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ニセキアシマメヒラタアブ 投稿者:pakenya 投稿日:2008/02/25(Mon) 15:41:04 No.4328  引用 
こんにちは

北隆館の新訂原色昆虫大図鑑を見ていて気づいた点があります。No.1957キアシマメヒラタアブの付記に「Paragus tibialisは日本には分布していない」と書かれているのです。

添付写真の南西諸島に普遍的なこの種は、「枝重忠夫ハナアブ科図説活用のために」木村・池崎(1992)や「日本のハナアブ」によるとP. tibialisになるのですが、分類が見直されたのでしょうか?それならば、その旨も書いて欲しかったですよね。


Re: ニセキアシマメヒラタアブ 投稿者:pakenya 投稿日:2008/02/25(Mon) 15:43:51 No.4329  引用 
腹板の画像もつけます。

第4節は第3節の半分ぐらいの長さしかありません。
木村・池崎(1992)に図示されたとおりです。

もしかして、「日本には分布していない」ではなくて「日本では南西諸島以外には分布していない」の誤記なんでしょうか。


Re: ニセキアシマメヒラタアブ 投稿者:Acleris@会社 投稿日:2008/02/25(Mon) 17:44:24 No.4330 ホームページ  引用 
茨城@市毛様の「ハナアブ屋の独語」で、本件に関することが書かれてますね。
この図鑑の出版社では、正誤表などは期待し難いので、
双翅目だけでも気が付いたものから、ここで書いていただけるとシロウトの私などは大変助かるのですが、、、、

すでにアノノモミイア様から書き込みがあった分は
メモを取っている私です。

Re: ニセキアシマメヒラタアブ 投稿者:さいぐさ 投稿日:2008/02/25(Mon) 18:59:26 No.4331  引用 
Pakenyaさんのご指摘,また,Aclerisさんのご提案有難うございます.新訂第三巻の誤りや追加事項をこの場をお借りして指摘いただければ,もともと批判の多いこの本の利用価値が少しでも増し,また被害をより減少させることができると思います.

本書はもともと旧版の改訂として企画され,学名や分布の改訂と新しく加える種があればそれを入れる,と言う編集方針で依頼がありました.そして,追加種については北隆館からリストを送付する,と言うことでしたが,少なくとも私のところにはそれは送られてこなかったので,学名と分布のみと理解していました.ところが,原稿締切時になって追加種は各著者が申し出る,ということだと言う方針変更が私に伝えられました.

そこで,私が既に依頼されている科については,この本を購入する読者のことを考えると,「図鑑とはまともに同定ができるものでなければならない」と言う観点から,担当分を大幅に変更しました.私も旧版を使っていろいろな昆虫の同定を試みたのですが,確信を持って同定できる種はいたって少ないと言うのが結果でした.このような観点から私の当初担当依頼群については一部旧版の図や記述が残念ながら混入しましたがアミカ科から始まりノミバエ科までの,全く新しい図版とテキストであります.この作成に半年以上の年月を費やすことになりました.ところがその後,北隆館から当初は私に依頼がなかった,双翅目の概説,ハナアブ科などをぎりぎりになってやってもらいたいと言う急な要請がありました.

ハナアブ科については北隆館はある専門家に当初依頼したのですが,途中で多忙を理由に断られ,そのまま長く放置していたのです.上記の通り突然依頼されても,とても私にはできるわけはないので,最初に依頼された専門家に私から再度依頼したのですが(私が依頼しなければならない立場では本来ないのですが)再び断られ,私としては放置しておこうと思いました.しかし,その後ハナアブ科の学名が著しく旧版から変更になっていること,また本書が多くの読者によって参照されること,ハナアブ科はなんと言っても双翅目の目玉であること,を考慮すると双翅目分類学者の大げさに言えば社会的責務からなんとかしなければ(北隆館のためではありません,あくまでも読者のため)と考え直し,池崎氏が最近「日本産ハナアブ科目録(1),(2)」を出版されているので,彼にご協力をお願いして,せめて学名だけ,できれば分布でもベターなものにしようとしたのが,今回のハナアブ科の改訂であります.

池崎氏からいただいたメモを中心に上記目録も参照して改訂を行なったのですが,いかにせん日時の余裕がほとんどなくて(これは言い訳にはならないのですが),今回ご指摘のようなParagus tibialisの分布の誤り等が生じることになりました.池崎氏の目録でも,正しく南西諸島が本種の分布に入っています.このように,これらの責任はすべて最終的に原稿を調整し,校正を行なった私にあります.

すでに私の担当部分でもいくつかの誤りに気付いています.たとえ正誤表が出版社から出るとしても,それが購入者に全て渡るとは限りません.この場で訂正が発表されることによって,双翅目関係者により迅速にその結果が伝わることが重要だと思います.

以上の次第ですので,皆さんのご指摘をいただければ幸いです.

Re: ニセキアシマメヒラタアブ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/25(Mon) 21:04:32 No.4332  引用 
さいぐさ様.

確かに,こちらで伺った話でも,図版の入替は一切出来ず,旧版と同じスペースで解説してほしいという厳しい条件でした.

このような条件では,分布や一部の学名などを直しても,混乱を増すだけと判断しました.

当然,旧版のままで出版されると思い込んでいたので,ハナアブ科が改訂されたのは驚きでした.

図版の入替が無かったので,正体不明種はそのまま載せられていますし,一部説明が足りない部分もあるようですが,限られた時間での作業は大変な苦労であったと思われます.

実は発売開始後,私のところに何件か問い合わせが着ているのですが,突貫作業で直したので,一部間違いがあるのだろうと説明しています.
今後,海外から来るであろう問い合わせに,何と答えようか考えなくてはなりません(^_^;)

本日,やっとハナアブ科の説明のコピーが届いたので,後でチェックしてみます.

P.S. この冬は,大英図書館に多数複写依頼して金欠状態のため,3月のボーナスが出るまで,新訂大図鑑が買えません(^_^;)

Re: ニセキアシマメヒラタアブ 投稿者:さいぐさ 投稿日:2008/02/26(Tue) 06:13:38 No.4335  引用 
本書あるいは一般の昆虫図鑑類のような出版についてはどの著者がどの出版社から出版しても何らかの批判,悪評が出るのは必然です.これが第一点です.

しかし,前便で書いたように旧版に掲載されている種で利用者が自信を持って同定可能な昆虫は相当限定されています.私は実はこの点については従来あまり意に介しませんでした(差し迫った必要性がなかった).しかし,近々10年ほどの間,いざウンカ1種,ハナバチ類1種のごく普通種を同定しようとしてもこの本では全く手も足もでない(図鑑としての機能をほとんど失っている)と言うことを実感しました.図も鮮明ではない(新訂では旧版の図をスキャンしたものかさらに劣化している),確信を持って同定できる形質が示されていない,などなどの欠陥をもっていました.この状態の認識が第2点です.

そのような状態であっても,昆虫類全目を対象にしてより多数の種が収録されている図鑑の出版は(残念ながら)日本社会の現状では本書旧版しかなく,またそれゆえに昆虫同定に係る読者の要請に(とても満足のいくものではないが)それなりの機能を果たしてきたと私は判断します.これが第3点です.

そのような日本の現状で,鱗翅目(蝶や講談社の蛾類大図鑑),鞘翅目(保育社の甲虫図鑑),蜻蛉目(各種図鑑),直翅目(北大出版の大図鑑)については,旧版に依存しなくても十分に機能する図鑑が出版されています.(カメムシ図鑑もありますが生態写真であって,希望する形質が現われていないものがしばしばです.)それはそれなりに意義がありますが,他の昆虫類で早急にそのような図鑑が出版される予定はほとんどありません.これが第4点です.

環境業務関係者や昆虫の調査・研究に熱心ないわゆるアマチュア研究者は上記主要目の図鑑類を揃えて,それに依存して同定作業が可能です.しかし,限られた出費しか期待できない初等中等学校関係,あるいは上記アマチュア研究家以外の一般市民にとって上記の各目ごとの図鑑を全て揃えることは容易なことではないのが実情です.これが第5点.

このような現状のなかで,多くの一般読者が昆虫を調べる際に実際に使わざるを得ない図鑑は旧版や保育社の昆虫図鑑下巻などに限定されています.第2点で述べたような著しい不便さ,不完全さを強いられても,これが従来の状況です.これが第6点.

北隆館としては旧版を一度再版し(図版を集め,紙質を変え)たが,それも多分在庫がなくなり,さらに必要性(購入希望や恐らく社の経営方針)が生じて,その結果旧版以来の変更事項である学名,分布を改訂した図鑑を出版しようとしたのが新訂の企画であったと理解しています.第7点です.

このような状況の中で新訂に関わり,「追加種を著者の意向で含めても良い」と言う社の編集方針を受けて,私はせめて当初私に依頼があった昆虫群については,私のできる範囲で利用者の同定の要請に最大限応える努力を行ったつもりでありますし,その結果が新しく加えられた部分です.それ以外のハナアブ科を含めて私が担当した大部分については,前便で書いたように急遽の対応で,とても上記のような図版・記述の刷新は不可能でした.

新訂をクズ本と言う批判があります.私が記述した部分を別の本に出すべきであった,と言う批判もあります.他の昆虫群と比べて勝手に書き増したという批判もあるでしょう.しかし,それでは読者が自信を持って同定できる昆虫全般の図鑑の企画が他にあるのか,批判者はこのような企画を提示して建設的な批判をするのか,と言う反批判に対して,果たしてこれに十分にこたえられるのか.批判はもちろん自由ですが,批判は責任と将来に向かって実践性のある建設性をもった批判であるときに,初めてその意義が十分に発揮されると,私は理解しています.(「昆虫と自然」誌に付いても批判がありますが,これに替わる雑誌がないというのが現状です)(ここで新訂の批判について書いたのは,市毛さんの記述を対象に書いたものではないことをお断りしておきます)

もちろん訂正や追加はこれとは別に現状の改善のために極めて重要であることは前便で書いたとおりで, 積極的に行なわれることが歓迎されます.

今回のような一つの巻で多様な昆虫目を含める図鑑を将来的に企画する場合では,所載種数が限定されるので,日本列島各地でもっとも普通の種を選択して,それらが確実に同定できる鮮明は図,部分図,検索表,キーキャラクターの記述を含む図鑑類の出版が期待されると私は考えています.(Calorhamphomyiaについてあえて雄交尾器の写真をいれたのは検索表の結果を確認するという,このような便宜のためです)

追記:私の担当部分では双翅目の概説を含めてmaxillary palpusの訳語として小顎肢を用いないで小顎鬚を用いている点にお気づきになったでしょうか.小顎肢は文部省の学術用語辞典とかに使われていて,普及しているようですが,これはまったくのナンセンスの訳語で,maxilla(小顎または小腮)そのものが付属肢であって,その一部のpalpusに対してその全体を示す小顎肢を使うと言うのは形態学的に誤りです.出版社の変更要請がありましたが,私としてはあくまで小顎鬚を用いました.

Re: ニセキアシマメヒラタアブ 投稿者:pakenya 投稿日:2008/02/27(Wed) 11:13:05 No.4338  引用 
さいぐさ様、皆様、こんにちは。

Paragus tibialis ニセキアシマメヒラタアブは南日本に分布することが確認でき、納得です。

新訂大図鑑の改訂が大変なご苦労であったことを察します。
確かに、大図鑑は収録種類数が多いことから、多くの市民に利用されてきたことは事実で、私もそのひとりです。その記述内容は、改訂されるのであれば極力最新の知見まで収録していただけたらとは思いますが、限られた紙面では限界を超えるのは必至と思います。

実際のところ、ハナアブ科の昆虫を同定しようとして、この新訂大図鑑のみを利用する人は少ないと思います。ハナアブをある程度見ようとした経験者は、属までの検索を「昆虫と自然」に連載されたOさんの検索表と、「はなあぶ」に連載中のYさん翻訳の極東ロシアの昆虫の検索のハナアブ科を引いて、「日本のハナアブ」、「札幌の昆虫」、市毛さんのHPなどで確認を取るのが、現在の主要な手法となっていると思います。できることなら、一つの書物の中で検索とその結果の確認ができるといいのですが、それはまだかないません。

アシナガバエ科のように、検索は「日本産水生昆虫」特徴の確認は「新訂大図鑑」といった組合わせなど、分類群によって複数の図鑑等を使う必要がある状況は大きくは変わらないと思います。ですが、このBBSでアノミモミイア様が解説してくださっていたオドリバエ科など、書物でいつでも読めるようになったことは大きな進歩です。

今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

Re: ニセキアシマメヒラタアブ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/27(Wed) 19:43:56 No.4339  引用 
さいぐさ様,pakenya様,皆様,こんばんは.

確かに,図鑑の必要性は身に染みておりますし,公共図書館等への収蔵量から考えると,今回の改訂による影響は大きいと思います.

新訂版の広告によると,結果的に300種もの写真が追加され,解説も大分増えたようです.
あらかじめ,このような提案が出版社から出されていたなら,会でハナアブ科の執筆と写真の提供を引き受けたと予想され,残念に思います.

=================================================
新訂版の解説部分をざっと見てみましたが,主に分布が古いのが気になりました.

以下,ハナアブ科の追加・訂正案.

幼虫の食性
・Tubiferaは,現在ではEristalis(Eristalis)属.
・Chrysotoxumの生態は不明.雌がアリの巣の近くに産卵するのが観察されたことと,アリの巣近くの石の下から蛹が発見されており,ネアブラムシを捕食すると考えられている.
・Mesogrammaは,現在ではToxomeus属.新北区に分布しSyrphinae亜科のToxomerini族に分類される.
・Lampetiaは,現在ではMerodon(Merodon)属.

解説.主に学名と分布限定.
1850 アシボソミケハラブトハナアブ.Violavitsh → Violovitsh,北海道にも分布する.
1855 スイセンハナアブ.Mallta → Merodon
1857 トゲアリノスアブ.文中のM. auricomus migripes → nigripes.なお,キンアリスアブ(キンアリノスアブ)の命名者は,M. auricomus Coquilett, 1898である.
1864 クロベッコウハナアブ.本州にも分布する.
1866ニトベベッコウハナアブ.北海道にも分布する.
1869 ミツオビヒゲナガハナアブ.本州にも分布する.
1876 オオシマハナアブ.本州にも分布する.
1884 ナガハナアブ.北海道にも分布する.
1885 ヨコジマナガレハナアブ → ヨコジマナガハナアブ.
1887 ヒメハチモドキハナアブ.北海道にも分布する.
1890 ハナアブモドキ.E. distinctaをシノニムにしたのであるから,当然,基産地の本州(兵庫)を分布に入れておくべきと思われる.
1894 タテジマクロハナアブ.北海道にも分布する.
1900 マドヒラタアブ.奄美・沖縄には別種が分布する.
1903 オキナワマドヒラタアブ. 図示・解説されているのは,Eumerus okinawellus Matsumura, 1916である.幼虫が植物を害するとすれば,それはオキナワハイジマハナアブEumerus okinawensis Shiraki, 1930である.
1906 モモアカナガハナアブ.C. sapporoensis → C. femoratus (Linnaeus, 1758)
1908 キアシクロナガハナアブ. Xylota → Brachypalpoides simplex.北海道にも分布する.
1909 付記にあるミヤマルリイロハラナガハナアブX. coquillettiは北海道,本州に分布しており,時にX. amamiensisと混生する.
1910 セイドウナガハナアブ. 問題となる正体不明種.
1913 ルリイロナガハナアブ.これも問題の多い種類.なぜか,本種とセイドウナガハナアブはFauna Japonicaには収録されていない.
1914 イトウアナアキハナアブ.北海道にも分布する.
1915 ナカグロコシボソハナアブ.九州にも分布する.近年,ThompsonらはEpisyrphus(Asiobaccha)属としており,近年ではこれが主流となっている.
1916 ツマグロコシボソハナアブ.北海道にも分布する.
1918-1920 ニッポンハナダカチビハナアブ.北海道にも分布する.
1919 コシボソチビハナアブ.これも問題の多い種類.この学名の種類は極東ロシアや日本に分布していない.
1920 ナガハナダカチビハナアブ.Sphegina elongataとされる種類は,本州や極東ロシアにも分布する.
1921 ツマグロハナアブ.北海道や本州に分布しているのは,Leucozona inopinata Doczkal, 2000.
1926 ヨコジマオオヒラタアブ.北海道にも分布する.
1939 クロヒラタアブ.北海道にも分布する.
1940 キイロナミホシヒラタアブ.この学名の種類は,稀に北海道で見られるだけで,普通に見られるのはマガイヒラタアブ Syrphus dubius Matsumura, 1918とされている.
1944 オオマメヒラタアブ.北海道にも分布する.
1945 キタヒメヒラタアブ.この和名の種類は北海道にも分布する.
1946 ホソヒメヒラタアブ.命名者はThompsonではなくThomson.北海道から屋久島まで分布する.
1948 ジョウザンクロハナアブ.本州にも分布する.
1949 ニセジョウザンクロハナアブ.本州にも分布する.
1954 シママメヒラタアブ.札幌の昆虫によれば,北海道にも分布するとされている.
1957 キアシマメヒラタアブ.南西諸島には分布する.
1960 ホシツヤヒラタアブ.北海道にも分布するとされている.
1961 カクホシツヤヒラタアブ.北海道にも分布するとされている.
1962 ホソツヤヒラタアブ.北海道にも分布するとされている.
1963 ヨコモンヒラタアブ.最近では,Leucozona(Ischirosyrphus) laternariusとするのが主流.
1964 オオヨコモンヒラタアブ.北海道にも分布する.最近では,Leucozona(Ischirosyrphus) gracius とするのが主流.

==================================================

Pakenya様,お気づきと思われますが,日本産水生昆虫の検索は,ミズアブ科やアシナガバエ科等で幼虫が陸生の属を,検索から除外してあります.
したがって,成虫の検索には注意が必要です.

Re: ニセキアシマメヒラタアブ 投稿者:さいぐさ 投稿日:2008/02/28(Thu) 08:48:54 No.4340  引用 
市毛さま.ハナアブ科について多くのご指摘や分布の追加をしていただきまして,誠に有難うございました.ご手数をおかけしました.新訂図鑑を利用する上で非常に役立つことと思います.

これらのご指摘・追加は全て出版されたデータによるものかどうか,この点をお知らせください.

新訂図鑑では旧版より後の知見と本書の中で全く新しく示された新知見をなるべくわかるように示しました.もちろん,これにも指示漏れがあるかと思います.

今後も宜しくお願いします.

Re: ニセキアシマメヒラタアブ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/28(Thu) 12:45:19 No.4341  引用 
さいぐさ様.

文献を追記してみました.

北海道の分布
1850 アシボソミケハラブトハナアブ.横濱・芳賀(2003)
1866 ニトベベッコウハナアブ.木野田(2006)
1884 ナガハナアブ.木野田(2006)
1887 ヒメハチモドキハナアブ.野村・広永(2007)
1894 タテジマクロハナアブ.木野田(2006),飯島(2003)
1908 キアシクロナガハナアブ.木野田(2006)
1909 ミヤマルリイロハラナガハナアブ.飯島(2003)
1914 イトウアナアキハナアブ.木野田(2006)
1916 ツマグロコシボソハナアブ.木野田(2006),木村・大石(1996)
1926 ヨコジマオオヒラタアブ.木野田(2006),飯島(2003)
1939 クロヒラタアブ.木野田(2006),飯島(2003)
1944 オオマメヒラタアブ.飯島2003
1945 キタヒメヒラタアブ.木野田(2006)
1946 ホソヒメヒラタアブ.飯島(2003)
1954 シママメヒラタアブ.木野田(2006)
1960 ホシツヤヒラタアブ.飯島(2003),木野田(2006)
1961 カクホシツヤヒラタアブ.飯島2003
1962 ホソツヤヒラタアブ.木野田(2006)
1964 オオヨコモンヒラタアブ.木野田(2006),飯島(2003)

本州の分布,
1864 クロベッコウハナアブ.ハナアブ図鑑(採集データ付き写真) ,他
1869 ミツオビヒゲナガハナアブ.ハナアブ図鑑(採集データ付き写真) ,他
1876 オオシマハナアブ.ハナアブ図鑑(採集データ付き写真) ,他
1890 ハナアブモドキ. Fauna Japonica
1920 ナガハナダカチビハナアブ.福井県昆虫目録(第2版)
1948 ジョウザンクロハナアブ.ハナアブ図鑑(採集データ付き写真),他
1949 ニセジョウザンクロハナアブ.ハナアブ図鑑(採集データ付き写真) ,他

九州の分布
1915 ナカグロコシボソハナアブ.日本産昆虫総目録.

文献リスト
飯島(2003) 標茶町郷土館報告 No.15
木村・大石(1996) はなあぶ No.2
木野田(2006) 札幌の昆虫
野村・広永(2007) はなあぶNo.23
横濱・芳賀(2003) はなあぶNo.16

1918 ニッポンハナダカチビハナアブの文献は見つかりませんでした.記憶違いかもしれません.北海道産の標本は持っています.

Re: ニセキアシマメヒラタアブ 投稿者:さいぐさ 投稿日:2008/02/28(Thu) 23:40:10 No.4342  引用 
市毛さま.新訂3巻のハナアブ科の追加と訂正について文献を教えていただき,有難うございました.お手数をおかけしました.しっかりした根拠が示されて,さらに充実した情報にしていただくことができました.

これからもさらにお気づきになる点もあるかと思います.これまでの分も含めてこれら追加・訂正を是非「はなあぶ」誌上でも結構ですから,正式な印刷物として発表していただければ,大変有難いところです.お手数でしょうが是非そのようにお願いできればと思います.

Re: ニセキアシマメヒラタアブ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/29(Fri) 22:07:00 No.4346  引用 
さいぐさ様.

了解しました.
後日,もう少し調べた上で,投稿しようと思います.

他の科についても,追加訂正等があったら,掲示板で発言して頂けると非常に役立つと思われます.

今後も宜しくお願いします.

オビコシボソガガンボ(千葉) 投稿者:バグリッチ 投稿日:2008/02/25(Mon) 22:03:16 No.4333  引用 
こんちは。

 三角紙の中に、千葉で7月に採ったオビコシボソガガンボらしき種を見つけました。
 ついでに、練習に交尾器を見てみました。

 千葉・茨城の型と同じタイプでしょうか?


Re: オビコシボソガガンボ(千葉... 投稿者: 投稿日:2008/02/26(Tue) 00:57:46 No.4334  引用 
乾燥標本なのに実に交尾器の観察しやすい標本ですね。
「千葉・茨城の型」と言うのは分かりませんが、本種のタイプ産地に近い横浜・横須賀のものと見た限り区別できません。
Theオビコシボソガガンボでしょう。

Re: オビコシボソガガンボ(千葉... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2008/02/26(Tue) 21:40:17 No.4337  引用 
達磨様

 ご教示ありがとうございます。

 これがタイプ産地に近い神奈川産の形状なのですね。
 今後は、これとの比較で いろいろ見ていきたいと思います。

 ありがとうございます。

ハネカ記念日 投稿者: 投稿日:2008/02/22(Fri) 17:58:38 No.4319  引用 
「ハネカがいいね」と君が言ったから2月22日はハネカ記念日。

念願のキョクトウハネカが採集されました。無数に飛び交っていました。標本の写真が悪くてすみません。
アノニモミイア先生お出まし下さい。


Re: ハネカ記念日 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/02/22(Fri) 18:52:15 No.4320  引用 
ニャニャニャント夥しいハネカが採れて!!凄い.今日はニャンゴの日でなくてハネカの日.なんとか都合をつけて見に行かなければ.
沖縄の未記載種も含めて早く論文を書けということでしょうね.

Re: ハネカ記念日 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/22(Fri) 21:03:06 No.4321  引用 
すごいですね.

ついでにググッて見たら,上野パウダーフライという名称で
昨年3月末の群馬県上野村内神流川での状況が報告されていました.
http://riverwalkers.jugem.jp/?eid=387

茨城でも探してみたいですね.

Re: ハネカ記念日 投稿者: 投稿日:2008/02/22(Fri) 22:25:39 No.4322  引用 
市毛さんが紹介してくださったHPの生態写真いいですね。虫があまりに小さくて、あんな写真が取れる気がしません。明日もう一度採集に行って写真撮影もチャレンジしてみたいと思います。
ハネカを採集したので、この勢いで、まだ見ぬアミカモドキとサシチョウバエも今年のうちに採集してしまいたいものです。

Re: ハネカ記念日 投稿者: 投稿日:2008/02/23(Sat) 20:06:42 No.4323  引用 
昨日は興奮のあまり採集時の状況を書くのを忘れました。
採集地は栃木県鹿沼市上日向の大芦川。川の中〜下流域と言った感じで、河床には握りこぶし大の丸い石が堆積し、川の水は波や音を立てずにゆっくりと流れていると言った感じの場所です。採集地の200mほど上流で工事をしていた関係で水中の石の表面にはうっすらと泥がかぶっていましたが影響はないようでした。採集した時間は午後2時から4時の間。風は冷たかったですが、日が当たると多少ぽかぽかする陽気。風がやむとどこからともなく無数のハネカが飛び始めます。網で採集するのがもどかしいほどの数でした。
今日も採集に行くつもりでしたが、あいにくの強風と雪。今日は断念しました。

Re: ハネカ記念日 投稿者: 投稿日:2008/02/26(Tue) 17:41:40 No.4336  引用 
3連続の書き込み恐縮です。
アノニモミイア先生文献届きました。ありがとうございます。
Courtneyの検索表によるとキョクトウでなく「カスミハネカ Nymphomyia alba」です。

22日の書き込みは早合点。カスミハネカに修正します。

ヒゲタケカの1種でしょうか? 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/24(Sun) 22:04:31 No.4324  引用 
茨城県北部のミズナラ林内で採集した体長約5mmのキノコバエの♂です.
旧北区のマニュアルで調べると,Macrocera属と思われます.

触角は体長の約3倍ということで,北隆館の大図鑑(1965)で図示されたMacrocera vittataに似ていますが,胸背に明瞭な縦条を欠きます.

また,翅は多数のmacrotrichiaとmicrotrichiaを備え,翅端に不明瞭な暗色斑を備え,R1脈先端やSc脈沿いが暗色となります.

未記載種かもしれませんが,よろしくお願い致します.


Re: ヒゲタケカの1種でしょうか? 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/24(Sun) 22:06:01 No.4325  引用 
同,交尾器です.

Re: ヒゲタケカの1種でしょうか? 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/02/25(Mon) 03:02:56 No.4326  引用 
この写真の種と同じものは広島の三段峡で私も多数採集しています.

私がかなり前にソーティングした日本産のMacroceraは約35種あります.その後の採集品の整理を行っていないので,さらに幾種かは増えているかと思います.

写真の種はヨーロッパのMacroceraの検索を行なっても,ぴったりと適合するものがありません.しかし,記載だけではなんとも同定できませんので,ヨーロッパの種の標本を一通りそろえないと,確定的な同定ができないのではないかと思います.以前書きましたBoletina trivittataのように実物とその雄交尾器を比較しないと,確信のある同定が困難です

というわけで,写真の種は未記載種である可能性がかなりありますが,そう決めるには調査不足という状態です.日本昆虫学会が編集・発行しているInsects of Japanの将来的な発行予定の広告では笹川満廣先生のMacroceridaeが含まれていますので,それを期待したいところです.

Re: ヒゲタケカの1種でしょうか? 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/25(Mon) 12:18:47 No.4327  引用 
アノニモミイア様.

Macrocera属が40種近く日本に分布していることだけでも,貴重な情報です.ありがとうございました.

笹川先生のInsects of Japanを待つことにします.

アシナガバエ科と思うのですが 投稿者:pakenya 投稿日:2008/02/21(Thu) 17:19:41 No.4311  引用 
こんにちは。暖かくなってきて、虫たちも動き出しそうですね。

今月10日に沖縄ヤンバルの川沿いで採集した4.5mmのハエです。m脈が翅の中央にあり、rmは翅の付け根近くにあること、ScはR1に合流することからアシナガバエ科と思います。

日本産水生昆虫で属を検索すると、key22までたどってTeuchophorus属に行き着きました。確かにC脈は幅広く骨化しています。

ですがこの属名は目録に出ていないし、このWeb図鑑にも出てきません。その他の資料を持たない私には、検証の手立てがありません。

よろしくお願いいたします。


Re: アシナガバエ科と思うのです... 投稿者:pakenya 投稿日:2008/02/21(Thu) 17:20:43 No.4312  引用 
翅の拡大です。

Re: アシナガバエ科と思うのです... 投稿者:pakenya 投稿日:2008/02/21(Thu) 17:22:57 No.4313  引用 
頭部の拡大です。顔は銀白色微毛で輝きます。

Re: アシナガバエ科と思うのです... 投稿者:pakenya 投稿日:2008/02/21(Thu) 17:52:16 No.4314  引用 
・・と、投稿しているうちに、改訂版の北隆館の図鑑が届きました。

すっごーい!!

アノニモミイア様から前振りを頂いておりましたが、さすがオドリバエ、キノコバエ、アシナガバエなどなどが大幅追加です。

ですが、残念ながらこのハエは見当たらないようです。

Re: アシナガバエ科と思うのです... 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/02/21(Thu) 19:10:15 No.4315  引用 
属はDolichopusと思います.北隆館の,人によってはクズ本と言われる(図版も悪いし,値段も高いなどなど)新訂第3巻にはDolichopus等の属は代表種1種のみしかでていません(Dolichopusは旧版からなぜか1種だけ迷い込んでいますが)が,本属は日本だけで数十種以上生息しています.翅の前縁が肥大していなければ,中央の翅脈が写真のようにジグザグになっているのはD. zigzagという種が台湾にはいます.

持っている標本とそのうち比較してみます.

Re: アシナガバエ科と思うのです... 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/02/22(Fri) 08:13:51 No.4316  引用 
写真のアシナガバエはやはりDolichopusの1種です.私も沖縄本島,奄美大島,山口県などで採集された本種の標本を多数持っています.

日本産水生昆虫の検索表を使った際に,あなたはcouplet 5を引き違えています.本種は触角第1節背面に多数のsetulaeを生じており,この特徴はあなたの写真でもはっきり認められます.ここで検索表を6に移れば,Dolichopusにたどり着きます.

私の日本産Dolichopusの材料の中でも翅の前縁が本種のように長い距離に亘って肥大している種はこれしかありません.そして,日本からのDolichopusの既知種では,Parentによって,Kofou, Japonから記載されたD. crassicosta Parent, 1926があります.本種の原記載はかなり詳しいのですが,残念ながら全く図がありません.ただし,お尋ねの種は翅前縁については本種の特徴と一致しますし,脚の形質などもほぼ一致します.Kofouが甲府でしょう.それで,問題の種は本種の可能性がかなり高いと思いますが,しかし,最終的な同定の確定にはcrassicostaの模式標本との比較が必要でしょう.

現在のところは写真の種はDolichopus crassicosta Parent, 1926,またはその類似種というところでしょうか.

Re: アシナガバエ科と思うのです... 投稿者:pakenya 投稿日:2008/02/22(Fri) 11:19:44 No.4317  引用 
アノニモミイア様、早速のご教示ありがとうございます。

触角の刺毛の点については、もっと長いものを想像したことに失敗の原因があったようです(勉強不足です)。

新版北隆館3巻で属の特徴を確認いたしました。交尾器のcerciの形状など、なるほど・・。日本産水生昆虫で検索した結果を検証できるので、確実性が高まりました。クズ本なんて、とんでもない!すばらしい教科書として愛用させていただきます。

この種名は確定できないようですが、属が確定できたこと、D. crassicostaか、その類似種と絞り込めたことは大きな喜びです。ありがとうございました。

今後ともよろしくお願いいたします。

Re: アシナガバエ科と思うのです... 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/02/22(Fri) 12:58:57 No.4318  引用 
新訂図鑑の448頁5行目の前脚第1付小節は後脚第1付節の間違いです.ご注意下さい.
この小節の背面に剛毛を欠くHercostomusなども日本には夥しい種が生息しています.これからの季節,谷間の路上の水溜りの周囲などを掬うと一ヶ所でも数種以上が採集できます.日本のアシナガバエ科は海浜性のものや渓流性のDiostracusの研究はかなり進みましたが,他の属はほとんど手付かずに近い状態です.ハナアブ科の多くの種のように腹部に特別の斑紋などないので,取り付きにくい面もありますが,大部分の属で雄交尾器の特徴が解剖しなくてもおおよその形状がわかる点や脚の色彩が結構種間で異なっているので,これらの点に注目してソーティングすると手がかりが得られます.

ハエ目昆虫パラタクソノミスト(... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/20(Wed) 20:16:52 No.4310  引用 
双翅目研究者が減る中,なぜか北大で連続して開かれている講座が,「ハエ目昆虫パラタクソノミスト」.

私も出席したいと考えているのですが,6-8月に年休と夏休みを取りまくっているので,今年も断念しました.

毎回,どんな人が出席しているのか,興味津々だったのですが,先ほど昨年10月の写真をちらりと見たら,意外な知合いが出ていました.

そういえば,札幌のK氏からのメールに4人で飲んだと書いてあったような・・・・

できれば,今度の総会で簡単な内容紹介でもお願い出来ませんかね.

メスグロヒラタキノコバエでしょ... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/19(Tue) 17:42:39 No.4303  引用 
7月中旬に,茨城県水戸市近郊(標高50m)で採集した体長12mm程のツノキノコバエ科です.

旧北区の双翅目マニュアルのSciaroideaの検索を引くと,翅脈やLaterotergiteに長毛を備える等の特徴からKeroplatus属と思われます.

日本産昆虫総目録によると,Keroplatus属はK. nipponicusとK. testaceusの2種が記録されており,その後岡田が記載したK. testaceus f.biformisがMatile(1986)により独立種とされて,K. biformisとなっているようです.

Keroplatus biformisと思われますが,如何でしょうか?

なお,標本の交尾器を極東の昆虫の検索に載っている図と比較すると,Gonocoxite腹面の基部中央にある細い切込みを欠くので,K. biformisよりK. lobatusの交尾器に似ているように感じます.

よろしくお願い致します.


Re: メスグロヒラタキノコバエで... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/19(Tue) 17:43:45 No.4304  引用 
同,交尾器です.

Re: メスグロヒラタキノコバエで... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/19(Tue) 17:52:54 No.4305  引用 
極東の昆虫の検索に示された交尾器です.

Re: メスグロヒラタキノコバエで... 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/02/20(Wed) 08:20:29 No.4306  引用 
写真の標本はKeroplatus biformis (Okada, 1938)です.

Matile(1990)は本種のタイプシリーズを研究した上で,本種の雄交尾器を図示しています.その図を添付しました.これで明らかのように,市毛さんの標本もZeitzevがK. lobatusとしたのもK. biformisです.

Zeitzev(1999)がMatileより9年後になぜ本種をK. lobatusとして記載したのかの詳細は今手元の文献ではわかりません.彼のbiformisは全く別の種です.

彼のFungus Gnats of the Fauna of Russia and Adjacent Regions. Part 1(Gribnye Komary Fauny Rossii I Sopredelnykh Regionov)に何らかの情報があるのでしょうが,これを私はもたないのでなんともいえません.

私の手元の標本も全てMatileの交尾器の図の通りです.


Re: メスグロヒラタキノコバエで... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/20(Wed) 08:56:00 No.4307  引用 
アノニモミイア様,ありがとうございます.

やはり,K. biformisで良いのですね.

極東の昆虫の検索のKeroplatidaeは,Zeitzev(1994)から極東に分布しない種類を除外してあるだけのようです.

どうも,ロシアの研究者はタイプを借りて調べるという作業を避けている気がします.

一時期,キノコバエが沢山採れるので標本を集めたのですが,断片的な文献を見ただけでは同定出来ず困りました.
丁度,北大の院生がキノコバエを研究していたので,そのうち知人を介して,北大の院生に見てもらおうと思っていたのですが,彼も別分野に転向してしまったので,仕舞い込んでいました.

ありがとうございました.

Re: メスグロヒラタキノコバエで... 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/02/20(Wed) 13:12:20 No.4308  引用 
北大若手のキノコバエ研究者がネマトーダ研究の職務についてしまい,残念至極です.キノコバエ科(広義)は,ツノキノコバエ科,MycomyaとMycetophilaやExechiniなど日本列島だけでも膨大な種が生息しており,これらの研究がこれからの課題です.それにしても,日本で双翅目の分類学の研究で給料を受けている研究者がここ10年ほどで急速に減少して,事態は極めて深刻です.明るい点は中村剛之(ガガンボ科),須島充昭(クロキノコバエ科),山本ジュニア(ユスリカ科),桝永一宏(アシナガバエ科),林利彦(フンコバエ科),岩佐光啓(ツヤホソバエ科など),末吉昌宏(ミバエ科など),舘 卓司(ヤドリバエ科)等の研究者が健闘されていることですが,しかし,これらの人々もまだ就職の見通しが付かない者もおりまして,依然厳しい現実です.

Re: メスグロヒラタキノコバエで... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/20(Wed) 20:05:19 No.4309  引用 
確かに,アノニモミイア様が書かれているように,双翅目の専門家が急激に減っていますね.

何とか,盛り返してもらいたいものです.

かわかみ 投稿者:かわかみ 投稿日:2008/02/04(Mon) 12:19:17 No.4226  引用 
2008年2月4日、岐阜市内で撮影しました。
今日は風も弱く、サザンカの花にきている
ハエやアブをみかけました。こちらは
ヒラタアブのなかま。体長10ミリぐらいで
した。腹部の模様が特徴的ですが、名前
がわかりましたら、お願いいたします。


いきなり答えを教えてくれない・... 投稿者:ハエ男 投稿日:2008/02/04(Mon) 16:21:36 No.4228  引用 
昔、学生の頃、某T農業大学の昆虫研で質問のしかたについて教わりました。

昆虫の業界は狭いので、えらい先生(いわゆるその方面の権威)に質問するような場合がままあるのですが、そういう先生はいきなり答えを教えてくれません。

「自分はどの文献とどの文献を調べてこう思うんだけど、いかがでしょうか?」というたずね方をすると、参考となる資料を山ほど教えてくれる。時にはコピーを送ってくれたり、文献を貸してくれたりする(つまりそれを見て勉強しろってことですね)というんですね。良い先生はいきなり答えを教えるのではなく、調べ方や見方、考え方を教えてくれるというんです。(一般的な教育でもそうですよね・・)

この考え方を双翅目に当てはめますと、双翅目の専門的な文献を入手するのは大変ですが、ハナアブ、ムシヒキアブについてはネット上に素晴らしいサイトがありますので、そちらで自分なりに当たりをつけてから質問されるようにするとレスが付きやすいと思います。

ハナアブでしたら市毛さんのサイト「ハナアブの世界ttp://homepage2.nifty.com/syrphidae/index.htm」
ムシヒキアブでしたらtgwさんのサイト「ムシヒキアブ図鑑ttp://www3.kcn.ne.jp/~tgw/」をご参照ください。

Re: いきなり答えを教えてくれな... 投稿者:かわかみ 投稿日:2008/02/04(Mon) 18:23:31 No.4229  引用 
ハエ男さん、ご指導ありがとうございました。
腹部の模様からは、フタスジヒラタアブ属の一種
ではないかと思いますが、いかがでしょうか?

Re: いきなり答えを教えてくれな... 投稿者:pakenya 投稿日:2008/02/18(Mon) 10:56:32 No.4301  引用 
かわかみさま、こんにちは。
半月ほど沖縄に出張しておりました。
だれも、書き込まないので・・・

画像のハナアブは、複眼に毛が無いように見えますのでDasysyrphus属ではありません。おそらく、腹部第3節の斑紋が波を打っているのでフタスジヒラタアブに似て見えたのであろうと想像しますが、フタスジの波は紋の後ろ側ですので逆です。また、フタスジの額は先端が黒色です。

画像のハナアブは、フタホシヒラタアブ Eupeodes corollaeのメスです。斑紋の形状にはずいぶんと変異があって、ナミホシヒラタに似ているものから、この画像のように特異な形のものまで見られます。

ナミホシと共にもっとも普通なヒラタアブです。

Re: いきなり答えを教えてくれな... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2008/02/19(Tue) 17:41:51 No.4302  引用 
かわかみ様.

発言を見落としていました;^_^)

pakenya様.

ハナアブ科の一般種は,pakenya様にお任せします;^_^)

ヒメガガンボ科でしょうか? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2008/02/10(Sun) 10:17:58 No.4245  引用 
こんにちは。

 かっこいいガガンボダマシの後でお恥ずかしいのですが、以前より悩んでいた種があり、何らかのご教示がいただけないかと 投稿させていただけます。

 江戸川(埼玉平野部)の水際の砂地にへばりついていた種で、ほとんど飛び回らずにじっとしていました。(4月採集)

 ヒメガガンボ科ではないかと思っているのですが、『日本産 水生昆虫』で調べたところ、 図示されている範囲の翅脈相は少しずつ異なっていて、どうもよくわかりません。
 ヒメガガンボ科と仮定して、同文献で検索すると、苦し紛れにTeucholabis となりましたが、あやしいです。

 ヒントでも結構ですので、ご教示いただけましたら ありがたいです。
 宜しくお願い致します。


Re: ヒメガガンボ科でしょうか? 投稿者: 投稿日:2008/02/11(Mon) 09:45:50 No.4249  引用 
翅の膜の部分に毛(macrotrichia)が生えていますか?

Re: ヒメガガンボ科でしょうか? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2008/02/11(Mon) 13:27:13 No.4252  引用 
達磨さん、コメントありがとうございます。

 翅の膜の毛(macrotrichia)を確認しましたところ、キノコバエの翅のような感じに、細かい微毛が全面にありました。

 これの情報で、多少 前に進みますでしょうか?
 念のため、画像もつけます。画像では、SCとRのあたりの横脈が見えなくて、誤解されやすいかと思い、当初は添付しませんでした。

 もう一つ、前回の手書きの図で、h脈が書いてありませんでした。根元の方の図簡略化したので、頭から抜けたようです。
 
 以上、宜しくお願い申し上げます。


Re: ヒメガガンボ科でしょうか? 投稿者: 投稿日:2008/02/13(Wed) 09:46:49 No.4271  引用 
C室(CとScの間)に普通みられない横脈があることと
sc-r横脈の位置がちょっと腑に落ちないのですが、
翅の膜全体に毛が生えているということであれば
Ormosia (Oreophila)亜属(ヒメガガンボ科)に
分類されると思います。

Re: ヒメガガンボ科でしょうか? 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/02/13(Wed) 11:44:45 No.4273  引用 
横から割り込み.

翅面に毛が生えているということですが,キノコバエの場合にはMycetophilaやEpicyptaなどではmicrotrichiaだけです.達磨さんの言っている毛は多分macrotrichiaなのでしょうが,これはキノコバエでもLeptomorphusやNeurateliaのような属にしか生えていません.Macrotrichiaはソケットから生じていて,強く触ると抜けます.

二人の間で翅面に生えている毛に誤解があると正しい同定ができないかと,でしゃばり老爺心から.

Re: ヒメガガンボ科でしょうか? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2008/02/13(Wed) 21:39:29 No.4283  引用 
アノニモミイア様、達磨様。
 ご教示ありがとうございました。
 
 翅面の毛は、アノニモミイア様のご指摘の通り、私が『ある』としたのはmicrotrichiaで、macrotrichiaではないと思います。
 macrotrichiaは無い、と思います。

 ・・・ということは、ヒメガガンボ科ではないのでしょうか?

 この種は、春にいたガガンボで、当時はいくつもいましたが、地味なので1頭しか採りませんでした。
 今年はいくつか採って、複数比較してみます。

 引き続き、宜しくお願い致します。
 

Re: ヒメガガンボ科でしょうか? 投稿者: 投稿日:2008/02/13(Wed) 22:45:35 No.4285  引用 
アノニモミイア様、ご指摘ありがとうございます。仰るように翅の膜にmacrotrichiaがあるのとないので同定結果が変わってきます。
図をご覧ください。全面に毛が生えているのがOrmosia (Oreophila)、ないほうがHesperoconopaです。毛を取ってしまうと翅脈はよく似ていることが分かります。
Hesperoconopaは北米に何種かいて、日本から未記録です。千島列島にいることが分かっていますし、遠く飛んでインドにも分布していますから、記録がないだけで、ずっといるのでしょう。

いずれにしてもヒメガガンボ科です。


Re: ヒメガガンボ科でしょうか? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2008/02/17(Sun) 18:49:20 No.4300  引用 
達磨様

 疑問点としてご指摘いただいていました『C室(CとScの間)に普通みられない横脈がある』点ですが、右翅にはありますが、左翅には無いことに気づきました。

 変異のようです。
 今年の追加採集で、どちらが正常か 確認いたします。

 以上、取り急ぎ ご連絡まで。

キノコバエ-Leia billineata? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2008/02/16(Sat) 22:19:41 No.4295  引用 
こんちは。

 毎年、冬に越冬中の個体が採れるキノコバエの一種です。
 検索では、Leia 属に行き着きました。

 『皇居、赤坂御用地と常盤松御用邸のキノコバエ、シマバエおよびハモグリバエ』でLeia属の記録を見つけたので、確認してみたところ、Leia billineataフタスジエナガキノコバエの記述と一致しました。
 たぶんこれではないかと思いますが、ご教示やご意見が いただけましたら、ありがたいです。

 何卒宜しくお願い致します。

 


Re: キノコバエ-Leia billineata... 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/02/17(Sun) 00:26:20 No.4296  引用 
「皇居・・・」で本種が正しく同定されているのかどうかは雄交尾器の図が示されていないので,確信がもてませんが,あなたの図示された交尾器の形状はヨーロッパや極東から記録されている本種のそれとは明らかに異なっています.

しかし,キノコバエの場合でも,ヨーロッパ(時には沿海州までを含む大陸旧北区)の集団と日本の集団は雄交尾器にも形態的地理的変異が現われる場合がしばしばあって,これを形態種レベルの認識で別種とするか,亜種とするか,あるいは単に同種内の命名しない地理的変異とするかは各著者の判断にかかわってきています.例えば,Boletina trivittataという種があります.これは笹川・木村の論文では日本産の集団がヨーロッパと同じ種にされていますが,明らかに交尾器の形態に差が見られ,Zeitzevは日本と極東ロシアの集団をsubvittataと言う別種で記載しました.しかし,ヨーロッパでもアルプス系のものと北欧系のものではある程度の変異があり,また北米ではより大きな形態的相違が起っています.一方,ヨーロッパと日本の集団の間でほとんど相違が認められないものもかなりあります.

Handbooks for the Identification of British Insects,MycetophilidaeからL. bifasciata (=bilineata)の交尾器を引用しておきます.Gonostylusがあなたの材料でははるかに幅広い点が異なっています.


Re: キノコバエ-Leia billineata... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2008/02/17(Sun) 10:24:21 No.4297  引用 
アノニモミイア様
 ご教示に心より御礼申し上げます。

 ご指摘のとおり、「皇居・・・」に雄交尾器の図が無い点で、正しいのか間違いなのか わからなく行き詰っておりました。
 
 引用いただきました図とは、確かにGonostylusの形状が異なっていると思います。L.bilineataの近似種である事まで確信できたことは、自分にとっては大きな成果です。

 コメントにありました 種か亜種かの解釈などの問題は過去から論議が交わされているように聞いておりますが、変異がある事が生物には当然であることから、大変難しい問題と思います。

 話が変わってしまうのですが、今回の交尾器の画像は、ご覧頂きましたとおり Gonostylusを左右に開いたのですが、この形でよいのかどうか迷っています。
 顕微鏡と、撮影機材の機能から、開かないでの検鏡は、大変見にくい事から工夫したのですが、何か大きな欠点があれば ご指摘いただきたく存じます。

 引き続き、宜しくお願い申し上げます。

Re: キノコバエ-Leia billineata... 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2008/02/17(Sun) 13:40:54 No.4298  引用 
「今回の交尾器の画像は、ご覧頂きましたとおり Gonostylusを左右に開いたのですが、この形でよいのかどうか迷っています。顕微鏡と、撮影機材の機能から、開かないでの検鏡は、大変見にくい事から工夫したのですが、何か大きな欠点があれば ご指摘いただきたく存じます。」

どのようなアングルで写真を撮ったり,作図したりするかは,その際にいつも考え込むことになります.要はその種の形質が確実に判るアングル(もっとも良く分かるアングルの意味ではありません)ということになります.これは他の人がその図を自分の標本と比較する時に同一のアングルがとれて,しかもその種の形質が確実に示されるアングルということになります.そうなると,最もアングルの同一性を保つのが可能なのは真横から見ることになります.これも,注意しないと後方が下がったり,逆に前方が下がったりしますので(もちろん背中線と腹中線が同一平面に来ることは必須です),対在形質が完全に重なり合うようなアングルを顕微鏡の下で決めてから撮影や作図をするように心がけています.真横から書かれたあるいは撮影されたものでは,他の人が自分の材料を同じアングルに保って,図などと比較することが可能になります.また真横の他に材料によっては真上または真下から見るアングルがあります.これもピッチングといいましょうか,仮想体軸が前や後に傾くと,形状がかなり異なってきますので,真横の場合よりアングルが採りにくくなります.また,双眼実体顕微鏡では左右の接眼レンズからの像は当然のことながら変わってきていますので,材料の背中線や腹中線を視野の中で縦方向に採ると,たとえ材料が完全に左右対称になるような位置に調整をしても,右の接眼レンズからの像はより右側面が広く(左側に傾いた状態)になり,左の接眼レンズではその逆になります.背中線などを視野を横切るように設定するとこの点は容易に調整が可能になります.

しかし,このような規定のアングルでは形質が良く表わされない場合は,問題の形質がもっとも良く現われると自分が判断したアングルでの作図や撮影を行うことになります.この場合は他の人が自分の材料をこれらの図と比較するときに,かなり慎重に照合する必要が起ります.

このようにしても,種の重要な形質が表わされない場合は,部分的または全面的な解剖を行って,問題の形質の作図や撮影が可能な状態にしていきます.

切断などの解剖しない場合は,材料を展開させることになります.この方法がしばしば用いられているのが鱗翅目の雄交尾器の場合です.鱗翅目では糸角双翅目の2小節に分節した生殖肢に相当するものがvalva(把握器)と言う単一の袋状構造に融合していまして,この内面にしばしば多様な突起や刺毛を生じ,これが重要な分類形質になっています.そのためにあなたのLeiaの写真と同様に,valvaeを左右に開いて,しかもスライドグラスの上でカバーグラスによって交尾器を押さえて,それに基づいて作図や撮影が行われます.この場合は押し付け方によってvalvaの変形やアングルが変わるので,このような図はかなりその点を考慮しながら参照せざるをえません.しかも鱗翅目では交尾器全体をこのように展開した状態にしますと,第9-10腹節背板系のtegumen-uncusの形状にかなりのゆがみが生じます.これと同様のことがあなたのLeiaの交尾器の写真でも起っています.これらが欠点と言えば欠点になります.しかし,鱗翅類ではこの方法が簡便で,スライドとして保存しやすいと言うことから広く行われています(私は各部の形状や関連など機能形態学的形質があまり正確に把握されないので,この方法はあまり好ましいものとは思いませんから,鱗翅目でこの方法をほとんどとったことはありません).しかし,この展開法で種の形質がはっきり表れるのであれば,その目的の範囲では有効なアングルではないかと思います.

ご質問には以上でよろしいでしょうか.

Re: キノコバエ-Leia billineata... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2008/02/17(Sun) 16:27:32 No.4299  引用 
アノニモミイア様

 詳細にわたってご解説いただき本当にありがとうございます。
 『特徴が捉えやすい』だけでなく、後で 別の方が比較しやすい事を充分考えなければいけないのですね。
 これが ある意味『本当にわかりやすい』と言えるのだと認識しました。
 基本は側面図であり、これにプラスして、特徴を現す図を加えることが必要ということとですね。
 この事を頭に入れて検鏡したいと思います。
 一方で、今回の画像ような方法も 自分なりに 併せて使ってみたいと思います。

 キノコバエの仲間は大きくなく、また 交尾器は意外に毛が多くて、形態がすっきりせずに わかりにくい印象を持っています。
 時間はかかるかもしれませんが、少しづつ 勉強していきたいと思います。

 引き続き、宜しくお願い申し上げます。

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