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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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ノヒラマメヒラタアブでいいでし... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2009/05/06(Wed) 23:11:46 No.5427  引用 
こんちは。

 ハナアブ素人からの質問です。

 これまであまり採ったことがなかったのですが、マメヒラタアブの一種を採ってみました。
 ノヒラマメヒラタアブと思ったのですが、腹部背面は黒色です。 黒化型かなぁと思うのですが、よいでしょうか?

 残念ながらメスです。
 
 よろしくお願い申し上げます。


Re: ノヒラマメヒラタアブでいい... 投稿者:pakenya 投稿日:2009/05/08(Fri) 11:30:05 No.5436  引用 
バグリッチ様、ご無沙汰です。

画像のハナアブは、1.触角が長いこと、2.翅の微毛がほぼ全体に密生していること、3.腹部の第2節と第3節の間にくびれがないこと、4.顔の口縁が突出しないこと、5.胸背の毛が白いことからノヒラマメヒラタアブでOKです。体長は6mmぐらいですよね。

腹部が真っ黒のやつははじめて見ました。
キアシマメと紛らわしいですね。

Re: ノヒラマメヒラタアブでいい... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2009/05/08(Fri) 23:44:12 No.5437  引用 
pakenya様

 ご教示に御礼申し上げます。
 この個体以外にも腹部の真黒な個体は過去の標本にも
混じっていました。意外といるのかもしれません。
 今度は雄を採ってみたいです。

 ではまた。

アシナガバエかな 投稿者:田中川 投稿日:2009/05/06(Wed) 20:40:20 No.5425  引用 
庭で見かけたハエです、体長は5ミリくらいかと。すぐに逃げられて写真は1枚だけです。雰囲気はアシナガバエなのかなと思いますが、いかがでしょうか。
2009.5.6 13時過ぎ 三重県津市


Re: アシナガバエかな 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/05/06(Wed) 22:38:28 No.5426  引用 
推定されたとおりアシナガバエ科の1種で、ホソアシナガバエ亜科SciapodinaeのSciapus属の1種です。

未記載種か既知種かの判定は私にはできません。しかし、本種またはこれにきわめて類似した種は海岸などの乾いた砂地の砂上またはそのような場所の植生上を生活場所にしているものです。

Sciapusの種は一般に光沢ある金緑色ですが、本種は灰色の霞がかかったような色彩で、砂上に静止しているときは、大変砂と紛らわしく、見つけにくいものです。また、Sciapodinaeのほとんどすべての種は草や背の低い樹木の葉上を生活場所にしており、湿地などの関連が少ないものです。

Re: アシナガバエかな 投稿者:バグリッチ 投稿日:2009/05/06(Wed) 23:27:31 No.5428  引用 
こんちは。

 近所の河川敷にいるSciapus sp.です。
 画像の種はアシナガバエとしては大きい方なので、かっこいいです。

 田中川さんの種のような灰色っぽい種は見たことがありませんので、是非本物を見てみたいです。

 ではまた。


Re: アシナガバエかな 投稿者:田中川 投稿日:2009/05/07(Thu) 00:01:33 No.5429  引用 
三枝豊平様、いつもありがとうございます。ホソアシナガバエ亜科に関する情報はネット上からは何も得られませんでした。三枝様からの情報は本当にありがたいと思います。
このハエはあっという間に姿が消えて、どこへ行ったのかが分かりませんでした。三枝様からの情報を元にまた探してみます。
バグリッチ様のアシナガバエは標本なのにすごく綺麗ですね。こちらこそ、綺麗な本物を見てみたいものです。

Re: アシナガバエかな 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/05/07(Thu) 18:31:05 No.5432  引用 
Sciapus属のハエはこれから高温期になると、林縁などの日当たりのよい広い草本類や潅木の葉の上で活発に活動しているのが、ごく普通に観察できます。緑の多い場所では人家の庭先にも普通にいます。日本に相当多数の種が生息していますが、ほとんど未研究です。

草の上を活発に歩いたり、すぐ別の葉に移動するので、撮影は必ずしも簡単ではないでしょう。これらは草の上にいる小型の軟弱な昆虫(アブラムシ、コナジラミなど)を捕らえて摂食します。摂食中は比較的動きがないのでこのようなチャンスを狙うといい写真がとれるでしょう。

なお、同じホソアシナガバエ亜科のマダラホソアシナガバエ(マダラアシナガバエ)Condylostylus nebulosusは翅に斑紋があり、より大型なので、撮影対象としては適当です。本種は多くのSciapus属の種とは異なり、どちらかと言えば半日陰のような場所の葉上で生活しています。

Sciapodinaeの和名はヒゲナガアシナガバエ亜科の名称もあります。これは触角刺毛が他のアシナガバエ科の種に比べて細く長いことに基づいているのでしょう。私は本亜科の種が細長い腹部と著しく細い脚をもつことからホソアシナガバエ亜科と呼んでいます。

Re: アシナガバエかな 投稿者:田中川 投稿日:2009/05/08(Fri) 01:57:58 No.5435  引用 
三枝豊平様、Sciapus属の生息に関する耳寄りな情報ありがとうございます。
また、亜科の名称の違いについてもようやく理解することが出来ました。

青梅市小曾木地区調査会のお知ら... 投稿者: 投稿日:2009/05/07(Thu) 23:46:47 No.5434  引用 
ケンセイ@双翅目談話会関東事務局です。

双翅目談話会では今年度の関東調査会として、青梅市小曾木地区の調査を行うので、お知らせします。

○双翅目談話会関東調査会
・日時
2009年6月6日(土)雨天の場合は翌日に順延
・場所
青梅市小曾木地区
・主な狙い
特になし。湿地性の双翅目などが確認出来れば良いと思います。
・集合場所と時間
参加人数により調整する必要があるので、参加希望の方は私までお知らせください。今のところ私を含めて3名が参加予定です。

ケンセイ

ツバメの糞分析 投稿者: 投稿日:2009/05/01(Fri) 22:23:06 No.5422  引用 
突然の投稿で失礼します。
私、某大学4年生でツバメの糞分析を卒業研究でやっている者です。糞の中から昆虫の頭部の残骸(口器や触角はない)を見つけ、目レベルで分類する研究です。
そこで誠に恐縮なのですが、皆様に質問したいことがございます。膜翅目と双翅目の識別をするとき、頭部(顔盤と眼)の特徴のみで識別することは可能でしょうか?
図鑑などを見ても、頭部での分類についての記載はなく、私も昆虫について素人なため、全く手が出せずにいます。どなたか教えて頂けると大変助かります。勝手なお願いで申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

Re: ツバメの糞分析 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/05/01(Fri) 23:13:51 No.5423  引用 
双翅目と膜翅目の識別と言う点からは、

1.双翅目の額嚢類(いわゆるハエを含む)では顔板の周囲を逆U字型に取り囲む額嚢溝があります。これがあれば間違いなく双翅目である。しかし無額嚢類(ハナアブ類など)や直縫短角類(アブ類)と糸角類(カ、ガガンボ、ブユなど)はこの構造をもたない。そのために、額嚢溝がないから双翅目ではないということではない。
2.膜翅目はいずれも発達した大顎(大腮)をもつ。そのために、大顎は頭蓋に関節するために前後2個の関節突起をもつ。この関節突起を受ける構造が、頭蓋側面(頬=複眼の下方)の下(腹)側の縁にある。双翅目で大顎をもつのはごく少数で、もっていても膜翅目のように顕著な2関節構造をもたない。

というような区別点は指摘できますが、実際にこれらの構造を壊れた材料で確認するためには、はっきりしたガガンボ科、アブ科、クロバエ科、ハバチ科、ヒメバチ科、アシナがバチなどを解剖してみて(KOHの10%水溶液に一昼夜浸漬することで、体内の筋肉内臓が溶解して、外骨格が残る。これを十分い水洗して、実体顕微鏡で観察する。先端の尖ったピンセットが2本必要である。KOHは強アルカリ)、上記構造を理解しておく必要があるでしょう。

Re: ツバメの糞分析 投稿者: 投稿日:2009/05/03(Sun) 00:33:05 No.5424  引用 
ありがとうございます!大変参考になりました。
たしかに、関節突起を受ける構造を複眼の下方に持つ頭蓋が、糞の中から多く見つかりました。
比較用の標本も今集めているので、解剖してみて、教えて頂いた構造を確かめてみたいと思います。
丁寧に教えて頂き、どうもありがとうございました。

ミスジハマダラミバエの1種 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/03/18(Wed) 10:41:21 No.5280 ホームページ  引用 
 先日(20009年3月15日)撮影したミバエです。気温が高くなり敏感で直ぐに逃げられた為、背面からの写真しかありません。
 ミスジハマダラミバエの仲間(Trypeta)と思いますが、小楯板は一様に黄色です。北隆館の新訂圖鑑に拠れば、Trypetaの多くは中胸後盾板(=小楯板と理解します)が黒色部を持つが、「中胸後盾板が一様に黄褐色で、3条の前翅斑紋が明確なT.apicalisとT.luteonotaが本州と九州に分布する」と書かれています。一方、九大の目録に拠れば、前者は本州、後者は九州台湾に分布するとあります。北隆館の解説は「T.apicalisとT.luteonotaが(共に)本州と九州に分布する」と理解するのが普通かと思われますが、「T.apicalisとT.luteonotaが(それぞれ)本州と九州に分布する」と解釈出来なくもありません。
 No.3347に始まるスレッドにこの写真とよく似たミバエが出ており、ハエ男氏は「小盾板がほぼ黄色であるところからミバエ科のTrypeta luteonotaの♀ではないかと思われます」と書かれています。T.luteonotaは本州にも分布するのでしょうか。
 また、圖鑑解説の「3本の前翅斑紋が明確な」はT.apicalisのみにかかるのか両種にかかるのか些か不明瞭ですが、前者の解釈を採ると、このミバエは三条の斑紋が明確ではありませんのでT.luteonotaとして良いのでしょうか。
 宜しく御教示下さい。


Re: ミスジハマダラミバエの1種 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/04/12(Sun) 10:09:07 No.5353 ホームページ  引用 
アーチャーン様.

発言を見直していたら,スルーされていようなので,亀レスですがコメントしておきます.

市田(1994)によるとT. luteonotaは本州と九州に分布するようです.本種は,雄と雌とで翅の斑紋が異なります.

写真のミバエは,T. luteonotaの♂の図とは若干斑紋が異なり,T. digestaとの中間的な斑紋に見えます.

Trypeta属については,新訂大図鑑(末吉)とIto(1983-1985)等とで学名が結構異なるようなので,注意が必要です.
また,T. apicalisについては情報が無いのでよく分かりません.下記の原記載を見てみると良いかもしれません.

なお,極東の昆虫の検索などでは,T. apicalisはT. luteonotaのシノニムとなっています.

* Shinji, O. 1939. [On the Trypetidae of north-eastern Japan, with the description of new species (2)]. Insect World (Gifu) 43: 320-324.

Re: ミスジハマダラミバエの1種 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/04/13(Mon) 09:29:05 No.5359 ホームページ  引用 
茨城_市毛様:

 コメント有り難う御座います。もう誰からも見放されたのかと思っていました(笑)。

 私は、明後日より、東南アジア方面に長期の調査旅行に出かけますので、現在その準備で忙しく、また、その他の用事も多々あり、論文を読む時間がありません。帰国してから、じっくり検討したいと思います。

 取り敢えず、御礼まで。

Re: ミスジハマダラミバエの1種 投稿者:ウミユスリカ 投稿日:2009/04/13(Mon) 13:21:51 No.5361  引用 
アーチャーン様

書き込みをしようと思っていたのですが、脊椎関節炎の症状がひどくなってしまってそれどころではなかったので放置してしまっておりました。ミバエ科は集めてある文献の数も少ないので、思い悩んでいるうちに時間がすぐに過ぎてしまいます・・・

Re: ミスジハマダラミバエの1種 投稿者:アーチャーン 投稿日:2009/04/14(Tue) 21:29:11 No.5379 ホームページ  引用 
ウミユスリカ様、市毛様、皆様:

 それでは明日早朝出立致します。

 昨年秋に撮ったショウジョウバエ科やホソショウジョウバエ科と思われる虫の写真が溜まっています。帰国しましたら、また、宜しく御指導下さい。

Re: ミスジハマダラミバエの1種 投稿者:ほげ 投稿日:2009/04/30(Thu) 00:59:12 No.5421  引用 
はじめて投稿します。通りすがりのものです。ミバエが好きですが、他のハエのことは(も?)よくわかりません。

まず小盾板の色ですが、Trypeta属のものはみな一様に黄色です。色の変化が出るのは、その後ろのmediotergite(後胸背板?…日本語で何て言うのでしょう?)の部分です。写真を見る限り、mediotergiteにあたる部分が黒色のようですので、ここが一様に黄色になるT.luteonota(T.apicalis)とは異なる種、ということになります。

T.digestaはよく似ていると思いますが、dm-cu脈付近の黒斑やsub costa室にある黒斑の出方が少し異なるような印象です。あと、この種は単眼剛毛(oc)がかなり短かったような(←かなり怪しい(^_^;) 標本チェックしないと)。写真のミバエには単眼剛毛がはっきりと(長いのが)生えているように思えます。

翅の斑紋パターンでは、Cornutrypeta属にも似たようなものがいます。この属のものは頭部剛毛の状態に明瞭な雌雄差があるのが特徴(Vidalia属みたいな感じ)ですが、メスはTrypeta属にそっくりです。写真のミバエの性別はよく分かりませんが、腹部の形状から推測するに、オスのように見えます。

…ということで(?)、私の見た感じとしては、写真のミバエはミスジハマダラミバエ Trypeta artemisicola でいいのかな?と思っています。斑紋パターンが随分異なるところが気になりますが、テネラルならばこんな風に出ててもおかしくないのかなと。あと出現時期がかなり早い(普通は5−6月ごろ&夏)ところも気になります。写真ではわからない体長等の情報によっては、まったくの検討違いかも知れません。

間違っていたら申し訳ないです。また、遅レスでごめんなさいです(頻繁にチェックしないので…)。

ツマグロイソハナバエでは 投稿者:田中川 投稿日:2009/04/27(Mon) 23:43:52 No.5415  引用 
海岸にたくさんの海藻や貝類が打ちあがっていました。
そこにツマグロイソハナバエとおぼしきハエがたくさん居ました。
大図鑑にはツマグロイソハナバエと出ておりますが、同じ学名でこちらのリストにはノトツマグロイソバエとなっております。どちらが正しいのでしょうか。


Re: ツマグロイソハナバエでは 投稿者:田中川 投稿日:2009/04/27(Mon) 23:52:58 No.5416  引用 
こちらはツマグロイソハナバエの雌でしょうか?体長は5ミリ以上ありました。
先に投稿のあったハマベホソバエの仲間とも良く似ています。
ハマベホソバエ科というのも大図鑑には出ていませんでした。
一体、この科はどこから出てきたのでしょうか。今現在使われている科名なのでしょうか?


Re: ツマグロイソハナバエでは 投稿者:田中川 投稿日:2009/04/27(Mon) 23:56:05 No.5417  引用 
ツマグロイソハナバエの雌でしょうか?
三重県津市 2009.4.24


Re: ツマグロイソハナバエでは 投稿者:三枝豊平 投稿日:2009/04/28(Tue) 01:17:28 No.5418  引用 
同定されたとおりツマグロイソハナバエの♂♀です。この和名は北隆館の新訂図鑑で諏訪正明先生が使っています。本種がハナバエ科Anthomyiidaeに属すること、能登に生息が限定されていないこと、などがノトツマグロイソバエから改名された理由ではないかと推測しています。

Re: ツマグロイソハナバエでは 投稿者:田中川 投稿日:2009/04/28(Tue) 02:07:57 No.5419  引用 
三枝豊平様、ツマグロイソハナバエ確認していただきありがとうございます。また、改名の事情についても謎を解いていただきありがとうございます。

Re: ツマグロイソハナバエでは 投稿者: 投稿日:2009/04/28(Tue) 23:40:10 No.5420  引用 
2009年4月6日に青森県下北半島東通村太平洋岸でとったものです。これも、ノトツマグロイソバエでよろしいでしょうか。
求愛行動と思われる動画も撮ってあります。http://snowmelt.exblog.jp/10100592/ ご覧ください。

双翅目界雑感 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/04/26(Sun) 20:48:46 No.5412 ホームページ  引用 
私の場合,甲虫屋から転向したので,双翅目界はかなり変わった世界と感じている.

甲虫屋の時代には,甲虫学会や鞘翅学会の同定会に参加すれば,その道の専門家などによる同定が結構気軽に受けられる雰囲気であった.
また,神奈川の平野氏など専門家に近いハイレベルのアマチュアが多数ひかえており,すごいスピードで同定していた記憶がある.

一方の双翅目界は,専門家に見てもらえるような同定会がほぼ皆無であり,アマとプロの接点がほとんど無い.

私のような,田舎のアマはプロに見てもらうようなコネも無く,文献を頼りに苦悩するしかない.

また,埼玉の玉木さんが亡くなった今となっては,広範囲の双翅目を熟知したハイレベルのアマチュアも皆無に近い.

私としては,双翅目ほど種類数の割にアマチュアの少ないグループは無いと思われる.
一方,双翅目談話会も会員数だけは多いが,実動部隊は10人程度と思う.

ところで,先日の総会で有弁類の専門家である倉橋先生に3頭ほどイエバエ科の疑問種を見てもらったが,1頭毎にかなり丹念に見ているのが印象的であった.(倉橋先生に総会でお会いするのは2回目であるが,標本を見てもらったのは初めてであった)

昔,鞘翅学会の同定会の時に,とある先生に数頭の小甲虫を見てもらった際には,殆どの種類を肉眼でざっと同定し,残った種類についても実体顕微鏡でさっと見ただけで即断したような記憶があり,今回の倉橋先生とはかなり対照的であった.

森林総合研究所研究報告の「森林昆虫のモニタリングに必要な経費―カミキリムシ類によるモデルケース―」によると,「1,300 匹あまりの日本産カミキリムシ標本を同定するのに必要な時間は、カミキリムシの分類に精通した研究員の能力であれば、1日ないし2 日と考えられる」と記されているが,果たして双翅目でこのようなモデルを考えるとどのような結果になるか興味深い.

恐らく双翅目の場合,専門家であってもより細かく調べる必要があり,これほどの速度では同定出来ないのではないかと思われる.

Re: 双翅目界雑感 投稿者:バグリッチ 投稿日:2009/04/27(Mon) 22:44:15 No.5414  引用 
市毛さん、こんちは。

 私の場合、同翅目も好きで扱っていますが、やはりかなり苦労しています。斑紋などが発達している種群は小型種でも肉眼でかなり識別できるのですが、斑紋のない小型なグループでは、双翅類と似たような状態です。

 双翅については、色彩の地味な小型の種群が多く、特徴のレベルが人の感性で感じ取りにくい程度である場合が多いので、一見して同定できないこととなり、結果 同定が難解となってしまうものと思います。

 種類数の多い分類群の場合、その分類群の専門家でないと、標本を見て即断するのは、よほど特徴的な種を除き、かなり困難と思います。

 私の場合、イエバエなど文献がある程度しかっりしている群でも、検索結果を最終確認できる図(交尾器など)がないと確定しきれないことが多く、結局 使いきれないでいます。

 アマチュアとして期待したいのは、文章だけでない 絵解き検索表です。
 そもそも、形態を文章で表わして、人が文章を読み取り、頭の中で形態に再編成する、という過程はアマチュアにとってかなり無理があります。(記載は必要ですが、とても難解と感じています。百聞は一見にしかずです)
 
 専門家との橋渡しの役割をアマチュアが果たせたらよいのですが、そう簡単にそこまで到達できないので、皆苦労していると思います。
 わかった種だけでも、全形や特徴部分を写真や図にして取りまとめていくことは重要と思います。
 みんなで作る双翅目図鑑のような活動は、双翅目の同定の普及には大切な一歩となると思います。

 なかなか進まない双翅目の同定ですが、ここの掲示板の各位のご協力をいただきながら 地道に進めていきたいと思います。

 ところで、私は、この掲示板の敷居は高くはないと思っています。
 わからない種が多いので、投稿される方の期待に応えられないだけと思っています。

 掲示板の前書きに、同定が困難な事情を添えて『わかったらラッキー程度の意識で投稿いただく』ように注意書きをしておいたらいかがと思います。

 

 

 

ハマベホソバエ科(イソベバエ科... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2009/04/20(Mon) 22:10:51 No.5402  引用 
こんにちは。

 この前の休みに、東京の浜辺でミギワバエ、アシナガバエ、ヤチバエなど採ってきました。
 ミギワバエは海浜性の初物が2種採れましたが、まだ同定していません。(同属の近似種のようです)

 同じ日、波打ち際の 肉眼では何も見えないあたりでネットを振っていたら、すごい数のハマベホソバエの一種(?)が採れました。肉眼では見えませんでしたが、ほんとにすごい数いました。
 Sasakawa(1986)を参考に、本州に1種いるThetina saigusai と同定してみました。

 画像や図が出ていないので、心配ですが、いかがでしょうか?
 各位のご意見がいただけましたら幸いです。 


Re: ハマベホソバエ科(イソベバ... 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/04/25(Sat) 18:09:02 No.5408 ホームページ  引用 
バグリッチ様.

私も実物は初めて見ますが,原記載の交尾器とかなり酷似しているので,バグリッチ様の同定で合っていると思います.

Re: ハマベホソバエ科(イソベバ... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2009/04/26(Sun) 16:55:46 No.5409  引用 
市毛様

 コメントありがとうございます。
 マイナーな種なので、web上から比較情報が取れなくて、心配でした。
 
 前回のコメントで 海浜性の2種のミギワバエと申し上げた種は、なんとミギワバエ科でなく、ニセミギワバエ科でした。 クレッソンニセミギワと ウイリアムニセミギワでした。
 (画像はクレッソンニセミギワバエです)

 ミギワバエ科とニセミギワバエ科は 全体の印象がすごく似てますね。
 ではまた。

 


Re: ハマベホソバエ科(イソベバ... 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/04/26(Sun) 18:48:13 No.5410 ホームページ  引用 
他のブログで,この掲示板の敷居が高いと言われてしまいますが,このように外見が非常に酷似している種類が多いので,おいそれとは○○の1種とも答えられませんね.

また,図示されたことがない種類ばかりですので,甲虫のように保育社の図鑑のあそこらへんの図版で見た記憶があるというような感も働きません.

今回のイソベバエのように科レベルで図示されていない種類も多いから困りものです.

私の場合,文章だけの記載文から判断することはかなり困難で,交尾器を見て答え合わせをしないと安心出来ません.

写真のヤドリバエは,旧北区の検索やPalearctic computer keyではたどり着けなかったCtenophorinia属です.
dcは3+3ですが,額の幅がやや狭く,♂交尾器のsurstylusが弱く波曲することから,Ctenophorinia adiscalis Mesnil,1963と判断しました.

これなども,一見するとCarcelia属が一番近そうですね.

Ref. Ziegler J., Shima H. Tachinid flies of the Ussuri area (Diptera: Tachinidae). Contributions to the knowledge of East Palaearctic insects // Beitr. Ent. 1996. Vol. 46, No. 2. S. 379-478.


Re: ハマベホソバエ科(イソベバ... 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/04/26(Sun) 19:14:12 No.5411 ホームページ  引用 
P.S. 達磨さんのHPにヤスデヤドリバエ科Phaeomyiidaeの画像が出ていますね.
かっこいい種類なので,私も採ってみたいです.

Re: ハマベホソバエ科(イソベバ... 投稿者: 投稿日:2009/04/27(Mon) 19:25:48 No.5413 ホームページ  引用 
あのPhaemomyiidaeは宇都宮市内の雑木林に設置しているマレーズトラップに今年最初の獲物として(3月後半の2週間分)3個体採集されたもので、当初喜んで写真撮ったりしていたのですが、同じトラップの次の回収(4月前半の2週間分)では300個体を超え、ソーティングの際、少々うんざりしました。生態写真を撮りたいと出かけてみたのですが、いざ探すと見つからない。難しいものですね。

横浜のツヤムネオビヒラタアブ 投稿者:pakenya 投稿日:2009/04/21(Tue) 20:01:29 No.5404  引用 
こんにちは

横浜市内でEpistrophe nitidicollisツヤムネオビヒラタアブを採集しました。はなあぶ24号には、「本種の本州産の標本はほとんど見られず、採り難い種なのかも」とされています。

近似種が多いですが、額の前半が黄色く、胸背は青みを帯びた金属光沢が強くて縦帯を欠き、羽のbrとbmの前半が無毛、後脚腿節の基部は黒くないので正しくnitidicollisと同定されます。


Re: 横浜のツヤムネオビヒラタア... 投稿者:pakenya 投稿日:2009/04/21(Tue) 20:06:21 No.5405  引用 
後脚の写真もつけます。

会社の隣の緑地で、4/13の昼休みに採集したものです(横浜市都筑区)。

同所で採集されているオオショクガバエモドキやニセツヤムネオビヒラタアブよりも少し高いところ、樹林に沿うようにホバリングしていました。5mの竿で目いっぱいの高さです。

残念ながらこの1個体のみしか得られていません。個体数は少ないのかもしれません。

ではまた。


Re: 横浜のツヤムネオビヒラタア... 投稿者:茨城_市毛 投稿日:2009/04/23(Thu) 20:13:17 No.5407 ホームページ  引用 
pakenya様.

たぶん,E. nitidicollisなのでしょう.
昔,田無市の東大農場での複数の採集例があったのですが,偶産か大分悩みました.

土手のガガンボ 投稿者:田中川 投稿日:2009/04/19(Sun) 01:31:08 No.5389  引用 
田んぼ周りの土手の草むらで見つけました。体長は15ミリ弱くらい。背中が朱色で翅はベッコウ色をしています。何ガガンボでしょうか。
2009.4.8 三重県津市


Re: 土手のガガンボ 投稿者:田中川 投稿日:2009/04/19(Sun) 01:32:58 No.5390  引用 
オスの個体です

Re: 土手のガガンボ 投稿者: 投稿日:2009/04/19(Sun) 23:50:12 No.5398 ホームページ  引用 
Indotipula属の一種のようです。
この属の最普通種はIndotipula yamata (マエキガガンボ)ですが、写真からは種までの同定はできません。

Re: 土手のガガンボ 投稿者:田中川 投稿日:2009/04/20(Mon) 04:05:38 No.5401  引用 
達磨様、ありがとうございます。
その後、あちこちの水田横の土手でたくさんの個体を見ましたので、普通種だとは思いますが、たとえマエキガガンボだとしても写真による同定は出来ないということですね。
ガガンボの場合、オスの交尾器を解剖せずに、交尾器外観の写真を撮ることによって同定が可能になることはありえますでしょうか?


Re: 土手のガガンボ 投稿者: 投稿日:2009/04/21(Tue) 14:55:21 No.5403 ホームページ  引用 
ガガンボでは乾燥するとしぼんだり、生殖肢がギュッと閉じた状態で固まることが多いので、標本の交尾器の外観からだと同定はちょっときついかもしれません。もちろん、外観の写真だけではっきりとわかるということもありますけれど。

Re: 土手のガガンボ 投稿者:田中川 投稿日:2009/04/21(Tue) 20:40:31 No.5406  引用 
達磨様、教えていただきありがとうございます。機会があれば交尾器も覘いてみたいと思います。

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