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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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岐阜県のサタニクバエ 投稿者: 投稿日:2015/08/05(Wed) 00:50:26 No.9387  引用 
冷凍しておいたニクバエを出してきてマウントしていたら,Heteronychiaが採れていました.

採集場所は岐阜県海津市南濃町,月見の森.標高100m.
採集日は2015年7月9日.
体長は9mmです.

2011年の4月にニホンクロニクバエを採ったのとほとんど同じ場所です.
山中の遊歩道の途中にある広場の柵にとまっていました.
雨,曇り,少し晴れ間と天気が変わった日で,採集した時は曇りでした.


Re: 岐阜県のサタニクバエ 投稿者: 投稿日:2015/08/05(Wed) 00:51:28 No.9388  引用 
Kano and Kurahashi (1999)にはHeteronychia属の4種の検索表があります.
Discovery of the Female of Heteronychia nipponensis Shinonaga & Matsudaira (Diptera, Sarcophagidae)
国立科学博物館研究報告A類:(動物学) 25(1), 73-77,

R1脈に刺毛の列があり,腹部第3背板に中縁剛毛があるので,
当時のH. obscurataになります.

サタニクバエは日本昆虫目録では
Heteronychia depressifrons (Zetterstedt, 1845)
となっています.

分布に本州は載っていませんが,実際には過去にこの掲示板でも投稿されていますね.


Re: 岐阜県のサタニクバエ 投稿者: 投稿日:2015/08/05(Wed) 00:52:36 No.9389  引用 
ゲニタリアの図は,Kano, Kaneko and Shinonaga (1965)を見ました.
Notes on flies of medical importance in Japan, Part XXIV.
: Six unrecorded species of sarcophagid flies
衞生動物 16(1), 1-5,

thecaがもっと前に起きたほうがかっこよかったのですが,
phallusの途中で曲がって根元のほうはあまり動きませんでした.



以前の投稿で冷凍庫に入れる方法がきれいだと書きましたが,
生きた状態で冷凍庫に入れると,後でゲニタリアを開く時に固めになると思います.
今回は死んでから冷凍しましたが,その場合は影響はないようです.

今度はある程度水分を発散させてから毒物を使って殺虫した場合に,
変色する液がどの程度出るか試してみたいと思っています.


Re: 岐阜県のサタニクバエ 投稿者: 投稿日:2015/08/05(Wed) 21:51:56 No.9390  引用 
大宮さま

お世話になっております.さんごです.

今度はサタニクバエですか.日本産ニクバエ全種制覇に向かってまっしぐらですね.

貴重な生態情報いつもありがとうございます.柵,いいですね.ニクバエはなぜか柵が好きなようですね.なので,ポイントがつかめない場所では必ずチェックするようにしています.

それにしても岐阜はとても面白そうですね.一度行ってみたいと思っています.

目録中に記されている分布についてですが,執筆された先生にお伺いしたところ,原稿はかなり前に執筆されたものとのことでしたので,分布を含め現在の知見とはタイムラグがあるようです.

本種を,私は個人的には地元の山口県と,奄美大島,久米島で採集しています.山口県では低山の山頂で,奄美大島と久米島では海浜の植生上で採集しました.

南西諸島と本土では採集された環境の雰囲気が全く異なるので,実はよく似た別種かもしれませんが,そもそも生態もほとんどわかっていないようですね.

本種を含め,ニクバエには生態がわかっていないものが多いようなので,少しでも情報が増えるとうれしいです.

今後ともどうぞよろしくお願いします.

双翅目談話会同定会でお会いできることを楽しみにしております.

Re: 岐阜県のサタニクバエ 投稿者: 投稿日:2015/08/06(Thu) 00:50:01 No.9391  引用 
さんご様

お世話になっております.

僕は離島へは行った事がなく,海辺の決め手になるポイントもないので,なかなか全種制覇には程遠いです.
しかし森のフィールドはいい所を見つけられたと思っています.
思いつきで自宅から一番近い山に出掛けたのが4年ほど前で,今では天気が良ければ毎週のように行っています.
一度に採る量は少なくて,遠出でなければニクバエ類は多くて5頭ほどですが,頻繁に通っているのがいいのかもしれません.

目録の情報や,採集された環境について教えて下さりありがとうございます.
山頂と海浜植生ではだいぶ違いますね.
報文を書く時には環境についてうまく表現できるようになりたいと思います.

今度の同定会は採集会も参加できるよう調整中で,とりあえずバスと宿をおさえました.
仙台駅近辺は無理で,多賀城のほうでとりました.
ニクバエの標本ではカスミニクバエの仲間が複数種採れたので持って行く予定です.
お会いできた時にはまたよろしくお願いいたします.

稲の葉の上に産まれた卵 投稿者:ありんこ 投稿日:2015/07/18(Sat) 17:42:34 No.9381  引用 
通りすがりの者ですが失礼します。
お訊ねしたい「卵」があります。

毎年夏になると田んぼの稲の葉の上に卵が産み付けられているのを見かけます。
これは何の卵なのでしょうか。
田んぼの中にはヒゲナガヤチバエがよく飛んでいますが、こいつの卵なのでしょうか。
これら(↓)に似ていると思ったのですが、決定打がありません。

https://www.flickr.com/photos/36195887@N06/5886266218/

よろしければご教示ください。
写真の撮影は7月8日、北海道です。


稲の葉の上に産まれた卵(その2... 投稿者:ありんこ 投稿日:2015/07/18(Sat) 17:44:24 No.9382  引用 
こちらは6月30日、北海道です。
もしかしたら1枚目とちがう種の卵かもしれません。

これ(↓)にも似ていると思いました。
http://bugguide.net/node/view/49089/bgimage


Re: 稲の葉の上に産まれた卵(そ... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2015/07/22(Wed) 06:08:01 No.9383  引用 
ありんこ様.

だれからもコメントが付かないようなので,門外漢ながらコメントさせていただきます.

おそらく,両者ともアブ科の卵塊ではないでしょうか?

なお1枚目のリンクある写真は,偶然止まったというよりアブの卵を捕食しているのかもしもません.

ありがとうございました 投稿者:ありんこ 投稿日:2015/07/25(Sat) 22:16:17 No.9384  引用 
茨城@市毛様

情報ありがとうございました。
やはりアブの卵でしたか。
毎年見かけるのにわからないでいたのが、これでスッキリしました。

田んぼで必ずといっていいほど見かけるヒゲナガヤチバエは肉食のようですが、残念ながら成虫のお食事シーンは見たことがありません。いつか見てみたいものです。

Re: ありがとうございました 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2015/08/01(Sat) 17:37:35 No.9385  引用 
ネットで「Egg mass of horse flies」と検索すれば、アブ科の卵塊の画像がいくつか見れます。

ミズアブ科写真集 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2015/07/06(Mon) 19:44:08 No.9379  引用 
ミズアブ科を調べていて,アメリカのDr.Martinが多数の写真をPicasaアルバムにupしているのを見つけました.
https://picasaweb.google.com/Stratiomyidae

参考までに.

同定のお願い 投稿者:HM 投稿日:2015/06/21(Sun) 22:05:31 No.9365  引用 
6月13日に静岡県裾野市で採集したハエについてご教示ください。
よろしくお願いいたします。


Re: 同定のお願い 投稿者:HM 投稿日:2015/06/21(Sun) 22:06:22 No.9366  引用 
追加の画像です。

Re: 同定のお願い 投稿者:HM 投稿日:2015/06/21(Sun) 22:07:26 No.9367  引用 
もう一枚追加します。

Re: 同定のお願い 投稿者:haruka 投稿日:2015/06/26(Fri) 16:10:15 No.9374  引用 
3枚の写真を拝見しました。
Holopogon japonicus NAGATOMI,1983 ヒメクロムシヒキで間違いないと思います。宇津木(2014)によって日本昆虫目録 第8巻第1部のp.401にリストアップされています。
里山から山地にかけての林縁部の枯れた枝先に静止して、頭をクリクリ動かして獲物や♀の通りかかるのを待っている姿をよく目撃します。私はまだ交尾しているのを見たことがありませんでした。

Re: 同定のお願い 投稿者:HM 投稿日:2015/06/28(Sun) 04:48:25 No.9375  引用 
haruka様
コメントありがとうございました。
種名がわかり、うれしく思っております。日本昆虫目録でも確認いたしました。たいへん勉強になりました。
今後ともご指導よろしくお願いいたします。

(同定のお願い)ゴヘイニクバエ... 投稿者:KW 投稿日:2015/06/21(Sun) 22:58:09 No.9368  引用 
初めてコメントいたします、KWと申します。

昨日、急にゴヘイニクバエ、ゼニゴギンガクバエを採りたいと思い、砂浜に出かけました。
腐肉トラップには大きなニクバエしか来なかったので、砂浜を目視で踏査し、それらしいサイズのハエを4個体採集しました。

しかし、この掲示板の写真と見比べても、該当の種なのか全くわかりませんでした。
写真でわかる範囲でかまいませんので、採集した種がゴヘイ、ゼニゴギンガクなのか、上記2種の可能性がある場合、どの部位を見るのが良いのかご教示いただけないでしょうか。

お手数をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。


Re: (同定のお願い)ゴヘイニク... 投稿者:KW 投稿日:2015/06/21(Sun) 22:59:40 No.9369  引用 
2個体目です。

採集日2015年6月20日
採集ラベルは全て「石川県志賀町」です。


Re: (同定のお願い)ゴヘイニク... 投稿者:KW 投稿日:2015/06/21(Sun) 23:00:44 No.9370  引用 
3個体目です。

Re: (同定のお願い)ゴヘイニク... 投稿者:KW 投稿日:2015/06/21(Sun) 23:01:50 No.9371  引用 
4個体目です。

Re: (同定のお願い)ゴヘイニク... 投稿者: 投稿日:2015/06/23(Tue) 12:53:09 No.9372  引用 
KWさま

こんにちは.

さんごといいます.そろそろ名前を変えたいと思っています.

さて,お尋ねのハエですが,写真からでは断言しにくいのですが,お尋ねの写真のうち,2, 3, 4はハネボシスナニクバエの♀ではないかと思います.

頭部の横からの写真と,顔の写真(顔というのは,触角より下の部分です)があるともう少しわかりやすいのですが,頭部を横から見た場合,先端となる触角の周囲が,ゼニゴと比べてハネボシスナニクバエでは丸っこいです.parafacialの毛の生え方にも特徴があります.ゴヘイやゼニゴギンガクではないと思います.

野外での区別は,なれないとちょっと難しいかもしれませんが,一度みるとなんとなくわかるようになります.

ゴヘイは,普通のニクバエのように全体くすんだ灰色ですが,腹部はよくある市松模様ではなく,小さい三角形の紋が縦に3列にならび,腹部背板の後ろの縁から生える剛毛が目立ちます.写真の個体のように明らかに白っぽい部分はゴヘイではみられません.

ゼニゴギンガクは,♂は額(両目の間で触覚より上の部分)が銀メッキのように白く強く輝き,腹部に「山」という文字のような紋があり,よく似たギンガクヤドリニクバエMetopia argyrocephalaよりも全身白っぽいです.それと,ギンガクヤドリニクバエのなかまは,ors(額の上のほうに生えている毛)が2+3 (前向きが2本,後ろ向きが3本)ですが,写真の個体は3+1です.

石川県でしたら,もともとはゴヘイもゼニゴギンガクもいるはずですが,近年の記録はどうでしょうか.いたとしても相当めずらしいものと思われます.

ゴヘイは腐肉や糞によく反応し,いちはやく飛来しますが,モトミセラやイソニクバエなど大型のニクバエが来ると席を譲って,離れた草の上などで待機しますので,腐肉の周囲40-50cmほど離れた草の上なども注意してみてみてください.私の地元山口県では3月から11月まで見られます.

1個体目はちょっと雰囲気が異なるのでパスさせてください.ゴヘイやゼニゴギンガクではなさそうです.

少しでも参考になりましたら幸いです.

Re: (同定のお願い)ゴヘイニク... 投稿者:KW 投稿日:2015/06/25(Thu) 16:38:10 No.9373  引用 
さんごさま

ご回答いただきまして、ありがとうございます。

ハネボシスナニクバエの画像を、この掲示板で検索してみましたが、確かにそっくりですね。

石川県のゴヘイ、ゼニゴの記録は、はなあぶに掲載された2000年代の記録以降はおそらくないかと思います(こちらもタイトルのみでの確認で、まだ入手できておりません)。
石川県でも砂浜の改変が進んではおりますが、他県に比べるとまだ良い環境が残っておりますので、今後も探しに行ってみます。

このハエを採集した日には、腐肉トラップには大型のニクバエ、キンバエが来ていましたので、ひょっとするとその周りにいたのかもしれませんね。
次回トラップを設置する際には周囲の様子にも気を使ってみます。

この度は、大変ご丁寧な解説をいただき、まことにありがとうございました。

次回、それらしいハエが採集できましたら、また相談にのっていただければ幸いです。

これは何オドリバエでしょうか 投稿者: 投稿日:2015/06/04(Thu) 16:30:38 No.9359 ホームページ  引用 
2015.06.02に青森県下北半島むつ市脇野沢でとりました。お教え下さい。

Re: これは何オドリバエでしょう... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2015/06/07(Sun) 12:31:30 No.9362  引用 
おーやぎさん:画像のオドリバエはいずれもRhamphomyia (Calorhamphomyia) formidabilis Freyの雌雄です。本種は本州から九州まで広く分布していて、脚の色彩は北に行くほど黄色部が拡大し、雌の脚の鱗状剛毛(羽状剛毛)の大きさや密度も変化します。交尾器にもクライン的な形状の変化があります。

本種に限らずRhamphomyiaやEmpis、さらに一部のHilaraで雌の腹部中央の側面膜質域から繊細な短毛をビロード状に密生した三角錐状の突起を生じることがあります。私の観察では群飛中に雌はこの部分を外にだしています。この理由について米国の研究者が、雌が自分の腹部を大きく偽装して、卵巣が発達しているように見せ、これで群飛中に他の雌より雄の交尾意欲を誘い、雄から求愛給餌を受けやすいのだろう、という仮説をだしています。いろいろなオドリバエのこの構造を見た経験からは、必ずしも自分の腹部を大きく見せていると言うわけではないと思える種もあります(黄色く細長い紐状突起のこともある)。私の仮説はこの部分はフェロモン分泌器官で、ここから雄を誘引するフェロモンか、あるいは集合フェロモンのようなものを空中に出して、群飛に誘っている、という考えです。個体群密度の大きいオドリバエ(例えばMegacyttarus亜属)は別にして、Calorhamphomyiaのように必ずしも個体群密度が高くない種では、広い森林内で群飛を効果的に行うためには、このような手段があってもいいのではないかと思います。

Re: これは何オドリバエでしょう... 投稿者: 投稿日:2015/06/08(Mon) 09:18:25 No.9363 ホームページ  引用 
三枝先生ありがとうございます。スキバオオウルワシオドリバエ(仮称)というのですね。
林の中で採りましたので、視覚よりもフェロモンというほうが有利だろうなとは考えられますね。

Re: これは何オドリバエでしょう... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2015/06/08(Mon) 23:33:30 No.9364  引用 
おーやぎさん。投稿された雌が、R. (C.) praecellens Freyに相当する東北地方のformidabilisの集団です。脚の黄色部が拡大し、雌の翅の透明感が強くなります。

上記シノニムは正式には発表されていませんので、日本昆虫目録ではそれぞれ別種としての扱いになっています。なお、スキバオオウルワシオドリバエの名称は上記目録で用いられているので仮称ではなくなりました。

ホソムシヒキの一種 投稿者:NEKISE 投稿日:2015/06/02(Tue) 18:13:30 No.9357  引用 
こんにちは。以前にも質問させていただいたNEKISEです。今回はムシヒキアブの質問をしたく、投稿させていただきました。

東京都奥多摩町、標高700メートルあたり
2012年9月採集

採集当時はてっきりコシボソハナアブだと思っておりました。最近標本を見直すと明らかにムシヒキアブの顔だったので、「ムシヒキアブ図鑑」を覗いたところホソムシヒキアブ亜科Leptogastrinaeだとわかりました。この分類群の存在を初めて知ったのですが、属以降の検索についてお教えください。また写真から同定できそうでしたら、よろしくお願いします。


Re: ホソムシヒキの一種 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2015/06/02(Tue) 22:20:19 No.9358  引用 
NEKISE様.

このグループは,ムシヒキアブの中でも難解なグループのようで,Nagtomi(2002)によれば25種類以上が日本に分布しており,多数の未記載種がいるようです.

Nagatomi, A., H. Ohishi, and D. Yang, 2002. Review of the Genera of Leptogastrinae (Diptera, Asilidae) through the Literature. Kagoshima University Museum Monographs 1: i-ii, 1-111

Re: ホソムシヒキの一種 投稿者:NEKISE 投稿日:2015/06/05(Fri) 17:26:34 No.9361  引用 
茨城@市毛様

すぐに回答を頂いておきながら返信が遅くなり申し訳ございません。ご解説ありがとうございます。

ネットの「ムシヒキアブ図鑑」というサイトでは十数種でしたので、そんなにいるとは驚きでした。ネット上ではミノモホソムシヒキやアメイロホソムシヒキの画像が出てきますが、このような状況ではとても信じられませんね。

お教えいただいたkagoshima university museum monographsは大学の別のキャンパスにあるので、今から用事ついでに見てくる予定です。

これは何オドリバエのメスでしょ... 投稿者: 投稿日:2015/06/04(Thu) 16:37:29 No.9360 ホームページ  引用 
2015.06.01青森県下北半島むつ市脇野沢で採集。
林の下草の上に弱々しくとまっており、手で採りました。腹はへこんでおり、左右に棍棒状の毛のかたまりのようなものがあります。これは何のための器官でしょうか。種とともにお教えください。

ヌマニクバエ 投稿者: 投稿日:2015/05/29(Fri) 01:03:45 No.9352  引用 
はなあぶ誌の最新号の39号に載っているヌマニクバエですが,先週僕も採りました!

5月19日に岐阜県海津市南濃町の月見の森で,標高100m付近で1♂.
林道の途中の開けた芝生の上で,雨上がりのまだ曇っていた時に一頭だけ飛来したものです.

5月22日に滋賀県米原市の姉川ダムに隣接する公園で,430m付近で3♂,
同日もう少し川をさかのぼった540m付近で1♂.
ダム湖の水際の泥が半乾きの所や,渓流沿いの雑草の上にいました.天気は晴れでした.

体長は12-14mmで大きめでした.

(頬の辺りが本来よりも黒っぽくなった標本があります.殺虫に家庭用のタンスに入れる防虫剤を使ったのですが,この方法をとるようになってから,口器や腹端から出る水分で変色するのが気になるようになりました.)


Re: ヌマニクバエ 投稿者: 投稿日:2015/05/29(Fri) 01:04:30 No.9353  引用 
左上はマウントした直後,乾燥のために安置しているときに撮影したものです.
右上は乾燥後です.ventraliaは変形してしまい,stylusは見えなくなっています.
また機会があったら液浸標本も作製しようと思いました.

Fauna JaponicaのFig.40.は,ventraliaが少し縮んだ状態のように見えます.


Re: ヌマニクバエ 投稿者: 投稿日:2015/05/29(Fri) 01:05:20 No.9354  引用 
同書によるとdcは5+5となっています.
実際に採集した個体を見てみると,後dcは一番前のものは小さめで,それより後ろの4本は大きいのですが(上),
一番前の小さなものがどうも無いように見えるものが5個体中2個体あります(下).
もっと集めてどの程度変異があるのか見てみたいと思います.

はなあぶ誌に掲載された採集記録は,大阪のものも北海道のものも6月なので,特にこれからの時期に見つかる可能性はあると思います.


Re: ヌマニクバエ 投稿者:さんご 投稿日:2015/05/29(Fri) 16:48:44 No.9355  引用 
大宮さま

こんにちは.

さんごです.

掲示板でお会いするのはお久しぶりですね.

それにしてもあのレアもののヌマニクバエを5個体も採集されるとは.

脱帽です.

生態に関する情報どうもありがとうございます.とても参考になります.

そういえば私が持っている唯一の標本も6月にとれたものです.6月にはいろいろめずらしい種類がでるようですね.

タンスの防虫剤を試しておられるのですね.

防虫剤では〆るのに時間がかかって困るので,私は使っていませんが,持ち運びなどの点では便利そうですね.

入手も容易なので,うまい使い方が開発されると,とてもありがたいです.

たしかに口や腹端から出る液は厄介ですね.粘着性があって隣の標本とくっついてしまって離れなくなったりもします.これが出ないようにするよい方法があるといいのですが.

ニクバエでも,ventraliaなどが膜質のものは,乾燥による変形が多かれ少なかれ起きてしまいます.乾燥する前に一度よく見ておくと同定に役立ちますが,詳細な観察やスケッチにはやはり液浸が適しているようです.Pape博士も著作の中で液浸での観察を勧めておられます.

Fauna Japonicaは名著ですが,交尾器の図がシルエットの状態で細部がややわかりにくいのと,乾燥した状態のものを描いているように思われる点で,ちょっと注意が必要だなと私も感じていました.

いつもためになる情報をありがとうございます.

今後もよろしくお願いします.

Re: ヌマニクバエ 投稿者: 投稿日:2015/05/29(Fri) 23:47:23 No.9356  引用 
さんご様

参考となる情報をいろいろありがとうございます.
掲示板ではお久しぶりです.
本当は投稿したいネタは幾つかあるのですが,標本をマウントするのに手間をかけて時間を食っています.

本種は珍しいと書いてあったのでうれしくなりました.
今日も岐阜の山に行ってきたのですが,今回はヌマニクバエは採れていないようです.
お手持ちの標本も6月採集なのですね.
やはり頑張って探したいと思います.


毒物については,自分の場合は人並み以上に不注意なところがあり,なくしたとか間違って拡散したとかが怖いです.
日常生活で使用する程度のもので済ませようと思い,衣類の防虫剤を持ち出しました.
スミロンチューブにあまりたくさんつめると結露がすごいので,遠くから持ち帰る時は別の容器に移し替えます.
個体別に扱っても,イエバエ科やヤドリバエ科と比べてニクバエ科のほうが変色する比率が高いような気がします.
防虫剤は薬剤本体を紙製の袋で包んだ形をしているのですが,ハエがそれにしがみついた姿勢になると,伸びた口吻から出る水分を包み紙が吸うことになって具合がいい場合もあります.

冷凍庫へ入れるやり方がきれいだと思うのですが,それまで生きた状態で扱おうとすると難しい場合もあり,今後は幾つかの方法を併用しようと思います.


またいろいろ教えていただけたらと思います.
ありがとうございました.

海面のオドリバエ 投稿者:はむし 投稿日:2015/05/23(Sat) 20:05:36 No.9346  引用 
今日,岩礁の小さな入江の水面近くを体長4ミリ弱のオドリバエが飛んでいました.島根半島です.この場所は河口ではないので,川のオドリバエがそのまま飛んできているわけではなさそうです.複数頭飛んでいました.単独で飛んでいる個体や交尾中のペアもいました.波は穏やかでした.ぜひコメントをお願いします.

Re: 海面のオドリバエ 投稿者:はむし 投稿日:2015/05/23(Sat) 20:06:29 No.9347  引用 
生きている時の姿.側面です.

Re: 海面のオドリバエ 投稿者:はむし 投稿日:2015/05/23(Sat) 20:09:47 No.9348  引用 
背面です.

Re: 海面のオドリバエ 投稿者:はむし 投稿日:2015/05/23(Sat) 20:10:38 No.9349  引用 
こんな感じで飛んでいます.死んだヨコエビを抱えているようにみえます.

Re: 海面のオドリバエ 投稿者:三枝豊平 投稿日:2015/05/24(Sun) 09:41:00 No.9350  引用 
はむしさん。画像のオドリバエはHilara属のOchtherohilara亜属カマミナモオドリバエの1種です。新訂原色昆虫大図鑑第3巻にも書きましたが、本亜属の黒色系の種は日本に20数種生息していまして、大よそのサイズ以外は雄交尾器の微妙な構造の違いで分類しています。既知種はH. mantisとH. mantispaの2種のみです。黒色系の他に部分的に黄色で脚も黄褐色の種や翅が白色の種などが日本にいます。

海面上で採餌活動をするHilaraは九州北部に秋季に発生するHilara亜属の1種と私が九州の沖合の沖ノ島で採集したOchtherohilaraの1種があります。あなたの種はこの沖ノ島の種と関係があるかもしれません。もし、余分に採集されていましたら、お分けいただけるとありがたいですし、沖ノ島の種との関係もお知らせできます。

なお、Ochtherohilara亜属は雌雄ともに前腿節が肥大してその腹面に短い棘を列生し、また前脛節の基部が膝状に弱く屈曲して、脛節腹面に縦のリッジを生じる点が主要な特徴です。典型的な東亜・北米型の分布をしています。

今回の採餌飛翔中の画像は興味深く拝見しました。それに赤褐色のものを抱いているのも面白そうです。ヨコエビらしいとのこと、沖ノ島では海面に浮いているアブラムシやヨコバイなどを求愛餌として捕獲していました。

Re: 海面のオドリバエ 投稿者:はむし 投稿日:2015/05/24(Sun) 19:13:57 No.9351  引用 
三枝豊平様
コメントありがとうございます.海面にもいる種がいるとのことで,大変興味深く思いました.
お散歩ネットしか持っていなかったので,採集個体が少ないですが,週明けに標本を発送しますので,お納め下さい.必要があれば,追加を採りに行きます.

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