こんばんは。
コマバムツボシヒラタアブの学名についてです。 TKMの目録に,Scaeva komabensis と載っていたので,<a>が抜けているように思うとメールをしたら,「双翅目談話会編,2002,データアップ図鑑 日本のハナアブなど,<a>がないので間違っていないと思う。」と返事を頂きました。前にも似た話(ここだったかな)があって,文字が抜ける増えることはあるようですが,どうでしょうか。 あまり話を大きくすると大変なことになりそうなので,とりあえず,komabaと<a>が付いていいのでしょうか。wikiの方は無いですね。検索するとどちらもあるので混乱してしまいました。
kuwachan様。
以前の同様の話題については、原記載文を読んでなかったためと、命名規約での「i」の文字についての取り扱いが非常に複雑なため結論を見いだせなかったのです。 コマバムツボシヒラタアブは、Catabomba komabensisという名前で、松村松年が1917に記載しました。また、コマバヒラタアブという和名も書いていました。 その後、日本昆蟲図鑑(1932)日本昆虫図鑑(1950)原色昆虫大図鑑(1965)でコマバムツホシヒラタアブとして収録されました。属名は何回か変わっています。 大石(1998)「ハナアブの和名の改訂と統一のための提言」で、ムツホシと表記されながらも実際は濁って発音されるため、ムツボシに変えたようです。
追伸。
松村は平山修二郎から送られた、2種類のハナアブの標本にkomabensisという学名をつけています。どちらも採集ラベルはKOMABA Tokyo Japan xx-xx-19xx S.Hirayamaと書かれており、駒場で取れた種類ということで、komabensisとしたようです。 地名をラテン語の形容詞とするのに接尾辞の-ensisまたは-iensisが使われます。 この時、chinensis(中国の),kyotensis(京都の),sapporense (札幌の)のように、地名の語尾のaやoなどがなくなる場合があります。 詳しい理由は忘れました(^_^;
おはようございます。
komabaで検索しても出るし,komabeで検索しても出るので混乱してしまいました。学名は,登録した人によって登録文字の綴りに微妙に違う場合がある。そのため,<a>が有るのと無いのがあって,原記載が正しい。和名の方は,流通している方に合わせることもあると理解しました。 お忙しいところ,とても丁寧に答えてくださり,ありがとうございました。
kuwachan様。
私もHPで学名の間違いを指摘されたことがあります;^_^) 英語でもないしローマ字でもないという難しい言語ですから・・・ 特に、komabensisの場合、クロハナアブ属にCheilosia komabaensis Shirakiという紛らわしい種類のがあるので、なおさら間違いやすいです。 学名は複雑でスペルチェッカーも使えませんので、最終的には人間がチェックするしかないのです。 |
現在ニクバエ科の分布情報収集のためのページを作ってるんですが・・・(詳細は完成したら・・・)
その中でヤドリニクバエのことをググって調べてたらこんな画像を撮影してる方がありました。(驚きました。) http://home.n02.itscom.net/wad/u/um13.htm 今年の8月〜9月にかけて撮影したもののようです。 オオシロフベッコウの巣穴に幼虫を産み落としたムービーと サイジョウハムシドロバチ?の巣に寄生する種のムービーの2種です。 この中ではベッコウバチの巣に寄生したやつはアナバチヤドリニクバエProtomiltogramma fasciata (Meigen.1824) ハムシドロバチの巣に寄生したやつはドロバチヤドリニクバエ Amobia distorta (Allen.1926)ではないかと思うのです・・・現物を見ないと確定はできませんが・・・ 一連のムービーとhttp://home.n02.itscom.net/wad/u/j82.htmにあるような詳細な観察記録には大変驚かされました。
ハエ男様。
すごい映像ですね。 このHPは時々見ていたのですが、いつの間にか忘れていました。 川崎市内とのことですが、自然が残っているのですね。 |
管理人様、こんばんは。
初投稿ですが、よろしくお願いします。 今朝、池の周りの草むらで撮ったハエです。 ネットで調べて「セスジハリバエ」と判断しましたが、 腹の膨らみ方がちょっと違う気がして自信が持てません。 画像だけでの同定が困難な種とは思いますが、 何かアイデアがありましたら、 ご教示をお願いしたく投稿させていただきました。
KUROさん>ようこそです。
さて・・・ヤドリバエ科は種類が大変多く、また形が似てるのが多いのです。現状では確実に同定できるのは交尾器の解剖可能な♂だけではないかと思っています。(ちなみに画像は♀だと思われます。♀の場合は卵巣の発達の度合いによって膨らみ方が違うので、腹部の膨らみ方は目安にはなりません。) ネットで名前が付いてる場合、その参考になってるのは現在、一般に発売されてる中でもっとも載ってる種類が多い北隆館の大図鑑だと思われますが、残念ながらこの北隆館でも載ってる種類数が少なすぎて同定には使えません。(北隆館18種、九大目録407種、埼玉県昆虫誌-九大目録以外のが100種強が出ています。・・・つまり18種が出てる本で500種以上ある科の同定をされてることになるので、ネットに出てるヤドリバエ科の同定精度は極めて低いといえると思います。) ただ、ある程度の目安になる部分として、頭部の形(シルエットや色彩模様)、胸部の毛のはえ方やその色彩、小盾板(胸部の背中の最後部にある部分・・この画像だとその後縁がほんのりオレンジ色っぽくなってるところ)の色などがありますが、これも、ヤドリバエ科の種の多様さをカバーしきれるわけではないので、正確には頭部や胸部、脚の剛毛、刺毛配列、♂交尾器を見ないと同定は出来ません。 むしろ、現状では何に寄生していたかを調べた方が絞り込み情報が多いです。何かに寄生していた幼虫を捕まえて羽化させて調べた(奇主)の情報はhttp://www.rc.kyushuu.ac.jp/~shima/shima/Host.htmlの方にでているので、寄主がわかってる場合には大変参考になります。 現状では生態画像からの同定が可能なヤドリバエ類は本当にわずかであるといえると思います。 ヤドリバエ科の同定は画像を撮影したら現物をキープして交尾器解剖が出来るようにしないと難しいです。それをしていても同定用の検索表のような、まとまった文献はないので難しいのです。 ヤドリバエに対して悪意はないんだけど・・本当に難しいんだって・・・いっぱい採れた獲物を見て、毎度なやんで、玉砕してるワシなのです。(良いアイデアがあれば・・・って一番知りたがってるのはワシかもしれません。)
こんばんは。
詳細なご説明ありがとうございます。 やはり画像だけで同定は無理のようですね。 他の昆虫なら図鑑との絵合わせである程度調べられるのですが、 ハエの仲間はマイナーなためか、ほとんど分りませんね。 ついでにオオハリバエに似た画像を追加で添付させて頂きます。 これも種名不明でしたが、わりと綺麗に撮れたので残しておいたものです。 どうもお世話になりました。
KUROさん、こんちは。
ヤドリバエ分類の日本の現状は、ハエ男さんの解説のとおりで、市販の図鑑では、ほとんど無理と思います。 もちろん、図鑑には普通種が載っているので、それらの種がいる可能性は充分ありますが、よく似た種いるかいないか、またどのように区別するか、がわからないため、確定できないわけです。ヤドリバエの図鑑が欲しいです。 ちなみに、「セスジハリバエ」ではないか?という画像の種は、セスジハリバエではないと思います。 頭部の形態からの印象は、Gonia属の一種ではないかと思います。 私の画像は、Gonia shinensisオオズクロスジハリバエではないか?と思われる種です。(確定できません) 顔をよくご覧下さい。
バグリッチさん、こんばんは。
Gonia属の一種と言われてもピンときませんが、 先の画像はセスジハリバエではないことは分りました。 腹背に黒い筋だけでの判断は甘かったですね。 頭部の形態も数多く採集、観察しないと分らないです。 コメントどうもありがとうございました。 |
第3回動物行動のデジタル映像コンテストの投票が今行われています。(投票は11月30日まで)
http://www.momo-p.com/contest2006/contest_entry.php この中で今年のハエ関連はダイズコンリュウバエhttp://www.momo-p.com/contest2006/contest_entry.phpとアブ(ムシヒキアブ)の交尾http://www.momo-p.com/contest2006/contest_entry.phpの2点がエントリーされています。 データが大きいのでDLするのに時間がかかりますが、良ければみたってください。投票するのもいいかも。 |
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