昨年採集したハエの中に、自分のキャパを越えたものがあったのでおたずねします。
科までの検索ではツヤホソバエとなったのですが、またどこかで迷子になったのかもしれません…。 宮城県の山間部、標高400m足らずの湿地周辺で、9月5日に採集しました。 腹面に2本のトゲというか爪が、直角に開いて生えています。体長は12mmです。
コンニチワ。いつも聞いてばかりのハエ初心者ですが。
フンバエ科のアメイロオオフンバエの仲間だと思います。 私は採ったことがないのですが、過去記事に検索があります。 該当スレッドはこちら。 http://furumusi.aez.jp/joyful1/joyful.cgi?list=pickup&num=4548#4548 お手持ちの標本と比較してみて下さい。
写真の標本はニセアメイロオオフンバエの♂です.念のためにAclerisさんの引用にある私が示した検索表と,♂腹部先端近くの腹面から見える第5腹節腹板の形(あなたが”とげ”と呼んでいる構造です)を比較して確かめたらいいかと思います.ニセアメイロオオフンバエのこの構造は市毛さんの茨城の標本に示されています.なお,あなたの標本のこの突起は直立した状態になっているので,観察する場合はかなり前方腹側からの角度で見ないと,その判別に適した形状がわからないでしょう.対になったこの突起の外縁が相互にほぼ平行になっているのがアメイロオオフンバエで,先端に向かって相互に顕著に離れていくのがニセアメイロオオフンバエです.
なんと!
方向音痴にも程がありますね。 レスをいただいて自分でも見た記憶がよみがえりました。 しかも図鑑に載ってるし(赤面) 余計なお手間を取らせ、申し訳ありませんでした。 過去ログと標本を確認しました。 Acleris様、アノニモミイア様、どうもありがとうございました。 |
消えたデータの内、私の投稿した「白菜のハエ」を自分のブログで復元してみました。自分が投稿した分はワードに貼り付けて保存しておいたので復元することが出来ました。三枝先生の投稿画像もあえて使わせてもらいました。こちらのデータが画像ともども復活したときには自分のブログの内容も変更するつもりです。
http://blog.goo.ne.jp/tanakagawa_shinogi/e/f3280f3eaa269b3bec15cfb35c596656 |
久々に,ムシヒキアブの標本を整理しようと思い立ち,リストを作ってみようと思いましたが,すでに「みんなで作る双翅目図鑑」にアップロードされていたのですね.
それにしても,日本産昆虫総目録(1989)で72種だったものが,114種まで増えていたのには驚きました.専門家が3人もいるので羨ましいと感じます. 2006年のはなあぶには,ムシヒキアブ研究入門(1)が書かれていますが,早く続編や各属の解説を書いて頂きたいものです.
ムシヒキアブ科は、兵庫県のものをまとめる計画があるので、現在日本に何種類ぐらいいるか数えようとしてリストを作っていました。その後、去年末に「みんなで作る双翅目図鑑」にスパムが相次いだ時、他のものにも最新の知見を入れるついでに、ムシヒキアブも作ってしまいました。
これをみていると、まだまだ未記載種や不明種が出そうな気もします。 |
昨年11月10日に東京都世田谷区西部で撮ったケバエです。雄はかなりの頭数がおり、群飛と言うほどではありませんが、数頭が空中で待機しているところも見られました。しかし、同種の雌と思われる個体は1頭見ただけです。
No.4201にアノニモミイア氏の「前脚の脛節の先端に刺があるようにみえますので,この形質があるとすれば,ケバエ科のBibio属ということになります」とのお話がありますので、これもBibioと思われます。しかし、北隆館の圖鑑には該当するものがありませんでした。九大の目録に拠ると本州に産するもので16〜17種、TKMには12種しか記録がありませんし、秋に発生する種は少ない様なので、何とか種まで落ちないものでしょうか。 雄雌あるので、写真の枚数が多くなってしまいました。
お久しぶりです。皆様。
このケバエは仰るとおりBibio属。 前脛節内側の棘が小さく、後脚の第1付小節が膨らむこと、平均棍が黄色く、体を覆う毛が白っぽいことから Bibio flavihalterだと思います。
秋に出現するケバエでよく似たのにBibio gracilipalpusというのがいますが、こちらは写真のとおり、雄は真っ黒といった感じです。
これまで、特に一生懸命収集していたわけではないので、時期尚早という感もありますが、今編集している栃木県立博物館の研究紀要に栃木県産ケバエの収蔵標本をまとめた報告を出します。今のところ、栃木県から14種が見つかっています。この報告をまとめる作業をつうじて、明らかに取りこぼしているものがあるので、実際には20種前後がいるんだろうなという印象を持ちました。
達磨様:
初めまして。 早速の御回答有難う御座います。B.flavihalter(ウスイロアシブトケバエ)は、北隆館の圖鑑に晩秋に発生する唯一のケバエとして載って居ります。多くの特徴は図鑑の記載と一致したのですが、「胸部は・・・♀では全体赤褐色」とあるのに対し、写真のケバエでは中胸盾板に明確な2条黒条があるので違うと判断してしまいました。どうも双翅目の中には、中胸背の模様に変化が多い種がかなりある様で、素人としては判断を誤るときがあります。 有難う御座いました。
本種は達磨大師の仰せのとおり,Bibio flavihalter Hardy & Takahashiです.
本種のtype locality(模式標本の採集地)は九州の九重山です.中部九州の標本でも,雌の胸部は全面的に橙黄色ないし暗赤褐色のものから,あなたの写真に見られる暗条の位置が暗化し始めるものまで個体変異があります.原記載では全面的に橙黄色の個体に基づいた記述があり,北隆館の原色昆虫大図鑑の旧版及び新訂版でも笹川先生によって原記載の記述どおりの説明がされています.なお,あなたは「北隆館の圖鑑に晩秋に発生する唯一のケバエとして載って居ります。」とありますが,前記2図鑑にはこの記述は見当たりません.どの図鑑にこの記述があるのでしょうか.因みに,晩秋に出現するBibio属はHardy & Takahashi (1960)でも本種を含めて3種が記録されており,さらにもう1種B. montanusは秋というより晩夏から初秋にかけて中部山岳地帯の高所で発生します.これら4種の他に秋に出現するBibioは日本で少数の未記載種があります.
アーチャーン様
ケバエの文献についてですが、Pacific Insectsは以前も紹介しましたがWeb上で公開されています。 Hardy, D. E. & Takahashi, M., 1960. Revision of the Japanese Bibionidae (Diptera, Namatocera). Pacific Insects, 2(4): 383-449. http://hbs.bishopmuseum.org/pi/pi2-4.htm ここでPDFを見ることができます。 ファイルは10MB以上と非常に重たいのでご注意下さい。 全部英文ですが、ゲニタリアや脚などの図も入っているので、参考にはなると思います。
三枝先生:
専門家ならではの模式標本や個体変異についての情報有難う御座います。No.5053のArge氏に紹介して頂いた論文を早速見てみましたが、やはり「雌の胸部は全面的に赤褐色」と書かれていました[追記:これが原記載論文であることに後で気が付きました]。 「晩秋に出現する唯一のケバエ」と書きましたのは、北隆館の新訂原色昆虫大図鑑第3巻に載っているケバエ科昆虫の解説で、出現期に晩秋(11月前後)を含んでいる種がNo.1744のウスイロアシブトケバエ B. flavihalter(10〜11月に成虫出現)のみであったことに拠ります。図鑑には「晩秋」とは書かれておりませんが、少し「意訳」に過ぎたでしょうか。 有難う御座いました。今後とも宜敷御願い申し上げます。
Arge様:
文献の紹介有難う御座います。早速Download致しました。 こちらのケバエ科の目録を見ると、その多くがこの論文(Hardy & Takahashi,1960)により記載された種であることに些か驚かされました。ケバエ類はそれまで殆ど研究されていなかったと言うことです。 しかし、九大やこちらの目録ではケバエ科は26種ですが、この論文(1960)では5属36種(P. motschulskiiを除くと35種)、また「赤坂御用地と常盤松御用邸のケバエ科昆虫」(2005)ではその後の笹川氏の新種を含めて5属36種、となっています。その後の研究でシノニムとされた種があるのでしょうか。
アーチャーン様.
これは,ケバエ科の範囲の問題です. Hardyでは,ケバエ科Bibionidaeに次の3つの科を含めて考えています. ケバエ科Bibionidae + トゲナシケバエ科 Pleciidae + ヒゲナガフルカ科 Hesperinidae 分けるべきか,ケバエ科の中で3亜科として扱うかは,著者の考えかた次第で変わったりするので,よく判りません.
茨城_市毛様:
これは不注意でした。こちらや九大の目録では2属しか入っていないことに気が付きませんでした。それだけケバエには知り合いが居ないと言うことを証明している様なものです。 実は、今までケバエと言う虫は弱々しくだらしがない感じがして、余り興味が持てなかったのですが、今回雌を見て中々精悍な所もあると見直しました。笹川氏の論文も手に入りましたから、今後はこれらの文献でケバエ科は何とかなりそうです。 御指摘有難う御座いました。
flavihalter雌の胸の色を調べたりともたもたしている間に三枝先生はじめ色々な方に関連の書き込みをいただき助かりました。栃木県立博物館収蔵のflavihalter雌は6個体。これらの個体はどれも一様に赤褐色をしておりました。やはり標本は沢山集めなくてはいけませんね。
秋に出現するケバエできれいなのが手元にありましたので、コメントが遅れたお詫びに写真を貼付。 北海道のBibio pomonae iwasugensis Ouchi, 1940です。
達磨様:
わざわざ標本を探す労を取られたとの由、恐縮です。有難う御座いました。 全個体一様に赤褐色だったそうですが、この写真の様な中胸背に2黒条ある個体は少ないのでしょうか(此処に投稿する前にWeb上で同じく中胸背に2黒条あるケバエの写真を見付けたのですが、その後どう探しても見つかりません)。 このケバエについては、昨日私のもう一つのWeblogに掲載致しました(先ず雌のみを)(http://wolffia.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/bibio-flavihalt.html)。これも、皆様の御協力の賜です。有難う御座いました。 なお、此処で正体が判明した虫をWeblog等に載せる際は、此方に逐次報告するのが御世話になった者としての義務かと思いますが、人によっては自己宣伝に過ぎると感じられる方も居られるかも知れません。皆様(特に管理人様)は如何お考えでしょうか? 最近は、このことが少し気になって余り報告していないのですが・・・。
管理人のハエ男で@出稼ぎ中です。
双翅目関連のウェブ上の記事の精度については私をはじめ、ここに登場してくださる各方々の大きな懸案事項でありました。 間違った情報をだしてしまって、それが検索エンジンにヒットしてしまい、またその間違った情報が引用されて・・・といった悪循環も一部では起こっていたわけです。 ここで回答してくださる方々はわかっている部分とまだ研究が進んでいない部分、または混乱している部分等も考慮してきちんとして回答してくれていますので、サイトの信憑性を確保するためにも同定者(または同定協力者)の名前とそれの出先は明記していただくのが良いと思います。 ここでの回答は参考資料がしっかりした回答ですので、なにか同定精度についてトラブルがあった場合でも、その内容について再検討が可能となります。 その意味でもアーチャーンさんのサイトのように同定協力者を明記していただけると大変良いと思います。
管理人様、他皆様:
管理人様以外からはお答えがありませんが、察するに、皆様やはり質問者がどの様な形で公表しているのか、気にされておられるのではないかと思います。一時、自己宣伝の様な気がして、公表先を書き込むことを控えていたのですが、今後は、公表後出来るだけ速やかに此方に明記することに致します。 また、此方に載せる写真は出来るだけ枚数が少なくなる様にしています。しかし、Weblogに載せる際にはもっと沢山の写真を出しており、このサイトの閲覧者がその他の写真を見たい場合にも、公表サイトのurlが書かれている方が便利ではないかと思います。 既に公表しているのにも拘わらず、まだそのことを此方に報告していない虫については、それぞれのスレッドに御礼と公表したサイトを書き込む積もりで居りましたが、最近投稿した虫のスレッドは現在消えたままになっておりますので、以下に纏めて御礼かたがた報告致します。なお、此方では複数のurlは書き込めない筈なので、urlの先頭にある半角小文字の「h」を全角の「H」に書き換えてあります。 1.チビクチナガハリバエの1種 (Siphona paludosa) Http://plaza.rakuten.co.jp/Wolffia/diary/200901190000/ 三枝先生他皆様有難う御座いました。 2.シマバエ科(Homoneura sp.?) Http://plaza.rakuten.co.jp/Wolffia/diary/200812110000/ アノニモミイア様、市毛様有難う御座いました。 3.センダングサケブカミバエ Http://wolffia.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-4e0b.html ウミユスリカ様有難う御座いました。 4.ヒゲブトキモグリバエ? Http://wolffia.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-9335.html アノニモミイア様、バグリッチ様有難う御座いました。 5.キタモンヒゲブトキモグリバエ Http://wolffia.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-9210.html バグリッチ様有難う御座いました。 |
ただいま白馬のスキー場(ジャンプ台前)に出稼ぎに来てる管理人です。
当サイト関連の連絡事項&古田あての連絡事項はしばらくの間(3月いっぱいまで・・)出来れば@hotmail.comの方にいただけるとありがたいです。 もちろんアドレスのはじめはfurumusiです。 雪の中にへんなハエがいないか見てきたいと思います。
ハエ男様.
ハエと関連の無い変わったタイトルだったので,スパムと勘違いして削除しようと思ってしまいました(^_^;) 日焼けに注意して,稼いでください..
ハエ男様
市毛さんと同様にタイトルからなにかいかがわしい画像でも出るのかと思ってしまいました. Chioneaなどのほかに,可能性としてはMecopteraのBoreusが雪上にでる可能性がありまし.北海道では発見され,かつて塩尻峠でこれを見たという人もありますので,可能性はかなりあると思います.シリアゲとはいってもいたって小型のほぼ無翅(短翅)昆虫ですから,かなり注意が必要かと思います.生きたのをみたことがないのですが,ぴょんぴょん雪上を跳ねるとか.また,Thyreophorinaも腐肉を使ってでさがしてみてください.
タイトルを修正しちゃいました。
いつか雪中のハエのいかがわしい交尾器の画像をだしたいとおもいます。 |
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