翅脈をみたかぎりではヤドリバエ科の一種であると思われます。
ハエ男さん、いつもありがとうございます。
これはヤドリバエだったのですか。勉強になります。
ヤドリバエ科の系統分類学者の舘博士にお尋ねしたところ,写真の種はヤドリバエ科ヒラタハナバエ亜科のHemyda属の仲間ではと思う,というお答えをいただきました.ご紹介しておきます.本属には日本から2種記録があるようですが,これらに和名は付けられていません.なお,ヤドリバエ科は種数が多く写真だけでは同定が極めて困難である,とのことです.市販の図鑑類で同定できない種の名称を写真だけでお尋ねになっても,先ず不可能ということのようです.
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ツルギアブ科の同定は画像のみでは困難です。
パット見でわかる種独自の色彩や斑紋が見られないためと、♂♀で色彩が異なる事も大きな原因です。(検索表にもそう記述されてます。)日本産はとりあえず9属14種が記録されているのですが、図鑑には1種程度しか出ていない場合が多く、図鑑による同定は無理があります。 ♂交尾器の形状や前胸腹板の毛の生え方などをつかわないとツルギアブのほとんどの種類で同定はできません。(雰囲気的にはショウジツルギアブ的ではありますが・・断定はできません。) (すぐにレスが付かない場合、大抵この手の交尾器を使わないと同定できないグループであるとか、図鑑などの資料ができていないグループである場合が多いんですよね・・) 双翅目の場合は撮影した後に採集をして現物をキープしておかないと同定できない場合が非常に多いです。
ハエ男さん、ありがとうございます。
雌雄が揃っておれば、同定の可能性が高くなるかと期待はしていたのですが、交尾器の形状まで見ていかなければならないとなると大変なことなんですね。 WEB図鑑の一日も早い充実を期待しています。 |
ミズアブ科のネグロミズアブです。
腹部の幅が広くなっている事と、翅の基部が黒くなっているのが特徴です。
ハエ男さん!ネグロミズアブですね!
ありがとうございました♪<(_ _)> |
ヤドリバエ科の一種ですね。それ以上は画像ではわかりません。
ハエ男さん!ありがとうございました!<(_ _)>
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仕事でここ1週間ほど北海道へ飛ばされてました(^^;)。
帰り際に少し時間を作って、石狩の海岸方面に行ってちょいとハエ採ってきました。採れたハエは、ゴヘイニクバエ、ハネボシスナニクバエ、ギンガクヤドリニクバエで、なぜかニクバエ亜科のものは採れず???。カンカン照りで暑かったせいかもしれません。 いや〜、北海道にもゴヘイいるんですね。石狩なら、日本海側の砂丘地帯って条件には一応合ってますし。 ただ、採った環境が典型的な砂浜ではなく、人工的に地ならしした後に草が疎生してきたような、どちらかといえば草原チックな場所だったのが、今ひとつ腑に落ちない・・・(謎)。 採集記録 石狩市 2007年7月1日 ・ゴヘイニクバエ Sarcophila japonica (Rohdendorf,1962) 2♂ ・ハネボシスナニクバエ Phylloteles formosana (Townsend,1933) 5♂ ・ギンガクヤドリニクバエ Metopia argyrocephala (Meigen,1824) 1♂
北海道にもいたんですね・・・ゴヘイニクバエ・・重要な記録ではないですか・・ゴヘイの北限を知りたかったんですが、北海道までいるとなるとあとは樺太ですか?
まあ、整地したとしてもわざわざ本州から土砂や砂を運ぶわけはないので、北海道土着の個体群なんでしょうね。
猫又様。
先月、札幌の木野田氏との会話で猫又様が出てきたのには驚きました。数年前まで札幌にいたのですから当然のような気もしますが、猫又様も顔が広いのですね(^^♪ 彼も守備範囲が広いので、ニクバエなどもポツポツ採っており、自宅が海岸に近いこともありハネボシっぽいニクバエも入っていたと思います。 廣永氏が九州に行ってしまったので、ハエ仲間がいなくなってしまい寂しそうでしたので、この掲示板に誘っておきました。 小樽市の新川河口周辺なども、海浜性のDipteraがたくさんいそうでした。(それにしても、海岸にカシワ林があるというのは、世間知らずの私にはショックでした;^_^) 先日、やっと極東の昆虫の検索第4巻が届きました(^^ゞ 前回やたらと時間が掛かったので、航空便希望で注文したのですが、69EUR(11500円)の本に対して航空便で32EUR(約5000円)掛かると問い合わせがきたので、やっぱり普通便(船便)にしました。 (エコノミー航空 (SAL)便を聞いたのですが、英語が下手だったためか無視されました;^_^) 結果的には、3月上旬に注文して6月中旬の受け取りとなりました。 最新のこの本でも、ゴヘイの分布は、沿海州、日本(本州)、韓国、中国北東部となっています。 ぜひ、次号の「はなあぶ」に投稿して下さい。 |
こんちは。
以前、Empis (Polyblepharis) compsogyneと、Empis (Polyblepharis) sp. について教えていただいたのですが、近似種で Empis (Polyblepharis) sjoestedti FREY,1953というのがいるようなのですが、初めの2種との関係がわかりません。 相当 似ているようなのですが、もしかしたら別名でしょうか? ご教示いただけましたら 幸いです。
E. sjoestedtiはカムチャツカから知られている種です.本種はcompsogyneに酷似していて,あるいは同種かも知れませんが,今のところ後者が北海道などから知られていませんので,一先ず別種としておきます.前者は1雄で記載され,その標本の交尾器aedeagusの先端は露出されていますが,乾燥状態なのでcompsogyneと正確な比較ができませんが,やや異なります.以下に私の手元にある材料に基づく日本産のPolyblepharis亜属の種にsjoestedtiを加えた検索表を下に示しておきますので,これを参照してください(添付書類にしようかと試みたのですが,「アップロードできません」と言う表示なので,参照しにくいでしょうが下に付けます).分らない点や,この表でおかしいところ,または追加すべき形質などありましたら,教えていただければ幸いです.なお,この場に示しておきますが,この検索表は未発表データですので,他での引用,特に印刷物での引用はしないでください.
日本産Empis (Polyblepharis)亜属の種の検索表(カムチャツカ産P. sjoestedtiを含む) 1.脚は部分的ないし全体的に黄褐色;雄は合眼的;雌の脚には羽状剛毛がある;acrostichalsがある.中型ないし大型種・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 脚は全面的に黒色;雄は離眼的;雌の脚に羽状剛毛を欠く;acrostichalsを欠く.大型種・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 2.雄の第7腹節後縁は正常で,第6腹節腹板と大差なく,通常の刺毛を生じる;雌の中脛節には羽状剛毛を生じる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 雄の第7腹節腹板の後縁は第6腹節腹板のそれと異なり,第8腹節腹板前縁との間に顕著な段差があり,後縁亜側部に上(第8腹板前縁方向)を向く強い剛毛群を生じる;雌の中脛節は羽状剛毛を欠く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P. multinodosa Frey・・・・・・3 3.Dorsocentralsは前端部を除いて1列;雄の後腿節の前腹刺毛は疎ら・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P. multinodosa (北海道集団) Dorsocentrals不規則に2列;雄の後腿節の前腹刺毛は密・・P. multinodosa(カムチャツカ集団) 4.小楯板剛毛は4本以上;雄の後腿節はその全長にわたって前腹剛毛を生じる(moiwasanaの対馬集団では基半部に剛毛を欠く);雌の後脚第1付小節は羽状剛毛を欠く・・・・・・・・・・・5 小楯板剛毛は2本;雄の後腿節の基部1/3から1/2には前腹剛毛を欠く;雌の後脚第1付小節には羽状剛毛を生じる…・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 未記載種A(本,四,九) 5.雄・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 雌・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 6.付節は黄褐色;presutural dorsocentralsは前半部で不規則な2列;アエデアグスの先端部にある第一湾曲内縁の先半部に1個の小形突起を生じる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 付節は暗褐色ないし黒褐色;presutural dorsocentralsはその前端部を除いて1列;アエデアグスの先端部にある第一湾曲内縁は突起を欠き,一様・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 7.前腿節背面は暗色;中胸背のpollinosityの地色は黄褐色・・・P. compsogyne Frey(本,四,九) 前腿節は一様に黄褐色;中胸背のpollinosityの地色は灰褐色・・P. sjoestedti Frey(カムチャツカ) 8.雄の後腿節は全長に亘って前腹剛毛を生じる・・・・・・P. moiwasana Matsumura(北海道集団) 雄の後腿節の前腹剛毛は先半部にほぼ限定される・・・・・・・・・・P. moiwasana (対馬集団) 9.後脛節は部分的に黄褐色;presutural dorsocentralsは不規則な2列・・・・・・・・・・・10 後脛節はほとんど全面的に黒色;presutural dorsocentralsはほとんど1列・・・P. moiwasana (北) 10.中胸背のpollinosityの地色は黄褐色・・・・・・・・・・・P. compsogyne Frey(本,四,九) 中胸背のpollinosityの地色は灰褐色・・・・・・・・・・・・P. sjoestedti Frey(カムチャツカ) 11.雄の第3−6腹節背板は全面的に黄褐色のpollinosityで覆われる;雌の中・後腿節は細く,円筒型,小棘を生じる顕著な隆起を欠く・・・・・・・・・・・・・・ 未記載種B (日本アルプス) 雄の第3−6腹節背板中央部は光沢のある黒色;雌の中・後転節は著しく肥大して紡錘型,腹面特に基部近くに小棘を生じる顕著な小隆起を生じる・・P. cylindracea Frey(北関東,南東北)
アノニモミイア様
貴重な知見につきまして、詳細をご開示賜りました事、深く御礼申し上げます。P. sjoestedti は、カムチャツカでの記録で、日本では記録が無いのですね。 また、P. moiwasana (北海道集団)(対馬集団) P. cylindracea Frey など、初めての名前で、まだまだそう簡単には、行き着けない オドリバエの奥深さが 今更ながらに実感できました。 たくさんの情報を頂きましたので、引き続き勉強をしてみます。 今後とも、宜しくお願い申し上げます。 重ねまして、御礼申し上げます。 |
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