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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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マガリモンヒラタアブじゃなかっ... 投稿者: 投稿日:2011/07/07(Thu) 11:18:30 No.7008  引用 
こんにちは

先月末に北海道へ行ってきました。阿寒と釧路で採集したものの中には、自分にとって初物が結構ありました。

画像はその中のひとつ、マガリモンヒラタアブEupeodes lunigerのメスです。本種は図鑑に載っていないですし、写真ははなあぶ10号にモノクロがあるだけのようですから、カラー写真は本邦初ですね。

釧路湿原付近の釧路町達古武で道端のセイヨウノコギリソウに訪花していました。


Re: マガリモンヒラタアブ 投稿者: 投稿日:2011/07/07(Thu) 11:25:38 No.7009  引用 
腹部背面の模様は、何種か紛らわしいものもあります。本州以南から本種の名で記録されていたりしていますが、きっとそれらはフタホシヒラタアブかナミホシヒラタアブだろうと思っています。

横顔は、顔面下部が顕著に突出していて特徴的です。
このほか、翅にはミクロトリキアが極めて少ないのが大きな特徴のようです。

本種の♂の採集記録は見当たらないですね。採ってみたい!



阿寒の森ではオオハナブトハナアブが採れています。
これはまた別にスレを立てようと思います。


Re: マガリモンヒラタアブ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/07/07(Thu) 19:03:40 No.7011  引用 
pakenya様.

 何となく額がやや膨らんでいるように見えるのですが,いかがでしょうか?

 マガリモンヒラタアブEupeodes lunigerのメスの額は,真横から見るとほぼ平坦で中央部分がやや窪んで見えます.

 Eupeodes属の種別の特徴が出やすい部位は,額と腹部腹面の暗色斑の形状,翅の微毛の分布状態等ですので,注意してみてください.

 Eupeodes属は,Syrphinaeの中でも分類が難しいグループの一つであり,古くからの権威者であったJindra Dusekが2009年に亡くなり,共著者であったPavel Laskaが若手を指導しているようですが,ヨーロッパでさえ未だに10年に1種ぐらいのペースで新種が出たり,シノニムになったりと混乱しているようです.
 昨年Encyclopedia of Swedish Flora and FaunaのSyrphidaeを執筆したHans Bartschも今年の4月に偉大な遺作を残して亡くなるなど,第1戦で活躍していた研究者が減っている感じがします.
 一方,ヨーロッパなどでは若手も育っていますが,DNA解析による系統論にこだわる傾向があり,高校しか出ていない私にとっては,今一つ敷居が高く感じております.また,若手の研究者は古い原著を読まずに孫引きをする傾向があり,私が日本産シマハナアブ科のまとめた際に書いたように普通種の交尾器さえ自分では調べないで系統を論じる軽率な著者もいるので,困ったものです.

 日本産Eupeodes属は,9割方まとまっているようですが,大雪山系で見られるEupeodes nitenusに近似した種類が,寒冷地特有の暗色型として斑紋が安定して分離しているだけのか,日本固有の別種となるのかという宿題が残っています.
特に,オスの発生が早いようで,残雪が多く残っている時期の大雪山の銀泉台からの第1-2花園によく見られます.コマクサ平まで上がってしまうとほとんど見かけませんでした.ちょっと時期を逃すとメスばかりで全く比較同定用のオス標本が集まりなりません.第3雪渓を上って赤岳-小泉岳-白雲岳間では,風が強いとウスバキチョウ等が風を避けてネットに止まって休むので監視員に怒られるのではないかとヒヤヒヤさせる迷惑なじょうたいです(^_^;)

 今年は,父親の介護から解放されましたので,再来年ぐらいから北海道の調査が再開できると考えています.

訂正します 投稿者:pakenya 投稿日:2011/07/08(Fri) 13:41:01 No.7014  引用 
市毛様、皆様。

指摘されて見直したところ、誤同定でしたので訂正します。
正しくはイイジマホシヒラタアブEupeodes lundbeckiでした。

極東ロシア」;はなあぶ11号を見て、額の膨らみはこれほど強くないと感じたのです。実際、横顔はlunigerとして描かれたものに似て見えます。スウェーデンの図鑑でもふくらみが検索のkeyになっているので、大陸のものはもっと膨らむのかもしれませんね(というより日本の標本は膨らみがあまり強くないと言ったほうがいいかも)。

翅は第1、第2基室がまったく微毛を欠いているので、その他の特徴と併せてlundbeckiの特徴を満たすようです。はなあぶ17号の横濱さんの記述とほぼ一致しました(腹部腹面の斑紋は薄いですが、色彩はあてにしない方針なので深追いせず)。

ところで、はなあぶ10号に飯島さんがマガリモンとして載せた写真と17号に横濱さんがイイジマの♀として載せた写真は同一個体なのですね。とすると、マガリモンヒラタアブの写真は国内には見当たらないってことになりますね。本当に分布しているのだろうか?九大目録に北・本・四・九の分布が載っていますが、出典は何なんだろう。気になります。

Re: 訂正します 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/07/08(Fri) 21:46:24 No.7015  引用 
pakenya様.

参考までに,ヨーロッパ産の両種標本の側頭部の写真を載せておきます.E. lunigerはオーストリア産,E. lundbeckiはノルウエー産です.

 E. lunigerの額は,普通に見られるナミホシヒラタアブE. bucculatusやフタホシヒラタアブE. corollaeのメスの額と同じようにフラットです.
 
 九大目録は,出典が一切不明なので困りものです.恐らく旧北区の双翅目目録あたりから抽出したのだと思いますが,こちらも出典が書いてないので結局世界中の古い文献を片っ端から当たるしかないようです.

Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/25(Sat) 16:58:23 No.6958 ホームページ  引用 
 一昨年の夏に、Web上で「アシナガキンバエ」とされているアシナガバエが、本当は別の種ではないかと思いお尋ねをしたところ、三枝先生の御尽力により、アシナガキンバエとは亜科も異なるChrysosomaの1種であることが分かりました。
 実は、当時から、この”ニセアシナガキンバエ”には、よく似た別の種類が居るのではないかと思っていました。そこで、過去の写真を調べてみたところ、大きさや姿は非常によく似ていながら、翅脈相が大いに異なるものが見つかりました(写真)。
 このアシナガバエは、2007年から毎年(09年は不在の為写真なし)自宅やその近郊(東京都世田谷区西部)で撮影されていました。面白いことに、撮影日は何れも5月17日から5月28日までの約10日間に限られています。
 そこで、今年は五月中旬ごろから(現在に至るまで)毎日注意していたところ、5月31日に初見、最終日は6月8日でした。今冬は寒さが酷かったせいで虫の出現が全体的に遅れていると思いますが、やはり出現時期は極めて限られている様です。
 「Manual of nearctic diptera」で検索してみると、「1. Vertex of head deeply excavated as seen from anterior view (Fig. 2). Scutum often as wide as long. M usually with a widely divergent fork (Fig. 2l) ......2、2. M unbranched,lacking posterior branch (Fig.22)...............Mesorhaga Schiner」で、簡単にMesorhagaに落ちてしまいました。
 また、外見が「ニセアシナガバエ」にソックリなので、やはりSciapodinaeに属すのではないかと思い、三枝先生がNo.5792の投稿に添付されたSciapodinaeの亜科の属検索表を調べてみました。「1.腿節は強い前亜端剛毛を欠く・・3、3.M2脈を欠く,溝ないしその痕跡としても存在しない;dcは両性とも強い;触角刺毛は通常背位置;両性とも強い頭頂剛毛を持つ;頭盾は複眼の縁に隣接する(全世界)・・・・・・・・・Mesorhaga」となります。但し、頭頂剛毛は余り強くありません。
 こちらの目録を見るとMesorhaga属は M. janata1種のみとなっています。この属についても日本では殆ど研究されていないとは思いますが、写真のアシナガバエはこのM. janataでしょうか。
 雄と雌でacの生え方がかなり異なります(雌はacが疎ら或いは写真では不明瞭)。また、色彩は個体によりかなりの変化があります(或いは複数種?)。
 今回は、4♀、2♂の虫体を確保してありますので、詳しく調べることが出来ます。宜敷御指導下さる様御願い申し上げます。


 写真は♂、2010/05/17、東京都世田谷区西部で撮影.


Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/25(Sat) 17:05:13 No.6959 ホームページ  引用 
 写真は♀、2010/05/28、東京都世田谷区西部で撮影.

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/25(Sat) 17:07:40 No.6960 ホームページ  引用 
 写真は♀、2008/05/19、東京都世田谷区西部で撮影.

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/25(Sat) 17:09:24 No.6961 ホームページ  引用 
 写真は♂、2011/06/07、東京都世田谷区西部で撮影.
 体に赤味が強い.


Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/06/25(Sat) 19:38:39 No.6963  引用 
アーチャーン様.

アシナガバエ科については,田悟(2010)の96ページに及ぶ研究が発表されています.ぜひ,はなあぶNo.30-2を読んでみてください.
なお,同論文を読むと体色はかなり変異が多いようです.

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/26(Sun) 08:05:21 No.6965 ホームページ  引用 
茨城@市毛様.

 御回答有難う御座います。

 はなあぶNo.30-2の入手先が分かりません。六本脚のリストにはまだNo.29までしか載っていません。六本脚に問い合わせをしてみます。

 尚、最後の写真が♀となっていましたが、♂の誤りです。訂正しておきました。

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者: 投稿日:2011/06/26(Sun) 11:43:17 No.6967  引用 
アーチャーン様

双翅目についての最新の情報を入手したいのならば、ぜひ双翅目談話会への入会をご検討ください。年会費3,000円で双翅目の最新の情報(はなあぶ)を入手できます。

ケンセイ@双翅目談話会関東事務局

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/29(Wed) 10:18:01 No.6981 ホームページ  引用 
市毛様、伊東様

 六本脚からの回答を待っておりました。
 No.30-2は六本脚から入手します。

 また、双翅目懇談会については、伊東様に個人的にメールで御返事申し上げます。

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/03(Sun) 16:02:52 No.6992 ホームページ  引用 
 「はなあぶ」No.30-2が届きました。大変な大作で、ビックリしました。今後、この辺り(東京都世田谷区西部)で見られるアシナガバエについては、この文献1報で殆ど解決しそうです。
 さて、このスレッドのMesorhagaですが、本属についてはMesorhaga sp.1種のみ記載があり、生息環境、発生時期、細部の構造などを比較した結果、どうやらこれとほぼ一致する様です。
 以下、標本(マウントしていません)の細部を撮影してみました。田悟(2010)の「Mesorhaga sp.1 t」と判断して宜しいでしょうか。宜敷御指導下さい。


 頭部正面からの輪郭は多少違いますが、撮影角度による違いと思われます。


Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/03(Sun) 16:04:10 No.6993 ホームページ  引用 
 pocは4対ではなく、3対の様に見えます。しかし、角度によっては極く細い刺毛らしきものが1本見えていたりしていますし(右側写真の白矢印)、脱落、或いは、角度や焦点深度の関係で写っていない可能性もあります。
 論文には「触角梗節の下部に2本程度の長毛、上部に1本の長毛がある」とありますが、全週に亘って中小の刺毛が沢山見えます(左側写真)。


Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/03(Sun) 16:06:29 No.6994 ホームページ  引用 
 胸部の刺毛については、その区別が良くできません。写真に付けた略号で合っているでしょうか。
 その他、写真は省略しますが、前脚付節先端にある曲がった長毛の存在も確認しました。
 
 (一般の読者の為に略号の説明)
  np notopleural seta 背側刺毛
  pas postalar seta 翅後刺毛
  ph posthumeral seta 肩後刺毛
  poc post ocellar seta 後単眼刺毛
  sa supla-alar seta 翅背刺毛
  su sutural seta 横溝上翅内刺毛


Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/03(Sun) 16:08:33 No.6995 ホームページ  引用 
 ♂の腹端はよく似ています。cercusの刺毛の長さが一寸違って見えますが、この程度の差は問題にならないのでしょうか。


 尚、最初の頭部正面の写真は、2011/06/04に東京都世田谷区西部で採集した個体。他の標本写真3枚は、2011/06/07に同じく東京都世田谷区西部(自宅)で採取したもので、生態写真の最後に写っている赤味の強い個体です。


Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2011/07/03(Sun) 18:46:34 No.6996  引用 
アーチャーンさん、こんにちは。

 書き込まれた内容と画像(特にゲニタリア)から、田悟(2010)のMesorhaga sp.1で同一種と思います。
 私も沢山本種を見ていますが、アーチャーンさんの撮影された赤味の強い個体は見たことがありません。
 しかし、アシナガバエ科では金緑〜金赤色の色彩変異は普通ですので、当然あることが予想される範囲と思います。
 cercusの刺毛ですが、特に側面から真横に非常に強く長い刺毛があるはずですが、田悟(2010)の図は側面図のため、非常に分かりにくく表現されていて、比較しにくいですね。
  アーチャーンさんの画像で下に長く伸びている刺毛がそれに当たると思います。
 
 関東で私が昨年〜今年に採ったアシナガバエの中には、田悟(2010)に掲載されていない種をいくつも含んでいますので、無理にこの報文の種に結びつける必要はないのではないかとも思っています。

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/04(Mon) 09:00:18 No.6997 ホームページ  引用 
バグリッチ様.

 早速の御回答有難う御座います。
 cercusの横に伸びる強い刺毛は、他の写真からもハッキリ認められます。
 今年は本種を探している内にDolichopusも見つけ、これも採集してしまいました。今後、細部を観察して検討してみたいと思っています。
 ところで、「Mesorhaga sp.1 t」の「t」は何を意味するのでしょうか。temporalのt、或いは、田悟様のt・・・。
 それと、胸部刺毛に付けた名称は合っているでしょうか。自信がありません。

 以上、宜敷御教示下さい。

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2011/07/04(Mon) 22:28:51 No.6998  引用 
アーチャーン様、こんにちは。

 胸部刺毛に付けた名称は田悟(2010)に図示された位置と一致していると思います。
 胸部刺毛の同定は難しくいくつかの説があるようですので、異なった解釈もあると思われます。

 Dolichopus楽しみですね。
 同時に4〜5種が見つかることも多いですので、ややこしいと思います。

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/05(Tue) 09:55:40 No.6999 ホームページ  引用 
バグリッチ様.

 御回答有難う御座います。
 胸部刺毛について、一致しているとのこと、安心致しました。

 Dolichopusの雄は極めて敏感で、写真は結局1枚も撮れていない様です。雌の写真を見ると、何となく2種ではないかと云う気がするのですが、今後、雌の写真と標本(2♂4♀)を比較して判断致します。かなり、面倒な予感がします。
 その結果は、何れこちらに投稿致しますので、その際は、御教示を賜りたく存じます。

シロガネコバエ科でしょうか 投稿者:heheman 投稿日:2011/06/13(Mon) 12:43:57 No.6968  引用 
6/4の八王子の調査会お疲れさまでした。
写真はその時に採取したものです。実体顕微鏡で見た時は初めはハモグリバエかと思ったのですが、再び見てみて違和感を感じ、よく観察しましたところシロガネコバエ科に近い気がしました。
乾燥状態で2 mmほどしかなく撮影機器もまともにないのでうまく写真であらわせませんでしたが、多数の整列されていない額剛毛、肩切目有り、上前側版に剛毛がない、Palpuが大きい、口がメバエ科のように折り畳み式の針状のようであることが確認できました。
このサイトに載っているヤマトクロコバエとはやや外観が違いますがシロガネコバエ科であってますでしょうか。御教授ください。


Re: シロガネコバエ科でしょうか 投稿者:バグリッチ 投稿日:2011/06/27(Mon) 22:45:04 No.6973  引用 
heheman様

 こんにちは。
 画像の種は、当日一度見せていただいた記憶がありますが、その時は肉眼でしたので、フンコバエ科・キモグリバエ科などを疑ったものの、結局ハッキリとはわからなかったような気がします。

 書かれている特徴と画像からは、シロガネコバエ科の可能性が高いと思います。

 もう少し大きい画像で、翅脈や頭部などがよく見たいところです。
 また、自信がないので、他の方のご意見も伺いたいです。

Re: シロガネコバエ科でしょうか 投稿者:heheman 投稿日:2011/07/01(Fri) 00:09:12 No.6990  引用 
ハグリッチ様

こんばんは。
返信してくださってありがとうございます!
投稿がエラーで終わっていたので投稿できていないと思っており返信が遅れてしまいました。

腹部に白い輝く鱗粉のようなもの(microtomentose?)も確認できたのでシロガネコバエ科だと思いました。文献を探すことができてとりあえずMilichia属であっているかと思います。ただこの個体は♀のようで、♂の検索表しかなかったため種までは調べられませんでした。

キイロホソガガンボの仲間につい... 投稿者:まあ 投稿日:2011/06/28(Tue) 20:43:19 No.6975  引用 
キイロホソガガンボの仲間、35種類と聞いてネットで探してみましたが、あまり見つけられませんでした。それで自分なりに写真を整理したら、この6枚になりました。

最初の3枚は、胸の模様が前胸(?)黒筋3本、中胸(?)2本、後胸(?)1本のグループです。
翅の黒点や頭部の黒い模様が少し違ってますけど、同じ仲間ですか?

4枚目から6枚目は胸の黒筋が前から3,2,0本のタイプです。
この3枚も同じ仲間ですか?

よろしくお願いいたします。


Re: キイロホソガガンボの仲間に... 投稿者:まあ 投稿日:2011/06/28(Tue) 20:47:03 No.6976  引用 
2枚目です。
翅の黒点や頭部の黒い模様が少し違いますが、もしかして性差の違いとかあるのかな?(ぜんぜんわかりませんが。。)


Re: キイロホソガガンボの仲間に... 投稿者:まあ 投稿日:2011/06/28(Tue) 20:48:09 No.6977  引用 
3枚目です。

Re: キイロホソガガンボの仲間に... 投稿者:まあ 投稿日:2011/06/28(Tue) 20:49:54 No.6978  引用 
4枚目です。

Re: キイロホソガガンボの仲間に... 投稿者:まあ 投稿日:2011/06/28(Tue) 20:50:42 No.6979  引用 
5枚目です。

Re: キイロホソガガンボの仲間に... 投稿者:まあ 投稿日:2011/06/28(Tue) 20:54:14 No.6980  引用 
6枚目です。
よろしくお願いします(汗!汗!


Re: キイロホソガガンボの仲間に... 投稿者:yamasanae 投稿日:2011/06/29(Wed) 16:05:02 No.6982  引用 
ガガンボもなかなか手に負えませんね。素人ですので、詳しい方からのコメントがあるまでということで・・・
北隆館の大図鑑では、エゾホソガガンボについて、腹節背板の中央1条、側縁1条、及び第8腹節は黒色とされていることから、1番、4番はエゾホソガガンボの♀、5番は同じくエゾホソガガンボの♂では。
なお、過去ログNo.4111にケンセイさんが、キイロホソとエゾホソの画像をアップしてくださっています。

Re: キイロホソガガンボの仲間に... 投稿者:まあ 投稿日:2011/06/29(Wed) 20:03:15 No.6983  引用 
yamasanae様、コメントありがとうございます。
ケンセイ様の画像は、いろいろ検索したときに拝見しました。
腹端の特徴など、似ているけど。。と思いましたが、やっぱりそうなんでしょうかね?
その他の種類の画像や分布域を示したものが見つからず、Nephrotoma quadrifaria というのも似ていたのですが、これも分布とか詳細はわからなくて、素人の集める情報では、決め手にかけますね(笑)一度、ちゃんとした情報をお聞きしたいなと思いまして。。たぶん今お忙しいはずなので、半分だめもとで待ってみます^^ゞ

Re: キイロホソガガンボの仲間に... 投稿者: 投稿日:2011/06/29(Wed) 23:05:07 No.6984  引用 
呼ばれて出てきましたケンセイです^^

ガガンボ科のNephrotoma属は良く似た種が多く、図鑑類などの絵合わせでは同定は不可能だと思います。

基本文献は以下になります。
Oosterbroek, P., 1985. The Japanese species of Nephrotoma (Diptera, Tipulidae). Tijdschrift voor Entomologie, 127: 235-278.

ネットではゲットできないようなので、必要な場合は問い合わせください。私もこの文献で同定していますが、検索表が長文でまだ完全には翻訳していないため、♀の同定はほとんどしていません。もっぱら特徴的な♂の交尾器に頼っています。画像は♀なので、標本があったとしても私には同定できないと思います。

Tipula属もある程度同定できるようになりたいと思っていますが、Nephrotoma属が日本で記録されているのが35種程度であるのに対して、Tipula属は日本で記録されているのが110種以上で日本未記録種あるいは未記載種が200〜300種程度はいるとのことなので、現状ではとても無理だとあきらめています。

最近達磨さんがユウレイガガンボ類、シリブトガガンボ類、コシボソガガンボ類などの論文を次々と発表しており、さっぱりわからなかったガガンボのグループが少しづつわかるようになってきています。そのうち達磨さんがTipula属にも取り組んでもらえると思っていますので、楽しみに待ちたいと思います^^

ケンセイ@ガガンボ類はすぐにたくさん採れてしまうので、最近は省スペースのために♂しか採らないように心がけています

Re: キイロホソガガンボの仲間に... 投稿者:達磨 投稿日:2011/06/29(Wed) 23:12:35 No.6985  引用 
ケンセイさんに「次々と発表」なんて言われると、お恥ずかしい。穴がなくてもどこかに入りたい気分です。
さて、写真を撮影された場所はどこですか?これも同定のヒントになるので是非教えてください。明日、研究室から出られない事情があるので調べてわかる範囲でお答えします。

Re: キイロホソガガンボの仲間に... 投稿者:まあ 投稿日:2011/06/30(Thu) 09:15:13 No.6986  引用 
基本的なことを忘れていました。
場所は阿武隈山地標高550mぐらいです。

写真では、難しい種類なのですね。
双翅目は 〜の仲間まででもわかれば充分嬉しいです。
私が写真で分けているだけでも不明種がものすごいのです。

〜の仲間というのが、わかるようになるのも結構大変な話っぽいですが、わかるようになりたいと思う今日この頃です。。

皆様には、負担になるときは、スルーしていただき、細く長くお聞きしていければと思っております。m(_ _)m

Re: キイロホソガガンボの仲間に... 投稿者: 投稿日:2011/06/30(Thu) 13:55:48 No.6987  引用 
写真からの判定は難しいので参考までに。少なくても3種いるようです。
2番と3番はN. virgata (Coquillett, 1898) キイロホソガガンボかな?
(1番)と(4番+5番)は別種で、不明。
6番目は羽化後間もない個体?の様で保留。やはり背面からの写真だけだと難しいようです。

Re: キイロホソガガンボの仲間に... 投稿者:まあ 投稿日:2011/06/30(Thu) 20:19:06 No.6989  引用 
達磨様、どうもありがとうございます。
2番と3番、4番と5番が同じ種というと雌雄そろっててかなり助かります。これからもこの4種で分けて情報を増やしてみたいです。因みに出現期を見てみました。(2010年物で)
1番:7月上旬
2,3番:6月上中下旬 9月中旬
4,5番:6月上旬
6番:6月中旬
でした。

楽しい昆虫採集! 投稿者: 投稿日:2011/06/30(Thu) 18:04:35 No.6988 ホームページ  引用 

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枝重忠夫につきまして 投稿者: 投稿日:2011/06/27(Mon) 11:49:51 No.6972  引用 
ときどき拝見させて頂いております。
1つ教えて頂きたいことがあり、板をお借りします。
ハナアブを研究されていた枝重忠夫さん(故人)の経歴、生年と没年だけでも良いのですが、ご存知の方教えて頂けると助かります。直接メールで教えて頂いても結構です。
ちょっと困っており、藁にもすがる思いで書きこませて頂きます。よろしくお願いいたします。

↓すみません、途中で投稿になってしまいました。

Re: 枝重忠夫につきまして 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/06/28(Tue) 09:14:04 No.6974  引用 
何をおっしゃるうさぎさん,ならぬ吉富先生.

といういじめは無しにして,長崎の池崎さんや徳島県博の大原さんがある程度知っている可能性があります.

特に池崎さんは,はなあぶNo.8 P.24に枝重忠夫さんからのハガキを紹介しているので,確率が高いと思います.

また,大原さんは1970年後半にハナアブの研究を始めているので,愛媛大学のタイプ標本を調べに行った際に当時の先生方から枝重氏についての話を伺っている可能性があります.

念のため,素木先生の「思い出すままに」という回想録に目を通してみましたが,枝重氏についての記述はないようです.

白い顔のハエ 投稿者:まあ 投稿日:2011/06/25(Sat) 15:15:35 No.6955  引用 
こんにちは。また教えていただきたいハエがいます。
14-15mmぐらいだったかと思います。(自信ないです もう少し小さかったかもしれません)

5月下旬と6月上旬に会ったハエですが、初めて見る個性的な顔立ちなのにわかりません。
何でしょうか?


Re: 白い顔のハエ 投稿者:まあ 投稿日:2011/06/25(Sat) 15:16:30 No.6956  引用 
もう一枚。

Re: 白い顔のハエ 投稿者:まあ 投稿日:2011/06/25(Sat) 15:19:24 No.6957  引用 
これは別の日です。
1枚目と2枚目は同じ個体です。
阿武隈山地標高550mぐらい。


Re: 白い顔のハエ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/06/25(Sat) 19:30:20 No.6962  引用 
まあ様.

上2枚は,顔の斑紋からマダラメバエMyopa buccataで良いと思います.
最後の写真は,識別点が見えないのでマダラメバエかその近縁種としか判別できません.

Re: 白い顔のハエ 投稿者:まあ 投稿日:2011/06/25(Sat) 19:58:04 No.6964  引用 
茨城@市毛様、コメントありがとうございます。
というか、お手数かけました。。
マダラメバエで検索しましたらたくさん出てきました。
口笛を吹いてるような顔が面白いです。
近縁種もいるんですね。

因みに最後の写真の顔のあるものを載せておきます。


Re: 白い顔のハエ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/06/26(Sun) 11:09:12 No.6966  引用 
まあ様.

今度の写真で,3枚目の個体もマダラメバエMyopa buccataであることがわかりました.

マダラメバエの仲間は,ここ10年ほどで整理が進み,最低でも4種が日本に分布していることがわかっています.

Re: 白い顔のハエ 投稿者:まあ 投稿日:2011/06/26(Sun) 16:37:53 No.6969  引用 
4種もいるんですか!
まだまだ面白いのがいそうな気がします。

今、キイロホソガガンボと思ってたのも、写真を見返していたら4種ほどいる感じがして。。もっと調べないといけないなあと反省反省です。

またよろしくお願いします。

Re: 白い顔のハエ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/06/26(Sun) 17:42:30 No.6970  引用 
まあ様.

そうですね.ハエの仲間は一般の人が考えているよりめちゃくちゃ種類が多いのです.
キイロホソガガンボの仲間(Nephrotoma)も35種類ほど日本から記録されています.

カマキリの卵から出たハエ 投稿者:むい 投稿日:2011/06/22(Wed) 00:46:45 No.6951  引用 
10日ほど前にカマキリの卵を拾いました。地面に落ちていたので、多分孵化後か中身は死んでいると思います。
それをタッパーの中に入れて放置していたら、中から大量のハエが出てきました。

カマキリの卵に寄生するハエがいるのでしょうか。合わせてこのハエの種類も知りたいと思います。ご教示よろしくお願いします。
ハエは体長2mmほどで、触角が角度によって勾玉型に見えます。
採集場所は奈良県です。


Re: カマキリの卵から出たハエ 投稿者:むい 投稿日:2011/06/22(Wed) 00:53:52 No.6952  引用 
勾玉型の触角のアップです。
こんな形の触角を初めて見ました。


Re: カマキリの卵から出たハエ 投稿者:ezo-aphid 投稿日:2011/06/22(Wed) 09:19:48 No.6953  引用 
カマキリの卵嚢からは、キモグリバエ科のカマキリヤドリキモグリバエ kurumemyia ongamea Kanmiya,1983の寄生が報告されています。1属1種で、雄の触角は普通ですが、雌には触角棘毛がなくて勾玉状をしています。全体にほぼ黒色、体長1.7-2.7mm。発表当時は、福岡県のみで4月下旬ー5月中旬に成虫が採れています。
羽化時期は少しずれていますが、これではないでしょうか。今産卵して、そのまま休眠・越冬しちゃうのでしょうかねー。

Re: カマキリの卵から出たハエ 投稿者:むい 投稿日:2011/06/22(Wed) 23:45:27 No.6954  引用 
ezo-aphid 様、教えていただいてありがとうございます。

カマキリの卵嚢に寄生するハエがいるんですね。調べた時はカマキリに寄生するハエは出てきたのですが、卵嚢はわからなかったです。もしかして珍しいのかな。

今産卵するということは、このハエの幼虫は卵嚢部分を食べるということですよね。甲虫にもそんな種類がいますが、あのカサカサした部分に結構な栄養があるんだなぁと驚きです。

Epistrophe sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/02(Thu) 15:48:02 No.6915 ホームページ  引用 
 昨年の晩秋に我が家(東京都世田谷区西部)のコナラにいたアブラムシ(多くはTuberculatus sp.A)を食べていたヒラタアブの幼虫を飼育した結果、昨日(6月1日)漸く1頭が羽化しました(9頭飼育、内3頭は乾燥の為か死亡)。
 幼虫は最終的に体長15mm位まで成長し、室内(室温、長日条件)で飼っていたのですが、やがて赤化して休眠状態に入ってしまいました。冬は2ヶ月程外に出して低温に晒した後、寒い書庫で飼っていました。春になったので、また、一部を室内に戻し、霧吹きで水を与えると動き回るので、秋と同種のアブラムシを与えてみたのですが、全く食べません。
 その後、5月24日になって、2頭が蛹化しているのが確認されました。思うに22日に気温が30℃程度に上がったのがきっかけではないかと思います。
 これまで見たことのない姿をした幼虫で、しかも大型なので、この辺りとしてはオオフタホシヒラタアブではないかと思っていたのですが、現れたのはクロヒラタを大きくした様な、見たことのないヒラタアブでした。
 早速、市毛氏の写真集を参照してみました。しかし、該当するものがありません。色々調べた結果、翅脈や全体の印象等から、Epistropheの白帯グループに属すのではないか(ウスグロオビヒラタアブ辺り)と思ったのですが、如何でしょうか。
 後、蛹1個、幼虫4頭が残っていますが、無事羽化するか心配なので、早めにお尋ねすることにしました。尚、雌ですが虫体は確保してあります(まだ生きています)。

 宜敷、御教示下さい。


Re: Epistrophe sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/02(Thu) 15:49:53 No.6916 ホームページ  引用 
 冷蔵庫で冷やして撮影、体長14mm。

Re: Epistrophe sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/02(Thu) 15:51:54 No.6917 ホームページ  引用 
 背面。暗部をやや明るくし、コントラストも少し低くしてあります。

Re: Epistrophe sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/02(Thu) 15:53:29 No.6918 ホームページ  引用 
 横から。

Re: Epistrophe sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/02(Thu) 15:56:49 No.6920 ホームページ  引用 
 正面から。額も顔もかなり特徴的。

 沢山貼って申し訳ありません=>管理人様へ


Re: Epistrophe sp. ? 投稿者:pakenya 投稿日:2011/06/03(Fri) 15:30:19 No.6921  引用 
アーチャーンさん、こんにちは。

このヒラタアブは紛れもなくEpistrophe属です。本属の黒ベースでシロオビを持つものの分類は結論が出ていません。
少なくとも4種はいるのですが、どの種名を充てるのがいいのか解らない状態なのです(昆虫と自然5月号2011及び過去ログNo.6870をご参照ください)。

ただ、和名ではほぼ共通認識になると思います。
まず複眼に毛があるかどうかですが、画像からは無毛に見えますね。次に翅の第2基室bmの微毛の状態を確認します。微毛が全体にあればウスグロオビヒラタアブ、前半分が無毛であればホソオビヒラタアブです(添付画像では確認できません)。
他の2種は複眼が有毛です。

いやー、いろんな生き物がいるお庭、うらやましいです。

Re: Epistrophe sp. ? 投稿者:茨城@市毛_喪中 投稿日:2011/06/03(Fri) 18:21:47 No.6923  引用 
アーチャーン様,pakenya様.

種名を確定できない市毛です(^_^;)

実は,水戸市内の住宅地にある我が家で11月に♀が採れています.山地性の種類と考えていたので非常に驚き,稀なケースと考えていたのですが,平地で発生して山間部と往復しているのですかね?

Re: Epistrophe sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/03(Fri) 21:51:30 No.6924 ホームページ  引用 
 pakenya様、市毛様.

 御回答有り難う御座います.
 第2基室の微毛と云うのが、どうも良く分からないのですが、等倍マクロ撮影(或いは2倍)程度では見えないものなのでしょうか(2番目の背面からの写真は、撮影、切出、圧縮を含め、拡大して解像力は等倍撮影の1/2倍程度)。「札幌の昆虫」のハナアブ類を参照する時に、何時も困っています。
 現在、かなり過労状態なので、近日中に第2基室(擬脈のある室の内側ですね)の写真を撮って載せる予定でおります

 今まで虫は殺さない様にしておりましたが、結果的に皆様に大きな迷惑をおかけすることになっているのは明白なので、最近は虫体を確保する様にしております。
 このEpistrophe sp.も、現在、羽化♀1頭、蛹1幼虫4が居りますが、必要であれば(羽化後に?)標本にして何方かへお送りすることも可能です。

 昨年は猛暑だったそうですが(私はその時期、日本に居なかったので、どの程度の暑さだったのか知りません)、シママメヒラタアブが、我が家の庭を含めて、この辺りに多数出現したり、外庭のコナラにマガイヒラタアブが多数付いたり、かなり特殊な状況だったと思います。このEpistropheも、その様な状況で我が家に発生したのだろうと思っています(毎年、晩秋になるとブログネタが少なくなるのでコナラの葉裏はよく調べています)。

 近日中に第2基室の写真を貼りますので、今後とも宜敷御指導下さい。

Re: Epistrophe sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/19(Sun) 12:26:20 No.6944 ホームページ  引用 
 翅の写真を生体のまま撮ってみましたが、体の毛が邪魔になって微毛の存在は良く分かりませんでした。
 雄が羽化したら標本にして写真を撮ろうと思っていたのですが、残りの蛹1個は羽化せずに黴が生え、幼虫4頭も未だに蛹化する気配はなく、かなり弱ってきました。そこで、仕方なく、上の写真の個体に、雌ですが、標本になって貰いました。展翅標本を作るのは40数年ぶりで、小翅片が折れ曲がり、Rs脈は折れてしまいました。
 色々な方向から写真を撮ってみましたが、翅が光を反射して中々良い写真が撮れません。後斜めから撮ったのが左の写真です(右の翅は小翅片が折れて第2基室に少し重なってしまったので左の翅で撮りました)。M3+4脈の上に見えるのが、問題の微毛でしょうか。
 そうであれば、ほぼ第2基室全体にありますから、ウスグロオビヒラタアブと云うことになります。

 これで、正しいのでしょうか、宜敷御指導下さい。


Re: Epistrophe sp. ? 投稿者:pakenya 投稿日:2011/06/20(Mon) 08:54:38 No.6945  引用 
翅の微毛をきれいに写すのは結構難しいです。
僕は、白い背景で白い紙のハウジングの中でのバウンス主体のライティングにして5倍撮影しています。被写界深度が浅いので、翅の起伏で翅室全体にピンが来ないので苦労します。

さて、この写真で見ますと2nd basal cellの前半分は微毛がないように見えます(cu脈沿いには見えますよね)。1st basal cell(一つ前側の擬脈が走る部屋)や周辺のcellも無毛部が多いようですので、この標本はホソオビヒラタアブの方ではないでしょうか。
ウスグロオビヒラタアブは、翅のほぼ全体が微毛でびっしり覆われるので、翅は少し茶色く煙って見えることが多いです。

Re: Epistrophe sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/20(Mon) 10:19:19 No.6946 ホームページ  引用 
pakenya様.

 よく考えてみると第2基室の後の部屋はcua室ですから、M3+4脈ではなくてCuA脈でした。お恥ずかしい。
 5倍で撮影されているとのこと。上の写真は等倍撮影で、拡大してピクセル等倍ですから、もう少し高倍率で撮り直して見ます。

 御回答有難う御座いました。

Re: Epistrophe sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/21(Tue) 15:28:53 No.6947 ホームページ  引用 
pakenya様.

 倍率約3.5倍で撮ってみました。拡大してピクセル5/6倍に縮小してあります。
 等倍撮影では、第2基室の端に近い影はゴミだと思っていたのですが、どうやらこれは微毛の様です。また、CuA脈上だけでなく、室の方にも脈に沿った室や基部にも微毛があります。これらの微毛の分布からホソオビと判断しても問題ないのでしょうか。
 東京都本土部昆虫目録ではホソオビヒラタアブはEpistrophe (Epistrophe) angustifasciata となっています。しかし、白帯グループに関しては分類が確定していないとのことですから、現時点ではEpistrophe sp.とすべきなのでしょう。また、市毛氏の写真集を拝見すると、黄帯グループにEpistrophe亜属の種がかなりあります。「白帯グループ」とは亜属と関係のない便宜的なグループ分けなのでしょうか。
 良く分からないことだらけです。宜敷御指導下さい。


 第2基室の端側1/2


Re: Epistrophe sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/21(Tue) 15:32:08 No.6948 ホームページ  引用 
 第2基室基部側1/2。上の写真と極く僅か(42ピクセル程度)重複しています。

Re: Epistrophe sp. ? 投稿者:pakenya 投稿日:2011/06/21(Tue) 19:56:51 No.6949  引用 
アーチャーン様

2nd basal cellのCuA脈沿いに微毛が存在するものの、その前方に広く無毛域があるものがホソオビです。

亜属の問題ですが、解決していません。
はなあぶ24号に市毛さんがキオビグループのEpistropheについて解説しています。それによると、日本産昆虫総目録に収録されているEpistrophella亜属とされているものは間違いで、日本を含む旧北区にはEpistrophe亜属のみが分布する、もしくは別系統のものが含まれているがEpistrophella亜属ではないと考えられます。これらはgenitaliaの内部を詳細に見ないと判らないようです。で、白帯グループと黄帯グループは亜属とは関係がありません。まだ、Geniを含めて検討不十分といったところです。

Re: Epistrophe sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/21(Tue) 21:40:00 No.6950 ホームページ  引用 
pakenya様.

 早速の御回答有難う御座います。

 ホソオビの特徴、白帯、黄帯と亜属との関係など、理解致しました。我が家(小田急線成城学園前駅から僅か250m)の庭で育った大型のヒラタアブの分類が未だに確定していないとは一寸驚きです。まァ、しかし、双翅目というのはその様なグループの様ですが・・・。

 残りの幼虫4は、自然環境に近いベランダに出しましたが、未だに蛹化していません。まだ柔らかいのですが、死んでいるものもある様です。幼虫9頭の内、羽化成功1頭とは、我ながら忸怩たる思いがあります。しかし、その儘にしておけば、植木屋さんに刈られて、焼却される運命にあったのですから・・・。

 標本は、私が持っていても意味がありませんので、雌ですが、何らかのお役に立つのであれば、お送り致したく存じます。

 今後とも宜敷御指導御願い申し上げます。

ムシヒキアブ亜科の類 投稿者:yamasanae 投稿日:2011/06/09(Thu) 22:46:15 No.6935  引用 
ムシヒキアブ図鑑の検索表によると、触角や翅脈などから、ムシヒキアブ亜科の類と思われますが、和名のついているものにはどれも似ていないような気がします。よろしくご教示願います。

Re: ムシヒキアブ亜科の類 投稿者:yamasanae 投稿日:2011/06/09(Thu) 22:47:38 No.6936  引用 
あまり角度は変わらないのですが、もう1枚添付します。

Re: ムシヒキアブ亜科の類 投稿者: 投稿日:2011/06/17(Fri) 12:42:18 No.6937  引用 
yamasanae様

誰からもコメントがつかないため、コメントします。

画像のムシヒキアブ亜科は♀ですが、尾端に棘が見られないようなので、日本未記録種ではないかと思われます。

関東周辺ならば、私もいろいろな場所で同様のムシヒキアブ亜科を採集しているのですが、場所はどちらになりますでしょうか?

ケンセイ@ムシヒキアブ科もどんどん新種や日本未記録種が追加されています。誰か整理しないかなあ・・・

Re: ムシヒキアブ亜科の類 投稿者:yamasanae 投稿日:2011/06/17(Fri) 13:34:02 No.6938  引用 
ケンセイさま ありがとうございます。
写真は、6月7日につくば市で撮影したものです。記載漏れをして、大変失礼しました。
6月9日に、これもよくわからない♂と思われる個体もいましたので、併せて添付します。


Re: ムシヒキアブ亜科の類 投稿者:yamasanae 投稿日:2011/06/17(Fri) 13:40:02 No.6939  引用 
6/9の同一個体です。

Re: ムシヒキアブ亜科の類 投稿者: 投稿日:2011/06/18(Sat) 12:52:25 No.6940  引用 
yamasanae様

確認ですが、ウェブサイトの「ムシヒキアブ図鑑」の「シロズヒメムシヒキ」を見ていただくと、♀の尾端に棘があるのが確認できると思います。本種も同じかどうかわかりますでしょうか?最初尾端に棘は無いように見えたのですが、拡大するとぼけてしまって棘があるのかどうかよくわかりません。

もし棘があれば、シロズヒメムシヒキの属の最近記載された種になると思われます。棘が無ければ別属になります。

ケンセイ@♂の交尾器にも特徴がありますが写真では厳しいと思います

Re: ムシヒキアブ亜科の類 投稿者:yamasanae 投稿日:2011/06/18(Sat) 14:30:36 No.6941  引用 
ケンセイさまお手数をおかけします。
尾部の拡大写真を添付します。
棘はないようです。ムシヒキアブ図鑑のムシヒキアブ亜科の中では、サキグロムシヒキの♀の尾部と似ていると思います。


Re: ムシヒキアブ亜科の類 投稿者: 投稿日:2011/06/18(Sat) 18:37:59 No.6942  引用 
yamasanae様

棘が無いのでしたら、以下の種になると思います。

Ktyr caucasicus (Richter, 1963)

私は平成7年頃より相模川の調査で本種を採集しています。
シロズヒメムシヒキ(現在ではほとんどナガトミヒメムシヒキ)に似ているのですが、大きさはやや小型で、♀の尾端に棘が無く、雄の交尾器の内側に突起がないので区別が出来ます。相模川河川敷(海老名市、厚木市)と東京都中野区の標本を確認しています。

ただし、本種を日本から正式に記録した論文はまだ未発表なので、私も正式な公表は出来ずにおります。U氏の論文が発表されるのを待っている状況です。

ケンセイ@本種は関東には広く分布しているかも・・・

Re: ムシヒキアブ亜科の類 投稿者:yamasanae 投稿日:2011/06/18(Sat) 22:07:40 No.6943  引用 
 ケンセイさま ありがとうございました。写真だけで無理なお願いをしたのでなければよいのですが。
 Ktyr caucasicus (Richter, 1963)はなかなか図鑑などでは確認できないようですが、庭にいろいろ来るムシヒキアブの類を注意して観察していきたいと思います。

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