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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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柿の木にガガンボ 投稿者:田中川 投稿日:2009/07/16(Thu) 00:58:24 No.5709  引用 
柿の木に蚊取用殺虫剤をまいたら、こんなガガンボが落ちてきました。前翅長約9mm。翅の斑紋はナミガタガガンボに似ていますが、サイズが小さすぎます。
2009.7.10 三重県津市


Re: 柿の木にガガンボ 投稿者:田中川 投稿日:2009/07/16(Thu) 01:01:13 No.5710  引用 
何ガガンボでしょうか。

Re: 柿の木にガガンボ 投稿者: 投稿日:2009/07/24(Fri) 10:03:03 No.5762 ホームページ  引用 
遅ればせながら、、、
ウスナミガタガガンボやカンキツヒメガガンボなどの属するLibnotes属の一種には違いありません。
自宅にこの類の標本があるので、帰宅後、またコメントさせていただきます。

Re: 柿の木にガガンボ 投稿者: 投稿日:2009/07/24(Fri) 21:41:33 No.5765 ホームページ  引用 
改めて家の標本と見比べて見ますと、九州や沖縄から記録のあるLibnotes puella Alexander, 1924と同じもののように思えます。Libnotes属のガガンボは夜、カブトムシを探しに行くとしみだした樹液の近くの樹幹で体を震わせているのを見ることができます。ただし、観察不足で、樹液の近くで何をしているのかは知りません。

Re: 柿の木にガガンボ 投稿者:田中川 投稿日:2009/07/25(Sat) 00:08:49 No.5767  引用 
達磨様、ありがとうございます。
南方系のガガンボなんですね。
私の掌で亡くなりましたので、標本にしておきます。

Hybos属でしょうか 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/07/18(Sat) 13:37:54 No.5724 ホームページ  引用 
 お久しぶりです。皆様、梅雨も明け、野に山に出撃にお忙しいことと存じます。

 写真はかなり以前(2007年6月下旬)に我が家の庭(東京都世田谷区西部)で撮ったオドリバエです。体長は3.5〜4mm。この当時の機材は、現在のとは異なり、やや解像力が低いのでお蔵入りにしていたのですが、これまでに我が家で見かけた唯一のオドリバエでもあり、正体を知りたく御伺いを立てることに致しました。
 頭部は球形に近く、胸部は著しく盛り上がり、また、CuA脈が長く、cua室は第2基室より長く先端が尖っていること、更に、交尾時に雄の尾端が雌の左側に廻っていること等からHybos属ではないかと思うのですが、後腿節は余り太くなく、棘も疎らです。Hybos属でしょうか。宜しく御教示下さるよう御願い申し上げます。
 このオドリバエは一昨年(2007年)の6月下旬に庭の低いところを毎日の様にフラフラと漂っておりました。しかし、昨年と今年は遂に一度も見ることが出来ず、写真を撮り直す機会がありませんでした。残念です。


Re: Hybos属でしょうか 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/07/18(Sat) 13:39:22 No.5725 ホームページ  引用 
 別個体です。

Re: Hybos属でしょうか 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/07/18(Sat) 13:40:28 No.5726 ホームページ  引用 
 交尾中。

Re: Hybos属でしょうか 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/07/18(Sat) 13:41:17 No.5727 ホームページ  引用 
 横から。

Re: Hybos属でしょうか 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/07/18(Sat) 15:53:00 No.5728  引用 
写真のオドリバエはHybos属ではなくて、Syndyas属です。Hybosとは、1)触角が頭部の中央よりかなり上方(背方)から生じる、2)翅の第1、第2基室を分ける中脈(M)が著しく弱く、しばしばほとんど消失する、3)胸背には広い範囲に柔らかな長めの毛をかなり密生する、4)後脛節が先端に向かってかなり肥大する、と言うような特徴で識別できます。

旧北区はS. nigripes1種のみでして、日本産のものもこれに同定できると思いますが、まだヨーロッパのものとの交尾器などの比較を行なっていません。本種は日本では平地から山地まで広く分布していて、どちらかと言えば谷地のような環境を好みますが、平地のちょっとして木立などでも見かけることがある普通種です。

熱帯には更に多くの種が生息していまして、これらの多くは翅のmicrotrichiaの発達が悪く、いわゆるガラス状透明の完全に透き通った感じで、M脈は全く消失しています。ほとんどの種はHybosの一般的なサイズに比べるとかなり小型です。

本種の交尾中のものは観察したことがありませんし、写真もはじめてです。興味深く拝見しました。

Re: Hybos属でしょうか 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/07/18(Sat) 17:40:26 No.5729 ホームページ  引用 
 三枝先生

 早速の御回答有難う御座います。Syndyas nigripes  (Zetterstedt, 1842)とのこと。北隆館の新訂圖鑑、九大の目録、当サイトの目録の何れにも載っていないのは、交尾器の比較がなされていない為と理解致します。亜科はHybotinaeで宜しいのでしょうか(求愛給餌をしないグループですね)。
 なお、交尾の写真は、余り質が良くありませんが、別の角度から撮ったり、結合部分の見えるものもあります。もし、先生がお望みであれば、追加掲載致します。

Re: Hybos属でしょうか 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/07/20(Mon) 06:46:29 No.5736  引用 
Syndyas属の亜科はHybotinaeでいいです。Empididaeを細分する分類ではHybotidaeセダカバエ科ということになります。

オドリバエ科については群飛をする仲間について、生態を知る機会が多いのですが、群飛をしないで、かつ訪花しない仲間については私はスイーピングネットで採集することに専念して、生態についてはほとんど観察したことがありません。本種についても同様です。
交尾の写真も興味ありますが、静止姿勢で体をずいぶんと前かがみにしているのも、通常のHybos属の種とはかなり異なっているように感じました。Hoplocyrtoma属の種が摂食中にこれに似た姿勢(更に角度が大きい)をとるのを思い起こします(本属ん摂食中の写真についてはこの掲示板に以前投稿されたものがあったと思います)。

Re: Hybos属でしょうか 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/07/20(Mon) 11:36:40 No.5737 ホームページ  引用 
 三枝先生
 
 先生の様なオドリバエの第一人者が観察されていないとは一寸意外でした。実は、私はオドリバエという求愛給餌するアブが居ると言う話は知っておりましたが、実物を見るのはこれが初めてだったのです(その後も見ていません)。庭の低いところを漂っている黒い羽虫が葉に留まったのでマクロレンズで覗いてみたところ、ハンマー氏がブログに掲載されている捕食中のオドリバエ(Hoplocyrtoma japonica、先生がコメントされているページです。http://plaza.rakuten.co.jp/hammeratsannda/diary/200704020000/、本サイトではNo.3474)と同じ様な姿勢をとっているのでオドリバエと直感した次第ですが、オドリバエと言うのはもっと大きい虫だと思っていたので、かなり意外でした。最初の出会いがこの様なものであった為、オドリバエの多くは逆立ちに近い姿勢で留まるものだとばかり思っていたのですが、その後の本サイトに掲載されるオドリバエの写真を見ると、何れも普通の姿勢で留まっています。逆立ちに近い姿勢で静止するオドリバエは例外的なのですね。
 交尾写真を3枚追加致します(スペースを使い過ぎて恐縮です->ハエ男様)。ブレボケの酷い写真もありますが、まァ、楽屋裏の写真と言うことで御寛恕下さい。最初の写真は交尾を最初に撮った写真で、交尾し始めたところでないかと思います(07/06/26 08:01:56)。2枚目は約30秒後の08:02:22、この後が既に掲載済みのNo.5726(08:02:40)で、次が約3分後のNo.5727(08:05:58)、今日3番目の写真が最後で08:07:16です。記憶に拠れば、この雌雄はこのまま1時間以上同じ体勢を取っていました。
 
 先生には何時も御世話になっています。有難う御座いました。


Re: Hybos属でしょうか 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/07/20(Mon) 11:38:18 No.5738 ホームページ  引用 
08:02:22

Re: Hybos属でしょうか 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/07/20(Mon) 11:39:11 No.5739 ホームページ  引用 
08:07:16

Re: Hybos属でしょうか 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/07/21(Tue) 00:52:25 No.5741  引用 
アーチャーンさん。
Syndyasの交尾の興味深い写真を見せていただき有難うございました。

本種はあなたが書かれているように、野外ではしばしば飛翔中の個体を見ることがHybosなどより遥かに多いと思います。福岡市の自宅庭でも時折本種を見かけますが、静止しているときよりもゆっくりと飛翔中の個体を見ることが多いです。

オドリバエ科(広義)では狩りの行動が連続的な飛翔中に行なわれるもの(EmpisやHilaraなど)と、静止していて近くを飛ぶ餌昆虫を空中で捕獲するもの(Hybos, Bicellaria,
Hoplocyrtomaなど)、葉や岩などの上を走りながら餌昆虫を見つけて捕獲するもの(Tachypeza, Chersodromiaなど)、湿地や渓流の湿石上で静止していて動きの鈍い幼虫類などを捕獲するもの(Clinocera, Wiedemanniaなど)などがあります。Syndyasはまだ観察したことはありませんが、恐らくEmpis型の捕獲を行なうのではないかと思える飛翔です。Synechesについて知っている限りでは、これもEmpis型の捕獲です。

オドリバエ科に限らず、双翅目の昆虫については、摂食行動、配偶行動(群飛や求愛給餌を含む)、さらに産卵行動などを個々の種について委細にわたって詳しく調べていくことが、種の生活像を知る上で大変重要な事項と思われます。フィールドではつい見つけると採集が先行しますが、種を限定して、採集より前に観察を行なう必要もあるでしょう。スチール写真撮影もこれに集中してしまうと、観察がおろそかになったり、また観察結果を十分に記録しないような結果に陥りがちです。

Re: Hybos属でしょうか 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/07/23(Thu) 10:07:10 No.5756 ホームページ  引用 
 三枝先生

 オドリバエ類の捕食習性についての御話、興味深く拝読致しました。この辺りには余りオドリバエは居ないのではないかと思っておりますが、近くにはかなり水量のある泉も数箇所あり、今後注意してみたいと思います。

 有難う御座いました。

ヤドリバエでしょうか 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/07/22(Wed) 01:14:59 No.5747  引用 
先週、神社のササの上で見つけたものです
埼玉県川越市 2009/7/15


Re: ヤドリバエでしょうか 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2009/07/22(Wed) 02:46:06 No.5748  引用 
ヤドリバエ科ではないでしょう。理由は翅の前から4番目の脈(翅中央にある小さな暗点の後ろ側から伸びる脈)が先端近くまっすぐで、3番目の脈の方向に強く屈曲しないことが画像から判断されるためです。ヤドリバエ科ではこの脈(M1+2脈)が翅の縁に達する前に角張った状態で強く前の方に屈曲します。このように屈曲する仲間は、ヤドリバエのほかにクロバエ科、ニクバエ科などがありますので、この特徴だけではヤドリバエかどうかは分かりません。もうひとつの特徴は胸の背面の後の半月型の部分(小楯板)の更に下が盛り上がる点ですが、これは普通の写真ではまずわかりません。なお、イエバエ科でもイエバエ属Musca(ムスカ)などでは問題の脈が角ばった屈曲ではなくて湾曲しながら前の方に曲がるものがあるので、注意する必要があります。

写真のハエは恐らくイエバエ科の1種でしょう。
イエバエ科のほかに、M1+2脈がまっすぐのハエにはハナバエ科というのがありますが、両科の違いは翅の一番後ろにある脈が翅の縁に達している(ハナバエ科)か、途中で消えてしまうか(イエバエ科)ですので、これも普通の写真では分かりにくいものです。

なお、ハエ類などについて投稿される場合は、できるだけ詳しい撮影(採集)場所と年月日を付記してください。このような情報が同定の参考になるし、また分布データとして参考になります。

Re: ヤドリバエでしょうか 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/07/23(Thu) 01:22:22 No.5752  引用 
詳しい解説有り難うございます。よく見かけるアシナガハリバエのような歩き方をしていたので、よく調べもせずにヤドリバエだと思っていました。
また、採集情報を追加させて頂きました。これからは気をつけさせていただきます。また宜しくお願いします。

関東でオオナガハナアブ! 投稿者:pakenya 投稿日:2009/07/13(Mon) 11:07:30 No.5703  引用 
こんにちは

昨日、念願のオオナガハナアブを群馬県内で採集しました。
みなかみ町湯ノ小屋温泉から片品村方向へ少し入った渓流沿い(標高820m)の満開のノリウツギに訪花していました。
関東地方ではParatype以来の記録でしょうか。

同じ木で粘ったところ、オオモモブト、ヨコジマナガ、ムナキ、シロスジナガ、ヒメシロスジベッコウ、Mallotaなどなど大型種がぞろぞろ採れました。夏ですねえ。

PS.オゼハナダカチビらしいのも採れています。検討後報告します。


Re: 関東でオオナガハナアブ! 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/07/13(Mon) 21:53:34 No.5704  引用 
pakenya様,おめでとうございます.

確か,リョウブの花での採集例が多かったので,盛夏に出現する種類と思っていました.新たな情報で各地で採れるようになると良いですね.

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残念ながら私の方は,家庭の事情でハナアブ関連の研究が数年間出来なくなりそうです.遠征もかなり絶望的となってしまい,今年の北海道も泣く泣くキャンセルしました.

この際ですので,色々と借用している標本を整理・報告したりして,書きかけの原稿だけでも細々と発表したいと思っています.

掲示板については,空き時間を利用して時折チェックしようと思います.

ああ〜これか〜と思いましたが・... 投稿者:zatou 投稿日:2009/07/18(Sat) 21:45:02 No.5731 ホームページ  引用 
学校で橙の丸いデカイ虫が「ビーーー」と飛んできて、止まったのを見てモンスズメバチだと思ったら
いや違う!!そっくりなハナアブだ!!ということでこのスズメバチそっくりなハナアブが現れました。

前足を上げて擬態しますがその体勢を維持はしません(体の掃除やシモツケの花で摂食をして
せわしいため)。長い間ここに留まりましたが以後見ていません。体は大きいですが
計測しませんでした。3cmは言い過ぎですが2cm以上です。他に画像は3枚あります。
7月12日16時、札幌市

非常に強烈な姿で、ヨコジマナガハナアブとかの仲間だろうと思っていましたが偶然このスレッドで
スズメバチそっくりなハナアブの写真を見、これか〜と思いましたが念のため
オオナガハナアブで検索しました。すると下記サイトによると「複眼は生時黄色」ですが…
http://www.pref.kyoto.jp/kankyo/rdb/bio/db/ins0198.html

私の見たハナアブの複眼は黒に近い赤(稚拙な表現ですね)です。他にも小楯板より頭側に
\△/ という橙の紋があるという違いがあります。別種!?と思って投稿しました。しかし私は
これが珍しいだろうとは思っていましたが確保していません。まさか痛恨のミスでしょうか。


Re: ああ〜これか〜と思いました... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/07/20(Mon) 18:59:42 No.5740  引用 
ハナアブは素人ですが、市毛さんもご多忙のようですし、他の方々からも返信がないので、とりあえず一言。

あなたの写真の種は「データアップ図鑑日本のハナアブ」を参照すると、ヨコジマハナアブと同属で北海道と本州に分布するTemnostoma jozankeanum (Matsumura, 1916)ジョウザンナガハナアブのようです。オオナガハナアブなどのSpilomyia属とは別の属に分類されています。

オオナガハナアブが複眼が赤褐色でスズメバチなどににていますが、写真の種は一見するとアカウシアブのような印象を受けますね。もちろん哺乳類吸血性で外敵を攻撃することがないアカウシアブがモデルになるとは考えられませんが。

Re: ああ〜これか〜と思いました... 投稿者:pakenya 投稿日:2009/07/21(Tue) 13:37:25 No.5743  引用 
zatouさん、こんにちは。
三枝先生、ご回答ありがとうございます。

5731は確かにジョウザンナガハナアブのメスです。北国に多い大型種で、ちょうど今頃の時期に、山地のオニシモツケ、ノリウツギ、シシウドなどの花によく見られるものです。

私も連休中北海道で採集をしておりまして、本種もいくつか採ってきました。関東以西では珍品ですが、北海道では普通種の印象ですね。

この種が飛翔している姿は、キイロスズメバチ(北海道では基亜種のケブカスズメバチ)に酷似していると思います。静止した姿を見ると、確かにアカウシアブにも似て見えますが、やはり擬態のモデルはキイロスズメバチであろうと思っています。

Re: ああ〜これか〜と思いました... 投稿者:zatou 投稿日:2009/07/22(Wed) 19:55:56 No.5751 ホームページ  引用 
三枝先生、pakenya様、
ジョウザンナガハナアブというのですか。普通種…珍しそうでしたが、まあ私の「珍しい」はノコギリカミキリやホソオビヒゲナガが入ります。

私は橙のスズメバチで最もなじみがあるのがモンスズメバチなので、それが第一印象でしたがもっと似るのは仰る通りのキイロスズメバチですね。
飛ぶ音はスズメバチのような恐ろしいものではなく甲虫(というよりコガネムシ?)に近かったです。

この衝撃的なハナアブの名前がわかって爽快です。ありがとうございました。

お尋ねいたします〜m(_ _)m 投稿者:kao 投稿日:2009/07/21(Tue) 13:53:41 No.5744 ホームページ  引用 
一寸野虫さんに紹介いただいてはじめてやってまいりました〜m(_ _)m
灯火にやってきたのですが、写真が2枚しか撮れていません・・;;
側面は撮ってるのですが、あまりにもぼけぼけ画像で・・汗;;

体長は15mmくらいでした。


Re: お尋ねいたします〜m(_ _)m 投稿者:kao 投稿日:2009/07/21(Tue) 13:56:05 No.5745 ホームページ  引用 
もう一枚貼ってみます〜〜

最初撮ったときはお尻の先は短かったのですが、数分後に撮ったこの写真ではお尻の先がのびていました。

宜しくお願いいたします。


Re: お尋ねいたします〜m(_ _)m 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2009/07/21(Tue) 16:08:05 No.5746  引用 
写真のハエは、ヒロクチバエ科PlatystomatidaeのヒゲナガヒロクチバエLamprophthalma japonica Frey, 1964(ラムプロフタルマ ヤポニカ)です。

ヒロクチバエ科はどちらかと言えば熱帯性のハエの仲間で、熱帯地方には多くの属・種が生息しています。ミバエ科などにやや縁の近いハエです。ヒゲナガヒロクチバエが所属するLamprophthalma属はイランから東南アジアにかけて10種ほどの仲間があります。本種はこの仲間としては一番北に分布しているものです。

なお、ハエ類などについて投稿される場合は、できるだけ詳しい撮影(採集)場所と年月日を付記してください。このような情報が同定の参考になるし、また分布データとして参考になります。

同定する上で大事なことは被写体を極力採集しておくことです。捕虫網があれば最適ですが、すばやく手の平で捕らえるとか、ハンカチでたたき落とすとかして、少々壊れても、これを紙に包んで保存しておけば、自分でも調べれるし、また詳しい人に同定を依頼できます。採集したハエは紙に包んでもいいですし、消毒用アルコールを入れた小瓶(薬の空き瓶など)に入れて保存することもできます。浣腸の液(グリセリン液)を2倍くらいに水で薄めて(グリセリンとしては40-50%くらい)、これにごく微量の台所の洗剤を混ぜた液も標本の保存には適しています(アルコールとは異なり蒸発しにくい)。

ヒゲナガヒロクチバエ~~ 投稿者:kao 投稿日:2009/07/22(Wed) 14:59:57 No.5749 ホームページ  引用 
アノニモミイアさん、さっそくのお答えとご丁寧な説明をありがとうございました〜m(_ _)m

ヒロクチバエ科PlatystomatidaeのヒゲナガヒロクチバエLamprophthalma japonica Frey, 1964(ラムプロフタルマ ヤポニカ)確かに画像に記入いたしました〜〜^^

>ハエ類などについて投稿される場合は、できるだけ詳しい撮影(採集)場所と年月日を付記してください。

すみません、抜かっておりまして失礼いたしました。

2009/7/18  岡山県美作市の後山(1344m)のふもと、標高600mの杉檜の植林の山の中です。

>同定する上で大事なことは被写体を極力採集しておくことです。

蛾に興味を持って、蛾を撮るために6年ほど前から小屋にシーツを吊ってライトトラップをやっています。
その灯火に蛾以外のたくさんの昆虫がやってきてくれますので、そのたびにいろんな方にお尋ねして教えていただき、山小屋まわりの自然のすばらしさにあらためて感動をいただいています〜〜^^
ほんの6年前までは、幼虫も蛾も・・昆虫超苦手な人間だったのに、今は「きれい〜^^」「かわいい〜^^」と豹変しました婆さんですが、まだ「撮る」だけでなかなか「捕る」「触る」ことはできません・・・(^_^;)
とても採集までは勇気がでませんが、これからも双翅目でわからないことがありましたらお尋ねにあがりたいと思いますので、宜しくお願いいたします〜〜

これは何ですか。お教え願います... 投稿者: 投稿日:2009/06/23(Tue) 22:13:15 No.5650  引用 
2009.06.20 青森県下北半島、沢の上でオドリバエをねらったネットの中に入ったものです。

Re: これは何ですか。お教え願い... 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/06/24(Wed) 11:37:45 No.5659  引用 
おーやぎ様.

かなり変わった♂交尾器ですね.

三枝先生のコメント待ちですが,とりあえずオドリバエ科のKowarzia属に一票入れておきます.

Re: これは何ですか。お教え願い... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/06/27(Sat) 01:41:32 No.5661  引用 
オドリバエ科のClinocerinaeシブキバエ亜科には類似した属がいくつかあって、標本を検しないと正確を期することは難しいのですが、外観からだけ判断しますと、Trichoclinocera dasyscutellum (Saigusa)であろうかと思います。本種はAcanthoclinoceraという属の模式種として記載されたのですが、その後、この属がTrichoclinoceraのシノニムとして消えましたので、上記学名になっています。しかし、前述の通り多分というていどです。

Re: これは何ですか。お教え願い... 投稿者: 投稿日:2009/06/27(Sat) 19:39:41 No.5662  引用 
茨城_市毛さま、三枝豊平さま、
ありがとうございます。
標本をお送りしますのでよろしくお願いいたします。
シブキバエ亜科とは、沢の上流で流れの落差の激しいところも続いていましたので環境的なものからシブキ・飛沫ということでしょうか。

Re: これは何ですか。お教え願い... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/07/21(Tue) 11:08:03 No.5742  引用 
おーやぎさんから送られてきた写真の個体の標本を調査したところ、間違いなくTrichoclinocera dasyscutellum (Saigusa)の雄でした。本属の特徴は翅のR1脈の背面に刺毛列があることです。シブキバエの語源は沢のしぶきがかかるような場所を生息場所にしていることです。

他の日本産Trichoclinoceraの種が、沢音のするような渓流の岩や石のしぶきや波のかかる部分で生活するのに対して、本種はどちらかと言えば森林内の細流のような緩やかな流れで生活しています。

本種が含まれるdasyscutellum群はTrichoclinocera属の中の一群で8種から構成され、ジャワ、インドシナ半島、北西インド、ヒマラヤ、中国(雲南、四川など)、沿海州、朝鮮半島、台湾、日本列島に分布しています(Sinclair, B. J. & Saigusa, T., 2005. Revision of the Trichoclinocera dasyscutellum group from East Asita. Bonner zoologische Beitraege, Band 53(2004): 193-209)。

ムシヒキアブの産卵 投稿者:Bacon.L 投稿日:2009/07/19(Sun) 03:16:30 No.5732  引用 
サキグロムシヒキでしょうか
webで調べても産卵に関する情報が得られませんでした

ツマグロキンバエ 投稿者:天道虫 投稿日:2009/07/17(Fri) 14:56:24 No.5721  引用 
すいません、不鮮明で小さい画像を貼り付けてしまいました。
元画像からトリミングして、画面を大きくしたものをもう一度貼り付けます。


Re: ツマグロキンバエ 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2009/07/18(Sat) 00:21:25 No.5723  引用 
拡大写真で判断するとやはりツマグロキンバエです。

このハエはなんでしょうか? 投稿者:天道虫 投稿日:2009/07/16(Thu) 10:52:24 No.5711  引用 
とても小さいハエですが、目があまりにも赤いので、なんだこれと?撮ってみました。種類がわかりません。科名だけでもわかると助かります。よろしくお願いします。

2009.6.12 tokyo takao


Re: このハエはなんでしょうか? 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2009/07/16(Thu) 15:12:09 No.5714  引用 
写真のハエは、オドリバエ科(いわゆるハエーーイエバエとかショウジョウバエなどーーよりもアブに近い双翅目(ハエ目)の1科)の1種で、ヒロバセダカバエ属Syneches(シネケス)に属します。

日本ではまだこの仲間の研究が十分に進展していないので、種の名称までは決まっていません。ですから、現段階ではヒロバセダカバエ属の1種ということになります。

確かに複眼が鮮紅色で美しいものです。このハエ、と言うよりアブは小さな昆虫を飛びながら捕らえてその体液などを吸収します。

オドリバエの仲間は、雄が事前に捕らえた獲物の昆虫を携えて群飛にはいり、この群飛の参加した雌にこの獲物を与えて交尾し、雌はこれから栄養をとる、という奇習があります。求愛給餌と言う行動です。しかし、ヒロバセダカバエ属にはこの行動は見られず、雌雄が別々に自分のための餌を捕らえて食べます。

Re: このハエはなんでしょうか? 投稿者:天道虫 投稿日:2009/07/17(Fri) 14:43:25 No.5720  引用 
どうもありがとうございます!
りゅうひさんにこのサイトを教えていただき投稿しました。
写真展で出したいと思っていたのですが、名前や仲間がわからないと、キャプションが書けないので、どうしようかとおもっていました。助かりました。これからもお願いいたします。

Laphriaについてご教示いただけ... 投稿者:りゅうひ 投稿日:2009/07/15(Wed) 18:26:24 No.5706  引用 
こんにちは。
またご教示いただきたく参りました。
7月の頭に日光で採集したLaphriaなのですが、採集した際には♂で大きいこともあり、オオイシアブの類のどれかでムシヒキアブ図鑑で調べればわかるだろうと思っておりましたが、改めて見て、一致する種がいませんでした。
体長26mmです。
よろしくお願いいたします。


Re: Laphriaについてご教示いた... 投稿者:りゅうひ 投稿日:2009/07/15(Wed) 18:27:27 No.5707  引用 
ゲニ側面です。

Re: Laphriaについてご教示いた... 投稿者:りゅうひ 投稿日:2009/07/15(Wed) 18:28:17 No.5708  引用 
ゲニ背面です。

Re: Laphriaについてご教示いた... 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/07/16(Thu) 15:30:22 No.5716  引用 
りゅうひさん:

適当な方からの回答がないので、コメントします。

ムシヒキアブはほとんど素人の域ですから、勝手な想像です。
松村先生の日本昆虫大図鑑には、白黒の図ですが、あなたが掲載されているのとほとんど同様の斑紋をもっている個体を、セアカオホイシアブ(セダカオオイシアブ)Laphria rufaとして図示してあります。腹部背面の毛の色彩にある程度の個体変異があるのかも知れません。

Re: Laphriaについてご教示いた... 投稿者:りゅうひ 投稿日:2009/07/16(Thu) 18:46:08 No.5717  引用 
三枝先生

ご教示ありがとうございました。
この辺のグループはあまり明確ではないようですね。
ロシアでの記載も腹部背面の毛で見ているとのことを聞いていますので、やはりロシアのタイプとの比較が必要なようです。
専門家に委ねたいと思います。

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