,S.(A.) sp.4が多数採れ,S.(A.)elongataやS.(A.)japonicaも各1頭採れましたが,前2種に該当する♀は採れなかったようです.

やはり,Spheginaの♀は難しいです.

Re: 交尾中のSphegina 投稿者:pakenya 投稿日:2009/06/12(Fri) 09:56:19 No.5578  引用 
市毛様、こんにちは。

Sphegina (Asiosphegina) sp.8のメスは初めて見ました。
ずいぶん腹部が幅広いんですね。

Asiospheginaのメスは、Sphegina亜属に比べて採集しにくいのか、なかなか標本が集まらなくて苦戦しています。交尾中のものを採集しないと種の同定もおぼつかなくなるし・・・。

Asiospheginaでは、japonica, nitidifrons, sibirica, sp.9モンハナダカ, sp.10リュウキュウの5種のみ雌雄の対応が取れているのですが、残りの7種ほどが特定できていません。これらが埋められないと、疑問種のfasciataをやっつけれないですね。

今週末は、Spheginaねらいに出かけてきます。
また、教えてください。

Re: 交尾中のSphegina 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/06/12(Fri) 20:33:26 No.5579  引用 
pakenya様.

確かにSpheginaは♂に比べ♀が採れ難いですね.

実は,写真のような,腹部背板の微毛や腹板の形状等がS.(A.)sp.8とは異なる♀が1頭だけ採れており,S.(A.) thoraciacaの♀と推測しています.

なお,区別点については下記の論文を参考にしています.Doczkal, D., 1995. Bestimmungsschlussel fur die Weibchen der deutschen Sphegina-Arten (Diptera, Syrphidae). - Volucella 1:3-19.

ヒゲタケカsp.と思います。 投稿者:バグリッチ 投稿日:2009/05/29(Fri) 22:20:19 No.5549  引用 
こんにちは。

 画像は、埼玉の山地でよく採集されるヒゲタケカです。

 北隆館の図鑑と、北大のデータベースで翅の模様を見た中では、該当するように見える種は 思い当たりませんでした。

 日本の確認種とされるMacrocera属の内、翅の模様の図版があった種は次の8種です。

  M.abdominalis ハラボシヒゲタケカ
  M.alpicoloides ムナスジヒゲタケカ
  M.ephemeraeformis カゲロウヒゲタケカ
  M.ezoensis エゾヒゲタケカ
  M.fasciata キオビヒゲタケカ
  M.lutea 和名なし
  M.nana チビヒゲタケカ
  M.vittata キアシヒゲタケカ

 翅の斑紋だけでみると、これらの種ではないように思えます。
 すると日本での記録種の残りは次の2種です。

  M.maculosa 
  M.obscura 

 このどちらかなのでは?と思うのですが ここで行き詰ってしまいました。
 たくさんいるので、珍しくないように思えますが・・・

 ご教示いただけましたら幸いです。
 よろしくお願い申し上げます。


Re: ヒゲタケカsp.と思います。 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/05/29(Fri) 22:46:53 No.5550  引用 
バグリッチ様.

下記のスレッドを参考にしてください.

http://furumusi.aez.jp/joyful1/joyful.cgi?list=pickup&num=4324#4324

Re: ヒゲタケカsp.と思います。 投稿者:バグリッチ 投稿日:2009/05/30(Sat) 10:30:13 No.5558  引用 
市毛様

 ご教示ありがとうございます。
 過去のスレッドを拝見しました。
 他にも数種持っていますが、今のところ 同定は困難なようですね。

 私も Insects of Japanを待つことにします。

R.longistigmaでよろしいでしょ... 投稿者: 投稿日:2009/05/28(Thu) 11:39:08 No.5515  引用 
こんにちは。Rhamphomyia(Calorhamphomia)longistigma Freyでよろしいでしょうか。2009.5.14青森県下北半島で撮ったものです。過去ログ48あたり[No.2961-2963]のものでしょうか。
この日の標本で同定していただいたものと同一個体ではないのでよろしくお願いします。さらに同時に撮ったものはRhamphomyia(Calorhamphomia)longistigma Freyの♀(写真3,4)でよろしいでしょうか。


Re: R.longistigmaでよろしいで... 投稿者: 投稿日:2009/05/28(Thu) 11:40:59 No.5517  引用 
写真2

Re: R.longistigmaでよろしいで... 投稿者: 投稿日:2009/05/28(Thu) 11:43:31 No.5519  引用 
写真3

Re: R.longistigmaでよろしいで... 投稿者: 投稿日:2009/05/28(Thu) 11:44:34 No.5520  引用 
写真4

Re: R.longistigmaでよろしいで... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/05/28(Thu) 21:37:01 No.5529  引用 
おーやぎ様。

♂の写真は同定されたとおり、R. longistigma Freyです。しかし♀の写真は、ほとんど疑いなくRhamphomyia (Eorhamphomyia) jezoensis Matsumuraのメスでしょう。

R. longistigmaのメスは腹部や脚の色彩がオスに酷似していて、離眼的で腹端が異なると言う程度の差しか、一見したところ見当たりません。

Re: R.longistigmaでよろしいで... 投稿者: 投稿日:2009/05/29(Fri) 08:34:00 No.5539  引用 
三枝豊平様。ありがとうございます。写真3と4はRhamphomyia (Eorhamphomyia) jezoensis Matsumura,1915 アカゲホソオドリバエ♀ということですね。R.longistigmaの和名はなんと呼んでいるのですか。

Re: R.longistigmaでよろしいで... 投稿者: 投稿日:2009/05/29(Fri) 15:51:55 No.5541  引用 
これはRhamphomyia(Calorhamphomia)longistigmaの♂♀でしょうか。

Re: R.longistigmaでよろしいで... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/05/29(Fri) 23:46:53 No.5552  引用 
R. longistigmaのペアだと思います。本種の交尾中の画像は始めてみます。成虫の個体数は北日本から北海道にかけてかなり多いのですが、まだ配偶行動を詳細に観察したことがありませんでした。

Nuptial giftが何だったか記録されましたか?

和名はナガモンウルワシオドリバエとしました。学名そのままです。

Re: R.longistigmaでよろしいで... 投稿者: 投稿日:2009/05/30(Sat) 09:40:46 No.5555  引用 
三枝豊平様ありがとうございます。ペアの写真をも一つのせます。Nuptial gift というんですか。かっこうがいいですね。Nuptial gift の和語で格好のよいのはないのですか。
何であったか確保していないのでわかりませんが、写真を載せてみます。


Re: R.longistigmaでよろしいで... 投稿者: 投稿日:2009/05/30(Sat) 09:41:57 No.5556  引用 
写真2

Re: R.longistigmaでよろしいで... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/05/30(Sat) 10:04:27 No.5557  引用 
Nuptial giftは求愛餌と訳されて用いられています。行動そのものは求愛給餌です。オドリバエに限らず、カワセミや一部の猛禽類などの鳥類、カメムシ類の一部、シリアゲムシ科、ガガンボモドキ科などでこの行動が良く知られています。シリアゲムシ科やミバエ科では雄が吐液を雌に与えることが知られています。

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