![]() 総会でも紹介させていただきましたが、2024年5月末に書籍『ハエハンドブック』が発売となりますので、こちらでも紹介をさせていただきたく投稿します。 本書では、日本のハエ約400種を白バック写真・原寸大シルエットとともに紹介し、ハエ目の検索の手助けとなる捕まえ方・標本の作り方から参考文献までを掲載しています。ハエ目についてまず知ってみたい・調べる手がかりにしたいという方々にご活用いただければと思います。 ■書誌情報 【書名】ハエハンドブック 【ISBN】978-4-8299-8175-7 【著者】熊澤辰徳 解説、須黒達巳 写真 【本体価格】2,600円 【判型】新書判 176ページ 並製 【発売予定日】2024年5月31日 【発行】文一総合出版 備考:電子版発売予定あり(書籍発売より1ヶ月以内を予定しています) 出版社ページ https://www.bun-ichi.co.jp/tabid/57/pdid/978-4-8299-8175-7/ ■著者紹介 熊澤辰徳(くまざわ・たつのり) 1988年生まれ、神戸育ち。大阪市立自然史博物館 外来研究員。『ニッチェ・ライフ』編集委員長。大学で植物の生態を研究している際、飛んできたハエに関心を持って、卒業後に在野でハエの研究に関わる。著書に『趣味からはじめる昆虫学』(編著、オーム社)、『在野研究ビギナーズ』(分担執筆、明石書店) ■須黒達巳 (すぐろ・たつみ) 1989年生まれ、横浜市育ち。専門はハエトリグモの分類学。慶應義塾幼稚舎にて理科の教諭を務めるかたわら、構内の昆虫・クモ相の調査に取り組む。生物の名前を知ることに強い幸福感を得るタイプで、最近は植物への関心も高まっている。著書に『ハエトリグモハンドブック』(文一総合出版)、『図鑑を見ても名前がわからないのはなぜか?』(ベレ出版)、『世にも美しい瞳 ハエトリグモ』(ナツメ社)。 ■お求め方法 全国の書店・ネット書店等で予約受付中です。 埼玉県の未来屋書店 北戸田店さんでご購入の場合、特典カバーがつきます!(安斉俊さんイラスト) 談話会の方を中心に、多くの方のご協力をいただいたおかげで出版の運びとなりました。改めまして、ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。 |
小川博久 様.
ご推測通り,スイセンハナアブで良いと思われます. 投稿時には,撮影した時期及び場所と大凡の体長を記入するようお願いします.
御教示有難うございます。
体長は、15mm未満。 撮影日は5月9日、場所は栃木県茂木町の里山 |
小金井虫様.
イエバエ科のカトリバエ属Lispeの仲間です.
茨城@市毛様
早速の返信ありがとうございます。 カトリバエ属…前回見ていただいた写真と同系でしたか…。 水際だったのでイメージできていませんでした。 ありがとうございました! |
初めて投稿いたします。
現在ショウジョウバエの採集を行っており、同定が難しいものを専門の方に見ていただきたいのですが、どなたかショウジョウバエの分類や同定を行っている方をご存知でしょうか。 不適切な投稿でしたら申し訳ありません。 |
![]() 無事、希望の大学に合格し、受験から戻りました. 今までは受験勉強を優先し、双翅目談話会の同定会などに参加できずにいましたが、今後は積極的に参加し、ベテランハエ屋さんの方々の教えを乞いたいと思います. (次の総会は行けないかもしれませんが.) また、今までは自分の同定がやや粗雑で誤同定が多かったと反省しており、今後はとにかく丁寧に慎重に文献を読み同定を行おうと思います. 本題に入ります. 大学に進学する関係で、東京へ上京しました. 早速、3月27日に、近くの駒場野公園で採集を行い、Peleteria属のヤドリバエを採集しました. 中国蝿類を参考にすることにしました. ![]() 中国蝿類の検索表の文章によれば、semiglabraの場合、cerciの中央突起が両側突起と比べて深く陥没する(?)らしいのですがこの個体ではそのようには見えません. また、本個体はpresutural ialが細いけれどもはっきり存在しています. そのため、P. propinquaの可能性も考えられます. (propinquaの交尾器の図は中国蝿類に載っていませんでした) ただ、cerci両側突起の先端が尖り気味な点など、この個体の交尾器の外形はP. pallidaの図とそっくりです. また、P. pallidaの特徴である第五腹板側葉の弧形の切れ込みというのはもしや写真矢印の部分ですかね?切れ込みあるように思います. ただ、P. pallidaはもっと腹部の赤紋が大きいようです. P. pallidaの近縁種ということでしょうか? この個体の正体についてご意見をたまわりたいです. (わからなければ保留にします) また、P. propinquaの交尾器がどのような形状なのかも教えていただきたいです. お願いします. ![]() コメントがつかないようですね. 門外漢ですが,分かる範囲でコメントしておきます. 図は極東の昆虫の検索のオス交尾器の図です. また,嶌・原(2016)の埼玉県産ヤドリバエ科目録によるとPeleteria sp.と言う未記載種が埼玉各地から多数記録されております. Ref.) Shima, H., K. Hara. 2016. Tachinidae (Insecta, Diptera) of Saitama Prefecture. Bull. Kyushu Univ. Mus. 14:1-36. 追記) 中国蠅類の図版561にsemiglabraのオス交尾器の図が載ってた.
市毛 様.
返信ありがとうございます. メールのほうもありがとうございました. 極東ロシアの文献、早速読んでみました. これは、なんと、素晴らしい文献ですね!! ただ、ロシア語だらけでとても難解です… DeepLを使って時間をかけて読んでいきました. 自分は、大学で第二外国語としてロシア語を選択しているので、今後、大学の授業でロシア語を読めるよう勉強します. Peleteriaの検索表では、まず、prementumが長くない点(長さは幅の4倍くらい)とlateral scutellar setaが欠如している点から、couplet2に進みます. かなり絞られます. あとは、P. pallidaとP. semiglabraとP. propinquaの交尾器の図を比較してみるのですが、やはりpallidaが一番近いようです. 少なくとも、semiglabraやpropinquaではなさそう?に思います. ただ、pallidaは、中国蠅類にも極東ロシアのほうにも、「腹部第五背板側面に橙色の斑紋を持つ」という内容の記述がありますので、この個体はpallidaでもなさそうですね. 埼玉県産ヤドリバエの論文は、いつも見るようにしているのですが、今回は忘れていました! 本当ですね、未記載種がいますね. しかも、多数個体得られていますね. 注釈には東京からも得られていると書かれています. この未記載種がどういう形態のものかは全く分かりませんが、僕が得た個体がこの未記載種と同一のものである可能性は十分あります. 情報ありがとうございました.
検討が遅くなり申し訳ありません.実は月曜まで久米島へ行ってきたところで,帰ってからもバタバタしておりました.
お問い合わせのPeleteria ですが,尾葉と第五腹板が同じ形状と思われる個体を愛知県と岐阜県で採った事があります.第五背板は全く暗色です(微粉を除いた体節自体の色).P. pallida であろうと思いながら放置していました. 2009年の中国のヤドリバエ科の注釈付き目録によると,P. pallida は当初ロシア沿海地方と中国満州西部から記載されましたが,その後ロシア産限定となりました.pallida のシンタイプからP. propinqua と P. semiglabra が記載され,満州産はsemiglabra となりました(Zimin, 1961).その後の中国各地からのpallida の記録についても,2009年には誤認として扱われました.また,中国蝿類に掲載された甘粛省と雲南省の記録も誤認で,関与した種の正体については不明とされています. JAMES E. OHARA, HIROSHI SHIMA & CHUNTIAN ZHANG, 2009. ANNOTATED CATALOGUE OF THE TACHINIDAE (INSECTA: DIPTERA) OF CHINA. Zootaxa 2190: 1-236. 2020年のヤドリバエ科の世界のカタログでは,P. pallida の分布はロシア極東南部と朝鮮半島南部となっています. P. pallida の詳細については,Zimin (1961) が以下のページからダウンロードできます.お忙しいと思うので,将来的な課題とされてください. https://zoomet.ru/nacek.html?start=5 1961年48号のリンク先を保存すると,djvu ファイルがダウンロードできます.246ページあたりで,当時はHemipeleteria 属です.交尾器以外の表徴についても,混じっていた別種が確実に分離されているはずです. 自分自身も余裕がある時に取り組もうと思いますが,機械訳に頼り危険があります.pallida の第5背板の記述は,翻訳サイトに貼り付けると,「原則として完全に黒褐色ですが,頻度は少なく,,,赤い縞模様があります.」と訳されます.しかし実際には稀であるという意味ではなく狭いという意味であろうと思います. pallida である可能性もまだあるとは思いながら,特定の形質の重要度の評価は難しいですね.
大宮 様.
いえいえ, お忙しいところ, 返信してくださり本当にありがとうございました. 久米島に行っておられたんですね! 自分は離島には行ったことがないので, どんな双翅目がいるのか気になります. >お問い合わせのPeleteria ですが…放置していました. やはり, 大宮さんも採集していらっしゃったんですね. 交尾器の形状がpallidaにここまでそっくりなのに別種なのかなぁ?と訝しく思っていたのですが, pallidaの可能性も十分あるんですね. >2009年の中国のヤドリバエ…となっています. なるほど. pallidaが中国蠅類に載っているにも関わらず, 2020年のカタログで生息地に中国が入ってないのにはそういう経緯があったんですか. ややこしいですね… 実際には誤認ではなく中国にもpallidaが居るんじゃないかとも思ってしまいます. 中国の注釈付き目録のほうもじっくりあとで読んでみます. >P. pallida の詳細については…意味であろうと思います. 早速、Zimin(1961)をダウンロードして一目見てみました. こちらもロシア語ですね… 何が何だか, 難しすぎて… 重要な文献だということだけはわかります. 今後, 大学で, ロシア語一列・二列 みたいな授業を受けるので, そこでロシア語を勉強して, こういう論文をじっくり読んでみようと思います. ありがとうございました. |
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