Yupon様.
御推測通り,ヤドリバエの1種で合っていると思います. ヤドリバエは,詳しい人がネットに出てこないので殆ど種類がわかりません. 追記 私の持っている標本で似たようなものを探したところ,石垣産のDexia fulvifera Roderが出てきました. 北海道〜九州には同属のセスジナガハリバエ Dexia flavipesが分布しており,沖縄には別の3種類が分布するようです. Ref: Zhang, Chun-Tian; Shima, Hiroshi; Chen, Xiao-Lin, 2010: A review of the genus Dexia Meigen in the Palearctic and Oriental Regions Diptera Tachinidae. Zootaxa 2705 (3 Dec): 1-81.
茨城@市毛様
どうもありがとうございます! セスジナガハリバエと体つきなどがよく似ていて、 この近縁種なのだなぁとスッキリしました。 黄色と黒のコントラストに赤い目も美しく、心惹かれました。 |
大八木様
これらは全てユスリカバエ科のAndroprosopa属の幼虫です。ユスリカバエ科は岩清水など垂直の岩の表面を厚さ(深さ)1mm前後で緩やかに流れる部分に生活し,背面は水面上に出ていて,藻類などを摂食します。成虫も岩清水の近くの草や岩面に静止していて,活動は至って不活発なもので,一見小型のブユのような印象を受けます。(昆虫と自然,2005年,Vo. 40, No.10, 通巻529号参照) カナダのDr. Sinclair(本科やオドリバエなどの専門家)が共同研究者とこの科の分子系統を研究していて,日本のAndroprosopaの100%エタノール標本(成虫または幼虫)を所望されていますが,こちらでなかなか採れないで難渋しています。もし,機会があってこの幼虫にであいましたら液浸標本を作成していただければ彼に送ることができます。 Androprosopaの他に日本にはTrichothaumaleaがいますが,これ更に微小で,かなり稀なものです。 なお,岩清水にはホソカ科のイワシミズホソカ類の幼虫,ノギカワゲラの仲間,タニガワトビケラやある種のナガレトビケラ,オビカゲロウやカカンボカゲロウ,日本西南部ではトゲオトンボなどの幼虫の生息場所になっています。 |
画像のオドリバエはアケボノシブキバエ属Proclinopygaの1種です.この属はヒマラヤから極東,北米に隔離分布していて,日本には10種ほど生息しています.P. seticosta Saigusa, P. bisipinicauda Saigusa,P. pervaga Collinの3種が記録されています.画像の種はP. bispinicaudaに外観が似ていますが,脚や交尾器の詳細を観察しないと同定はできません.
ProclinopygaはClinoceraやWiedemanniaなどと同様に渓流性のオドリバエで,前2属より渓流への適応形態の発達が弱いものです.配偶行動を含めて生態の詳細はほとんどわかっていません.画像の種に似たものでは,雄がアシナガバエ科 のDolichopusのように,雌の直上を飛ぶような行動をとることを観察したことがあります. |
ted様.
この仲間は外見に特徴がないと写真での判断は困難です. 恐らく,イエバエ科のメスではないかと思われます.
茨城@市毛 様
ありがとうございました。 小型の双翅目の写真を撮ると、いつも分類に困っています。 これからもよろしくお願いします。 |
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