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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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ガガンボ上科の分類 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/05/25(Tue) 18:35:21 No.6342  引用 
達磨大師が紹介すべきことですが、僭越ながら第一報をお先に。日本産の種などについて更に詳しい情報が彼から出ることを期待しておきます。

今日、アメリカのアイオワ州立大学のPetersenらのガガンボ上科についての系統、分類の論文が送られてきました。ガガンボ上科は最近4科に分類される傾向がありますが(北隆館の新訂原色昆虫大図鑑第3巻)、これとはまた別の分類体系が示されて、ヒメガガンボ科やなんとシリブトガガンボ科までガガンボ科に統合され、ガガンボ上科はガガンボ科とオビヒメガガンボ科の2科に分類されています。そして、ガガンボ科の中には多数の亜科が設けられています。シリブトガガンボ科はいわゆるヒメガガンボ類よりTipulaなどの真正ガガンボ類に最も近縁であるとされています。
もちろんこれが最終的なものではないでしょうし、今後の変更も起こるでしょうが、一先ず、形態(全ステイジ)と分子のデータを組み合わせた結果だそうです。
なお、原文をご覧になりたい方は私や達磨大師に申し込まれればこの論文のpdfをメール貼付で送ることが出来るでしょう。ファイルが大きいのでここには貼付できません(私や達磨大師の連絡先はハエ男さんに尋ねると教えてくれるかもしれません)。

Re: ガガンボ上科の分類 投稿者: 投稿日:2010/05/25(Tue) 20:05:13 No.6343  引用 
三枝先生。Mattからのメール、まだ開いておりませんでした。面目次第も御座いません。科の扱いがしょっちゅう変わると混乱の元なのでもともとの広義のガガンボ科一つとするあつかいが一番落ち着きがいいように個人的には思います。この場合、亜科の扱いで混乱することになりますが。

Pediciidaeが外れて、Tipulidae(狭義の)とCylindrotomidaeが近縁というのは腑に落ちます。
PDFがお入用の方はご連絡ください。

Re: ガガンボ上科の分類 投稿者: 投稿日:2010/05/26(Wed) 08:59:12 No.6344  引用 
論文を概観しました。現在のLimoniidaeヒメガガンボ科で亜科と扱われているLimnophilinaeがLimnophilinaeとEpiphragminaeに、ChioneinaeがChioneinaeとEriopterinaeに分けられています。ただそれぞれのまとまりは過去にも族などとして指摘されたことがあるので、属のまとまりを再認識してそれぞれ並記した形になり、結局のところ系統関係はよくわからないままでした。これまで側系統群と考えられていたLimoniidaeヒメガガンボ科を単系統と考えられるグループに分割し、Tipulidaeガガンボ科という大きな傘の下におさめたということのようです。
さらに、過去に族の所属が変更されたことがあるなどの問題の属Dicranoptycha, Atarba, Helius, Elephantomyiaがそれぞれ独立に示されていて、やっぱり難しいグループなんだなと感じました。

クチキカ 投稿者: 投稿日:2010/05/22(Sat) 02:06:14 No.6334  引用 
御無沙汰しております。青森にも遅い春が、、と言っている間にずいぶんと季節が進んでしまい、あわてています。この季節は仕事さえ許せば毎日でも山を歩きたいものです。
今日は弘前市南部の相馬田代林道へ行ってきました。マレーズトラップの設置場所を物色です。オドリバエやらガガンボもバンバン飛んでいて、採集意欲が出てきます。すくい網にクチキカ。まだ体の柔らかいものを含めて5個体得られました。中胸の小楯板は黒いし、全体に暗い色です。
ガガンボもずいぶん採れて、三角紙に詰めるだけで深夜2時近くなってしまいました。ホソカ数種、カバエ4種などもいい成果。


Re: クチキカ 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/05/23(Sun) 08:29:11 No.6338  引用 
 そんなに沢山双翅類が出現しているとはうらやましい限りです。九州は昨今異常に虫の姿が少なく、異変でも起こっているのかと訝ります。先日熊本県の内大臣峡に採集に出かけたのですが、やや薄曇とは言っても気温も暖かかったのにかかわらず、谷間から上空をみてもほとんど何一つ虫は飛んでいませんでした。蝶もカラスアゲハ、テングチョウ、サカハチチョウが各1頭見ただけという状況です。この状況は福岡でも大差ありません。

さて、クチキカですが、この種はヤマトクチキカに最も近縁な未記載種で、1)翅のガラス状透明感が強い、2)小楯板が暗色、3)腹部各節背板の後縁が顕著に明色にならない、4)雄の後脛節が先端に向って肥大する、という形質を持っています。

 本州中部から九州までの標本を持っていますが、本州北端まで分布しているのですね。採集した近くで今発生しているはずだから、是非材から前半身を乗り出して羽化している蛹殻をさがして、坑道をたどって内部にある幼虫の脱皮殻を採集してみてください(幼虫脱皮殻は直ちにエタノールに入れないと乾いてしまう)。蛹は一見キマダラガガンボのに似ていますが、呼吸突起はこのガガンボのように牙状に尖ってはいないし、頭部から前胸にかけての背面が円形平面になり、生時は坑道の栓として働いているので、識別は簡単です。

Re: クチキカ 投稿者: 投稿日:2010/05/24(Mon) 13:56:12 No.6340  引用 
今週中にマレーズトラップの設置に行く予定ですので、そのときに時間を作って蛹殻を探してみます。
六本松時代に椎葉越近くの沢でスウォーム中のクチキカをたくさん採った記憶があるのですが、標本が見つかりません。この時のものも今回のような体色だったように記憶しています。

顕微鏡のリング照明が未だに届かず、仕事がしにくくてしょうがありません。オリンパスは私の愛機SZX11を改め、新機種(現在職場で使用の)SZX16としたときに対物レンズの直径が大きくなったのです。一度納品されたものは細い方対応で、リングがはまらなくなってしまいました。製作会社が新しいものを作って対応するようにしたようですが、いつになったら納品されるのか。,,,,,,,暗い。

Re: クチキカ 投稿者:エリユスリカ 投稿日:2010/05/24(Mon) 15:23:01 No.6341  引用 
虫がいないのは九州だけではないようですね。紀伊半島で採集を行いましたが、飛んでいる虫を殆ど見ませんでした。花は咲いているのにハナアブすら訪花しておりませんでした。沢をスウィープしても、ユスリカも殆ど入ってきませんでした。3月、4月の天候のせいでしょうか。それでも基節は確実に進んでいるようです。

クチキカは九州熊本の白鳥山で群飛しているのを見たことがあります。ゆったりとして、見ている方も気持ちが落ち着きます。達磨さん、機会があればユスリカも見せて下さい。

タンポポハマダラミバエ? 投稿者:yamasanae 投稿日:2010/05/19(Wed) 21:38:56 No.6320  引用 
連続で恐縮ですが、また、複眼の緑が綺麗なハエがいました。
体長5mmで、茨城の県南でフキの葉の上でうろうろしていました。

体長、翅の模様などからは、タンポポハマダラミバエと思われます。問題は中胸盾板のやや細い3本の筋模様などですが、図鑑では、明確には記載されていません。
しかしながら、クサギハマダラミバエははっきりした4本の黒条だけ(みんなで作る双翅目図鑑)ですし、市田忠夫さんも関係している「あおもり昆虫記」のタンポポハマダラミバエも拡大すると筋模様が入っているように見えます。

タンポポハマダラミバエでよいでしょうか、それとも、未知の種なのでしょうか?また、尾部の形状からこの個体は雄なのでしょうか?

よろしくご教示のほどお願いします。


Re: タンポポハマダラミバエ? 投稿者:yamasanae 投稿日:2010/05/19(Wed) 21:39:44 No.6321  引用 
横からの写真を添付します。

Re: タンポポハマダラミバエ? 投稿者:ハエ男 投稿日:2010/05/20(Thu) 21:03:22 No.6322  引用 
手持ちの資料によると、タンポポハマダラの場合は胸背は全体的に褐色とあるので、タンポポには?がつきます。
翅の向きが微妙なので紋の詳細な検討は出来ないのですが、胸部を拡大して確認できる紋からすると、タテジマハマダラミバエかシラホシハマダラミバエになるのではないでしょうか。

とりあえずタテジマハマダラミバエに一票入れておきます。

Re: タンポポハマダラミバエ? 投稿者:yamasanae 投稿日:2010/05/20(Thu) 22:37:13 No.6323  引用 
ハエ男さま レスありがとうございました。
翅の写真を添付します。

なお、タテジマハマダラミバエ及びシラホシハマダラミバエについては、以下の写真から、絵合わせですが、該当しないのではないかと考たところです。
タテジマハマダラミバエ♂ については、 Kazu’s Digital Insects Photo Gallery
「moth2001.hp.infoseek.co.jp/5-48.html」

シラホシハマダラミバエについては、あおもり昆虫記の「www.toonippo.co.jp/photo_studio/insects/abu_hae/abu_hae_ka/pic101.html」


Re: タンポポハマダラミバエ? 投稿者:yamasanae 投稿日:2010/05/20(Thu) 22:38:25 No.6324  引用 
もう1枚添付します。(写真がまずくて申し訳ありません。)

Re: タンポポハマダラミバエ? 投稿者:ハエ男 投稿日:2010/05/21(Fri) 01:01:14 No.6326  引用 
翅の模様だけを見ると、タンポポかタラノキハマダラミバエのように見えますね。


ただ、胸部の拡大画像を見る限り、タテジマとせざるを得ません。
同定する側としては、文献を参考にせざるをえませんので、悩んでしまいますね。やはり、胸部、翅の紋、頭部の剛毛配列、♂ゲニ等を総合的に判断するよりほかにはなさそうですね。

個体変異や近縁種のハイブリッド、未記載種、未記録種などの可能性もゼロではないだけに、外見だけの画像で掲示板で断言するのは、少し考えてしまいますね。

Re: タンポポハマダラミバエ? 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/05/21(Fri) 01:13:16 No.6328  引用 
タンポポマダラミバエHelmilea infuscata Hering, 1937についての伊藤修四郎先生のミバエ科の総説を貼付しておきます。胸部背面の縦筋の記載があなたの写真の個体とは異なる点が気にはなります。

添付:6328.pdf (29KB)

Re: タンポポハマダラミバエ? 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/05/21(Fri) 01:17:13 No.6330  引用 
翅の図です。

Lenitovenaの2種の記載や翅の図も伊藤修四郎先生の総説についていますが、写真の種とは全く異なっています。これらの種では触角刺毛の上下(背腹)にかなり長めの分岐が多数生じていますが、タンポポマダラミバエでは触角刺毛はほとんど裸です。Parahypenidium polyfasciataクサギマダラミバエやPseudhemilea longistigmaタラノキハマダラミバエもタンポポに類似した翅斑をあらわしているようですね。


添付:6330.pdf (15KB)

Re: タンポポハマダラミバエ? 投稿者:yamasanae 投稿日:2010/05/21(Fri) 14:33:48 No.6331  引用 
ハエ男さま、三枝先生 ありがとうございました。

 学問的には、見た目ではなく、文献などを参考に、しっかり確認しなければならないことが、なんとなく分かりました。厳しいものですね。

 さて、添付していただいた図(頭部及び翅)については、この個体についても確認できるようです。特に、下額眼縁剛毛については、どれだか良くわからなかったのですが、3対、後向きであることが確認できました。

 ドイツ語の解説のほうはお手上げなのですが、肩から翅の付け根まで淡い黄色、肢は明るい黄褐色などは同じようですが、中胸盾板については、鮮やかな赤黄色とはいえても、2対の縦の打ち跡?などは分かりません。何か模様があるようなのですが、この記載では4本の模様のように読めます(訳があっているのか不明)?

 タラノキハマダラミバエは、大きさや翅の模様なども似ているようですが、中胸盾板前端から後端に達する1対の暗色条を持つとされているようです(原色昆虫大圖鑑3)。

 この綺麗なミバエ科の類も、名前までは、なかなかつかないようですが、色々ご教示ありがとうございました。

Re: タンポポハマダラミバエ? 投稿者:ハエ男 投稿日:2010/05/21(Fri) 17:02:39 No.6332  引用 
ちなみに参考にされていたサイトのKazu’s Digital Insects Photo Galleryのタテジマハマダラミバエとされている画像の個体はキバラハマダラミバエの誤同定だと思います。

シラホシハマダラミバエの方については大丈夫だと思います。

画像に種名をつけて公開しているサイトの場合、同定者名がわからないサイトや同定につかった文献または根拠がわからないサイト(
特に個人でいろいろな目を幅広く掲載しているサイト)の場合を参考にする場合は注意が必要です。

Re: タンポポハマダラミバエ? 投稿者:yamasanae 投稿日:2010/05/21(Fri) 19:08:58 No.6333  引用 
ハエ男さま
なんにでも興味があるほうですので、耳が痛いです。
これまで以上に注意をしていきたいと思います。

Re: タンポポハマダラミバエ? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2010/05/22(Sat) 08:37:17 No.6335  引用 
こんにちは。

 このあたりの種を採った つたない経験からしますと、標本になった時に、胸部背面の斑紋がすっかり消える種がいます。

 たとえば画像は Vidalia sataeに似た翅斑の不明種ですが、この種の胸部背面の斑紋は、標本にすると完全に消失します。
(画像は 針に刺した直後の個体で、まだ斑紋ははっきりしてます)


 このような、生時だけの斑紋が、どのように記載されているかはわかりませんが、ミバエの場合には注意が必要と思っています。

 yamasanaeさんのミバエも標本なった後では斑紋が変化するかもしれません。どうでしょうか?


Re: タンポポハマダラミバエ? 投稿者:yamasanae 投稿日:2010/05/22(Sat) 14:18:34 No.6336  引用 
パグリッチさま

いくぶん薄くなったような気がしますが、どうでしょう。


Re: タンポポハマダラミバエ? 投稿者:yamasanae 投稿日:2010/05/22(Sat) 14:20:16 No.6337  引用 
頭部と翅のもう少し鮮明な写真が撮れましたので、添付します。

このガガンボは? 投稿者:yamasanae 投稿日:2010/05/11(Tue) 19:15:36 No.6293  引用 
茨城で5月初旬、家の中でお亡くなりでした。
検索表では、ガガンボ科までしかたどりつけません。中胸盾板前域の黒条が2本のものは絵合わせでも分かりません。
一応、過去ログを拝見したのですが、これも、わかりませんでした。
体長22.5mmでした。恐れ入りますが、よろしくご教示願います。
なお、お尻の先はなんなのでしょう?


Re: このガガンボは? 投稿者:yamasanae 投稿日:2010/05/11(Tue) 19:16:56 No.6294  引用 
横からの写真を添付します。

Re: このガガンボは? 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/05/16(Sun) 22:31:23 No.6313  引用 
ガガンボ専門の達磨大師も含めてどなたからもレスポンスがないので、専門外ですが一言。

間違っているかも(多分)知れませんが、キリウジガガンボなどと同じTipula属の1種ではないでしょうか。この属には極めて多数の種があり、まだ未記載種もたくさんです。もし、Tipula属であったとしても、種にたどりつくのは容易ではないでしょう。雄交尾器の詳細な構造の研究も必要でしょうし、この個体は雌のようです。

腹端が分裂したようになっているのは、多分雌の産卵器を構成する一対の突起がどうした弾みかばらばらに分かれて離れた状態になっているのでしょう。

Re: このガガンボは? 投稿者:yamasanae 投稿日:2010/05/17(Mon) 06:52:33 No.6314  引用 
三枝先生ありがとうございます。

前に、市毛さんが紹介されていたCatalogue of the Craneflies of the WorldやBugGuide.Netなどを見て色々いるので驚きました。日本語のガガンボ(大蚊)もそうですが、英語のCrane Flyも、名は体をあらわすのだなと変なところで感心していました。

閑話休題
我が家の普通種のこの少し大きなガガンボですが、やはり難しいのですね。Tipula属の仲間?とさせていただきます。
腹端の形状についてもコメントをいただきありがとうございました。

Re: このガガンボは? 投稿者: 投稿日:2010/05/18(Tue) 18:55:27 No.6315  引用 
yamasanae様、はじめまして。
将来はガガンボ屋を目指しているケンセイです。

日本産ガガンボ類については、「日本産水生昆虫」に成虫の属までの詳しい検索表及び代表種などが載っており、ガガンボ類に取り組む際の基本文献になると思われます。

それで、問題のガガンボですが、私もTipla属で良いと思います。ただし、♀個体なので、その先はなかなかしんどいと思います。

Tipula属は、名前がついているものが日本から100種ちょっと記録されていますが、達磨さんに聞いたところtaxaとしては400種以上認識しているとのことです。なので300種前後の未記載種か日本未記録種が存在していることになり、簡単に同定できるグループではないようです。

Re: このガガンボは? 投稿者:yamasanae 投稿日:2010/05/19(Wed) 07:16:19 No.6316  引用 
ケンセイさま ありがとうございます。

「日本産水生昆虫」は承知はしていたのですが、古本でも結構高いので、なかなか踏ん切りがつきません。第2版はどうなったのでしょうね。
ケンセイさまは、目指せガガンボ屋だそうですが、未開の地が広がっているようですので、ご活躍を期待しております。

Re: このガガンボは? 投稿者: 投稿日:2010/05/19(Wed) 12:56:12 No.6317  引用 
yamasanae様、レスありがとうございます。

>「日本産水生昆虫」は承知はしていたのですが、古本でも結構高いので、なかなか踏ん切りがつきません。第2版はどうなったのでしょうね。

そういえば、第2版の話は最近聞きませんね。
「日本産水生昆虫」はペーパーブックにして、目別に数分冊に分けて安く販売してくれれば、非常に有用な文献になるのですが、なかなかそうもいかないようですね。
会社では、「日本産水生昆虫」を全部分解して目別にファイリングして使っています。そうすればガガンボなどの同定の際は双翅目のファイルを見ればいいので比較的使いやすくなります。

>ケンセイさまは、目指せガガンボ屋だそうですが、未開の地が広がっているようですので、ご活躍を期待しております。

ありがとうございます。
達磨さんが少しずつ小さなグループから整理を始めているため、私もそれに遅れずについていきたいと思っています。

ケンセイ@Tipula属は老後のお楽しみかも・・・

Re: このガガンボは? 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/05/19(Wed) 18:25:05 No.6318  引用 
ケンセイさんのように多くの方々が日本産双翅目の分類学的な研究に積極的に関与されることが期待されます。実際に相応な評価を受ける記載分類学の論文を執筆するまでには、多くの困難な道のりがあるでしょうが、それを目指して双翅目に関心のある方々で協力体制が築けたらと思います。

「日本産水生昆虫」の改訂版は年内の発行を目指して現在進行中です。私もオドリバエ科をはじめ、初版では含まれていないアミカ科、ホソカ科などの成虫の執筆を続けています。ユスリカバエ科はSinclair氏の執筆になっています。ガガンボ科も達磨先生が新しいガガンボ類の体系に基づいて再編する予定ですし、コシボソガガンボ科なども最近のデータが追加される予定です。

Re: このガガンボは? 投稿者:yamasanae 投稿日:2010/05/19(Wed) 21:08:53 No.6319  引用 
三枝先生 急かしたわけではないのですが、情報をありがとうございます。増補改訂版になるようですが、でたら(思い切って)購入しようと思います。

専門的にかかわれるとは思えませんが、双翅目には、綺麗なもの、不思議なものいろいろあります。関心だけは持っていたいと思います。

獣糞で交尾中のハエ 投稿者:しぐま 投稿日:2010/05/13(Thu) 21:40:47 No.6296  引用 
皆様こんばんは。またお世話になります。

週末に山形県飯豊町の里山(標高〜600m地点)で撮りました。
新鮮な獣糞(おそらくニホンザルの物)に集っているハエが交尾を始めたので、物好きにも動画に撮ってみました。
http://www.youtube.com/watch?v=ZyQXKJ7Aqys


Re: 獣糞で交尾中のハエ 投稿者:しぐま 投稿日:2010/05/13(Thu) 21:42:10 No.6297  引用 
撮影後に交尾中のペアを採集することができました。
写真や映像から名前が分かるようでしたら教えてください。
よろしくお願いします。


Re: 獣糞で交尾中のハエ 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/05/14(Fri) 18:40:44 No.6299  引用 
写真のハエはフンバエ科Scathophagidaeのヒメフンバエ属Scathophagaの1種です。本属には日本にも数種が生息していて、私には写真だけでは同定できません。ヒメフンバエScathophaga stercoraria (Linnaeus)の可能性が高いでしょうが、雄は大型の個体ではいま少し黄色の長軟毛が体や脚に密生しています。

なお、確か本属では後に交尾した雄が、雌の体内にある前に交尾した雄の精子を抜き出す行動を行なう、と言われています。

幼虫は糞の中で生活し、成虫は糞の上や周囲で他の軟弱な昆虫を捕らえて摂食します。

Re: 獣糞で交尾中のハエ 投稿者:しぐま 投稿日:2010/05/14(Fri) 21:12:55 No.6301  引用 
三枝さま
コメントありがとうございました。

あれから私も自分なりに少し調べてみました。
ヒメフンバエにしては♂があまり黄色くないのが気になっていました。
それから素人目には羽に紋が無いように思うのですが、キアシフンバエ(Scathophaga mellipes)の可能性はどうでしょうか?
http://www.hegurinosato.sakura.ne.jp/2bangura/vi_abu_hae/himefunbae.htm

せっかく交尾ペアを採集したのですけど、あり合わせのフィルムケースに入れて持ち帰ったらお恥ずかしいことに容器が汚れていて体中がゴミ(蛾の鱗粉など)にまみれてしまいました。がっかりしてあまりよく観察もせずに死骸はすぐに捨ててしまいました。

>確か本属では後に交尾した雄が、雌の体内にある前に交尾した雄の精子を抜き出す行動を行なう、と言われています。

とても興味深い行動ですね。機会があれば映像に撮ってみたいと思います。

Re: 獣糞で交尾中のハエ 投稿者:ハエ男 投稿日:2010/05/15(Sat) 19:53:58 No.6304  引用 
♂個体も採集しているようなので、♂ゲニをごらんになってはいかがでしょうか。フンバエ類は結構はっきりした違いが出ていると思います。

過去ログにヒメフンバエとキバネフンバエの♂ゲニの画像が出ていますので、ご覧ください。
ページ上部にあるワード検索で、「ヒメフンバエ ゲニ」と検索すると出てくると思います。

Re: 獣糞で交尾中のハエ 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/05/16(Sun) 00:30:17 No.6305  引用 
Scathophagaについては、福原・倉橋が「昆虫Kontyu」34巻(1966)に4回に分けて「日本産フンバエ科に関する知見」をだしています。この中で、S. scybalariaキバネフンバエ, S. suillaニセキバネフンバエ, S. squalidaクモマヒメフンバエ (3種ともに属をScopeumaとしているので原文では種名の語尾は中性名詞型になっている)を記録しています。私も数種以上の標本を持っていますが、一部は同定できていません。上記論文では、触角がキバネは橙褐色、ヒメフンバエは全体黒色、キアシフンバエは第3節のみ黒色、なので区別できると書いてあります。(昆虫の論文は、日本昆虫学会のホームページで、学会誌(昆虫の目次)、無料一般公開で必要な巻に進むとPDFがとれます)。

なお、ネットでScathophaga stercoraria と入れれば、F. Sifner(2008)の A catalogue of the Scathophagidae (Diptera) of the Palaeractic region, with notes on their taxonomy and faunistics. Acta Entomologca Musei Nationalis Pragae, 48(1):111-196 のPDFを見ることができます。

日本のフンバエ科も諏訪先生や広永さんたちが早く全貌を明らかにしてもらいたいところです。

Re: 獣糞で交尾中のハエ 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/05/16(Sun) 01:35:25 No.6307  引用 
福原・倉橋の前記論文に出ている触角の色彩によるScathophaga3種について、左がヒメフンバエ、中がキアシフンバエ、右がキバネフンバエに相当するのかと、思います(少なくとも、ヒメ、キバネはハエ男さんが示した交尾器と一致しています)。これらの標本の翅の色彩、斑紋もほぼそれらの種に該当します。

Re: 獣糞で交尾中のハエ 投稿者:しぐま 投稿日:2010/05/16(Sun) 07:26:35 No.6308  引用 
ハエ男さま、三枝豊平さま
お忙しいところ懇切丁寧なレスありがとうございます。
ご紹介のPDFは一応ダウンロードしてみたものの、専門的過ぎてとても私には読みこなせないようです。
今回せっかく採集したペアは持ち帰るまでに容器内で体中がゴミだらけになってしまったので、少し写真を撮っただけで捨ててしまいました。
しかし今後はどこに注目すべきか分かっただけでも収穫です。
少しでも自力で観察検討してみることにします。

念のために生前の映像から♀の触角のアップを切り出してみました。どんなもんでしょうか。
今の私に分かるのは「キバネは否定できそう」ぐらいですね。

ワンランク・アップするために「虫♂のゲニ出し」に漠然と興味(憧れ)はあるものの、素人にはやり方が分からないでいます。
どんな器具(ピンセット?)でどこをどう引っ張り出すのかイメージが沸きません。
一度会得してしまえば意外に簡単なのかもしれませんけど。
「猿でも分かるゲニ出し法」を解説してくれるハウツー動画がどこかにあればなー…(無いものねだり)


Re: 獣糞で交尾中のハエ 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/05/16(Sun) 10:55:53 No.6309  引用 
福原・倉橋ではヒメフンバエの触角が全体黒色であるとしていますが、基部2節は第3節よりやや色彩が淡色です(私の写真でも判断可能でしょう)。あなたのフンバエは、これら3種のうちのどれに一番合うかというと恐らくヒメフンバエと思います。触角基部2節の色彩、それに脚の腿節が暗色になっている点、からそのように判断されます。キアシは触角の第1,2節はかなり明るい橙褐色ですし、脚もほぼ全面的に明色です。

『「虫♂のゲニ出し」に漠然と興味(憧れ)はあるものの、素人にはやり方が分からないでいます。』

これについては近々このスレッドに記入しておきましょう

Re: 獣糞で交尾中のハエ 投稿者:しぐま 投稿日:2010/05/16(Sun) 20:28:24 No.6312  引用 
重ね重ねご教示ありがとうございました。
ヒメフンバエで納得しました。
これからもよろしくお願いします。

ミギワバエの仲間 投稿者:migiwabae 投稿日:2010/05/14(Fri) 16:18:48 No.6298  引用 
こんにちは,ミギワバエの区別点についてどなたか教えていただけませんか?

画像の種は石垣島の水田で撮影したもので,当地では極めて普通の種でした.
ミギワバエ科の Brachydeutera longipes という種に該当すると思ったのですが,同属近縁種の B. ibari との区別点が分かりません.後者の種は南西諸島にも産するのでしょうか?また両者の分かりやすい区別点はどこでしょうか?

教えていただけませんか?


Re: ミギワバエの仲間 投稿者:バグリッチ 投稿日:2010/05/14(Fri) 20:50:47 No.6300  引用 
こんにちは。

 longipesとibariの違いについては、中胸楯板の褐色部分とその下の灰色部分とがはっきりと区切られているのが、ibariで、徐々に移行するのがlongipesと教えてもらっています。

 画像では見えにくいですが、標本をお持ちでしたら見てみてください。

 (残念ながらibariが石垣に分布しているかはよくわかりません。)

Re: ミギワバエの仲間 投稿者:migiwabae 投稿日:2010/05/14(Fri) 22:24:01 No.6302  引用 
バグリッチさま

さっそくのお返事ありがとうございます.とっても感謝です.

同定用に採集していた個体を一頭(雄)ビノキュラー下で確認したのですが,
とりあえず褐色部分と灰色部分ははっきり分かれているように思えました.

ただ,分かれている部分というかラインがあるのは楯板ではなくむしろ
側板(中胸前側板とか)あたりなのですが・・・

これは個体変異なんでしょうか?

中胸楯板には,あいまいながら褐色と(濃い)灰色の模様が微妙にあって
(生体時の画像でも模様が見えます)そこには明瞭な色の境界があるようには
見えません.

「褐色部分とその下の灰色部分」にある,「灰色部分」とは画像からも明らかに見て取れる側面の白っぽい部分のことでしょうか?

後日,他の個体も探し出して確認しようと思います(たしか数頭は採集した
はずなので)

ちなみに longipes ってくらいだから,相対的に脚が長いのかと思ったので
すが,区別点には使えないんですね.よく出てくるargentata はibari の
シノニム扱いなようですが,単純に体側面が銀色ってことで,種の区別に
たえる特徴ではないのですね・・・

Re: ミギワバエの仲間 投稿者:バグリッチ 投稿日:2010/05/15(Sat) 07:21:07 No.6303  引用 
migiwabaeさま

 こんにちは。

 説明が不適切でした。”その下の灰色部分”というのは、胸側板です。

 中胸楯板と胸側板の区切りが、必ずしも 色の区分の区切りになっているとは限らないと思っています。

 検鏡されてはっきり区分されているようでしたら、ibariとされている種であろうと思われます。
 
 ibariは、関東でときどき水たまりの水面にすごい数で ひしめいて浮かんでいるのに出会います。
 子供のころから『アメンボのようなハエ』と思って、興味をもっていましたが、採集したことはなく、ミギワバエ科と知ったのは遥かに後でした。

この虫、なんでしょうか? 投稿者: 投稿日:2010/04/30(Fri) 13:29:19 No.6254 ホームページ  引用 
はじめまして。 メキシコ、シナロア州の南の海岸近くに住んでおりますOTTO、こと川本明と申します。
画像の虫ですが、先日、うちの庭で見つけました。 なんという名前でしょうか。 ご教示いただければ有難く存じます。 よろしくお願い致します。


Re: この虫、なんでしょうか? 投稿者:ハエ男 投稿日:2010/04/30(Fri) 14:50:33 No.6256  引用 
綺麗なハチですね。あまりハチのことは詳しくないのですが、アシブトコバチ類に近縁な種類ではないでしょうか?

メキシコの虫であるとのことですが膜翅目(ハチ目)も大変多数の種類があるのでメキシコの種類まではここの掲示板ではわからないかもしれませんね。

Re: この虫、なんでしょうか? 投稿者:Arge 投稿日:2010/04/30(Fri) 17:50:26 No.6257  引用 
ミツバチ科のシタバチと呼ばれるグループの1種です。

Euglossa属かその近縁の属と思いますが、日本にはいないグループですので、手元に資料がなく、それ以上はよくわからないのですが、Euglossa属だけで100種以上いるようですので、種までの同定は難しいかと思います。

ttp://eco.goo.ne.jp/nature/unno/diary/200612/1166787091.html

ttp://en.wikipedia.org/wiki/Euglossini

URLを複数入れると迷惑投稿扱いされるので、先頭のhを削除しています。

Re: この虫、なんでしょうか? 投稿者: 投稿日:2010/05/09(Sun) 08:43:41 No.6287 ホームページ  引用 
ハエ男様
どうも有難うございました。 こういう感じの金属光沢のハチは、こちらでは時々見かけます。 小生のブログにも載せていますので、ご一読いただければ幸甚の至りです。 ttp://teacapan.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-681d.html

Re: この虫、なんでしょうか? 投稿者: 投稿日:2010/05/09(Sun) 08:47:54 No.6288 ホームページ  引用 
>Arge様
どうもありがとうございました。 そうしますと、この特徴的な後肢は、香気成分をストックするためのものなのですか。 驚きました。
小生のブログにも載せていますので、ご覧いただければ嬉しく存じます。 ttp://teacapan.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-681d.html

Kolomania albopilosa? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/05/03(Mon) 12:46:31 No.6276 ホームページ  引用 
 一昨日(2010/05/01)我が家の庭(東京都世田谷区西部)で撮影したミズアブです。体長約5.5mm、翅端まで約7.0mm、翅長は約4.5mm。

 毛むくじゃらで真っ黒、撮影中は有弁類かと思っていましたが、触角第3節が分節していることや、翅脈でミズアブ科であることが分かりました。

 此方のミズアブ科図鑑を見ると、Pachygasterinae(ネグロミズアブ亜科?)の Kolomania albopilosa と非常によく似ています。九大目録では、Kolomania属は3種で、本州に産するのは K. albopilosa のみです。TKMには記録がありませんが、K. albopilosaとして問題ないでしょうか。

 宜敷御教示下さい。



 眼に焦点が合っていません。


Re: Kolomania albopilosa? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/05/03(Mon) 12:47:48 No.6277 ホームページ  引用 
 横から.

Re: Kolomania albopilosa? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/05/03(Mon) 12:50:05 No.6278 ホームページ  引用 
 略正面から.

Re: Kolomania albopilosa? 投稿者: 投稿日:2010/05/04(Tue) 21:13:36 No.6283  引用 
アーチャーン様

銀色の微毛が腹部に見られるため、Kolomania albopilosaの♂で良いと思います。本種はTKM未認定種ですが、仕事では東京都から確認しています。

ケンセイ@なかなかプライベートの調査では採れません

Re: Kolomania albopilosa? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/05/05(Wed) 07:41:15 No.6284 ホームページ  引用 
ケンセイ様.

 御回答有難う御座います。

 Kolomania albopilosaの♂で良いとの御話、安心致しました。
 我が家は、小田急線の駅から200m、商店街から100mしか離れていない場所にありますが、ケンセイ様がなかなか採れないと仰るアブが撮れたのは、一寸驚きです。

Re: Kolomania albopilosa? 投稿者: 投稿日:2010/05/07(Fri) 11:59:39 No.6285  引用 
アーチャーン様

双翅目談話会の「はなあぶ」などに短報を書いていただけると、東京都の双翅目が1種追加できるので有り難いです。

ケンセイ@今年すでに東京都未記録種3種確認

Re: Kolomania albopilosa? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/05/07(Fri) 19:33:12 No.6286 ホームページ  引用 
ケンセイ様.

 何時もお世話になっておりますので、何らかの貢献が出来ればと思って居るのですが、やはり標本無しで報告を書くのは些か気が引けます。今後Kolomania属に何らかの変更があった場合に、交尾器を見ることも出来ませんし・・・。
 もう一度出現したら採集し、標本を送る様に致したいと存じます。採集〜標本作製の道具は一応揃っています。
 珍種?だと分かっていれば採取したのですが、残念です。

ヒメルリイロアリノスアブでしょ... 投稿者:ドラちゃん 投稿日:2010/05/03(Mon) 00:22:58 No.6270  引用 
2010年5月2日、栃木県宇都宮市での撮影です。
サクラの樹皮の昆虫を探していたところ、鈍い暗緑色の光沢をもつハエが飛んできました。
樹皮の裂け目にできたアリの巣(種不明)の近くに止まり、周囲にあるコケや樹皮の下に産卵管を射し込んでいるところを撮影しました。
頭部と腹部をピコピコ上下させながらしきりに体を反転させるので、非常にピントを合わせづらかったです。
このハエがアリノスアブ類だとしたら、卵に関する情報は少ないようですので、コケをむしって持ち帰ればよかったと後悔しています。
成虫自体の採集も行っておりません。
この種について、コメントいただければ幸いです。


Re: ヒメルリイロアリノスアブで... 投稿者:ドラちゃん 投稿日:2010/05/03(Mon) 00:24:27 No.6271  引用 
追加画像です。

Re: ヒメルリイロアリノスアブで... 投稿者:ドラちゃん 投稿日:2010/05/03(Mon) 00:25:44 No.6272  引用 
追加です。

Re: ヒメルリイロアリノスアブで... 投稿者:ドラちゃん 投稿日:2010/05/03(Mon) 00:26:41 No.6273  引用 
追加です。

Re: ヒメルリイロアリノスアブで... 投稿者:ドラちゃん 投稿日:2010/05/03(Mon) 00:27:58 No.6274  引用 
一応最後です。

Re: ヒメルリイロアリノスアブで... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2010/05/03(Mon) 12:06:01 No.6275  引用 
ドラちゃん様.

ケコヒラタアブの仲間です.
ヨーロッパ等の文献によると,樹液などで幼虫が育つようです.

Re: ヒメルリイロアリノスアブで... 投稿者:ドラちゃん 投稿日:2010/05/03(Mon) 16:11:16 No.6279  引用 
市毛さま

コメントありがとうございます。
ケコヒラタアブ類ですか。
アリノスアブだとばかり思い込んでいました。

クロツヤ(ルリボシ)ヒラアシヒ... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/05/01(Sat) 08:06:02 No.6258 ホームページ  引用 
 今年の3月31日に我が家の庭(東京都世田谷区西部)で撮影したハナアブです。この辺りでは今まで見たことのない種類ですが、今年の3月下旬には屡々出現しました。

 市毛氏のハナアブ図鑑その他で調べると、ヒラアシヒラタアブの仲間の様です。更に、前肢付節を見ると(ぼけていますが・・・)クロツヤ(ルリボシ)ヒラアシヒラタアブではないかと思われます。

 此方のサイトでは、No.1226からのスレッドにクロツヤヒラアシヒラタアブが出ていました。その中で「長野県では標高1,500m以上の高山帯に主に分布しているようです」とあり高山性の印象があります。しかし、TKMには皇居での記録が載っていますので関東の平地にも居るようです。

 クロツヤ(ルリボシ)で合っているでしょうか。宜敷御教示下さい。


Re: クロツヤ(ルリボシ)ヒラア... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/05/01(Sat) 08:07:44 No.6259 ホームページ  引用 
 側面

 敏感で直ぐに逃げられてしまい、その他の方向からの写真はありません。


Re: クロツヤ(ルリボシ)ヒラア... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2010/05/01(Sat) 17:43:19 No.6262  引用 
アーチャーン様.

クロツヤヒラアシヒラタアブで合っていると思います.
本種は,平地〜亜高山まで広く分布しており,本属の中での最普通種だと思います.

Re: クロツヤ(ルリボシ)ヒラア... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/05/01(Sat) 18:27:07 No.6263 ホームページ  引用 
市毛様.

 早速の御回答有難う御座います。皆さん出撃中かと思っておりました。

 クロツヤで宜しいとのこと、安心致しました。
 このPlatycheirus urakawensis、クロツヤヒラアシヒラタアブの他にルリボシヒラアシヒラタアブ、クロツヤホシヒラタアブ(北隆館大圖鑑)と3通りの和名があります。クロツヤが一番多く使用されている様ですが、石毛様のサイトではルリボシが先ですし、北隆館の圖鑑は改訂されたばかりです。一体どれが和名として一番適切なのでしょうか。

Re: クロツヤ(ルリボシ)ヒラア... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2010/05/02(Sun) 18:32:52 No.6268  引用 
アーチャーン様.

急いでハナアブ図鑑を調べたところ,クロツヤヒラアシヒラタアブ(改称)と書かれているので,これが最終的な和名です.

普段からウラカワ(urakawensis)としか呼んでいないので,一般の方にコメントするときに和名が出てこないことが多く,結構苦労してます.
同定会などでも,大石さんなどと「こいつの和名なんだっけ?」という会話が連発します(^_^;)

逆に,未記載種の場合は和名が学名の代用となっています.

Re: クロツヤ(ルリボシ)ヒラア... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/05/02(Sun) 20:49:46 No.6269 ホームページ  引用 
市毛様.

 有り難う御座います。私は双翅目談話会の図鑑を持っていないので御話にある事情については知りませんでした。

 このハナアブについては市毛様にお世話になりましたので、ブログの方では「ハナアブ写真集」にあるルリボシとして掲載してしまいましたが、「クロツヤヒラアシヒラタアブ」と訂正することに致します。
 和名と云うのは一般向けには大事な様ですのでおろそかには出来ません。

 今後とも宜敷御願い致します。

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