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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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無題 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2006/12/24(Sun) 17:38 No.2872  引用 
バグリッチさんの同定の通りオドリバエ科のHemerodromia属の1種ですが,この時期に東京で活動しているというのは非常に意外でして,興味ある記録です.属としては正式に記録されていませんが,私の整理した標本についてみると日本には12種以上が棲息しています.多くは中胸の背板は一様に黒褐色かあるいは一様に黄色です.写真のように暗条を表す種はごく少数です.そのようなわけで,ちょっと珍しい種ですから,宜しかったら詳細な撮影場所を教えていただければ幸いです.
この属の種は幼虫が流れの淡水性で,小型の水生昆虫の幼虫などを捕食しています.成虫は流れの岸のイネ科などの草本の上に多く,やはり小型の双翅類などを前脚で捕獲して食べます.ですから,岸の草を掬うことで採集できます.体が細く,色が黄白色のものが多く,しかも捕虫網の中であまり活発に動かないので,良く眼を凝らさないと見逃します.
再び同じ場所に行かれるのでしたら是非上記の方法で採集してみてください.
なお,この属より一般に大型で,翅に中室があるChelifera属もほぼ同じ生態ですが,個体数も種数もHemerodromiaより少ないです.また,これら2属と同じように前脚が鎌形の捕獲脚に変形したオドリバエに,Chelipoda属,Phyllodromia属があり,両属あわせて日本に10種足らず棲息しています.これらは,腹部がHemerodromiaのように,長くなく,触角刺毛がかなり長く,また翅にR4脈がありません.これらの属は,幼虫が水生ではないようで,流れの近くより,山道や山腹の草むらを低く掬うと採集できます.

Hemerodromia属の1種 投稿者: 投稿日:2006/12/24(Sun) 23:07 No.2874  引用 
アノニモミイア様
詳細な解説ありがとうございました。撮影した場所は、八王子市の長池公園という場所で、下記のURLにアクセスマップなども掲載されています。
http://www.pompoco.or.jp/nagaike/index.htm
公園の中の撮影した場所は下記にマークした場所です。
http://biodb.i.hosei.ac.jp/nagaike/FMPro?-DB=NagPhoto.fp5&-Lay=page&-Format=photopage.html&-Max=1&NagP=NagP03605&-Find
撮影した場所は水際から10mほど離れたシラカシの葉の裏側で、アノニモミイアさんの解説にあるように、動きは緩慢でストロボを20回近く焚いても、同じ葉に止まったままで飛び立つことはありませんでした。
というわけで、撮影した個体は今、止まっていたカシの葉ごとフィルムケースに収まり手元にあります。メールでご連絡いただければ、アノニモミイアさんに送付させていただきます。

無題 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2006/12/24(Sun) 17:40 No.2873  引用 
前便はtosakaさんの「ハエでしょうか?」の返信のつもりでしたが,無題で投稿してしまいました.文面から「はえでしょうか?」への返信であることはご理解いただけたと思います.

ハエでしょうか? 投稿者: 投稿日:2006/12/23(Sat) 17:30 No.2869  引用 
12月23日に八王子市で、シラカシの葉の裏側でヨコバイを探していたときに見つけました。頭の先から羽の先端までの長さは約3.2mm。カマキリのような太い前足をしています。
名前が分かれば教えていただきたいのですが。
よろしくお願いします。


Re: ハエでしょうか? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2006/12/23(Sat) 18:16 No.2870  引用 
こんちは。

 画像の種は、オドリバエ科カマオドリバエ亜科のHemerodromia sp.でよいのではないかと思います。
 添付の画像はHemerodromia sp.ですが、tosakaさんの画像とは胸部背面の色彩が異なって見えますので、別種の可能性が高いですね。
 小さいですが、カマ型の前脚は興味深いです。

 ではまた。


Re: ハエでしょうか? 投稿者: 投稿日:2006/12/23(Sat) 19:11 No.2871  引用 
バグリッチさん、どうもありがとうございます。横から見た画像を貼り付けようとしたら、もうコメントをしていただいておりました。カマオドリバエという名前は初めて聞きました。

ついでにサービス 投稿者: 投稿日:2006/12/02(Sat) 21:46 No.2815  引用 
久々なので、まとめてあと1種。

Rhamphomyia(Calorhamphomyia) complicansと思います。

体長約7mm。茨城県北部の標高約600mのブナ林で、5月下旬の採集です。
交尾器のpenis後面に竜骨突起があります。

現在、長年宿題をさぼっていたMelangyna属を調べていますが、Rhamphomyiaのように交尾器に明瞭な差が出ていると楽しいのですが・・・・

よろしくお願い致します。


Re: ついでにサービス 投稿者: 投稿日:2006/12/02(Sat) 21:47 No.2816  引用 
かっこいい交尾器ですね。

Re: ついでにサービス 投稿者: 投稿日:2006/12/03(Sun) 02:50 No.2817  引用 
アノニモミイアさんは12/7くらいまで八重山だそうです。

Re: ついでにサービス 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2006/12/20(Wed) 14:26 No.2865  引用 
同定されたとおりRhamphomyia (Calorhamphomyia) complicans Frey, 1953の雄です.本種は東北,関東ー中部,近畿ー中国の3群に雄交尾器のペニスの竜骨状突起と湾曲の具合で分かれます.北関東のものはその点では境界域なので面白い場所です.なお,本亜属のペニスは様々な屈曲や湾曲,付属突起を出していますが,これらは決して柔らかいものではなくて,硬く骨化したものであって,変形しません.
本種は林間の空き地で斜めに向かう楕円軌道の大群飛を行います.上端は10m程です.R. complicans群には,本種より1ヵ月早く出現する別種があります.
Calorhamphomyia亜属は日本に約50種いますが,まだ未調査地域(北関東,房総,東海,紀伊半島,四国山地)などからは未発見の種がいる可能性があります.台湾の山地や朝鮮半島,あるいは中国西部などで本亜属が発見されると面白いのですが,今のところ日本列島と北米東部の固有亜属です.

Re: ついでにサービス 投稿者: 投稿日:2006/12/21(Thu) 08:35 No.2868  引用 
アノニモミイア様。

詳細なコメントありがとうございます。
どの種類をたずねても、地方変異や生態面の情報を把握しておられるようで、頭が下がるばかりです。

また、早春や秋口はオドリバエにはほとんど注意していなかったので、来年からは注意して採集してみます。

今後ともよろしくお願い致します。

水辺のハエ 投稿者:のらじ 投稿日:2006/12/19(Tue) 12:37 No.2856  引用 
こんにちは。
よく池や水溜りの水面に群れてとまっている小さなハエの名前を教えていただきたく書き込みしました。
よく見かけるので、専門書ではないですがいろいろと図鑑を当たってみましたがわかりません。
アメンボのように上手に水面にいつも浮いていているので不思議です。
埼玉県松伏町、11月9日の撮影です。

Re: 水辺のハエ 投稿者:のらじ 投稿日:2006/12/19(Tue) 12:40 No.2857  引用 
写真添付を忘れました。

Re: 水辺のハエ 投稿者:バグリッチ 投稿日:2006/12/19(Tue) 22:42 No.2861  引用 
こんちは。

 この種は、ミギワバエ科のBrachydeutera sp.でよいと思います。(この添付画像Brachydeutera sp.と比較してください)
 種名は画像からではわかりませんが、地域から推定するとB.ibariかB.argentataの可能性があると思います。

 ミギワバエ科はおそらく みんな 水の上を歩けるようですが、この属は、オープンな水面が特に好きなようですので、アメンボに似た印象があります。

 小さくて地味なdipteraは、やっかいですが、良く見ると面白いです。
 ではまた。
 


Re: 水辺のハエ 投稿者:のらじ 投稿日:2006/12/20(Wed) 14:40 No.2866  引用 
バグリッチさま
ご回答ありがとうございました。
参考写真もありがとうございます。ミギワバエのなかまが水の上を歩けるというのもおもしろいです。
身近な生きものなのに、すぐに調べられないのがもどかしい虫たちです。
丁寧にありがとうございました。もう一度調べてみます。

しばらくぶりのオドリバエ 投稿者: 投稿日:2006/12/02(Sat) 21:10 No.2813  引用 
しばらく、オドリバエです。

Rhamphomyia(Pararhamphomyia) setulosaと思われます。

体長約4mm。茨城県北部の標高約600mのブナ林で、5月下旬の採集です。

よろしくお願い致します。


Re: しばらくぶりのオドリバエ 投稿者: 投稿日:2006/12/02(Sat) 21:11 No.2814  引用 
同じく交尾器です。

顕微鏡用のデジカメが調子悪いのでデジタルズームです。
低倍率ですみません。


Re: しばらくぶりのオドリバエ 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2006/12/20(Wed) 14:13 No.2864  引用 
同定されたとおりR. (Pararhamphomyia) setulosa Saigusa, 1964の雄です.本種はPararhamphomyiaの中に近縁種が見当たらないもので,本州から九州,更に朝鮮半島にも分布しています.やや発生期が遅く,春というより初夏の種です.雌は未記録ですが,翅が著しく暗褐色で,雄と共に採集できるほかのRhamphomyiaにはこのような雌はないので,識別は容易です.

本種よりずっと遅く8月中・下旬に中部地方の亜高山帯に現われるのがR. (Pararhamphomyia) rotundicaudaです.これはciliatopoda群に入ります.本群は更に遅く10月下旬に本州から九州にかけて1未記載種が発生します.ほかに,奄美大島のciliatopoda,沖縄本島のyasumatuiがあります.琉球列島には他にも数種未記載種があり,まだ今後も新しい種が出る可能性があるので,10日ほど調査にでましたが,ほとんど連日雨でした.しかし,沖縄本島ではyasumatsuiのほかに2種未記載種が混生しているのには驚きました.もう本土ではシーズンオフですが,秋のEmpisやRhamphomyiaは結構面白い種がいるようです.

ギンガクシマバエ 投稿者: 投稿日:2006/12/19(Tue) 10:03 No.2851  引用 
こんにちは

山形県小国町で6月に撮影した5mmほどの小さなハエです。
学研生物図鑑昆虫VにMetopia argyrocephalaギンガクシマバエとして収録されているものとよく似ています。

Web図鑑のニクバエ科リストを見ると、この種はギンガクヤドリニクバエとなっていて、同属同亜属Metopia (Metopia)には他にゼニゴギンガクとヒコサンギンガクという種も並んでいます。分布は、ギンガクが九州以南、ゼニゴとヒコサンは日本とされていますが、学研図鑑ではギンガクが全国となっています。

昔は全部ギンガク1種とされていたものが分けられたってことかと想像します。

で、このハエの名を知りたいのですが、資料がありません。
よろしくお願いいたします。


Re: ギンガクシマバエ 投稿者: 投稿日:2006/12/19(Tue) 10:05 No.2852  引用 
もう1枚、角度の違う写真もアップしておきます。

なお、この個体は採集して標本になっていますので、「ここを見ろ」にも対応できます。



Re: ギンガクシマバエ 投稿者: 投稿日:2006/12/19(Tue) 12:23 No.2854  引用 
このグループ(ギンガクシマバエ・ギンガクヤドリニクバエ)類の交尾器の図ならCiNii(http://ci.nii.ac.jp/cinii/servlet/CiNiiTop#)でDLできますよ。
「Sarcophagidae」で検索して、190件めくらいだったかな?
H.Kurahashi
STUDIES ON THE CALYPTERATE MUSCOID FLIES FROM JAPAN VII. REVISION OF THE SUBFAMILY MILTOGRAMMINAE (Diptera, Sarcophagidae)
これには交尾器の図も出てますので、標本の交尾器が出てればわかると思います。

Re: ギンガクシマバエ 投稿者: 投稿日:2006/12/19(Tue) 16:49 No.2859  引用 
ハエ男様

早速、DLしてみました。著者名と科名で検索すると28件でしたのですぐに判りました。

Metopia属の検索結果は、1=>2=>3=>M. argyrocephalaとなりました。Geniについては、CerciとParalobiがかろうじて見える標本なのですが、argyrocephalaは図示されておらず、頼りの第5腹板は腹部が縮んでいるために見えません ^^;)

Squamaが薄黄色であること、額と頭頂の間に剛毛列を欠くこと、腹部第1,2背板後縁に直立剛毛があることの3点が生態写真でも分り、argyrocephalaギンガクヤドリニクバエと判断してで良いようです。

となると、九州以南とする分布情報は修正の余地がありそうですね。

画像は、よろしければWeb図鑑にお使いください。

Re: ギンガクシマバエ 投稿者: 投稿日:2006/12/19(Tue) 19:51 No.2860  引用 
pakenyaさん、ちょっと横から失礼しますm(_ _)m

argyrocephalaのゲニ図は、最後にごちゃっと載っている図の中にあります(Fig.14と16)。

>Squamaが薄黄色であること、額と頭頂の間に剛毛列を欠くこと、腹部第1,2背板後縁に直立剛毛があること

前の2点はその通りですが、最後の第1,2背板の直立剛毛はゼニゴ♂にもありまする(ないのはゼニゴ♀)。

Re: ギンガクシマバエ 投稿者: 投稿日:2006/12/20(Wed) 09:52 No.2863  引用 
猫又様、こんにちは。

言葉足らずで誤解を招いてしまったようです。すみません。

M. argyrocephalaのゲニについては、背板側のcerciなどが図示されていませんので、私の状態の悪い標本では確認ができなかったのです。ちゃんと、解剖しないといけないってことですね。修行します。

それから、顔がconspicuouslyに銀色のMetopiaは3種のオスだけで、これらは第1,2背板後縁の直立剛毛があれば、ヒコサンと区別でき、額上部の剛毛の有無とsquamaの色彩でゼニゴと区別できることを、自分なりに確認したものだったのです(有弁翅類は全くの素人なので、同定できたことがとてもうれしかったのです)。

また、色々教えてください。
よろしくお願いいたします m(_ _)m

最近のスパム 投稿者: 投稿日:2006/12/19(Tue) 12:27 No.2855  引用 
一応、当BBSはプログラムによる自動投稿は拒否するようになってるんですが・・・
最近はいよいよ網の目をかいくぐって、スパムが増えてきました。
近々対策はしようと思ってますんで、今しばらく我慢してくださいませ・・(対策を調べなきゃ〜)

ホソジマヒラタアブでしょうか 投稿者:平群庵 投稿日:2006/12/05(Tue) 23:49 No.2819  引用 
いつもお世話になります。
15mmくらいの大きいアブなのでホソジマヒラタアブかと思ったのですが、図鑑では分布が沖縄、台湾とあります。(福井県のリストにも有りますが要再確認付きです)
2006年10月中旬 奈良県平群町で撮影


Re: ホソジマヒラタアブでしょう... 投稿者: 投稿日:2006/12/06(Wed) 10:55 No.2820  引用 
平群庵様、御無沙汰しております。

ハナアブを見るときに、斑紋に目が行きがちですが、他の形質も見ましょう。

1)横顔に注目して見てください。通常、Asarkina(ナガヒラタアブ属)は顔の下半部が突出します。

2)胸背の側縁も黄色い毛が生えているだけです。Asarkina(ナガヒラタアブ属)の胸背の側縁は狭く黄色になります。

3)翅脈もR4+5の曲がり具合がAsarkinaとは違うと思います。

4)胸背にスジ状の模様が見えます。これも違うのでは? 逆にこのスジが出るグループを探してみましょう。

このあたりも含めて、次のシリーズの検索をどのように作るべきか、考えなくてはならないですね。

Re: ホソジマヒラタアブでしょう... 投稿者: 投稿日:2006/12/06(Wed) 12:56 No.2821  引用 
ついでに、平群庵昆虫写真館を見てみました(がさ入れ?)

Syrphus属3種については、頭部・腿節共にうまく写っていないので判定は難しいです。この属は頭部のドアップと各腿節・後脚脛節が写っていないとわかりません。

キベリヒラタアブとしていたのは、トゲヒラタアブのオスです。(体の幅の広さに気をつけましょう。)

写真判定だと良くある間違いです。

Re: ホソジマヒラタアブでしょう... 投稿者:平群庵 投稿日:2006/12/08(Fri) 01:02 No.2823  引用 
市毛様
充電中のところ雑兵の相手をしていただき恐縮です。

>ハナアブを見るときに、斑紋に目が行きがちですが、他の形質も見ましょう。

他の形質を比べてみました。確かにこのアブは鼻が低いです。(ぼやき:俺とイギリス人ぐらいの違い、どちらもホモ・サピエンスじゃないか)
胸背の側縁、写真だけだとわかりにくいです。(実物を手にしたことがありません。やはり捕まえないと細かいところは判らないですね)
翅脈、R4+5と言われましても、どこに載っていたかなあと絵本をひもといて、この筋のことか、なるほど曲がりがあまりない、手相より難しいなあ。といったあんばいです。
で、あれこれ比較して、ヨコジマオオヒラタアブが似ているかな、になりましたがこのアブは色が薄いです。また腹の裏側に黒いところが見えません。
やはりギブアップです! 教えて下さい。

>ついでに、平群庵昆虫写真館を見てみました(がさ入れ?)

平群の片隅でひっそりと侘び住まいを装っていたのですが見つかってしまい、突然の家宅捜索を受けました。官憲の厳しい捜査で摘発されたのが1件だけだったのは幸運でした。

アブ先生、ハエ先生、このサイトは素人にとっては駆け込み寺です。今後とも宜しくお願いします。

Re: ホソジマヒラタアブでしょう... 投稿者: 投稿日:2006/12/08(Fri) 08:37 No.2824  引用 
平群庵様。

 写真だけではわからないと言われていますが、3方向も撮ってあると色々気がつくところがあると思います。偶には一緒に推理してみようと思いました(ハナアブ以外のハエは殆どダメですね)

 写真ではやや幅広に見えていますが、オビヒラタアブの1種と思われます。学名はありません。

 現在このグループも調べているのですが、黄色地の種類が9種類記録され、他に1種未記載種が知られているようです。この写真は、この未記載種に該当します。同じような斑紋で、顔に黒いスジがあるのがササヤマオビヒラタアブになります。
 その他に、黒地の種類は4種類記録され、他に4種以上の未記載種が分布しております。

何で素人の私が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・再検討しなアカンのや! 
これが日本の博物学のお寒い現状。

博物館では「針が買えない」「標本箱が買えない」「直翅類図鑑買うのに2年分?の図書の購入費が必要」「調べて貰いたいけど送るお金が無い」と予算が無くてぼやいてるし。

やはり、身代をつぶす覚悟で取り組まないとアカンのか、蔵はあるけど金は無い。

失礼しましたm(__)m


Re: ホソジマヒラタアブでしょう... 投稿者:平群庵 投稿日:2006/12/08(Fri) 22:19 No.2827  引用 
市毛様
へんてこなアブ張り付けてしまいました。尋ねやすいか尋ねにくいかの印がアブには付いてなかったものですから。
>キレそー
慰めてよいのやら励ましてよいのやら判りませんが、最近、図書館で最新訳のファーブル昆虫記を借りて読みました。
フンコロガシの章で、道端でホッカホカの馬糞を見つけて大喜びしたり、馬糞を集めるために奔走した話が載っていました。又、田舎道で農作業に出かける女性達に出会ったときの話では、夕方近く彼女たちが仕事を終えて帰ってきたときもファーブルは朝と同じ場所で一点を凝視してうずくまっていたので、女達の一人が頭に指を当てて「おかわいそうに」と言ったそうです。
彼は虫の真実に光を当てるために人格をも犠牲にしました。

市毛様も大変なことに関わっているのですね。針や標本箱の値上げもブログで読ませていただきました。
どうか切れないで下さい。
有り難うございました。

Re: ホソジマヒラタアブでしょう... 投稿者: 投稿日:2006/12/09(Sat) 01:24 No.2828  引用 
平群庵様。

毎晩、難問に突き当たっていると愚痴っぽくなってしまいました(^_^;)
田舎で孤立して研究していると、愚痴る相手がいないので(-_-;)

先日の同定依頼品の中に、移入種と奇形と思われる見たことの無いハナアブが入っていて連日悩んでいます。

属の定義。種の定義。直感的安易な分類をしていると、難問にぶつかったときに基本が判っていないとつくづく思い知らされます。

特に旧北区(ヨーロッパ〜日本)や新北区(北米)以外のハナアブは情報が少なく、属すらも良くわかりません。

また、わかったつもりで扱っていた種類も、斑紋変異と思われる個体が出ると、外形的な特徴が少ない種類だと交尾器に頼るしかありませんが、交尾器自体の個体変異の範囲がわかっていないのです。

そろそろ寝るべ・・・・・・・・・・

Re: ホソジマヒラタアブでしょう... 投稿者: 投稿日:2006/12/11(Mon) 09:52 No.2831  引用 
平群庵様、市毛様、こんにちは。
Epistropheネタに便乗させてください。

この画像の個体は、横浜市内で1994年10月上旬に採集されたものです。話題のものとよく似ています。

採集当時は情報がなく、アイノオビに似ているけど少し違うやつ、ってことで同定できないでおりました。札幌の昆虫にササヤマオビとシバカワオビの区別点が載りましたが、該当しません。極東ロシアのハナアブ検索でもすっきり行き着くものがないので迷宮入りかと思っておりました。

これも話題の未記載種でよろしいでしょうか?





Re: ホソジマヒラタアブでしょう... 投稿者: 投稿日:2006/12/11(Mon) 12:25 No.2834  引用 
pakenya様。

オビヒラタアブ類はまだまだ未解明のようです。「は」ではなく「も」ですね。
再検討を始めると、どのグループを調べても泥沼状態ですね。

韓国では、外形で区別すると30-35種程いるとの話がありますので、日本も相当数の未記載種等がいるのでしょう。

Epistorpheを含んだSyrphiniは、交尾器の透過しないと見えない部分が結構特徴の出る場所ですので、検討が面倒です。(これも、交尾器で分けて、キーになる外部形態を見つければ実体顕微鏡レベルで調べられるようになるでしょう。)

Re: ホソジマヒラタアブでしょう... 投稿者: 投稿日:2006/12/12(Tue) 14:30 No.2836  引用 
市毛様。

「も」ですか!とりあえずこの標本はE. sp.としておきます。
身近に生息する種が落とせないのは寂しいですね。

韓国では30種ほど?すっげー。
Insecta Coreana22, Diptera(Syrphidae).Han et Choi(2000)にはEpistropheは2種;オオショクガバエとツヤムネが載っているだけですから、すごい種数の追加がありそうなんですね。

日本も負けてはいられないですね。
がんばって標本を集めなくっちゃ。

ではまた。

Re: ホソジマヒラタアブでしょう... 投稿者: 投稿日:2006/12/16(Sat) 10:48 No.2841  引用 
ちょっと別件でEpistropheを調べています。

腹部が黒色の種類で、これがEpis. angustifasciataと思える個体がこの写真なのですが、同様な特徴を持つオスが見つかりません。

腹部斑紋は背板長の1/5程度で、胸背は青い光沢を持っています。



Re: ホソジマヒラタアブでしょう... 投稿者: 投稿日:2006/12/16(Sat) 10:53 No.2842  引用 
ついでに、手元にあるEpistropheの黒色グループです。

必要があって手元の標本を適当にSortしてみただけですので、重複している種類もあると思います。撮影も適当です(^_^;)

意外と、Epistrophe属として良いか悩むものもあります。
やはり、東洋区的な種類が混じるのですかね。


Re: ホソジマヒラタアブでしょう... 投稿者: 投稿日:2006/12/17(Sun) 19:06 No.2844  引用 
市毛様

Epis. angustifasciataホソオビヒラタアブと判断したオス個体をひとつ持っています。1993年秋の新潟の標本で、三角紙に包んで乾燥させてありましたので、現在軟化中です。仕上がったら画像を出したいと思います。

Epis. griseofasciataノラと思っているメスも2個体あるのですが、これより一回り小さく、翅の第2基室と肘室は半分以上が無毛です。

ところで、Epistrophe属にも複眼に毛を持つ種があるのでしょうか。大石さんの検索表でも極東ロシアの検索でも、複眼に毛を持つと別属になってしまいます。

Re: ホソジマヒラタアブでしょう... 投稿者: 投稿日:2006/12/17(Sun) 19:54 No.2845  引用 
pakenya様。

日本周辺では、複眼が有毛の種類も多いです。

極東ロシアのキーでは、1=>4=>5=>7=>11=>12=>15=>18=>20=>22=>27=>34=>35=>36=>
行けませんね(^_^;)

Thompson&Rotheray(1998)では、
8=>9=>10=>14=>19=>20=>22=>30=>33=>34=>37=>38=>39=>40=>41=>41 Epistrophe(Epistrophe)
と行きます。このキーも一部問題があるそうです。

やはり、日本はヨーロッパから見たら東洋苦難ですかね・・・東洋区なんですかね。誤変換で出て来た「東洋苦難」ズバリ東洋の分類の難しさを表していますね(^_^;)

Syrphiniで悩んだときは、Vockeroth(1969)のA Revision of the Genera of The Syrphiniが良いかもしれません。(1箇所怪しいところがありますけど、世界を相手にしたキーが載っています)

大石(1996-2000)の検索も大分古くなりました。画を書いてくれる人がいるなら、改訂しても良いと思っているのですが、何分にも実働部隊のマンパワーが不足しています。

ハキイシアブ? 投稿者: 投稿日:2006/12/13(Wed) 15:06 No.2837  引用 
こんにちは。今度はムシヒキアブです。

下北半島で8月に採集されたものです。
がっしりした体のイシアブで、長毛を纏うことからLaphria属と思われます。札幌の昆虫にオオイシアブの1種として掲載されたものと一致すると思います。tgwさんのムシヒキアブ図鑑には収録されていないので、よほどの珍品か北方系の虫のようです。

tgwさんのムシヒキアブ図鑑にもリンクされておりますが、北大のType Matsumuranaに収録されているハキイシアブL.hakiensisの標本とほとんど同じに見えます。↓
ttp://bioinfo.lowtem.hokudai.ac.jp/sehu/bioinfo/f_index.php?page=specim&specim_id=1135#193055

ハキイシアブの実態とは??


Re: ハキイシアブ? 投稿者: 投稿日:2006/12/13(Wed) 15:07 No.2838  引用 
顔のアップ画像も貼っておきます。

でかくてかっこいいので、名を知りたいです。


Re: ハキイシアブ? 投稿者: 投稿日:2006/12/14(Thu) 19:47 No.2839  引用 
pakenya様。

Laphria属の頁を見ると、オガサワラ、オキナワ、ハキ、ヤマト、サッポロと地名が並んでますね。

いつものことで、採集地が違うから別種、毛の色が違うから別種という調子だったのでしょう。

再検討するのに、同定済みの標本が多数残っていれば良いのですが。松村標本のAsilidaeは5箱ぐらい残されていたと思います。

ハナアブの場合はもっと深刻で、北大に残された松村標本は北大箱で12箱、約1500頭。
同定ラベルは殆ど皆無。箱も入れ替えられているようなので、タイプ標本が見つからない種類の再検討は絶望的です。
古いタイプ標本の中には、退色していたり油が出ていたりする標本もあるので、細部の色を見るのはかなり大変です。毛が剥げている標本も多いです。

*北大箱:北大昆虫学教室オリジナルの標本箱、大きさはドイツ箱の中型程度? コルクの代わりに障子が張られている(マッペ?) 近年の箱はポリフォーム敷きに変更。箱の開閉で翅が傷まないように、蓋が桐蓋とガラス板の2重になっている。気密性はあまり良くなさそう。虫害の少ない北海道だから許される構造?

いずれにしよ、ムシヒキアブ屋さんの検討を待つしかないようです。

Re: ハキイシアブ? 投稿者: 投稿日:2006/12/15(Fri) 08:56 No.2840  引用 
市毛様、コメントありがとうございます。

北大の松村標本は、さすがに100年を経ているので状態の悪化したものも多いようですね。hakiensisの標本も損傷がひどいようです。

この標本は、3月に大阪へ持ち込んで、H沢さんに見てもらうのがよさそうですね。はたして、年度末に大阪まで行くことができるのか全く保証の限りではないのですが・・・。

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