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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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アシナガキンバエ(Dolichopus n... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/07/24(Fri) 08:55:46 No.5759 ホームページ  引用 
 以前から気に掛かっていることなのですが、写真の虫やこれに酷似する虫は多くのサイトでアシナガキンバエ(Dolichopus nitidus)とされています。
 北隆館の新訂圖鑑に書かれているアシナガキンバエ(2391)の解説には、「体長5〜6mm。♀の顔は頭幅の1/4内外であるが♂では狭い。(中略)M1+2脈は分岐せず、(中略)中脛節の先端には5棘毛を、また、後脚第1付節には背棘毛を生ずる(後略)」と書かれています。しかし、この虫の体長はこの辺りでは通常3〜4mm弱、♂の正面からの写真はありませんが、頭頂部の幅は♀と殆ど変わらず(かえって少し広い感じ:http://wolffia.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_9bb1.html)、M1+2脈からはほぼ直角に曲がるところでM2脈が出ている様に見えます。また、写真からはハッキリしませんが、中脛節端に棘毛が5本もある様には感じられません。
 アシナガバエ科は研究が非常に遅れていると聞いております。Dolichopus属は九大目録や此方の目録には3種しか載っていませんが、過去ログのNo.4315でアノニモミイア氏が「本属(Dolichopus)は日本だけで数十種以上生息しています」と述べておられます。
 写真は虫は本当にアシナガキンバエなのでしょうか。宜しく御教示下さい。
 (2009/07/04:東京都世田谷区西部で撮影、体長3mm弱、前翅長約3.0mm)


Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/07/24(Fri) 08:56:50 No.5760 ホームページ  引用 
横から

Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/07/24(Fri) 10:26:38 No.5763  引用 
アーチャーンさん、少々長くなりますが、あなたの疑問にお答えします。

Dolichopus属については新訂原色昆虫大図鑑第3巻の2390にDolichopus属の形質をしめしておきました。同書のアシナガバエ科の中で2391のアシナガキンバエだけは笹川先生のご担当で、これは旧版からの継承です。他の種は私が新しく図示解説したものです。

Dolichopus属はご指摘のようにかつてアノニモミイアとして日本に数十種が生息していると書きました(このハンドルネームは気分次第?で用いています。最近はどちらかと言えば文責が大きい場合は本名使用)。笹川先生がD. nitidusにアシナガキンバエという和名を用いられていますが、この学名と和名の組合せは、すでに素木得一先生が北隆館の日本昆虫図鑑(1950、線画の)で用いられていますし、素木先生はその旧版の日本昆虫図鑑(1932)でも同様です。この本には当時の日本(台湾を含む)から12属にわたってアシナガバエ科が解説されています。

戦後の日本昆虫図鑑を見ると、アシナガバエというのはD. nitidusだけかのような印象をもたれると思いますが、Dolichopus属だけでも相当数の種が日本には生息していますし、ましてや科全体となれば多数の属と恐らく数百種の種が生息しているでしょう。

というわけで、D. nitidusに単にアシナガバエと言う和名を与えるのは誤解を招く可能性があります。アゲハチョウ科でPapilio xuthusに対してアゲハという和名を与えるようなもので、最近はナミアゲハという固有の名称が用いられています(テングチョウのようにテングチョウ科の中で日本産が1種であれば問題はないのですが)。

本題ですが、あなたの写真の種は新訂原色昆虫大図鑑第3巻の2395のマダラホソアシナガバエ(マダラアシナガバエ)Condylostylus nebulosusが含まれるホソアシナガバエ亜科(ヒゲナガアシナガバエ亜科Sciapodinae)の1種で、多分Sciapus属の1種でしょう。この属にも日本列島にはかなりの種が生息していますが、ほとんど分かっていません。この亜科はヤドリバエ科に似て、M1+2脈が強く前方に屈曲するのが大部分です。

なお、Dolichopus属の種の識別は脚の形状、触角の色彩、脚の色彩、雄交尾器の尾角葉の形状などを詳細に見ないと分かりません。そのために、新訂図鑑の写真と解説だけではD. niidusを同定するのは不可能でしょう。日本産のDolichopus属の種の中で確実に同定できると言う点から、私はD. plumipesを解説したわけです。この種(属)の解説で448ページの右欄上から5行目の前付節は後付節の間違いでして、この部分の背面に剛毛を生じるのがDolichopus属を近似属から区別する特徴です。

Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/07/24(Fri) 12:00:24 No.5764 ホームページ  引用 
 三枝先生
 
 早速の御回答有難う御座います。
 やはり私の杞憂が的中した様ですが、亜科まで違うとは驚きました。Web上のサイトで「アシナガキンバエ」としている虫の多くはこの写真の虫に酷似していますから、殆どは誤りである可能性が大と言うことになります。
 投稿する前に、新訂圖鑑のD. plumipesの解説にあるDolichopus属の特徴を読んだのですが、中剛毛は別の写真から2列の様でしたが、背中剛毛は6本より少ない様に思え、また、中後腿節の亜端剛毛も確認できませんでした。
 また、このサイト上で「アシナガバエ」をワード検索をして一通り目を通して置きましたので、前付節が後付節の誤りであるとの記事も読んでおります。上の写真ではこの第1付節の剛毛が見えないのですが、付節本体と重なっている可能性もあるので敢えて触れませんでした。
 ところで、Sciapus属の決め手は何処にあるのでしょうか。写真は他にもありますので、もう少し詳しく検討出来ればと思います(3枚目の写真を続けて投稿しようとしたところ、「迷惑投稿」と見なされて掲載できませんでした)。
 
 写真だけでは困難であることは重々承知致しておりますが、何卒宜しく御指導下さい。

Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:アノニモミィア 投稿日:2009/07/29(Wed) 09:51:58 No.5780  引用 
Sciapusに関するお尋ねですが、前便で多分Sciapusの1種であろうと述べました。これは少々その場限りのような面がありまして、写真の種が含まれる亜科Sciapodinaeの属の分類は1994年にBickelによって改定されています。これに基づいて本亜科の標本を同定しようとすると、標本をさまざまな角度で観察する必要があります。

Sciapusについていいますと、後腿節のみに前亜端剛毛を持つ;前胸側板に強い腹剛毛を生じる;ac剛毛が著しく弱いか、これを欠く;小楯板側剛毛が短く毛状である、というのが識別形質です。

あなたの写真の個体にやや類似した手元の標本を調べたところ、これらの形質の一部が見られないので、これはSciapus属の種ではないようです。とすると、あなたの種も本属ではないかもしれません。

いずれにしても、日本列島にはこの亜科の属は少なくとも数属は生息していると思われます。正確な同定は、あなたの方針には合わないでしょうが、標本にして、下記のBickelの論文の検索表(53-56ページに検索表がある)を引かないと、属の決定は困難だと思います。

Bickel, D. J., 1994. The Australian Sciapodinae, with a review of the Oriental and Australian faunas, and a world conspectus of the subfamily. Records of the Australian Museum, Supplement 21.

なお、Sciapodinaeの大部分の属の特徴は、中室から生じるM脈が2分して明確にM1とM2脈に分岐することです(Bickelは後の脈をM2脈と同定していますが、あるいはもともと分岐していないM1脈が中途で前方に屈曲することで、屈曲部から二次的な翅脈が生じているのかもしれません。このような例はヤドリバエ科やニクバエ科などにも見られます)。

Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/07/30(Thu) 16:26:28 No.5783 ホームページ  引用 
 三枝先生
 
 SciapodinaeとSciapusに関する知見、有難う御座います。

 今回添付した写真を見ますと、後腿節に前亜端剛毛と思しきものは認められず、前胸(前?)側板に下向きの剛毛と思われるものが見え、また、添付2番目の写真を見ると、弱いac剛毛が2列ある様に思えます。小楯板側剛毛については良く分かりませんが、5760の写真を見ると、強い亜端?剛毛があります。何分にも写真が鮮明でないので、Sciapusか否か、判断に苦しむところです。

 ところで、新訂圖鑑にはDolichopusのM1+2脈は中央で2回湾曲したあと、R4+5脈と平行かこれに近づくと書かれております。圖鑑の図版や、Web上の信頼できそうなDolichopodinaeの写真を見ると、何れもM脈の曲りは余り大きくありません。一方、Web上の「アシナガキンバエ」或いは「Dolichopus nitidus」の写真を調べてみますと、見た限りでは、外国のサイトを含めてM脈は何れも添付写真の様なヤドリバエ的な形をしています。「Sciapodinaeの大部分の属の特徴は、中室から生じるM脈が2分して明確にM1とM2脈に分岐すること」とのお話ですが、Dolichopodinaeにはこの様なヤドリバエ的なM脈を持つ種はいないのでしょうか。居ないのであれば、Web上の「アシナガキンバエ」は殆ど全部亜科を間違えていると言うことになります。Web上で誤った情報が流れ混乱を引き起こしたことはこれまでにも多々あると思いますが、これ程大規模に誤った例は他に無いのではないかと思います。

 また、新訂圖鑑のアシナガキンバエの図版は「笹川先生のご担当」で旧版の儘らしく、先生が追加された写真と較べて精度が低く、細部が良く分かりません(かなり「毛深い」様です)。本物のアシナガキンバエDolichopus nitidusの精緻な写真の所在を御存知でしたら、御紹介いただけないでしょうか。

 些かくどい様ですが、私自身Weblogで「アシナガキンバエ」として誤掲載しておりますので、大変気に掛かります。何卒御見捨てなく御指導賜る様御願い申し上げます。


 少し前ピン+ピクセル等倍なので相当に酷い写真です。


Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/07/30(Thu) 16:28:28 No.5784 ホームページ  引用 
 真っ正面からです。胸背に見えるのは、ac剛毛とdc剛毛だと思います。
 また、頭頂に剛毛を伴う隆起が見えます。


Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/08/01(Sat) 15:53:33 No.5791  引用 
「新訂圖鑑のアシナガキンバエの図版は「笹川先生のご担当」で旧版の儘らしく、先生が追加された写真と較べて精度が低く、細部が良く分かりません(かなり「毛深い」様です)。本物のアシナガキンバエDolichopus nitidusの精緻な写真の所在を御存知でしたら、御紹介いただけないでしょうか。」
とのことですが,

ここにParent (1938)のFaune de France 35 Dolichopodidaeから引用したD. nitidusの翅と♂交尾器尾角葉の図を示しておきます。このように尾角葉が他の多くの同属種に比べてたいへん細く,しかも基部に向かってほぼ一様に細くなっている点はたいへん特徴的です。私のDoiichopusのコレクションの中にはこれに相当する標本はありません(だからと言って,日本に分布していないと断言しているわけではありません)。
新訂原色昆虫大図鑑のD. nitidusの写真は旧版のそれをスキャンして製版したと言われていますので,旧版よりますます悪くなっています。(かなり「毛深い」様です)とあなたは印象を述べていますが,それは標本そのもののためではないでしょう。Dolichopusに毛深い種はありません。

「新訂圖鑑にはDolichopusのM1+2脈は中央で2回湾曲したあと、R4+5脈と平行かこれに近づくと書かれております。」

この点はD. nitidusの翅の図でM1+2脈をみて下さい。この脈が途中で二回湾曲ないし屈曲をすることを示しています。Dolichopusの中でもこの湾曲の程度が弱いものもあります。しかし,Sciapodinaeの多くの属のようにこの脈が途中で大きく離れていくような2分岐をすることはDolichopusではありません。なお,「これに(R4+5)に近づく」というのは,ヤドリバエ科やSciapodinaeのようにM1+2の両分岐が強く離れて,前枝がR4+5脈に強く接近することを言っているのではありません。前枝がR4+5脈に少しずつ接近する,記載用語でgently convergent, weakly convergentと言う程度です。

なお,BickelはSciapodinaeでM1+2脈が分岐するのを,前がM1,後がM2としています。これが妥当か否か,私はかなり懐疑的(どちらかといえば否定的)です。
ましてや,Dolichopusの場合には,この脈が緩やかに2回湾曲をした段階から,更に屈曲の状態に移行したものと解釈すべきで,翅脈が屈曲すると,双翅目ではしばしば屈曲部から短い(時には長い)2次脈が生じることは頻繁に起こります。D. zigzagという種ではこれがひどくなったもので,このような種名が付けられています。
 もちろんヤドリバエ科でSciapodinaeのような翅脈のものがありますが,本科にM2脈が存在するとは全く考えられず,M1+2脈の基部と同方向に伸びている部分は2次脈です。

「Dolichopodinaeにはこの様なヤドリバエ的なM脈を持つ種はいないのでしょうか。居ないのであれば、Web上の「アシナガキンバエ」は殆ど全部亜科を間違えていると言うことになります。」

その通りです。もしSciapodinaeのような翅脈のものを,種としてのアシナガバエD. nitidusと同定しているのであれば,おっしゃるとおり亜科も間違っています。

「今回添付した写真を見ますと、後腿節に前亜端剛毛と思しきものは認められず、前胸(前?)側板に下向きの剛毛と思われるものが見え、また、添付2番目の写真を見ると、弱いac剛毛が2列ある様に思えます。小楯板側剛毛については良く分かりませんが、5760の写真を見ると、強い亜端?剛毛があります。何分にも写真が鮮明でないので、Sciapusか否か、判断に苦しむところです。」

やはり,この個体はSciapusではなくて,これに類似した私の標本からはんだんするとChrysosomaの種である可能性が高いでしょう。

BickelからSciapodinaeの日本と関係すると推定される属の検索表を作成しましたので,これを参考にして同定されたらいかがでしょうか。


Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/08/01(Sat) 15:56:13 No.5792  引用 
Sciapodinaeの亜科の検索表です。テキストファイルなので見ずらいと思います。

添付:5792.txt (5KB)

Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/01(Sat) 18:46:54 No.5793 ホームページ  引用 
三枝先生

 Dolichopus nitidusの翅脈と雄交尾器の図式、Sciapodinae亜科の検索表、並びに拙疑問に対する詳細な御回答、眞に有り難う御座います。これからは西の方に足を向けて寝ることは出来なくなりました。

 本物のD. nitidusの写真が無いどころか、アシナガバエ科で新種の記載もされ、また、十万点のオーダーで双翅目の標本をお持ちと思われる先生の御手元に標本が無いとは、大きな驚きです。D. nitidusは余程の珍種なのでしょうか。
 D. nitidusのM脈は、Pakenya氏がNo.4312に掲載されているDolichopusのM脈とよく似ています。DolichopusのM脈の離れ方はヤドリバエの様な2分岐的な離れ方ではなくかなり緩やかなものらしいと思っておりましたが、先生のお話で確証が得られました。このことは、亜科Dolichopodinaeまで拡張して宜しいのでしょうか。

 私の撮ったアシナガバエの所属については、先生の検索表を使って、今後ジックリ検討してみたいと思います。

 取り急ぎ、御礼まで。

Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/08/01(Sat) 20:13:58 No.5794  引用 
Dolichopodinae亜科ではDolichopusの多くの種のようにM1+2が強く曲がるものはあまりありません。多くは緩やかに湾曲するか,直線状です。しかし,この脈はDolichopusよりずっと強くR4+5に接近するものがあります。

なお,私が5763でD. nitensと誤記しましたので,すべてD. nitidusに訂正しておきました。

素木先生のD. nitidusは♂交尾器の側面図がありますが,Parantの図とはやや異なるように見えます。

Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/01(Sat) 21:26:26 No.5795 ホームページ  引用 
三枝先生

 早速の御回答有難う御座います。

 これまでのお話から、DolichopodinaeにはM1+2脈がヤドリバエ的に曲がる種は居ないと考えて問題ないものと理解致します。
 最初にD. nitidusにアシナガキンバエという和名を用いられた素木先生(謦咳に接したこともなく、御指導を受けたこともありませんので、先生と呼ぶのは僭越なのですが・・・)の図と、Parantの図(Fallenの原記載はどうなのでしょうか)がやや異なる様に見えるとのお話ですが、それでは和名アシナガキンバエが本当にD. nitidusに相当するか否かについて疑問があり、もっと研究が進まないと和名アシナガキンバエの正体は不明と言うことなのでしょうか。

 この”ニセ”アシナガキンバエの件で、双翅目と言うのは全く厄介な?連中であることを改めて実感いたしました。もう少し若く体力と時間があれば、アシナガバエ科の研究をしたいと思う位です。

 御指導有難う御座いました。

Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/05(Wed) 17:38:41 No.5838 ホームページ  引用 
三枝先生

 先生の作成されたSciapodinae亜科の検索表を使って、写真の虫を検索してみました(此処に掲載していない写真も参照しています)。

 腿節には強い前亜端剛毛は認められず、「M2脈」があり、前額に剛毛を持つ盛り上がったマウンドを持ち、触角刺毛はほぼ背位で、触角梗節には背側と腹側に刺毛が認められ、胸背には4対のdc剛毛がある様に見えます。また、中室横脈(m-m)は湾曲せず、触角刺毛の長さは体長の1/4程度、前腿節と前脛節には短い刺毛はあっても剛毛と言える程の強い刺毛は見当たりません。
 これらから判断すると、先生の仰るChrysosomaではなく、マダラホソアシナガバエと同じCondylostylusとするのが一番妥当の様に感じられます(小楯板には1対の強く長い剛毛がありますが、もう1対は良く分からず、強い剛毛の間に微かにそれらしきものが認められるだけでした)。

 先生に異説を称えるなど、甚だ恐れ多いのですが、先生は如何お考えでしょうか。

Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/08/14(Fri) 06:21:02 No.5857  引用 
「前額に剛毛を持つ盛り上がったマウンドを持ち」の特徴が写真ではその通りに認識できないために,Condylostylusに誤同定したためでしょう。あなたの写真ではこの特徴は確認できません。このあたりが双翅目を同定する際の生態写真による写真判定の限界かと思います。

この特徴はマダラホソアシナガバエCondylostylus nebulosusを採集されるか,殺すのが躊躇されるのなら容器に入れて冷蔵庫などに入れて動きを止めてから,その部分を拡大撮影されて,確かめたらいかがでしょうか。本種はこの時期に林縁の下草や潅木上にきわめて普通です。

Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/15(Sat) 08:43:45 No.5859 ホームページ  引用 
三枝先生

 御回答有難う御座います。
 
 先生が写真の虫に相当する標本全体を御覧になって判断されていることが間違っている筈はありません。しかし、私にはマウンドから剛毛が出ている様に見え(添付写真)、中室横脈は殆ど真っ直ぐ、且つ、前腿節と前脛節には剛毛と言えるほどの強い棘毛は見えないので、Chrysosomaとは思えませんでした。どうも私には、納得が行かないと相手構わず質問をしてしまう性癖がある様です。何卒御寛恕下さい。しかしながら、検索表を引くのは中々難しいものであると改めて実感致しております。
 
 
 なお、添付写真はピクセル等倍なので、かなり酷い画質になっています。


Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/15(Sat) 08:49:08 No.5860 ホームページ  引用 
 マダラホソアシナガバエと思われる虫の頭部(ピクセル等倍)です。昔撮った写真なので余り精度が高くありませんが、かなりハッキリとマウンドの上から剛毛が出ていることが分かります。

 (07/06/15:東京都世田谷区西部で撮影)


Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/08/15(Sat) 14:26:00 No.5862  引用 
C. nebulosusの頭部の拡大写真を示しておきます。これではっきりわかるはずです。細毛はかなりぼけて写っていますが,左右1対の瘤状隆起の上に生じ,そこから頭頂剛毛が生えていることが分かると思います。せめてこの程度の写真でなければ,形質を正確に判断するのは困難で,あなたの写真では細毛が生じていることは私にはほとんど把握できません。この点の齟齬は下記をごらんください。

あなたはマウンド(瘤状隆起)の種類とそこに生える刺毛について誤解しています。
「前額は毛を生じる盛り上がったマウンドをもち,ここに強い頭頂剛毛を生じる」と検索表にしめしました。頭頂剛毛は頭頂の両側に生じる各1本の剛毛です。頭頂の両側,複眼に接してマウンドがあり,ここに細毛を生じ,また頭頂剛毛が生じている,と言う意味です。

恐らくあなたは,単眼剛毛が生じている頭頂中央の単眼瘤を,頭頂剛毛が生じているマウンドと誤認して,しかもこの形質で重要なマウンドに毛(細毛)が生じることを,剛毛(あなたが示しているのは多分単眼剛毛)が生じると誤認したのでしょう。

このスレッドは長くなりましたので,私の投稿はここで終わりとします。


Re: アシナガキンバエ(Dolichop... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/15(Sat) 16:01:41 No.5863 ホームページ  引用 
三枝先生

 全く仰るとおりです。単眼瘤が拡大して弱い単眼剛毛と一緒に強い頭頂剛毛が生じていると思っておりました。複眼に接して左右2個のマウンドがあるとは思いもよりませんでした。これは明らかに通常の生態写真の限界を超えています。

 お陰様で漸く疑問が解消しました。先生には私の稚拙かつクドイ質問に一つひとつお答え下さり、御礼の言葉も御座いません。

 先日、また別のアシナガバエと思われる写真を撮りました。何れ此方の御世話になることと思います。何卒、今後とも御見捨てなく御指導賜る様御願い申し上げます。

科に落ちません!! 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/13(Thu) 12:27:53 No.5851 ホームページ  引用 
 一月ほど前(09/07/09)に我が家の庭(東京都世田谷区西部)で撮影したハエです。翅端まで5.5mm、前翅長約3.5mm。
 覆弁(胸弁)が大きいように見えますが、髭剛毛を欠き、胸側に剛毛が無いこと等から、有弁類ではない様です。無弁類とすると、ヤチバエ科が一番怪しいのですが、脚の剛毛配列が違う様です。
 ・・・と言う訳で、科に落ちません。一体何科に属すのでしょうか。宜敷御教示下さい。


 少し前ピンです。


Re: 科に落ちません!! 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/13(Thu) 12:28:41 No.5852 ホームページ  引用 
 位置の関係で真横からは撮れませんでした。

Re: 科に落ちません!! 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/13(Thu) 12:29:33 No.5853 ホームページ  引用 
 真ん前からも撮れませんでした。

Re: 科に落ちません!! 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/08/13(Thu) 13:04:49 No.5854  引用 
アシナガバエ科のArgyra属かその近縁属のメスです。

Re: 科に落ちません!! 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/13(Thu) 14:37:22 No.5855 ホームページ  引用 
三枝先生

 早速の御回答有難う御座います。

 環縫群と決めつけていたので、アシナガバエ科とは思いもよりませんでした。脚も長くないし・・・。何処にも行き場がない時は、やはり前提を疑わなくてはいけないことを忘れていました。良い勉強になりました。

 変な顔をしていると思っていたのですが、Diptera.infoを見るとHydrophorinaeのAphrosylus属の虫がよく似た構造の口器を持っていました。アシナガバエにはこんな顔の虫が居るのですね。

Re: 科に落ちません!! 投稿者:アノニモミィア 投稿日:2009/08/13(Thu) 20:44:17 No.5856  引用 
 アシナガバエ科は,顔面を縦に三分する額嚢線を欠く,第1基室が極めて短い,第2基室と中室の境界が極めて不明瞭ないし欠如,中室からの翅脈は2本(前方の脈はSciapodinaeで2分することあり)などで識別できます。もちろん翅の前縁脈は完全で,切れ目はありません。体色も概して金属光沢に富んでいますが,黒色やConchopusのような特殊なpollinosityで被われるものもあります。多くは小腮鬚が口吻に平板(瓦)状に密着しています(Diostracusの多くの♂のように遊離しているものもある)。

 脚はSciapodinaeの多くの種のようには必ずしも長いとは限りません。

Re: 科に落ちません!! 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/15(Sat) 09:12:51 No.5861 ホームページ  引用 
 アノニモミィア様

 写真だけから判断する場合、翅の基部近くが良く見えないのが何と言っても致命的です。今回の経験で、翅端に近い方の翅脈が一見無弁類の様に見える場合はアシナガバエ科も疑う必要があることが分かりました。

 北隆館の大圖鑑は、双翅目の場合、どうも解説ばかり読んで図版を殆ど見ないことが屡々です。今回も、後になってから図版をよく見たら、アシナガバエ科の多くは写真の虫の様な顔をしていることに気が付きました。我ながら随分酷い話です。口器にある平板状の構造は小腮鬚の変形とは知りませんでした。今後は、この手の顔を見たらアシナガバエ科を疑ってみます。

 御解説有り難う御座いました。

キジマクサアブでしょうか? 投稿者:真田六文銭 投稿日:2009/08/06(Thu) 05:47:56 No.5841  引用 
8月3日、長野県蓼科山の標高2000mほどの沢沿いの草に止まっていました。名昆の掲示板で名前を尋ねたところ、矢崎@ナピ編集さんからキジマクサアブのようだが・・・と、この掲示板をご紹介いただきました。とても美しい虫なのでしっかり展翅して標本にしたいと思っています。御教示よろしくお願いします。

Re: キジマクサアブでしょうか? 投稿者:アノニモミィア 投稿日:2009/08/13(Thu) 00:25:59 No.5850  引用 
写真のアブは推測通り,クサアブ科のキジマクサアブAnacanthaspis bifasciata japonica Shiraki, 1932 の♀です。

本亜種は上高地の標本に基づいて記載されたもので,長野,山梨などの山地で7月とその前後で採集されています。概して個体数の少ないクサアブです。

ハキリバチに寄生するハエ 投稿者:zatou 投稿日:2009/08/03(Mon) 16:43:40 No.5805 ホームページ  引用 
朝、学校で虫撮りをしていると偶然出会いました。ハキリバチが巣を作った竹筒の出入り口付近に
ハエ3匹がいました。固まっている、そして1匹は羽化直後で羽が伸びていなかったので
ハキリバチ寄生のはずです。

「ハキリバチ ヤドリバエ」「ハキリバチ ヤドリニクバエ」で調べましたがこのような話は見つかりませんでした。
同定依頼ではありませんが、こんなハエもいるという具合で貼ります。7月27日、札幌市


Re: ハキリバチに寄生するハエ 投稿者:zatou 投稿日:2009/08/03(Mon) 16:48:00 No.5806 ホームページ  引用 
羽化直後の個体です。見ていても変化がなかったのが、ある時一気に羽が伸びて形は
他の個体と同様になり、それから1時間ほど経つと体色も濃くなり、そのうちいなくなりました。


Re: ハキリバチに寄生するハエ 投稿者:zatou 投稿日:2009/08/03(Mon) 17:16:45 No.5807 ホームページ  引用 
上2個体とは別の個体です。1枚目とは体色が違いますが同種でしょう。別々に見ていたら別種と思いそうです。

Re: ハキリバチに寄生するハエ 投稿者:zatou 投稿日:2009/08/03(Mon) 17:18:17 No.5808 ホームページ  引用 
2枚目の個体が固まったものです。体色は3枚目と同様でした。

Re: ハキリバチに寄生するハエ 投稿者:アノニモミィア 投稿日:2009/08/03(Mon) 18:38:39 No.5810  引用 
ヤドリニクバエ,Metopiaで検索してみてはどうでしょうか。

Re: ハキリバチに寄生するハエ 投稿者:ハエ男 投稿日:2009/08/03(Mon) 22:37:50 No.5814  引用 
雰囲気は〜ギンガクニクバエと呼ばれる群に似ていますね。

いわゆるヤドリニクバエ類関連の文献タイトルは下記の通りです。

Studies on the Calypterate Muscoid Flies from Japan XI : Subfamily Agriinae (Diptera, Sarcophagidae)

STUDIES ON THE CALYPTERATE MUSCOID FLIES FROM JAPAN IX. SUBFAMILY MACRONYCHIINAE (DIPTERA, SARCOPHAGIDAE)

STUDIES ON THE CALYPTERATE MUSCOID FLIES FROM JAPAN VII. REVISION OF THE SUBFAMILY MILTOGRAMMINAE (Diptera, Sarcophagidae)
Kurahashi Hiromu

このグループは情報が少なく、結構微妙な種も多く、現物の♂ゲニを抜いて見て初めて確定できるものも少なくありません。

上記文献はCiNiiでPDFでDL可能です。

Re: ハキリバチに寄生するハエ 投稿者: 投稿日:2009/08/04(Tue) 08:32:46 No.5817  引用 
おお〜!!、ヤドリニクバエの仲間ですね。でも、見たこと無いタイプだなあ・・・ギンガク(Metopia属)とは、ちょっとイメージが合わない気がします。何だろう?。種名が気になりますが、採集はされてますか?。♂ならばハエ男さんご紹介の文献で同定できるかもしれませんが、♀だと難しいですね(私もわかりません・汗)。標本があるけれどご自分では同定出来ないという場合は、お知らせいただければ専門家へ同定依頼の取り次ぎをすることも可能です。

ハキリバチに寄生するハエの観察記録は・・・岩田久二雄氏の著作にあったかな?なかったかな?、ちょっと調べてみます。

ヤドリニクバエと寄主のハチの関係については、まだまだわからないことだらけなので、些細なことでも記録しておく価値があります。今回のzatouさんの観察も、もしハエの正体がわかりましたら、はなあぶ誌にご投稿願いたいです。

Re: ハキリバチに寄生するハエ 投稿者:zatou 投稿日:2009/08/04(Tue) 15:24:38 No.5825 ホームページ  引用 
アノニモミイア様、ハエ男様、猫又様
ヤドリニクバエっぽいとは思っていましたがそうなのですか。Metopiaで検索しましたが情報が少ないようでした…と思ったら
やはりよくわかっていないのですね。ひょっとして確保した方がいいかもしれない と思ったらした方がよいですね。
見られる保証はありませんが、また見られれば捕まえておきます。
ご解説ありがとうございました。

Re: ハキリバチに寄生するハエ 投稿者: 投稿日:2009/08/08(Sat) 12:30:31 No.5847  引用 
もう少し調べてみました。
もし、竹筒の主がハキリバチに間違いないのであれば、ヨコジマコバネニクバエ(ヨコジマコバネヤドリニクバエ・古くはハキリバチヤドリバエとも)の可能性があります。ただし、この種は北海道からの記録がありません。やはり標本がないと確実な同定が出来ず、記録にも残せませんので、今後ハキリバチが営巣しているのをみかけたらハエがまとわりついていないか注意してみて、ハエがいれば出来るだけ採集してください。

この掲示板のNo.2805に書いてますが、岩田氏の著作に登場するハキリバチ寄生のヤドリニクバエは「ハキリバチヤドリバエ(ミルトグランマ・タカノイ)」で(自分で書いたのに忘れとったがねー)、ざっと見直しましたが他には無いようです。これは、Kurahashi(1970)で記載されたMiltogramma takanoiであり、後にMiltogramma angustifronsのシノニムとして処理されてます。双翅目web図鑑のリストではCylindrothecum angustifronsとなってますが、これはCylindrothecumを独立属とするか、Miltogramma属の亜属と位置付けるかの見解の相違によるもののようです。どちらが適切かは・・・私は分類屋でないのでわかりません。

さらに、Cylindrothecum angustifronsでweb検索をしてたどってみたところ、兵庫県立人と自然の博物館の所蔵標本にヨコジマコバネニクバエ Cylindrothecum angustifrons があるのを見つけました。標本の写真を見ると体型や柄が似ていると思います。
http://www.nat-museum.sanda.hyogo.jp/webmuseum/hhdb.cgi
(直リンクは出来ないようなので、検索キーワードに和名か学名を入れて検索してください)

え〜と、この手の話は調べ出すとキリがないのでこのくらいにしておきます。
生態に関して興味があるならば、自然観察者の手記やファーブル昆虫記をお読みになることをお勧めします。
web検索ではMegachile(ハキリバチの属名)を加えてみると面白いかもしれません。

ノヒラマメヒラタアブでしょうか... 投稿者:むいむい 投稿日:2009/08/05(Wed) 22:49:24 No.5839  引用 
奈良の生駒山で7月18日に見つけたハエです。
目が大きく、腹部をちょっと丸めた感じがとても可愛らしく気に入っているのですが、種類がよくわかりません。
札幌の自然を見てみたらシママメヒラタアブに似ているなと思ったのですが、こちらで非常に珍しい種類という記述を発見し、ノヒラマメヒラタアブの写真を拝見しました。
このアブは足の付け根が黒っぽいのでノヒラマメヒラタアブかなと思うのですが、なんという種類のアブでしょうか。
ご教示よろしくお願いします。


Re: ノヒラマメヒラタアブでしょ... 投稿者:むいむい 投稿日:2009/08/05(Wed) 22:51:28 No.5840  引用 
同じ個体の背面の写真です。
よろしくお願いします。


Re: ノヒラマメヒラタアブでしょ... 投稿者:pakenya 投稿日:2009/08/06(Thu) 09:19:10 No.5842  引用 
むいむいさん、こんにちは。

ご推察のとおり、画像の個体は Paragus (Paragus) sp.ノヒラマメヒラタアブのメスです。
各脚の付根が暗色であるほか、触角の第3節(先端の節)の長さは幅の4倍以上あることで、これが3倍程度のシママメヒラタアブと区別できます。

ノヒラマメは野山にいるのに対し、シママメは低地の河川敷などに見られます。

なお、「札幌の昆虫」にシママメとして載っている写真は、ノヒラマメですのでご注意ください。

Re: ノヒラマメヒラタアブでしょ... 投稿者:むいむい 投稿日:2009/08/06(Thu) 22:41:16 No.5846  引用 
pakenya様教えていただいてありがとうございます。
ノヒラマメヒラタアブで正解でしたか。
性別までわかるなんてすごいですね。

「札幌の昆虫」のシママメの写真はノヒラマメだったのですか。絵合わせがあっていて嬉しいです。
誤って記載されるくらい外見がそっくりなんですね。

オオズグロメバエ? 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/08/05(Wed) 00:38:47 No.5829  引用 
おそらくこれだと思うのですが...やはり自信が無いです。
花壇ノのラベンダーに訪れていました

2009/8/3埼玉県川越市


Re: オオズグロメバエ? 投稿者:pakenya 投稿日:2009/08/06(Thu) 09:47:51 No.5843  引用 
メバエって、かっこいいけどファンは少ないのでしょうか、コメントが付かないので・・。

これは、オオズクロメバエです。頭がでっかい黒いやつですね。夏に花や低木の頂部に見られます。見つけたらつい獲っちゃいます、私も。

Re: オオズグロメバエ? 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/08/06(Thu) 10:58:39 No.5844  引用 
ありがとうございます。僕も独特のデザインでかっこいいと思います。ハチに寄生するという生態も良いですね。

乾燥したら眼が萎んでしまったのですが、どうすれば防げるのでしょうか。

Re: オオズグロメバエ? 投稿者:zatou 投稿日:2009/08/06(Thu) 18:56:56 No.5845 ホームページ  引用 
横やり失礼いたします。
私はひそかにメバエが好きですが、詳しくないし見たこともありません。

シマバエの一種? 投稿者:虫好き 投稿日:2009/08/01(Sat) 22:35:18 No.5796  引用 
ヒラヤマシマバエに似ていますが、斑紋が少し違います。
よろしくお願いします。


Re: シマバエの一種? 投稿者:アノニモミィア 投稿日:2009/08/03(Mon) 15:35:41 No.5804  引用 
シマバエ科に詳しい方からの返信があればいいのですが,なかなかないので,本科のことはほとんど無知ですが,一言。

笹川先生らの論文,Sasakawa, M. & Ikeuchi, S.(1982).A revision of the Japanese species of Homoneura (Homoneura) Part I. Kontyu50(3): 477-499 をみると,奄美大島や沖縄本島から記録のある Homoneura striatifrons (de Meijere) という種の翅の斑紋にたいへん良く似ています。ただし,この種では翅の先端より手前前方の斑紋の外側の縁が後になるにつれて端の方に斜めになっている点や翅の基部中央に縦に暗い模様があるようです。この2点を除くと翅の模様はたいへんこの種に良く似ています。ただし,胸の背面の模様も違うようなことが記されています。ですから,この種であるとはいえませんが,翅の模様が良く似ている種が奄美大島や沖縄島にはいる,と言うことだけお知らせしておきます。

なお,この論文は日本昆虫学会のホームページからたどると,pdfの状態で見たり,コピーができます。

Re: シマバエの一種? 投稿者:虫好き 投稿日:2009/08/03(Mon) 20:59:33 No.5812  引用 
アノニモミィアさん、ありがとうございました。日本昆虫学会のホームページからはPDFまでたどれませんでしたが、Homoneura striatifronsに翅の斑紋がよく似ているというアドバイスから、Homoneuraで検索してみました。
その結果、みんなで作る双翅目図鑑 画像一括閲覧ページ(http://homepage3.nifty.com/syrphidae1/diptera_web/index.htm)にたどりつき、Homoneura mayrhoferiという種が酷似していました。いかがでしょうか。

Re: シマバエの一種? 投稿者:ハエ男 投稿日:2009/08/03(Mon) 22:08:02 No.5813  引用 
幽霊管理人のハエ男 in 白馬村です。

文献の探し方ですが
以前に「松本むしの会」むけにこんな資料を作りましたので、アップしておきます。
http://furumusi.aez.jp/bunken/bunken.html

ちなみにいくつかのサイトはURLのリンク切れになっているようですが、だいたいはいけるようです。

この中にあるCiNiiというサイトは文献を探すには大変重宝するサイトなので、ご参照ください。

昆虫学会、衛生動物学会などハエ関連の重要な学会は最新のものは無理ですが、ある程度期間がたったものはPDFでDL出来るはずです。

Re: シマバエの一種? 投稿者:虫好き 投稿日:2009/08/05(Wed) 17:28:13 No.5837  引用 
ハエ男様、ご紹介いただいたサイトの資料を活用させていただきます。文献の探し方のアドバイスありがとうございました。

ハナレメイエバエ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/04(Tue) 11:44:56 No.5819 ホームページ  引用 
 先日(09/08/02)、我が家の庭(東京都世田谷区西部)で撮影したハエです。体長は約3mm。有弁類は恐ろしいので余り手を出したくないのですが・・・。
 M1+2脈はR4+5脈に近寄らず、翅側板剛毛は見えなくて下側板剛毛がチョボチョボと纏まってある様に見え、前額には交叉剛毛があること等からイエバエ科であろうと判断しました。
 その先は難解な「日本のイエバエ」を参照しましたが、どうも良く分かりません。「後脚脛節に後背部(pd)先端1/3に剛毛がある」様に見えるのですが、そうするとイエバエ亜科、トゲアシイエバエ亜科に行って訳の分からないことになってしまいます。pd剛毛がないとすると、ハナレメイエバエ族に行き、更にハナレメイエバエ属、最終的にアシマダラハナレメイエバエ(Coenosia variegata)に行き着いてしまいました。Coenosia属の写真を探すと、頭部の剛毛配列などかなり似ている様です。
 全く自身がないのですが、この判断はどの程度合っている(間違っている)でしょうか。宜しく御指導下さい。


Re: ハナレメイエバエ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/04(Tue) 11:46:46 No.5820 ホームページ  引用 
 下側板剛毛と思しき毛の束が見えます。

Re: ハナレメイエバエ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/04(Tue) 11:48:41 No.5821 ホームページ  引用 
 下前側板(腹側版)剛毛は逆二等辺三角形になっています。

Re: ハナレメイエバエ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/04(Tue) 11:50:06 No.5822 ホームページ  引用 
 略正面からの写真も付け加えておきました。

Re: ハナレメイエバエ? 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/08/04(Tue) 13:39:53 No.5823  引用 
写真だけで良く到達するものかと感心しますが,恐らく外観からするとあなたの同定が当っているように思えます。本種の♀は♂に比べて脚の淡色部が一般に狭く,かつ個体変異がかなりあるようです。♂なら「日本のイエバエ科」の写真のようになり,もっと淡色部が広くて,その範囲はあまり個体変異が著しくないようです。

Re: ハナレメイエバエ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/04(Tue) 15:03:09 No.5824 ホームページ  引用 
三枝先生

 早速の御回答有難う御座います。

 「写真だけで良く到達するものかと感心しますが・・」、御叱りを受けている様で恐懼致しております。

 「同定が当たっているように思えます」とのこと、胸を撫で下ろしております。偶々、運が良かっただけだと思います。

 今一つ良く分からないのが、「日本のイエバエ」の検索表にある「後脚脛節に後背部(pd)先端1/3の剛毛」です。3番目の写真(5821)に写っている後脛節先端1/3付近にあるやや後ろ向き(この写真上で)の長い剛毛はpdではないのでしょうか。毎度くどくて恐縮ですが、後学の為にお教えいただければ幸いです。

 尚、このハエと同種と思われるものを7月11日と17日にも撮影しております。同一個体とは考え難く、この辺りに極く普通に棲息している様です。この様なハエが2003年まで記載されていなかったとは、一寸した驚きでした。

Re: ハナレメイエバエ? 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/08/05(Wed) 00:48:01 No.5830  引用 
「3番目の写真(5821)に写っている後脛節先端1/3付近にあるやや後ろ向き(この写真上で)の長い剛毛はpdではないのでしょうか」

そうだと思います。本種の標本写真♂と♀,♂の後脛節を添付します。「日本のイエバエ科」の写真より細部が分かると思います。いずれも宮崎県小林市猪ノ子谷で♂は2004年6月14日,♀は2003年7月7日採集です。

左右の後脚が重なっているので,剛毛がわかりにくいのですが,斜め2本とほぼ直立した1本があります。斜めの先の方にあるのは右後脛節のものでして,ほぼ直立したものがpd剛毛です。後脛節にはほぼ中央に各1本のad,d剛毛が,先の3/4位置に1本のpdが,亜端部にやや短い1本のad剛毛が生じています。

「この辺りに極く普通に棲息している様です。この様なハエが2003年まで記載されていなかったとは、一寸した驚きでした。」
No. 5793に示したAtherigonaクキイエバエ属でもお分かりのように,一見良くわかっているようでも双翅目ではまだまだ未記録,未記載の種が身の回りにもたくさんいるということです。


Re: ハナレメイエバエ? 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/08/05(Wed) 01:09:58 No.5831  引用 
Coenosia variegataの♀です。

Re: ハナレメイエバエ? 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/08/05(Wed) 01:11:59 No.5832  引用 
♂の後脛節です。中央のad剛毛はピントが合っていないので,ソケット以外はボヤーとしています。

Re: ハナレメイエバエ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/05(Wed) 11:21:40 No.5834 ホームページ  引用 
三枝先生

 拙質問に対する御回答、並びに、Coenosia variegataの詳細写真、有り難う御座います。わざわざ標本を探され撮影までして頂いて、恐縮千万です。

 疑問であったpdらしき剛毛はやはりpdであるとの由、「日本のイエバエ科」は容易でないと聞き及んでおりましたが、全く私のレベルで使いこなせる文献ではない様です。

 各脛節の剛毛を比較すると、先生が御提示された写真と殆ど一致することを確認致しました。但し、私の写真では前脚脛節中央にpないしpv方向の長い剛毛がありますが、これが先生の写真(2番目の♀)では見当たりません。どう考えれば宜しいのでしょうか。

Re: ハナレメイエバエ? 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/08/05(Wed) 12:05:27 No.5835  引用 
私の写真の雌雄にはいずれも前脛節の中央から後剛毛(posterior bristle)があるのですが,写真では脛節本体と重なりあって識別しがたくなっているだけです。

私の雌雄の写真を拡大(2回クリック)して,注視してもらえば,左前脛節(手前の前脛節)の中央近くから先端に向かって伸びているこの剛毛をかろうじて認めることができます。

Re: ハナレメイエバエ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/08/05(Wed) 16:03:32 No.5836 ホームページ  引用 
三枝先生

 レベルの低い質問で失礼致しました。標本写真(横位置:頭左、腹手前)の場合、posteriorは右向きとなり、脛節本体と重なるとは思ってもみませんでした。やはり、こう言う関節で曲る立体的なものは、自分で標本を作ってみないと良く分からないのかも知れません。

 御回答有難う御座いました。

お尋ねハエ三種 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/07/28(Tue) 02:01:34 No.5771  引用 
一頭目です
採集したときはダイズコンリュウバエに似ていると思いましたが、頭の形状も結構違いました。
ケヤキの枯れ木にいました。
埼玉県川越市 2009/7/27


Re: お尋ねハエ三種 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/07/28(Tue) 02:02:30 No.5772  引用 
こちらは駅のホームでとったものです。
2009/7/26埼玉県小川町


Re: お尋ねハエ三種 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/07/28(Tue) 02:03:52 No.5773  引用 
最後は細いハエです
ヤドリバエ類に似たのがいた気がするのですがよく分かりません。
2009/7/27川越市


Re: お尋ねハエ三種 投稿者:アノニモミィア 投稿日:2009/07/28(Tue) 13:57:41 No.5774  引用 
どなたからも返信がないので、あまりパッとしない一言。写真がやや鮮明度を欠くのが難点ですが、
1枚目はハネフリバエ科Ulidiidae(またはUlidiinae)のように思えますが、特徴的な翅の斑紋ですね。私はまだ見たことがありません。
2枚目はヤブクロシマバエに似ています。
3枚目はヤドリバエ科であることは間違いないですが、本科の同定は科の分類学の専門家でないと無理ですし、また写真では大変厳しいものです。

Re: お尋ねハエ三種 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/07/29(Wed) 00:35:28 No.5775  引用 
ヤブクロシマバエとヤドリバエ科、確認しました。有り難うございます。
ハネフリバエ科Ulidiidaeと思われるものの写真を取り直してみました...まだ鮮明ではないかもしれないですが
側面です


Re: お尋ねハエ三種 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/07/29(Wed) 00:38:31 No.5776  引用 
背面からです。

Re: お尋ねハエ三種 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/07/29(Wed) 00:41:39 No.5777  引用 
頭部も撮影しました。

また、Ulidiidaeで画像検索すると、
http://www.flickr.com/photos/imarsman/33807132/
というよく似た画像を発見しましたが、詳細は分かりませんでした。


Re: お尋ねハエ三種 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/07/29(Wed) 01:25:42 No.5778  引用 
翅脈です

Re: お尋ねハエ三種 投稿者:アノニモミィア 投稿日:2009/07/29(Wed) 09:00:16 No.5779  引用 
引用されたサイトの画像を見ました。あなたの個体に大変良く似ていて、恐らく同種ではなかろうかと思います。この画像がどこの材料か分かればいま少し異同についての判断ができるのですが。

いずれにしても大変特徴的な翅の斑紋を持っているのでこの群に詳しい方にとっては一目瞭然でしょうが、私のUlidiidaeに関する知見はいたって乏しいものですから、はっきりしたことは何も言えません。

しかし、新しい写真で見る限りUlidiidaeのことは間違いないでしょう。ダイズコンリュウバエのようなPlatystomatidaeヒロクチバエ科ではありません(cua室、旧来のcup室または臀室が後方に鋭く伸びる点がこの科の重要な特徴です;ヒロクチバエ科ではこの翅室の端は直角ないし鈍角であって、鋭角に突出しない)。

Ulidiidaeは九大のカタログではPhysiphora flavipesが上げられていますが、素木先生の「昆虫の分類」ではヨーロッパから知られているP. demandata(ハネフリバエ)の和名について解説され、分布に本州が含まれています。P. flavipesは東南アジアに広く分布する種で、上記カタログでは宮古島が挙げられています。P. demandataは翅が無紋です。

いずれにしても、あなたの標本の種は私自身採集したこともありませんし、標本をみたことがないので、標本を検鏡しない限り、属などの正確な判定は写真ではやや困難です。

Re: お尋ねハエ三種 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/07/29(Wed) 12:15:18 No.5781  引用 
有難うございました。近いうちに、もう一度追加の個体を集めてみようと思います。
また、自分が見落としていましたが、こちらの掲示板のNo.4010にケンセイさんが投稿している種が近いように思えます。(Euxesta pechumani Curran?とされています)
さらにEuxestaで検索すると、
http://bugguide.net/node/view/28246
こちらのサイトにNo.5777と同じ写真があり、それによるとカナダで撮影されたもののようです。

Re: お尋ねハエ三種 投稿者:アノニモミィア 投稿日:2009/07/29(Wed) 16:00:35 No.5782  引用 
旧北区のカタログではEuxesta pechumaniは,北米から記載され,ヨーロッパにも分布するとあるので,この種ではないかと思います.Euxesta属は主に新大陸の属であちらには30種ほどいるようです.

Physiphora属の種はしばしば花に集まっていることがあるので,もしこれに似た生態をしているのであれば,採集するのに花を狙うのもいいかもしれません.複数採集できたら標本を見せてください.

栃木にもいます 投稿者: 投稿日:2009/08/01(Sat) 14:50:59 No.5789 ホームページ  引用 
アノニモ先生から「達磨は採っていないか?」とのお問い合わせがありました。実は今年の春に採集し、同定までした記憶があるのですが、標本の行方が分からず、、、、、、。
今日になってやっと博物館の未整理標本の中にまぎれているのを発見しました。 
採集地 栃木県宇都宮市桑島大橋下、2009年5月4日
Otitidae, Euxesta sp.という同定ラベルをつけていました。


Re: 栃木にもいます 投稿者:アノニモミィア 投稿日:2009/08/01(Sat) 15:27:56 No.5790  引用 
達磨大師の種も同じものでしょう。なかなかすっきりした感じのいいハエで,一度は採集してみたいですね。未整理標本から掘り出すのは一苦労だったでしょう。

Otitidaeは最近はしばしばUlidiidaeに含められているので,大師もEuxestaをOtitidaeに分類して同定したのでしょう。

Re: 栃木にもいます 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/08/03(Mon) 17:59:47 No.5809  引用 
達磨様、標本写真有難うございます。
以後2度ほど同じポイントに行きましたが、追加の個体は得られませんでした。8月以降は、大学受験がある関係でかなり動けなくなると思いますので、最初の個体だけでも三枝先生にお送りしようと思います。いかがでしょうか。

Re: 栃木にもいます 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/08/03(Mon) 18:43:16 No.5811  引用 
大学受験とか。受験生ですか?それだと,これからハエどころではないですね。そちらのほうに邁進してください。まだこれからも機会はあることですから追加個体の採集は無理をしないでください。

標本をお送りいただけるとのこと,見せていただければたいへん参考になります。

Re: 栃木にもいます 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/08/04(Tue) 19:31:28 No.5826  引用 
はい、受験生です^^;
少し遊び過ぎなのは自覚しているのですが・・・

つきましては、どちら宛てにお送りすればよいでしょうか。また、標本などを発送したことがないので、どのようにすればよいかご教示お願いします。

Re: 栃木にもいます 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/08/05(Wed) 00:01:10 No.5828  引用 
Bacon. Lさん:

標本についてのご配慮有難うございます。

 私の連絡先につきましては,本掲示板最上部にある「トップに戻る」をクリックすると,管理人の古田治さん(ハエ男さん)の連絡方法として,急の連絡先としての携帯メールのアドレスが示されていますので,古田さんに私の連絡先をお尋ねください。教えてくれるはずです。古田さんはいま白馬に出向いているようですが,携帯では連絡がつくだろうと思います。

 標本郵送の方法を少々詳しくなりますが,書いておきます。

 少数の標本を送るのには百均などで売っている一番小さなタッパーが適当です。マウントしていない標本であれば三角紙(一般的な)に同大のティシューを1枚入れて,その上(間ではなく)に標本をのせ,ただ単に包んで,これをタッパーに入れて三角紙が動かないようにふわふわになる程度に脱脂綿などをいれて(強く押さえないように),厚手の封筒に入れて送れば安全です。

 一度三角台紙などにマウントした標本は,少数であれば簡便な方法は三角台紙を針からはずして,三角台紙ごと三角紙の中央に置き(この場合はティシューは不要),三角台紙の一部を糊で三角紙に貼ってこれが動かないようにして,この三角紙を前述の場合と同様の方法で郵送すれば大丈夫です。

 ついでに,針に刺した標本の場合は,針の長さよりやや深めのタッパーの底にペフ版(発泡スチロールは少々針が抜けやすい)を両面接着テープで貼り付け,これに標本を刺して蓋をし,これをユーパックの小などにいれて,周りに梱包材(もみくちゃにした新聞紙でも十分)をいれて送れば大丈夫です。この場合,稀に標本が台紙から外れたり,時には針が外れることもあります。それが箱の中で動き回らない方法として,箱の隅2ヵ所くらいに脱脂綿の小指大の塊を作ったものを針でとめておきます。そうすると,外れた標本などがそれに引っ掛かって,それ自身も傷まないし,他の標本を傷めることもありません。
 いずれも,郵送は短時日ですから,防虫剤などを入れる必要は全くありません。

それでは宜しくお願いします。

Re: 栃木にもいます 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/08/05(Wed) 10:07:20 No.5833  引用 
丁寧にありがとうございます。
ご連絡、教えて頂きました。恐らく9月前ぐらいになると思いますが、お送りいたします。

確認ありがとうございます。 投稿者:KURO 投稿日:2009/08/04(Tue) 08:25:13 No.5816  引用 
NO5797に返信が出来ないので別スレでお礼申し上げます。

Re: 確認ありがとうございます。 投稿者:KURO 投稿日:2009/08/04(Tue) 08:36:28 No.5818  引用 
早速のご確認ありがとうございます。
他に似た種がいるのではと思って投稿しましたが、
やっぱりスズキベッコウハナアブで良かったんですね。
残念ながら採集はしていませんが、
見つけた場所にはしばしば立ち寄っているので、
再度出会えれば採集したいと思います。

近くにクヌギ林があって樹液を出している木もあります。
また、雨天だったので薄暗く、ピッタリの出現環境だったみたいですね。

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