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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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名前を教えてください 投稿者:naoi 投稿日:2008/06/21(Sat) 08:28:00 No.4616  引用 
またお世話になります。
これは一昨年の9月、静岡県御殿場市の水田脇の草むらで撮影したものです。
体全体がゴールド、綺麗なハエですが名前が判りません。
名前を教えてください。


Re: 名前を教えてください 投稿者:naoi 投稿日:2008/06/21(Sat) 08:29:49 No.4617  引用 
同じ個体の上方からの画像です。

Re: 名前を教えてください 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/06/21(Sat) 13:49:49 No.4618  引用 
ヤドリバエ科Tachinidaeの1種であることは間違いないのですが,この科は日本に数百種以上生息していて,専門家でないと同定は不可能です.専門家でも写真の画像だけでは正確な同定はほとんどの種で不可能です.

私もヤドリバエは全くの素人で,確信のある答えなど,できるはずもありませんが,北隆館1957年発行の日本昆虫圖鑑の1710ページにキンイロハリバエという種が図示・解説されています.写真の種はこれに似ているかな.参考に図をコピーしておきます.あと,キナコハリバエというのも少し似ている感じ.私に言えることは結局ヤドリバエ科の1種ということですね.


Re: 名前を教えてください 投稿者:naoi 投稿日:2008/06/21(Sat) 21:16:12 No.4620  引用 
アノニモミイアさん、ご丁寧な回答を有難うございます。
キナコハリバエはWeb上で画像を見ることができましたが、キンイロハリバエは見ることができませんでした。しかし表面上の比較としてはキンイロハリバエの図に近いような気がしました。
取りあえずヤドリバエ科の1種で分類しておきます。

最近よく貼り付けられる画像に似... 投稿者:kuwachan 投稿日:2008/06/15(Sun) 19:13:31 No.4595  引用 
 こんにちは。
 昨日,本日とよく似たアブ?を撮りました。最近よく貼り付けられるオドリバエの画像に似ているのですが,近い仲間でしょうか。よろしくお願いします。
 最初が,本日那須塩原市の鴫内で撮ったものです。


最近よく貼り付けられる画像に似... 投稿者:kuwachan 投稿日:2008/06/15(Sun) 19:15:08 No.4596  引用 
 同じ場所で違う角度で撮ったものです。

最近よく貼り付けられる画像に似... 投稿者:kuwachan 投稿日:2008/06/15(Sun) 19:17:31 No.4597  引用 
 今度は,昨日,南月山山頂近くで撮ったものです。獲物を捕まえて逆立ちしながら体液をすっているようです。

Re: 最近よく貼り付けられる画像... 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/06/16(Mon) 06:42:53 No.4602  引用 
推定されたとおり2種ともオドリバエ科の種です.

1と2はモモブトセダカバエ属Hybos(ラテン語読みでヒボス)の1種です.頭部が球形;触角の根元より上(前額)で両方の複眼が密着する;口吻がやや長く前の方に突き出す;胸部の背中が強く盛り上がる;後脚の腿節が膨らみ,下面に刺を生やす;翅の中央の室から2本だけ脈を出す,がこの属の特徴です.
この属の日本産の種で脚が広範囲に黒い種は2種分っていますが,そのほかに名前のついていない種(未記載種といいます,未記載種に学名をつけて学界に発表される時には新種ということになります)が日本には多数います.写真の種はこのような未記載種の1種です(要するに学名や和名もない).ですからモモブトセダカバエ属の1種ということになります.
成虫は森林の下草などの上に止まっていて,近くを飛ぶ小形の昆虫を追飛して捕らえ,中身(体液や体内の筋肉などを口吻や唾液で破壊したもの)を吸い取ります.オドリバエに良くあるような求愛給餌(オスが交尾するために事前に捕らえておいた餌の小昆虫をメスに与えて交尾する)は,この属では行ないません.
多くの種は初夏から盛夏にかけて1年に1回成虫が発生します.写真の個体はメスです.

3枚目はモモブトヒメセダカバエ属Hoplocyrtoma(ラテン語読みでホプロキルトマ)の種で,写真では分りにくいのですが,おそらくヤマトモモブトヒメセダカバエHoplocyrtoma japonica Saigusa & Kato(ホプロキルトマ ヤポニカ)だろうと思います.この属は前のHybosに似ていますが,口吻が大変短く,下を向いていて,翅の中央に室がありません.
この属の行動もHybosに似ていますが,写真のようにほとんど逆立ちに近い姿勢で餌を食べるのが特徴的です.
Hoplocyrtoma属は日本に本種を含めて2種学名のついた種がいまして,他に少数の未記載種がいます.
いずれも晩春から初夏にかけて1年1回成虫が出ます.写真の個体はメスで,この属のメスの腹の先は写真のように細長く,先端が尖ったようになっています.

Re: 最近よく貼り付けられる画像... 投稿者:kuwachan 投稿日:2008/06/17(Tue) 18:10:15 No.4609  引用 
 こんばんは。
 アノニモミイアさん,詳細な説明ありがとうございます。今までの画像からもっと大きな個体を想像していましたので,おどろきました。
 別角度で撮ったヤマトモモブトヒメセダカバエと思われる画像を貼ります。口吻が短く見えるのは角度が悪いのだと思っていました。


Re: 最近よく貼り付けられる画像... 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/06/18(Wed) 06:09:00 No.4610  引用 
初めの摂食中の個体の画像でもやや気にかかる点があったので,「おそらくヤマトモモブトヒメセダカバエだろう」と思いましたが,新しい画像でも同定には問題が残りそうです.日本列島にはHoplocyrtoma属にもう1種学名が付けられた種があります.これはH. watanabei Saiugsa & Katoという種です(和名はありません).両種は次ぎの特徴で分かれます.

H. watanabei  腹部は微細な粉で覆われるために光沢が弱い;小形で体長2.9-3.0mm(雄),3.3-3.8mm(メス);脚は黒く,後脛節の基部1/4くらいが基部に向かって淡色化する;翅はガラス様透明(ほとんど無色透明);オスの交尾器(腹部の先端にある)は上を向く;本州と四国の山地から亜高山帯に生息(1500m以上くらい).

H. japonica  腹部はつやつやと光沢があり,各節の後縁や側部が粉に覆われる;大型で体長は3.6-4.2mm(オス),4.0-5.5mm(メス);前・中脚は黄褐色,後脚は黒く,後脛節の基部2/3と後付節が黄褐色ないし黄色;翅はやや褐色味を帯びる;オスの交尾器は後を向く;中国地方と九州の平地から低山地,ただし本州中部や四国にも良く似た集団があり,この集団では前・中脚が黒く,体長は上記よりさらに大きい.

このような区別点から画像を見ると,どうやら脚が全面的に黒く,後脛節の基部近くだけが淡色のようで,H. watanabeiの可能性もあります.しかし,脚の色や画像だけでは正確な同定はできません.実際に標本を採集して調べる必要があります.採集する機会があったらまたご連絡ください.

双翅類の多くは画像だけでは種までの同定が不可能なものが多いので,撮影したらできるだけ被写体を標本として捕らえる必要があります.採集用具を持っていなければ,両手で軽く叩いて殺すとかの,簡単な方法で捕らえて,紙包みで乾燥しても壊れないようにしておけば,それだけでも分類に詳しい人は同定が出来る場合は多いと思います.

Re: 最近よく貼り付けられる画像... 投稿者:kuwachan 投稿日:2008/06/20(Fri) 23:59:42 No.4615  引用 
 こんばんは。
 詳細な説明をありがとうございます。今後は個体を標本として採集しておこうと思います。お世話になりました。

Rhamphomyia spirifera? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2008/06/19(Thu) 21:38:13 No.4612  引用 
 画像の種は、先日埼玉の山地で採ったRhamphomyiaです。
 R.spiriferaではないかと思っています。

 かなり特徴的な交尾器で、興味深いです。

 近似種情報などに関しまして ご教示いただけましたらありがたく存じます。

 宜しくお願い申し上げます。


Re: Rhamphomyia spirifera? 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/06/20(Fri) 06:25:10 No.4613  引用 
写真の種は同定されたようにRhamphomyia (Orientomyia) spirifera Freyのオスです.Orientomyia亜属のなかでも本種は分布が広い(本州中部から九州まで)わりにはどこでも個体数が少なく,散発的に少数個体が採集されるだけで,その結果群飛や配偶行動の詳細は全く不明です.雄交尾器背板葉が著しく前背方に伸びる点と挿入器がほとんど細い針金状に伸びる点ではもっとも特化しているといえます.

Orientomyia亜属は多系統的なPararhamphomyiaを除いてもっとも暖地性の亜属で,北限は本州中部ないし朝鮮半島中部で,南方では台湾平地,中国大陸南部まで分布しています.R. spiriferaの最近縁種はR. heterogynaだろうと思います.中部・関東には体肢とも黒色のR. retorsusやR. nigraccipitrinaが生息していますので,これらも埼玉県山地で採集可能かと思います.

本亜属の交尾中のペアは群飛の下の地上1m位の空間を飛翔し続けるので,ペアを見つけたらその近くの上空を注意深く探すと樹の枝の下に群飛集団を見つけることができると思います.大群飛の下には多数のペアが飛翔していて,これらを採集すると求愛餌も同時に手に入り,この中には高所で飛翔する昆虫が含まれていて,傷んではいるが稀な虫が採れることもあります.

Re: Rhamphomyia spirifera? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2008/06/20(Fri) 21:30:18 No.4614  引用 
アノニモミイア様
 ご教示に御礼申し上げます。

 写真の種はRhamphomyia (Orientomyia) spiriferaとのこと、正しく同定できていて 嬉しいです。

 群飛集団は探してみたいです。
 大群飛の中に、高所飛翔の種が採れることがあるとは知りませんでした。
 ほんとに知らないことだらけです。

 引き続き宜しくお願い申し上げます。

ミヤマキガオモモブトハナアブ 投稿者:pakenya 投稿日:2008/06/05(Thu) 11:32:50 No.4576  引用 
こんにちは

新潟県魚沼市のいつものフィールドで、ミヤマキガオが採れました(5/28)。本種のカラー画像は本邦初公開!

本種の情報ははなあぶ誌を見ても僅かで、南アルプスなどの高山帯から知られているだけのようです。採集地点は標高998mのブナ林帯の小ピークで、キタゴヨウが混生してる樹林帯です。

ここでは昨年に引続きカオスジモモブトも採れました。やっぱり、宝の山のようです。


Re: ミヤマキガオモモブトハナア... 投稿者:pakenya 投稿日:2008/06/05(Thu) 11:38:42 No.4577  引用 
Geniの画像もつけます。

Surstylusは、はなあぶ17号に市毛さんが載せられたものより少し太めに感じますが、基本的な形は同じです。Cerciが丸っこいのも一致しています。

腹部第7腹板の突起はありません。

額突起がキガオよりずいぶん突出するので、顔つきも違いますね。


Re: ミヤマキガオモモブトハナア... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/06/05(Thu) 12:39:46 No.4578 ホームページ  引用 
pakenya様.

本邦2度目のカラー画像ですね;^_^)

中部山岳以外の情報が皆無ですが,本州の亜高山帯に広く分布していると考えています.
私は,栃木県奥日光で複数採集しています.

BleraやLejotaは,採り難い種類のようです.
山口ではBleraが多かったようですが,今年は環境が変化した為殆ど採れなくなったとの話です.

茨城でも,10年近くハナアブ採集に通っているフィールドで,昨年初めてニセヨコモンハナアブが採れ,今年はトゲモンハナアブのおまけが付きました.
反対に,フトタカオハナアブ等が著しく減少しました.

甲虫のように,種類ごとに採集テクニックを開発できれば良いのですが,ハナアブについては山頂や山頂直下のギャップに集まるのを採集する方法しかないようです.

また,大概のハナアブは,一度採集した場所で3〜5年程度は連続して採集出来ています.

Re: ミヤマキガオモモブトハナア... 投稿者:pakenya 投稿日:2008/06/05(Thu) 14:39:33 No.4579  引用 
市毛様

いやー、失礼いたしました、ハナアブの世界にしっかり雌雄の画像が出ていましたね。すっかり失念しておりました。

晴天日の山頂部には、多種多数のハナアブが集結していてとても楽しいのですが、山頂ではオスばかりの様で、メスがなかなか得られない感じですね。極力周辺の花に来ているものをチェックするようにしてメスも探しています。

カオスジモモブトのオスはこのようなヒルトップで得ましたが、メスは同じ山の裾で満開のウワミズザクラに飛来していました。

自分の標本台帳には、どのような状況で採集したのかを極力メモするようにしていますが、こんな情報も共有できると役に立つかもしれませんね。


それにしても、Spilomyia似のナガハナアブ:チャイロモモブトナガとかってに呼んでいます(はなあぶ22号に投稿したヤツです)は追加ができません。どんな習性なんでしょうね。

ではまた

Re: ミヤマキガオモモブトハナア... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/06/05(Thu) 21:39:06 No.4581 ホームページ  引用 
pakenya様.

そうですね.オスが山頂でホバリングやテリトリー行動を行い,やや下側で訪花しているメスが採れるパターンは良くあります.

また,チャイロモモブトナガと呼んでいるのは,Spilomyia属の1群で良いと考えています.
離眼的といっても,雌雄とも明瞭に離眼的な属とは異なり,オスの複眼が僅かに離れているだけですから,Mallota属などで時折見られるパターンと考えています.
したがって,訪花性が結構高いと思いますので,花狙いが良いのではないでしょうか.また,Spilomyia属のメスは朽木にも時折飛来し,それを狙ってオスがテリトリーを張ることがあります.
なお,栃木での採集例は山頂でのホバリングですので,こちらにも注意が必要と思われます.

Blera & Lejota 丼 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/06/16(Mon) 20:54:32 No.4607 ホームページ  引用 
pakenya様.

先週末,20年ぶりぐらいに山梨に行ってきました.
(茨城・日光地方以外に行くのも5年ぶりぐらいです;^_^)

 標高1700m程の山間部で,アイヅシモツケにBleraやミヤマキガオモモブトハナアブ が集まっているのを見つけ,付近一帯のアイヅシモツケを2時間近く採集してみました.
 ミヤマキガオモモブトハナアブ のオスは花に止まってメスを待ち伏せている個体が多く,時折花の周辺でチェイスを繰り返す個体を掬うとメスが入りました.雌雄の比率は1:8ぐらいです.
テネラル個体が結構混じっていたので,少々時期が早かったようです.

 やや標高の高い場所のミヤマザクラでもミヤマキガオモモブトハナアブが数頭採れました.

 それにしても居る所には居るものですね.


Re: Blera & Lejota 丼 投稿者:pakenya 投稿日:2008/06/18(Wed) 17:57:40 No.4611  引用 
す、す、すご!

でも、この画像、興味のない方には、ちょっとキモイかも。

Spheginaでしょうか? 投稿者:mahoro_s 投稿日:2008/06/14(Sat) 20:14:49 No.4589  引用 
盛岡の鈴木です。
見慣れない背板の紋がかっこいいので載せてみます。
2007年6月18日、岩手県滝沢村の湿性林のカンボクに訪花したものです。比較的大きく、全長8mmあります。


Re: Spheginaでしょうか? 投稿者:mahoro_s 投稿日:2008/06/14(Sat) 20:16:39 No.4590  引用 
側面です。

Re: Spheginaでしょうか? 投稿者:mahoro_s 投稿日:2008/06/14(Sat) 20:17:59 No.4591  引用 
背板のアップです。

Re: Spheginaでしょうか? 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/06/16(Mon) 20:25:48 No.4606 ホームページ  引用 
mahoro_s様.

 岩手のほうは地震で大変でしたね.
仕事日誌を見ると震度4と書かれており,こちら(水戸)と変わらず驚きました.ほんとに岩手は広いですね.

 さて,写真のハナアブは鈴木さんの御指摘どおりSphegina属の1種の♀です.腹部第1腹板を欠いているように見えるのでAsiosphegina亜属と思われます.

 Sphegina属は雌雄ともに体色に個体変異がある種類が多く,極端な場合は体が黄色い種類と黒い種類が同種の場合も有ります.写真のように腹部末端が赤くなるのも個体変異と考えています.♂は交尾器で分類が可能ですが,♀は同定が困難です.

 ヨーロッパでは,Sphegina亜属の♀を腹板各節の形状を元に分類する論文が出ていますので,同様の手法を使って根気良く調べれば判るようになるかもしれませんが,日本には20種近い種類が分布していますので,全ての種類について交尾中のペアを採集して確認するのはかなり難しいと考えています.

 高山性と考えられる種類はいないようなので,本州〜四国にかけては各県とも10種を越える種類が分布していると思います.ただし,亜高山帯に近い標高でだけで採集される種類が数種いるので,標高が低い千葉県等はやや少ないと思います.また,北海道や南西諸島には固有種が数種分布しています.

アイヅシモツケやコゴメウツギのような,散房状の比較的小さな花を好むようですが,このような花が無い場合はミツバウツギやヤマザクラのようなやや大型の花にも飛来します.

Re: Spheginaでしょうか? 投稿者:mahoro_s 投稿日:2008/06/17(Tue) 17:38:16 No.4608  引用 
市毛様、御教示ありがとうございました。
やはり♀は難しいのですね。20種近くもいるとは知りませんでした。
自分の調査地では少なくとも4種は認識できると思っているのですが、今後、ペアでの採集を心がけます。
この調査地でSpheginaが訪花するのは、なんと言ってもコバイケイソウです。あとはオニシモツケ、ヒメシロネ、カンボク、ミツガシワなどでも採りました。いずれも白い花ですね。

名前を教えてください 投稿者:naoi 投稿日:2008/06/13(Fri) 20:45:34 No.4587  引用 
突然の質問で恐縮です。
6/7神奈川県大和市の自然公園で見つけたものです。
ハエは皆目素人、綺麗なハエ(アブ?)ですが気になって仕方ありません。
名前を教えてください。


Re: 名前を教えてください 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/06/16(Mon) 15:14:26 No.4604 ホームページ  引用 
naoi様.

写真のハエはヤドリバエの1種で,Pentatomophaga latifasciaという学名です.和名はありません.

Re: 名前を教えてください 投稿者:naoi 投稿日:2008/06/16(Mon) 19:53:49 No.4605  引用 
茨城@市毛さん、お手数おかけしました。
Pentatomophaga latifasciaですか、和名がなく学名だけとは難しいものですね、それでも頭の中はスッキリしました。
有難うございました。これからもよろしくお願いします。

Clinocera属 投稿者:バグリッチ 投稿日:2008/06/14(Sat) 22:31:58 No.4592  引用 
こんちは。

 先週 埼玉の山地で採ったオドリバエです。

 自力ではオドリバエ科の Clinocera属と考えましたが、この属の日本産の種に関する情報が見つからず、一気に行き詰りました。

 本種に関する情報があればご教示いただきたく お願い申し上げます。
 ※そもそも Clinocera出ないかもしれません。
  そのときにもご指摘お願い致します。


Re: Clinocera属 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/06/15(Sun) 06:56:31 No.4593  引用 
バグリッチさん.写真のメスは間違いなくClinoceraであると思います.R4とR5がほぼ平行して翅縁に達する;複眼と口縁がほぼ接することでgenaが前後に分断される;などが写真から見えます.近縁属にKowarziaがいますが,多分これではないでしょう.Kowarziaは雄交尾器が異なるし,顔面に刺毛を生じています(小形のClinoceraでも生じる).

Clinocera属は新訂原色昆虫図鑑第3巻に翅斑の顕著な1種が解説されていますが,このほかに10種ほど日本列島に生息しています.流れの速い渓流には主にTrichoclinoceraやWiedemannia,Hypenellaが生息し,本属は概して流速の遅い細流や岩清水などを主な生息環境にしています.一つの岩清水に2-3種生息していることもあります.岩清水の表面近くを手でなするようにすると飛び立って近くに静止するし,また強く息を吹きつけると翅が振れるので,見つけることができます.吸虫管で吸う時に水滴を管内に吸い込むと,この水滴に翅が簡単に濡れて,虫体が濡れ鼠になるので,注意が必要です.氷が張っているような岩清水にも厳冬期に活動しています.

TrichoclinoceraはR1脈上に刺毛列があるし,RhyacodromiaはR4とR5がEmpisのように相互に強く離れていくのでClinoceraから区別できます.WiedemanniaやHypenellaは共にgenaが幅広いし,Hypenellaはさらに付節も短いので区別できます.Roederiodesは細長い口吻を持っているので,Clinoceraから簡単に区別できます.Dolichocephalaは頸の位置が頭部のほとんど上端に近く,しばしば翅に水玉模様をもち,またR4とR1を結ぶ二次的横脈があります.

Re: Clinocera属 投稿者:バグリッチ 投稿日:2008/06/15(Sun) 17:40:10 No.4594  引用 
アノニモミイア様

 詳細のご教示に御礼申し上げます。
 早速 新訂原色昆虫図鑑のClinocera属を確認いたしました。前後の属に挟まれていたので気づきませんでした。
 ナミシブキバエ属と和名があるのですね。
 まずは、Clinocera sp.として記録させていただきます。

 水で翅がだめになってしまう点は興味深く、水際の生活者としては 意外な印象があります。思い出してみますと、ミギワバエ科も同じで、水で翅がダメになります。ただ小型である事の他に、水際の生態上、そうなるべき何らかの理由があるのかも知れない、と勝手な想像もしてみたくなります。

 近似属との区別点は 大変わかりやすく、ありがたいです。
 このあたりの種も 意識して探してみたいと思います。

 引き続き宜しくお願い申し上げます。

 

Re: Clinocera属 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/06/16(Mon) 06:51:51 No.4603  引用 
前掲の記事を一部(近似属との区別点)修正しましたので,ご注意ください.

ハチモドキハナアブ?2 投稿者:tosaka 投稿日:2008/06/15(Sun) 19:37:39 No.4599  引用 
ハチモドキハナアブ?をもう1点お願いします。
こちらは、腰の部分が細く棒状になっています。
何という種類でしょうか。
よろしくお願いいたします。
?1は6月7日、?2は6月15日、いずれも八王子市で撮影したものです。


Re: ハチモドキハナアブ?2 投稿者:バグリッチ 投稿日:2008/06/15(Sun) 20:23:10 No.4600  引用 
tosaka様

 こんちは。
 画像ですので 微妙に不安ですが、画像の1はムネグロメバエ、画像2はオオマエグロメバエに見えます。

 ハチモドキハナアブの類ではなくメバエ科ですが、どちらも少ない種と思います。

 良く取れているのでうらやましいです。

Re: ハチモドキハナアブ?2 投稿者:tosaka 投稿日:2008/06/15(Sun) 22:10:52 No.4601  引用 
バグリッチ様
メバエ科というのがあるのですね。今まで知りませんでした。
webでムネグロメバエ、オオマエグロメバエを検索してみると画像もいくつか見つかりました。
どうもありがとうございました。

ハチモドキハナアブ?1 投稿者:tosaka 投稿日:2008/06/15(Sun) 19:32:13 No.4598  引用 
八王子市のtosakaです。
添付の写真はハチモドキハナアブでしょうか?腰のくびれがよわいので、ケブカハチモドキハナアブかとも思うのですが。
ご教示いただけないでしょうか。

ルリアシナガハリバエの学名につ... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/06/08(Sun) 20:27:45 No.4582 ホームページ  引用 
 先日,会合でヤドリバエの話題が出たので,久しぶりに資料を整理し,ネット上の情報を調べていたところ,ルリアシナガハリバエの学名がJanthinomyia jelderiとされている報告書がありました.(河川水辺の国勢調査(秋季)-梯川_陸上昆虫類等)
 残念ながら,ネット上にはJanthinomyia jelderiの情報が極僅かしかなく,命名者や命名年等の手掛かりが全く得られませんでした.

従来,旧北区にはJanthinomyia属が2種分布しており,日本にはJ. elegansが広く分布するとされていましたが,学名が変更になったのでしょうか? 

Re: ルリアシナガハリバエの学名... 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/06/08(Sun) 23:09:13 No.4583  引用 
Tachinidaeの専門家ではないとご質問の内容はわからないのですが,旧北区のJanthinomyiaの2種はJ. elegans (Matsumura, 1905)ともう1種はJ. felderi Brauer et Bergenstamm, 1893でしょうから,jelderiと言うのはfelderiの誤植では?

しかし,ルリアシナガハリバエがelegansなのか,felderiなのか,はたまたelegansがfelderiのjunior synonymなのかは,知るところではありません.

Re: ルリアシナガハリバエの学名... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/06/12(Thu) 20:47:14 No.4586 ホームページ  引用 
アノニモミイア様.

 確かに,誤植の可能性が高いですね.お騒がせしました.

お詫びに,今年県内で採集したRhamphomyia deformicaudaを貼っておきます.

原記載を見たときは,交尾器のかっこよさに惚れ込んだのですが,実物が4mmと小型なので採集品を整理するときまでR.deformicaudaとは気がつきませんでした.


Re: ルリアシナガハリバエの学名... 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/06/14(Sat) 05:04:56 No.4588  引用 
市毛さん.今回のR. deformicaudaは本種としては最北の記録だろうと思います.本種にも交尾器に微妙な地理的変異が見られます.一連の変異からかなり逸脱したものが兵庫県篠山地方に分布しており,また四国山地などのR. araneipes Freyは本種と同一群ですが,かなり大型の種です.篠山の集団のようなのがありますので,今後も本種関連では各地で多様な集団が発見される可能性があります.

R. spiniventris Saigusa, 1964は広義では本群に近いのですが,前生殖節の変形は本群とは独立のものでしょう.なお,いわゆるPararhamphomyia亜属(おそらく単系統群ではない)には,fulvirostris群のように前生殖節の変形が起こっている群がありますが,これは本群とは全く別の単系統群で,この群は既知種のほかにもまだ数種の未記載種があり,私の知らない種が各地に生息していると推定されます.

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