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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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同定のお願い 投稿者:FS 投稿日:2012/04/11(Wed) 05:27:54 No.7617  引用 
追加の画像です。 FS

教えてください 投稿者:田中川 投稿日:2012/03/09(Fri) 00:06:01 No.7584  引用 
2011.6.18三重県松阪市飯高町の谷川近くの山地で採集していたものですが,翅の斑紋が面白いのに気がついて,標本箱から引っ張り出してみましたが,何なのか,さっぱりわかりません.教えてください.

Re: 教えてください 投稿者:田中川 投稿日:2012/03/09(Fri) 00:07:15 No.7585  引用 
別角度からです.いかがでしょうか.翅長は約4ミリです.

Re: 教えてください 投稿者:ezo-aphid 投稿日:2012/03/09(Fri) 09:56:43 No.7586  引用 
「オドリバエ科 図解検索システム」を試されては?

Re: 教えてください 投稿者:田中川 投稿日:2012/03/09(Fri) 14:03:32 No.7587  引用 
ezo-aphidさん,助け舟を出してくださってありがとうございます.
「オドリバエ科 図解検索システム」のことをすっかり失念しておりました.あらためてこのシステムを見て,オドリバエの翅脈相の多様さに驚いています.Hybos属あたりかと思いますが・・・・悩ましいところです.

Re: 教えてください 投稿者:ezo-aphid 投稿日:2012/03/09(Fri) 15:27:57 No.7588  引用 
「36 Hybos属」図の右矢印がRs脈のようですが、この長さ(=分岐位置)が判別点になっています。それが充分に長いのでSyneches属にあたるかと思います。MNDなど、いくつか翅脈図を見ましたが、これは少し風変りですねー。ここから先はアノニモミイアさんでないと無理でしょう。

Re: 教えてください 投稿者:田中川 投稿日:2012/03/09(Fri) 19:55:27 No.7591  引用 
ezo-aphidさん,ありがとうございます.ご指摘されるように,Syneches属の翅脈ですね.

Re: 教えてください 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2012/03/10(Sat) 01:10:18 No.7592  引用 
田中川さん,お久しぶりです.

写真のオドリバエは皆さんの推定の通りSynechesで,種はSyneches muscarius (Fabricius, 1794) です.

本種はヨーロッパ唯一のSynechesで,ヨーロッパから広く日本まで分布しています.日本産のものはほとんどヨーロッパのものと♂交尾器にも相違が認められませんので,同一種と同定して構わないと思っています.

本種は日本で北海道から九州まで広く分布していますが,どこでもまとまった数がどれるものではありません.とくにこのような環境,ということはありませんが,北海道などでは谷地を含む森林などに多いようです.日本産ではこのような翅の斑紋を表す種はほかにありません.

Re: 教えてください 投稿者:ezo-aphid 投稿日:2012/03/10(Sat) 11:19:52 No.7593  引用 
アノニモミイアさん、ご教示有難うございます。
参考画像が無いかと探したところ、「Key to genera and species of Hybotidae」で、翅(Fig.278)と雄の側面図(Fig.279)を見つけました。

Re: 教えてください 投稿者:田中川 投稿日:2012/03/10(Sat) 12:18:11 No.7594  引用 
アノニモミイアさん,いつもありがとうございます.
種名が判明して感激です.
話はそれますが,三重県の古い文献を調べておりましたら,およそ50年前に先生に同定していただいたという記録を見つけました.三重県の双翅目相の解明に今後ともご支援くださいませ.
ezo-aphidさん,よく見つけてくださいました.どんぴしゃの図ですね.ありがとうございます.

Re: 教えてください 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2012/03/10(Sat) 14:29:18 No.7596  引用 
田中川さん,その古い文献とやら教えてください.最近のことも昔のこともすっかり忘れる年頃です.

Re: 教えてください 投稿者:田中川 投稿日:2012/03/10(Sat) 19:33:07 No.7597  引用 
坂部元宏 (1965) 九鬼の昆虫.ひらくら,9(6):99-107.
三重昆虫談話会の会誌で,マダラアシナガバエの同定です.おそらく著者が20代前半のアマチュア昆虫青年(現在もアマチュアでご活躍中です)だった頃のことでしょう.著者からお聞きした話ですが,「春のハエは大変おもしろい」と先生から採集をすすめられたことがありますとのことでした.

また,1975年頃には石灰洞穴で見つかったクロバネキノコバエ科の一種でもご厄介いただいております.
思い出していただけましたでしょうか.

Re: 教えてください 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2012/03/11(Sun) 08:08:52 No.7598  引用 
田中川さん.文献について教えていただきありがとうございました.探してみますが,もし入手できなかったらコピーをお願いします.著者とは旧知ですが,もう何十年もご無沙汰をしています.現在もご活躍とのこと,御同慶です.Sciaridaeのこともゾウムシの研究者のM博士を通じて依頼されました.

なお,Syneches muscariusは,「馬場博士採集の新潟県のオドリバエ科」で,Syneches maculatus (Matsumura)(?Syneches muscarius Fabricius)と暫定的な同定で写真つきで記録されています.

ヨーロッパ産の本種を示しておきます.


Re: 教えてください 投稿者:田中川 投稿日:2012/03/11(Sun) 18:24:39 No.7601  引用 
アノニモミイアさん,三重県の文献なら,なんなりと.
Sciaridaeの件で依頼した三重県のゾウムシ研究者は故人となりましたが,先生に教示されたことはきちんと記録に残されています.

新潟の記録についても,教えていただきありがとうございます.また,ヨーロッパ産の標本写真もお示しいただき,重ねてお礼申し上げます.

Re: 教えてください 投稿者:バグリッチ 投稿日:2012/03/11(Sun) 19:40:00 No.7602  引用 
こんにちは。

 横から失礼します。

 近所で撮ったSyneches muscariusと思われる生態写真を持っていますので、ご参考までにアップします。

 標本の印象とはかなり違う感じがすると思います。


Re: 教えてください 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2012/03/12(Mon) 00:29:57 No.7603  引用 
バグリッチさん,本種の生きた画像を見せていただきありがとうございました.

Syneches属の多くの種は生時には複眼が鮮やかな紅色になっている種が多いようです.さらに胸部背面のpollinosityが密で,その結果見る方向で真っ黒にみえたり灰褐色に見えたりします.後腿節の中央が淡色化する個体や,後脛節の基部の暗色部が短くなって環状になることもあります.本種は少し山手に行くとどこでも見れるのですが,個体数がまとまって採れません

Synえches属は東洋熱帯に種が多く,日本には15種ほど生息していますが,S. grandis, rufitibia, shirozuiなどの大型で後腿節が肥大する群.大型で後腿節が細くしばしば黄色の群の分類が難しくて,そのあたりが種数をはっきりできない理由です.

台湾にいるS. praestans Bezziという種がやや斑紋でS. muscariusに類似しています.写真を出しておきます.


Re: 教えてください 投稿者: 投稿日:2012/04/04(Wed) 00:04:27 No.7607  引用 
ようやくにして,「新潟県のオドリバエ科」を入手し,確認できました.ありがとうございました.
3月末に三重県伊賀市の湿地帯でケズネイミャクオドリバエとおぼしき個体を見つけました.以前にアノミモミイアさんが教示された「水面を水上飛行機のように滑走型飛翔を行って」いるのも確認できました.


Re: 教えてください 投稿者: 投稿日:2012/04/04(Wed) 00:11:44 No.7608  引用 
ケズネイミャクオドリバエ♀とおぼしき個体も見つかりました.雌雄の脈相が異なることも確認できました.
それにしても,最近は生態写真が撮れなくなりました.パグリッチさんの生態写真がうらやましい.


Re: 教えてください 投稿者:三枝豊平 投稿日:2012/04/04(Wed) 16:10:26 No.7611  引用 
♂♀ともにRhamphomyia (Megacyttarus) brunneostriata Frey
に間違いありません。本亜属の最普通種です。これから5月にかけて,本亜属の種は御地ではR. geisha, R. sororia, R. pilosifaciesなどの種が発生するのではないかと思います。

Re: 教えてください 投稿者: 投稿日:2012/04/04(Wed) 20:39:30 No.7613  引用 
三枝豊平さま
実名で太鼓判を押していただき恐縮です.他のイミャクオドリバエ亜属の種にも巡り合いたいものだと願っております.

Geranomyia属では 投稿者: 投稿日:2012/04/04(Wed) 00:20:36 No.7609  引用 
三重県菰野町で4月2日に見つけたヒメガガンボ,Geranomyia属ではないかと思われますが,いかがでしょうか?翅長は約9ミリです.

Re: Geranomyia属では 投稿者: 投稿日:2012/04/04(Wed) 14:24:38 No.7610  引用 
Geranomyia属で間違いありません。
交尾器の詳細が分からないと断定できませんが、G. multipuncta Alexander, 1922のように見えます。

Re: Geranomyia属では 投稿者: 投稿日:2012/04/04(Wed) 20:29:54 No.7612  引用 
達磨さん,G. multipuncta という種名を教えていただきありがとうございます.今回は1頭しか見つかりませんでしたが,また探しに出かけたいと思います.

Homoneura aulathecaでしょうか 投稿者:heheman 投稿日:2012/03/26(Mon) 10:54:28 No.7604  引用 
2012.3.24菅平高原で採集したものです。気温はほぼ0度近い状態ですが、日差しが地表に届くようになると葉の上でSuilliaと思われるトゲハネバエとともによく見かけます。本種の記載論文を読んだのですが、翅に関しては完全に一致し、ほかもある程度一致していました。ご存知の方がおられましたら教えてください。

Re: Homoneura aulathecaでしょ... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2012/03/26(Mon) 20:49:42 No.7605  引用 
hehemanさま

 こんにちは。
 いろんな時期に採集すると、予想外の種が採れるので、私もとても好きです。(残念ながら、今年はさぼりぎみです)

 ↓この検索は試してみましたでしょうか?
    http://www.landesmuseum.at/pdf_frei_remote/ENT_0025_0041-0080.pdf

 今年は、これでシマバエの同定に挑戦してみようかと思っています。
 ご参考になれば幸いです。

Re: Homoneura aulathecaでしょ... 投稿者:heheman 投稿日:2012/03/27(Tue) 22:20:14 No.7606  引用 
ハグリッチ様

こんな検索表があったのですか。非常に参考になります。ありがとうございます。今年は菅平でひたすら採集し続けようと思います。

訪花昆虫に関する自由集会のお知... 投稿者:鈴木まほろ 投稿日:2012/03/11(Sun) 11:29:51 No.7600 ホームページ  引用 
岩手県博の鈴木です。お世話になっております。
双翅目談話会用の掲示板は使えなくなっているようなので,こちらでお知らせをいたします。不適切でしたら削除しますのでお知らせ下さい。
3/17(土)から龍谷大学瀬田キャンパス内で,日本生態学会大会が開かれます。その中で,自由集会「見つめよう!訪花昆虫の多様性」を企画しました。
大石久志さんによる訪花性双翅目の御講演の他,さまざま面白いお話が聴けますので,御都合のつく方はぜひぜひ御参加下さい。
生態学会の会員でなくても,大会参加申込をしていなくても,無料で聴講できます。

<日時と場所>
3月17日(土)15:00-17:00
龍谷大学瀬田キャンパス8号館地下1階B102

<プログラム>
・双翅目ポリネーターの機能再評価に向けて ―高山送粉系を例に― 石井博(富山大・理)
・単独性ハナバチが優占する小笠原諸島の固有送粉系の現状 安部哲人(森林総研九州)
・双翅目における訪花性の研究の現状と課題 大石久志(双翅目談話会)
・日本産ハナバチ類の種多様性と図鑑出版計画 多田内修(九大・農)

大会公式ページ
http://www.esj.ne.jp/meeting/59/index.html

同定のお願い 投稿者:FS 投稿日:2012/03/07(Wed) 22:59:25 No.7580  引用 
いつもご指導ありがとうございます。
ツバキの花に来ていたハエを見ていただけますでしょうか。
採集データは以下の通りです。
 採集日 2012.03.07
 採集場所 静岡県裾野市桃園
 体長 4mm
どうぞよろしくお願い致します。    
                     FS


Re: 同定のお願い 投稿者:FS 投稿日:2012/03/07(Wed) 23:00:43 No.7581  引用 
追加の画像です。 FS

Re: 同定のお願い 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2012/03/10(Sat) 14:27:07 No.7595  引用 
この写真では科を特定するための形質が一つもシャープに撮影されていませんが,雰囲気からクロツヤバエ科Lonchaeidaeの1種だろうと推定します.

頭部側面の,刺毛などが写っている拡大写真,翅面に対して垂直の角度からの(要するに翅全面に焦点が合った)写真,脚の脛節の刺毛の写真などが,このようないわゆるコバエの科の正確な同定には必須なのです.

Re: 同定のお願い 投稿者:FS 投稿日:2012/03/11(Sun) 08:27:37 No.7599  引用 
アノニモミイア様

ご指導ありがとうございました。
不鮮明な写真で申し訳ございませんでした。
同定のポイントとなる形質をしっかり撮影するよう努力します。
今後ともご指導よろしくお願い申し上げます。

                        FS

ヤチバエの仲間 投稿者:田中川 投稿日:2012/03/08(Thu) 23:50:10 No.7582  引用 
2011.6.18三重県松阪市飯高町の谷川近くの山地で灯火に飛来しました.ヤチバエ科と思いますが,種名にたどり着けません.翅長は約5ミリです.

Re: ヤチバエの仲間 投稿者:田中川 投稿日:2012/03/08(Thu) 23:52:49 No.7583  引用 
別角度からです.いかがでしょうか.

Re: ヤチバエの仲間 投稿者: 投稿日:2012/03/09(Fri) 15:28:40 No.7589  引用 
見た目からすると、ヤマトヤチバエだと思います。

種名にたどり着けないとのことですが、日本産水生昆虫を参照されてますか?。もしそうだとしたら、属への検索表の5番のキーに誤りがあるためそのままではたどりつけません(特徴の有無が逆になっているため迷子になる)。下記のように変更するといけるはずです。

5a 横線前翅背剛毛と小楯板直前の正中剛毛がない・・・6
5b 横線前翅背剛毛と小楯板直前の正中剛毛がある・・・8

※ただし、フサヒゲヤチバエには横線前翅背剛毛があることから考えると、両方ある場合のみ8に進むのが妥当かと思います。

Re: ヤチバエの仲間 投稿者:田中川 投稿日:2012/03/09(Fri) 19:51:38 No.7590  引用 
猫又さん,ありがとうございます.
ヤマトヤチバエは,三重県ではこれまで記録がありません.
これからは山地にもどしどし出かけて行って,三重県産双翅目のデータを積み上げていきたいと思っています.
今後ともご支援ください.

Melangyna メスの同定 投稿者:バグリッチ 投稿日:2012/03/03(Sat) 16:56:34 No.7573  引用 
皆さん こんにちは。

 懲りずに、苦手なハナアブを見てみました。
 10月に埼玉の低山地でとった約11mmのハナアブです。3頭全部メスでした。

 極東ロシアの検索を使ってみますと、Melangynaに行き、タカネムツモンホソヒラタアブに行き着きます。
画像を補足しますと、複眼には全面にやや短い毛を備えており、半月は黒色(但し中央部分の一部は黄褐色)です。
中脛節は、基部1/3は黄色、次に幅の広い黒帯があり、先はまた黄色になります。
翅の第2基室は微毛に覆われています。
小楯板では、少なくとも後半は黄色ですが、見る角度によって全体暗色に見えます。

ハナアブ300(竹内)で見比べますと、確かにタカンネムツモンホソヒラタアブに似ていますが、同定に関するご意見を伺えましたらありがたいです。
宜しくお願い致します。


Re: Melangyna メスの同定 投稿者:バグリッチ 投稿日:2012/03/03(Sat) 16:57:25 No.7574  引用 
 画像もう1枚です。

Re: Melangyna メスの同定 投稿者:バグリッチ 投稿日:2012/03/03(Sat) 17:01:15 No.7575  引用 

 最後に翅です


Re: Melangyna メスの同定 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2012/03/03(Sat) 23:24:20 No.7576  引用 
バグリッチ様.

残念ながら,極東ロシア〜日本にかけてのMelangyna属は♀の同定は出来ません.検索表を精査してみればわかるように,♀が記載されていない種類が2種類あります.

本州の亜高山帯以下で春・秋の2回採集される種類は,松村が記載した日本固有種のようです.

色々と試行錯誤してみましたが,普通種以外の個体数が桁違いに少なく,安定した形質が見つかりません.
それと,日光から採集されたMelangyna ochreolinea (Hull, 1944)も♂が見つかっていません.

ある程度の検索表は出来ているのですが,ヨーロッパ産の比較標本を見ながらでないと検索できない代物なので,このままお蔵入りになりそうです(^_^;)

Re: Melangyna メスの同定 投稿者:バグリッチ 投稿日:2012/03/05(Mon) 20:40:30 No.7577  引用 
市毛様

 やはりだめですか。
 Melangyna sp.で、留めておきます。

 ご検討いただき、ありがとうございました。
 また、いろいろご教示お願いいたします。

Re: Melangyna メスの同定 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2012/03/06(Tue) 09:42:54 No.7578  引用 
バグリッチ様.

毎度ご迷惑をおかけしております.

Melangyna属は,松村松年が新種として9種類記載しているのですが,タイプ標本が1頭しか残っていない種類が殆どで,同定標本もほぼ皆無です.(松村コレクションに残されているMelangyna属の標本は,タイプ標本を含めて22頭!しかありません)

タイプ標本と私や木野田氏から借用した標本をNorwayのDr.Nielsenに送って検討してもらっていますが,比較するための日本産標本の絶対数が不足しており,作業が中断しています.本州-九州の最普通種であるM. similis(M.S.)以外の標本を集めてほしいと言われていますが,最普通種以外は北海道や本州の亜高山帯に分布しているので殆ど集まりません.

こちらとしては,日本産のMelangyna属の見直しを行うというローカルな感覚で始めたのですが,草稿のタイトルが"Melangyna species (Diptera, Syrphidae) in Japan and a key to the Palaearctic species"と旧北全体の見直しになってしまうので,あまり中途半端な内容では書けなくなっています.

Re: Melangyna メスの同定 投稿者:バグリッチ 投稿日:2012/03/06(Tue) 21:23:37 No.7579  引用 
市毛様

 いえいえ、いつもお世話になりっぱなしで、頭が上がりません。
 Melangynaは苦戦ですね。
 しかし、すごい論文の準備が進んでいるようですので、でき上がるのを楽しみにしています。
 その暁には、メスの同定を!

 ハナアブがどんどん解明されていくのは うれしいです。

同定のお願い 投稿者:FS 投稿日:2012/02/19(Sun) 20:57:58 No.7568  引用 
いつもご指導ありがとうございます。
2月19日に静岡県裾野市で採集した蚊の幼虫です。
ユスリカ科の幼虫でしょうか。
体長8mmです。ご教示ください。よろしくお願い致します。

                       FS


Re: 同定のお願い 投稿者: 投稿日:2012/02/19(Sun) 22:48:20 No.7569  引用 
ユスリカであることは間違いありません。写真では頭部の眼斑も明瞭には判りません。が、エリユスリカ亜科Orthocladiinaeの様です。尾針台の特徴も明瞭ではありません。この部分のキチン化の状態も同定には重要な形質となります。Mentum(下唇板)が判れば、はっきりすると思います。時期的なこと、体長などを参照にすれはエリユスリカ属Orthocladiusかフユユスリカ属Hydrobaenusのどちらかでしょう。可能性としてはキソガワフユユスリカH. kondoi Sætherが最も高いでしょう。

Re: 同定のお願い 投稿者:FS 投稿日:2012/02/20(Mon) 14:48:08 No.7570  引用 
エリユスリカ様

ご指導ありがとうございます。不鮮明な写真で申し訳ございませんでした。
お時間のある時でけっこうですので二つ教えていただけますでしょうか。
◎下唇板による同定の仕方を学べる文献がありましたらお教えください。
◎採集時に幼虫はハイイロゲンゴロウの死骸についていました。これは採食行動とみなしてよろしいでしょうか。
以上、たびたびで恐縮ですが、よろしくお願い申し上げます。

                        FS

Re: 同定のお願い 投稿者: 投稿日:2012/02/20(Mon) 16:00:33 No.7571  引用 
下唇板による同定:下唇板の形状で、ある程度までは同定が可能です。ただし属レベルで。しかし、よく似たもの等も多々あり、これだけに頼って同定することはある程度の危険を伴います。文献としては色々な出版物があります。英語に抵抗がなければ、以下の文献があります。
1.Wiederholm, T. (ed.) 1983. Chironomidae of Holarctic region, Keys and diagnoses. Part 1. Larvae. Ent. Scand. Suppl. 19: 1-457.
他にもMmanual of Palearctic Dipteraがありますが、解説が丁寧なのは上述の文献です。

邦文としては、以下の3つを挙げることが出来ます。
1.ユスリカの世界:培風館
2.日本産水生昆虫:東海大学出版会
3.図説日本のユスリカ:文一総合出版

があります。

2番目のご質問
ハイイロゲンゴウの死体の状態はどうだったのですか?内蔵や筋肉が表に出ている状態だったのですか。後者の様な状態なら、摂食をしていたとも考えられます。ユスリカの食性は種によって多様です。この写真の幼虫は基本的にデトリタス食です。と言っても観察されたように他の生物の死体も食べます。さらに動物プランクトンなども食べます。雑食と考えて良いと思います。もちろん植物だけに依存する種もいます。

Re: 同定のお願い 投稿者:FS 投稿日:2012/02/20(Mon) 22:06:57 No.7572  引用 
エリユスリカ様

丁寧にご教示いただきありがとうございます。心より感謝申し上げます。
ハイイロゲゴロウはそれほど腐敗は進んでいませんでした。しかし、家に持ち帰って一日でかなりふやけた状態になりましたので、実際には見た目以上に腐っていたのかもしれません。
文献を取り寄せて勉強します。ありがとうございました。
                        FS

ミギワバエ科 Nostima属 投稿者:BABA@兵庫 投稿日:2012/01/18(Wed) 08:34:01 No.7522  引用 
はじめて利用させて頂きます。

Aclerisさんより、ミギワバエ科のNostima属に似ていると教えられ、こちらのサイトを勧められ
生体の写真ではありますが掲載させて頂きます。体長は約1.5mmと小さく、庭にてトビムシのように
時折、跳ねていました。撮影日は1月15日です。


Re: ミギワバエ科 Nostima属 投稿者:BABA@兵庫 投稿日:2012/01/18(Wed) 08:36:35 No.7523  引用 
頭部。

Re: ミギワバエ科 Nostima属 投稿者:BABA@兵庫 投稿日:2012/01/18(Wed) 08:40:18 No.7524  引用 
横から。

Re: ミギワバエ科 Nostima属 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2012/01/18(Wed) 13:06:06 No.7525  引用 
Nostima versifronsの記載によくあいますね。私も以前いくつかの場所で採集したことがありますが、すぐには標本が出てこないので、同定には確信はありません。触角の第3節が上下で色分けされていて、中胸の後半部が光沢がない黒色、脚も大部分が黄褐色です。大変小型で、可愛らしいミギワバエです。どなたかミギワバエ科にお詳しい方から更にレスポンスがあると思います。

Re: ミギワバエ科 Nostima属 投稿者:バグリッチ 投稿日:2012/01/18(Wed) 20:27:06 No.7526  引用 
こんにちは。

 アノニモミイアさんに賛成意見です。
 私は、Nostima pictaしか採ったことはありませんが、ビロード状の小楯板は共通で、印象的です。
 あとは、細部を調べれば、確定できると思います。

Re: ミギワバエ科 Nostima属 投稿者:BABA@兵庫 投稿日:2012/01/18(Wed) 23:39:40 No.7528  引用 
アノニモミイアさん バグリッチさん こんばんは。
早速のコメントありがとうございます。どこを、どう見るかといったポイントが勉強不足で把握出来ていませんので、非常に参考になりました。ありがとうございます。

Re: ミギワバエ科 Nostima属 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2012/01/19(Thu) 10:46:31 No.7532  引用 
BABA@兵庫さん。
バグリッチさんが指摘された第2の種、Nostima pictaと思われる画像を参考に3枚続けて出しておきます。
触角第3節は写真より2色によりはっきり色分けしています。中胸背板の両側に灰白色の縦条があり、写真でははっきりしませんが翅の中室横脈の部分が白っぽくなっているのが特徴です。

BABA@兵庫さん。もしまだN. versifronsに相当する個体が容易に採集できるようでしたら、数頭採集してお送りいただけないでしょうか。湿った土の場所にいます。本州の材料をもたないので、よろしくお願いします。Aclerisさんにお尋ねになれば私の住所はわかるかと思います。


Re: ミギワバエ科 Nostima属 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2012/01/19(Thu) 10:48:01 No.7533  引用 
背側面です。

Re: ミギワバエ科 Nostima属 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2012/01/19(Thu) 10:49:28 No.7534  引用 
背面です。中胸背板の両側にある灰白色条が特徴です。

Re: ミギワバエ科 Nostima属 投稿者:BABA@兵庫 投稿日:2012/01/19(Thu) 21:15:19 No.7545  引用 
アノニモミイアさんこんばんは。
Nostima pictaの画像および詳細な解説ありがとうございます。良い勉強になります。日頃、生体の写真ばかりで採集の経験が全く無く(吸虫管はありますが)採集した後の処理の仕方、または紹介したサイトがあれば、御教え頂けないでしょうか。発見できましたら、それらに従い採集しようと思います。

Re: ミギワバエ科 Nostima属 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2012/01/20(Fri) 01:38:25 No.7547  引用 
小型のハエやハチは普通の吸虫管で採集しますと、引き続いて殺虫管などに移す時にしばしば逃げられてしまいます。これを避けることができる吸虫管の作り方が、「昆虫と自然」誌42巻12号32-35ページ(2007年)に、「採った虫を逃がさない吸虫管」が紹介されています。これを使って、百円均一販売店で時々売っている小型の冷却スプレー(スポーツ用nの大型スプレーでもかまいませんが携帯には不便です)で凍結死させるか、低温麻痺にして殺虫管に移すと、確実に採集できます。

しかし、今回のNostimaのような微小な双翅類は、市販の吸虫管で採集して、逃げないように吸った管口をティシューで栓をしておけば、1,2日で乾燥死してしまいます。死んでから長く放置すると体や脚が固くなって傷みやすいので、動かなくなったらすぐに柔らか目の三角紙に包んでおくだけで、双翅類の標本としては最低限の状態にすることができます。大型の双翅類は微針や志賀昆虫普及社の0-2号の針に刺した方が観察がやりやすくなります。いずれにしても三角紙標本が郵送などには適当です。

三角紙は志賀昆虫普及社で販売しているのもありますが、市販の柔らかなグラシン紙を選んで作ると双翅類には適しています。双翅類は体が軟弱なものが多いので、硬めのグラシン紙の三角紙に入れますと、はじめは体に水分があるので体型を保っていますが、乾燥するにつれて三角紙の圧力で、体がやや、ないし強く扁平に押しつぶされてしまう傾向があります。このようになっても、もちろん体の構造は十分に観察できますのでダメというわけではありません。

なお、小型の双翅類をマウントした標本とする場合は三角台紙(幅9-10mmのテープ状のケント紙から長二等辺三角形を切り取る;底辺3mm、高さ9-10mm)に木工ボンド(水で薄めて、ごく微量の中性洗剤を混ぜると界面活性がよくなって虫によく貼りつく)で貼り付け、この台紙に針を刺して標本にします。また、一片が3-4mmの正方形のケント紙片に長さ12-13mmのなるべく細い釣り糸の一端をボンドで貼り付けたものを予め作っておいて、釣り糸の先にボンドをつけてこれに小型の双翅類を貼り付け、乾いたらケント紙に針を刺して標本にすることもできます。

もし、ご連絡いただければ先ほどの吸虫管の作り方のコピーはお送りできます。

Re: ミギワバエ科 Nostima属 投稿者:BABA@兵庫 投稿日:2012/01/20(Fri) 17:47:44 No.7549  引用 
懇切丁寧に教えて頂き有り難うございます。テキスト保存致しました。とりあえず今ある吸虫管でご指示通りに、慎重に採集し、三角紙に入れダメージを受けないような状態で郵送したいと思います。それ以前に発見出来ると良いのですが(^^;;進展がありましたらAclerisより連絡先を教えてもらいメール致します。

Re: ミギワバエ科 Nostima属 投稿者: 投稿日:2012/02/07(Tue) 15:09:40 No.7566  引用 
アノニモミイアさん 雨上がりの本日、ようやく3匹採集できたと思いましたが、お示し頂きましたNostima pictaのようです。なかなか思い通りに行かないようです。

Re: ミギワバエ科 Nostima属 投稿者: 投稿日:2012/02/07(Tue) 15:13:09 No.7567  引用 
吸虫管の中で交尾しておりました。

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