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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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北大キャンパスのミギワバエ[2] 投稿者:ウミユスリカ 投稿日:2011/07/25(Mon) 03:48:14 No.7062  引用 
こちらは、北大を貫通して流れるサクシュコトニ川の出口のヨシやガマが生い茂る湿地と大野池の双方でのスウィーピングサンプルで優占して出現した Notiphila (Agrolimna) sp. の♂です。まだ種までは落とせておりません。

北大キャンパスのミギワバエ[2] 投稿者:ウミユスリカ 投稿日:2011/07/25(Mon) 03:51:36 No.7063  引用 
同種の♀です。こちらの種では熊手様構造は見られませんが、確かNotiphilaの幼虫って水生植物食いでしたっけ?

Re: 北大キャンパスのミギワバエ... 投稿者:ウミユスリカ 投稿日:2011/07/25(Mon) 15:23:31 No.7065  引用 
http://www.ingentaconnect.com/content/esa/aesa/1978/00000071/00000003/art00032

幼虫はガマのような水生植物の根に気門を挿入して呼吸しながら、腐植質の微生物を摂取して成長するようですね。

キタミズギワイエバエ♂ 投稿者: 投稿日:2011/07/25(Mon) 02:25:58 No.7053  引用 
最近、北大総合博物館のボランティアとして、北大構内の双翅目相を調べています。こちらは、工学部と理学部の間の大野池周囲の木道上で数多く見られるキタミズギワイエバエLimnophora septentrionalisの♂です。今の時期、まるでハンミョウの仲間のように木道の上に散開しています。

キタミズギワイエバエ♂顔面 投稿者:ウミユスリカ 投稿日:2011/07/25(Mon) 02:29:32 No.7054  引用 
キタミズギワイエバエ♂の顔面です。

キタミズギワイエバエ♂のゲニタ... 投稿者:ウミユスリカ 投稿日:2011/07/25(Mon) 02:32:53 No.7055  引用 
キタミズギワイエバエの♂ゲニタリアです

キタミズギワイエバエ♀ 投稿者:ウミユスリカ 投稿日:2011/07/25(Mon) 02:38:06 No.7056  引用 
キタミズギワイエバエの♀です。産卵管(第6〜9腹節)を引き出してあります。

キタミズギワイエバエ♀の産卵管... 投稿者:ウミユスリカ 投稿日:2011/07/25(Mon) 02:53:43 No.7057  引用 
キタミズギワイエバエ♀の産卵管末端の拡大画像です。まるで熊手のような構造になっており、以前三枝先生がおっしゃっておられたように、水際の泥に産卵する双翅目に系統をまたいで出現する形態がここでも見られる事が確認できます。この熊手様構造で泥を掘って産卵するのでしょう。

アシマダラハナレメイエバエ♀ 投稿者:ウミユスリカ 投稿日:2011/07/25(Mon) 03:06:04 No.7058  引用 
比較のために、ミズギワイエバエ属と同じイエバエ科ハナレメイエバエ亜科のアシマダラハナレメイエバエ Coenosia variegata の♀を出しておきます。少々状態が悪いですが、キタミズギワイエバエと同じ2011年7月23日に札幌市北区新琴似の住宅街の空き地の草むらのスウィーピングで採集された個体です。

アシマダラハナレメイエバエ産卵... 投稿者:ウミユスリカ 投稿日:2011/07/25(Mon) 03:14:58 No.7059  引用 
アシマダラハナレメイエバエの産卵管先端部の拡大です。キタミズギワイエバエに見られたような熊手様構造は見られません。恐らく土壌の団粒構造の間隙か何かに単純にこの産卵管を挿入するだけの産卵様式なのではないでしょうか。

Oxyna flavipennisでしょうか? 投稿者:まあ 投稿日:2011/07/09(Sat) 18:07:52 No.7018  引用 
5月下旬に撮ったものですが、Oxyna flavipennisでしょうか?
画像で検索して似てるなあと思ったのですが、どうでしょうか?(場所:阿武隈山地標高550mぐらい)


Re: Oxyna flavipennisでしょう... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/07/11(Mon) 03:43:13 No.7021  引用 
まあ様.

 私としては,まあ様のご指摘通りOxyna属の1種ではないかと思います.

 斑紋の細かなところが若干異なっていますが,Oxyna stackelbergi Korneyevという種類が日本から記録されています.
 市田(1994)の青森県のミバエ科ではO. amurensisを記録していますが,斑紋は本種とほぼ同じです.市田も再検討が必要と記しています.
なお,市田が参考にしたKorneyev(1990)では,日本産はO. amurensisとなっているようですが,Korneyev et Ovchinnikov(2004)による極東の昆虫の検索では,日本の北海道・本州に分布するのはO. stackelbergiとなっています

詳しくは,ほげさんのコメントを待ちましょう.

Re: Oxyna flavipennisでしょう... 投稿者:まあ 投稿日:2011/07/11(Mon) 18:19:31 No.7023  引用 
茨城@市毛様、どうもありがとうございます。
そうなんです。Oxyna flavipennisの画像を見つけて、新たにOxyna flavipennisで検索すると、少し違った種が、たくさんあるように思えましたので、これも近似種がいろいろあるのかなとか、変異が微妙にある種なのか?と。
Oxyna stackelbergi というのがいるのですね。
留まっていた葉はヒメジョオンでしたが、何の植物(?)に依存してるとかいうのは、記録にはまだないでしょうか?
Oxyna stackelbergiで検索してみましたが、画像を見つけられませんでした。
近似種がいろいろいるとなると、あと2回以上出会いたいものです(笑)

Re: Oxyna flavipennisでしょう... 投稿者:ほげ 投稿日:2011/07/11(Mon) 22:39:26 No.7024  引用 
まあさま、市毛さま、こんばんわ

ほげです。仕事と暑さでしんどいです。うーうー。

お写真のミバエですが、申し訳ありません、私はOxyna属はぜんぜん分からんです。市田(1994)に書かれているものと恐らく同種であろう…と書き込もうと思ったら、市毛さんに先を越されている上に、Oxyna stackelbergiという種については「おー!そんなのいるんスか!」という有様でして(^_^;)。

私の就職以降のミバエ界の動きについては相当疎くなっていることに気づかされました。お恥ずかしい…。

機会があれば末吉先生にでも聞いてみます。

Re: Oxyna flavipennisでしょう... 投稿者:まあ 投稿日:2011/07/12(Tue) 08:10:47 No.7025  引用 
ほげ様、暑さお察しします。
皆様、涼しいことをたくさん想像してなんとか乗り切りましょうね。

この種は、ヒメジョオンの花がたくさん咲き出したころに見つかりました。
ほかにあった植物はヨモギ、ホタルブクロ、ヒメオドリコソウ、タンポポ、ススキ、オカトラノオ、アカツメクサなどです。
(この種が植物に依存するのかしないのかもわかりませんけど。。とりあえず書いてみます)

Re: Oxyna flavipennisでしょう... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/07/12(Tue) 22:36:13 No.7033  引用 
ほげ様.

確かに,世界中の文献に目を通すのはかなり大変ですよね.

ところで,市田氏が引用している
Korneyev, V. A. 1990. A review of Sphenella and Paroxyna series of genera (Diptera, Tephritidae, Tephritinae) of eastern Palaearctic. Nasekomye Mongol. 11: 395-470.
を所有していませんか? Webcatでは10号までしか九大に無いようです.
基本的に,疑問があるなどは原著を当たらないと気が済まない性分なので気になっています.ページ数が多いのでBritish Libraryに頼むと,著作権料がかなり高くなりそうなので躊躇しています.
Dr.Korneyevの論文はモンゴル語で書くことも結構あるのですが,この報文はロシア語なので何とか読めそうなので一読してみたいと考えています.

宜しくお願い致します.

Re: Oxyna flavipennisでしょう... 投稿者:ほげ 投稿日:2011/07/16(Sat) 18:52:21 No.7051  引用 
まあさま、市毛さま、

どうもです。ほげです。

お写真のOxynaについて、森林総研九州支所の末吉昌宏氏にお聞きしたところ、以下のようなご回答を得ました。末吉氏ご了承のもと、以下にまとめたものを掲載します。

なお、末吉氏は、沿海州で採集されたものを中心に相当数のOxyna属の標本を見ております:

**********
・翅紋に関しては雌雄で異なるうえに個体変異もあるため、タイプ標本と寸分違わないというものでもなければ、同定は難しい。

・交尾器による区別(同定)も、安定して使える部位が見つかっていないため現段階では難しい。

・したがって、日本産の標本に関しては、当面はOxyna sp.としておくほうが無難かも知れない。
**********

加えて末吉氏は、日本産のOxynaを扱ったKorneyev氏の論文に関しても、検証が必要かもしれないとの見解をお持ちのようです。背景としては上記にもあるとおり、Oxyna属の持つ区別の難しさがあると思われます。
………

私は「Oxynaは分からない」と書きましたが、これはつまり「うわぁ〜コレ難しそう!見ないでおこう!」と逃げ続けた結果でございまして(~_~;)。こういうのはイカンですな…。

またKorneyev氏の論文についてですが、Oxynaに限らず、日本産種を含む数多くのミバエの分類に関する論文を発表されています。仕事が早いと思う一方で、思い切って書いちゃうもんだなあという印象も個人的には持っています(時に思い切りは必要ですけどね)。

以上、ご報告まで。

Re: Oxyna flavipennisでしょう... 投稿者:まあ 投稿日:2011/07/17(Sun) 11:01:03 No.7052  引用 
ほげ様、さらなる情報ありがとうございます。
末吉昌宏様にも情報ありがとうございます。

お話を伺って、ハエ目の進化の速さや膨大な種を生んでいく能力に、この変化の多さははずせないなあと感じているところであります。。

Oxyna属は進化の途中過程なのかも知れませんね。
面白いです。
種が分かれる過程に注目していくのも興味深いですね。^^

ウデゲヒメホソアシナガバエ(A... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/12(Tue) 16:34:03 No.7026 ホームページ  引用 
 一昨年の夏にお訊ねした「ニセアシナガキンバエ」(No.5759からのスレッド)ですが、今年♂♀数頭ずつ採集して細部を観察した結果、Crysosoma属ではなく、田悟(2010)(ハナアブ No.30-2)にAmblypsilopus sp1 t(ウデゲヒメホソアシナガバエ)として記録されている種の様です。
 その節は、三枝先生には大変お世話になりました。お手元の標本の中から私の載せた写真によく似た種を選ばれ、その標本を精査されてのご判断でしたが、この様な結果となり、先生にはどうお詫びすればよいのか分かりません。写真を撮った虫を殺すのは忍びないと云う我が儘な理由で対象の虫を採集しなかった結果、先生に大変な御迷惑を掛けてしまったことになります。今後は、写真だけではなく、必ず採集して標本を作ることに致しましたので、先生に擱かれましては何卒御寛恕の程、切に御願い申し上げます。
 
 一応、生きた状態での♂の写真の載せておきます。これは冷蔵庫で冷やして動けなくしてから撮影した「ヤラセ」写真です。まだ充分に動けないので、何となく頼りない脚付きをしています。


Re: ウデゲヒメホソアシナガバエ... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/12(Tue) 16:37:17 No.7027 ホームページ  引用 
 同じ個体を横から。曲がった尾端が目立つ。

 2011/06/24、東京都世田谷区西部で採集。


Re: ウデゲヒメホソアシナガバエ... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/12(Tue) 16:40:59 No.7028 ホームページ  引用 
  ♂(左)と♀(右)の頭部です。♂には前額に細くて長い刺毛が多数あり、vs(頭頂刺毛)はなく、pvt(後頭頂刺毛)は後眼刺毛列と区別が難しい様です。
 ♀には前頭の長毛は見られず、代わりに強いvsが認められます。


Re: ウデゲヒメホソアシナガバエ... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/12(Tue) 16:42:01 No.7029 ホームページ  引用 
 前脚付節の第1、第2節には、両側面に短毛が密生しています。

Re: ウデゲヒメホソアシナガバエ... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/12(Tue) 16:43:53 No.7030 ホームページ  引用 
 雄の尾端は田悟(2010)の176図とよく似ております。
 胸部の刺毛については、色々な方向から写真を撮ってみたのですが、刺毛が脱落してソケットだけになっている様なものもあり、充分には確認出来ませんでした。やはり、実体顕微鏡が無いと、刺毛や微毛を確認するのは難しい様です。
 
 以上、不充分ながら、このアシナガバエは田悟(2010)のAmblypsilopus sp.1 tであると思われるのですが、問題ないでしょうか。宜敷御教示下さい。


 何時も沢山貼って御免なさい−>管理人様へ


Re: ウデゲヒメホソアシナガバエ... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/12(Tue) 16:49:25 No.7031 ホームページ  引用 
 書き忘れました。標本写真は何れも2011/07/06、東京都世田谷区西部で採集した個体で、♂は総て同一個体。

Re: ウデゲヒメホソアシナガバエ... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2011/07/12(Tue) 22:26:04 No.7032  引用 
アーチャーン様、こんにちは。

 画像のアシナガバエは、田悟(2010)で書かれているAmblypsilopus sp.1 tと同一の種と思われます。
 AmblypsilopusとCrysosomaは非常によく似ていますので、本種の所属は 今後再検討される可能性があります。
 まずは、画像の種は上記文献の記録種と同一種で間違いないと思われます。
 身近でもアシナガバエは沢山いますね。
 ではまた。

Re: ウデゲヒメホソアシナガバエ... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/13(Wed) 08:50:54 No.7034 ホームページ  引用 
バグリッチ様.

 早速の御回答有難う御座います。

 本種の所属は今後再検討される可能性がある、とのこと。少し、安心致しました。

 本種を採集している時に、また、Dolichopusが出現しました。まだ良く検討していませんが、尾端を見た感じではナミアシナガバエの様です。

 これからも、アシナガバエ科には注意して行くつもりですので、今後ともよろしく御教示の程お願い申し上げます。

Re: ウデゲヒメホソアシナガバエ... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/16(Sat) 14:57:42 No.7050 ホームページ  引用 
バグリッチ様.

 今、本種についてブログの原稿を書いているのですが、田悟様の報文の内容を、バグリッチ様が確認したと云うのでは、一寸説得力に欠けます。バグリッチ様と田悟様は常に連絡可能と聞き及んでおりますので(笑)、甚だ御手数では御座いますが、田悟様から、本種とMesorhaga sp.1についてのご確認をいただきたく存じます。よろしく御願い申し上げます。

ツヤナガハナアブ新潟に産す 投稿者:pakenya 投稿日:2011/07/03(Sun) 23:46:40 No.7016  引用 
昨日、今年4回目の奥只見地域のmyフィールドへ採集に行ってきました。山全体がミョーキンに染まっているほど蒸し暑いのですが、谷には残雪が豊富なためコツバメが舞っていたりします。

ヒルトッピングする虫は少なかったのでハチモドキハナアブなどを採りながら下山していると、細い尾根の地表すれすれでホバリングする中型種を発見、ヒメヨコジマか?とすかさず掬い上げてビンに収納すると、シロスジは無く黄緑の金属光沢が・・・

っああ!これって・・・!
ツヤナガですよね。

図鑑に収録された桂さんの標本以外には、はなあぶ13号に多比良さんが静岡県から記録しているだけ。

あこがれの種をゲットしましたので、祝杯とさせていただきます。同じく初物のオオホソコバネとともに記念撮影。


Re: ツヤナガハナアブ新潟に産す 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/07/09(Sat) 07:42:29 No.7017  引用 
pakenya様.

 スパム投稿に引っかかっていたので,強制的に投稿処理させていただきました.今回の投稿には,スパムフィルターに登録されている単語が含まれていなかったのですが,なぜかスパムとして処理されていました.スパムフィルターの日本語解析に一定の揺らぎを解析するルーチンが内包されているのかもしれません.

 写真がいまひとつ不鮮明ですが,私もツヤナガと感じます.

Re: ツヤナガハナアブ新潟に産す 投稿者:pakenya 投稿日:2011/07/11(Mon) 10:37:47 No.7022  引用 
市毛様、フィルターからの復活投稿、ありがとうございます。

そうなんです、この日はなぜかどうやってもスパムとして処理されちゃったんです。

そろそろマウントが完了しますので、きれいな写真が撮れたらアップしますね。

Re: ツヤナガハナアブ新潟に産す 投稿者:pakenya 投稿日:2011/07/15(Fri) 13:10:23 No.7040  引用 
標本写真を撮影しましたので出します。

腹部の光沢のなんてつややかなことでしょう。
図鑑や写真集ハナアブ300に載ったカツラさんの標本は10.5mmほどでしたが、この個体は15.0mmもあってがっちりしています。

翅の先端は擦り切れていて、少し飛び古した個体のようです。


今夜伊豆で眼鏡屋さん、四国のおっちゃんほかと合流、明日から伊豆と山梨でミナミヨコジマの調査です。楽しみ!

オオハナブトハナアブ 投稿者:pakenya 投稿日:2011/07/13(Wed) 11:40:59 No.7035  引用 
こんにちは

北海道阿寒のオンネトー周辺で6/26に採集したオオハナブトハナアブBrachyopa vittataを撮影しましたので画像を出します。

非常に記録が少ない種のようで、国内からは図鑑日本のハナアブver.1に掲載されている栃木県産のオス1個体と静岡県産のメス1個体の記録以外は見つかりません。北海道からは初記録のようです。

図鑑の雄は展翅されていないので、腹部の模様は初公開(国産では)です。ぱっと見ではメスアカなどと似ていますが、胸部が明色で結構目立ちました。全長は9.5mmとBrachyopaとしては大型です。


Re: オオハナブトハナアブ 投稿者:pakenya 投稿日:2011/07/13(Wed) 11:51:12 No.7036  引用 
本種の最大の特徴は触角Aristaの毛が長いことで、これは顕著です。このほか、顔面の下部が前へ強く伸張していることもわかりやすい特徴です。

深い樹林の中の木漏れ日が当たるトドマツの倒木にいろんなハナアブが飛来していましたが、本種はその倒木脇の草の葉上に静止していました。この日、ネットを持っていなかったのでビニール袋で採集しました。逃げなくてよかった^^


Re: オオハナブトハナアブ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/07/13(Wed) 20:34:27 No.7037  引用 
pakenya様.

体長からするとBrachyopa vittataであっていると思います.

残念ながら,比較標本を持っていないので,詳しく説明できないのですが,念のためkatepisternumの上部に数本の淡色長毛があることを確認すると良いと思います.

Re: オオハナブトハナアブ 投稿者:pakenya 投稿日:2011/07/14(Thu) 10:51:37 No.7039  引用 
市毛様

コメントありがとうございます。

Katepisternumの上部には4本ほど、下部にはたくさんの淡色長毛があり、anepisternum後部の上方に6本ほどの黒色剛毛があることを確認していますので、間違いないですよね。

阿寒の森はじっくり攻めなおすことを検討しています。Blera fallaxをはじめて見かけたのですが採れなかったので・・
ちゃんと捕虫網をもって f^^);

わかりません。オビヒラタアブ類... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2011/07/06(Wed) 21:45:09 No.7004  引用 
こんにちは。

 どうもハナアブは難しいです。

 東京都の丘陵地で4月に採られた標本ですが、『日本産オビヒラタアブ属Epistropheについて(市毛 2007)』で検索してみましたら、オオショクガバエモドキに行き着きました。
 体長は 約13.5mmです。
 しかし、額が暗褐色で、ふ節の背面はほぼ暗褐色である点が異なっていました。
 ゲニを見てみると、どうも違っています。

 この子は、何者かお分かりになりますでしょうか?
 そもそも属が異なっているような心配もあります。

 よろしくお願いいたします。


Re: わかりません。オビヒラタア... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/07/06(Wed) 22:17:31 No.7006  引用 
バグリッチ様.

交尾器のlingulaの曲がり具合を見るとSyrphus属と思われます.再度胸弁の毛の有無をご確認願います.

Re: わかりません。オビヒラタア... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2011/07/06(Wed) 22:28:04 No.7007  引用 
市毛様

 ありがとうございます。

 胸弁の毛の有無を再度確認してみます。

Re: わかりません。オビヒラタア... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2011/07/07(Thu) 21:05:20 No.7012  引用 
こんにちは。

 市毛さんのご指摘通り、大間違いしてました。

 胸弁に長毛有りでした・・・すいません。

 ケヒラタか、オオフタホシヒラタと考えましたが、複眼の毛が密ではないので、判断できませんでした。
 どちらかといえば、ケヒラタでしょうか?
 1.第2基室は全面に微毛あり
 2.複眼に長毛が全面に疎(?)に分布(密ではないが、ある程度ある)
 3.半月板は触角に接する部分と、半月の直後の額が黒色(画像)
 4.額はかなり暗色で、触角は第3節の外面の下方半分が黄橙褐色
 5.顔の毛はおおむね黒色
 6.後脛節は黄色で、中央付近に淡く黒い部分がみられる

 黒っぽい点が気になりますが、ケヒラタの特徴は持っているうように思えます。
 他に、判断ポイントはありますでしょうか?

 また、ゲニの図は探したのですが見つかりませんでした。なにかヒントはありますでしょうか?


Re: わかりません。オビヒラタア... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/07/07(Thu) 23:02:52 No.7013  引用 
バグリッチ様.

 親の介護で数年間研究を中断していたので簡単なメモしか残っていないのですが,ケヒラタアブ以外でもかろうじて認識できる程度の疎らな毛を備える例外的な個体があるようです.
 後脛節の暗色部についても,多少の個体差があります.
 
 交尾器については,Dusek & Laska(1964)A CONTRIBUTION M DISTINGUISHING THE EUROPEAN SPECIES OF THE SUBGENUS SYRPHUS FABRICIUS (DIPTERA, SYRPHIDAE)ACCORDING TO MALE GENITALIA AND LARVAEという著名な論文があります.

 大分介護ボケしているので,種名までは結論が出なくてすみません.

Re: わかりません。オビヒラタア... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2011/07/09(Sat) 21:49:46 No.7019  引用 
市毛様

ご教示ありがとうございます。
 いろいろ変異があるのは理解していますが、実例にぶつかると何とも 難しいです。

 いろいろ比較しながら考えてみます。
 引き続きよろしくお願い申し上げます。

Re: わかりません。オビヒラタア... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/07/10(Sun) 06:15:03 No.7020  引用 
バグリッチ様.

もしかすると,はなあぶNo.28 P.56-57に記されているニセクチグロヒラタアブという可能性もありそうです.

マガリモンヒラタアブじゃなかっ... 投稿者: 投稿日:2011/07/07(Thu) 11:18:30 No.7008  引用 
こんにちは

先月末に北海道へ行ってきました。阿寒と釧路で採集したものの中には、自分にとって初物が結構ありました。

画像はその中のひとつ、マガリモンヒラタアブEupeodes lunigerのメスです。本種は図鑑に載っていないですし、写真ははなあぶ10号にモノクロがあるだけのようですから、カラー写真は本邦初ですね。

釧路湿原付近の釧路町達古武で道端のセイヨウノコギリソウに訪花していました。


Re: マガリモンヒラタアブ 投稿者: 投稿日:2011/07/07(Thu) 11:25:38 No.7009  引用 
腹部背面の模様は、何種か紛らわしいものもあります。本州以南から本種の名で記録されていたりしていますが、きっとそれらはフタホシヒラタアブかナミホシヒラタアブだろうと思っています。

横顔は、顔面下部が顕著に突出していて特徴的です。
このほか、翅にはミクロトリキアが極めて少ないのが大きな特徴のようです。

本種の♂の採集記録は見当たらないですね。採ってみたい!



阿寒の森ではオオハナブトハナアブが採れています。
これはまた別にスレを立てようと思います。


Re: マガリモンヒラタアブ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/07/07(Thu) 19:03:40 No.7011  引用 
pakenya様.

 何となく額がやや膨らんでいるように見えるのですが,いかがでしょうか?

 マガリモンヒラタアブEupeodes lunigerのメスの額は,真横から見るとほぼ平坦で中央部分がやや窪んで見えます.

 Eupeodes属の種別の特徴が出やすい部位は,額と腹部腹面の暗色斑の形状,翅の微毛の分布状態等ですので,注意してみてください.

 Eupeodes属は,Syrphinaeの中でも分類が難しいグループの一つであり,古くからの権威者であったJindra Dusekが2009年に亡くなり,共著者であったPavel Laskaが若手を指導しているようですが,ヨーロッパでさえ未だに10年に1種ぐらいのペースで新種が出たり,シノニムになったりと混乱しているようです.
 昨年Encyclopedia of Swedish Flora and FaunaのSyrphidaeを執筆したHans Bartschも今年の4月に偉大な遺作を残して亡くなるなど,第1戦で活躍していた研究者が減っている感じがします.
 一方,ヨーロッパなどでは若手も育っていますが,DNA解析による系統論にこだわる傾向があり,高校しか出ていない私にとっては,今一つ敷居が高く感じております.また,若手の研究者は古い原著を読まずに孫引きをする傾向があり,私が日本産シマハナアブ科のまとめた際に書いたように普通種の交尾器さえ自分では調べないで系統を論じる軽率な著者もいるので,困ったものです.

 日本産Eupeodes属は,9割方まとまっているようですが,大雪山系で見られるEupeodes nitenusに近似した種類が,寒冷地特有の暗色型として斑紋が安定して分離しているだけのか,日本固有の別種となるのかという宿題が残っています.
特に,オスの発生が早いようで,残雪が多く残っている時期の大雪山の銀泉台からの第1-2花園によく見られます.コマクサ平まで上がってしまうとほとんど見かけませんでした.ちょっと時期を逃すとメスばかりで全く比較同定用のオス標本が集まりなりません.第3雪渓を上って赤岳-小泉岳-白雲岳間では,風が強いとウスバキチョウ等が風を避けてネットに止まって休むので監視員に怒られるのではないかとヒヤヒヤさせる迷惑なじょうたいです(^_^;)

 今年は,父親の介護から解放されましたので,再来年ぐらいから北海道の調査が再開できると考えています.

訂正します 投稿者:pakenya 投稿日:2011/07/08(Fri) 13:41:01 No.7014  引用 
市毛様、皆様。

指摘されて見直したところ、誤同定でしたので訂正します。
正しくはイイジマホシヒラタアブEupeodes lundbeckiでした。

極東ロシア」;はなあぶ11号を見て、額の膨らみはこれほど強くないと感じたのです。実際、横顔はlunigerとして描かれたものに似て見えます。スウェーデンの図鑑でもふくらみが検索のkeyになっているので、大陸のものはもっと膨らむのかもしれませんね(というより日本の標本は膨らみがあまり強くないと言ったほうがいいかも)。

翅は第1、第2基室がまったく微毛を欠いているので、その他の特徴と併せてlundbeckiの特徴を満たすようです。はなあぶ17号の横濱さんの記述とほぼ一致しました(腹部腹面の斑紋は薄いですが、色彩はあてにしない方針なので深追いせず)。

ところで、はなあぶ10号に飯島さんがマガリモンとして載せた写真と17号に横濱さんがイイジマの♀として載せた写真は同一個体なのですね。とすると、マガリモンヒラタアブの写真は国内には見当たらないってことになりますね。本当に分布しているのだろうか?九大目録に北・本・四・九の分布が載っていますが、出典は何なんだろう。気になります。

Re: 訂正します 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/07/08(Fri) 21:46:24 No.7015  引用 
pakenya様.

参考までに,ヨーロッパ産の両種標本の側頭部の写真を載せておきます.E. lunigerはオーストリア産,E. lundbeckiはノルウエー産です.

 E. lunigerの額は,普通に見られるナミホシヒラタアブE. bucculatusやフタホシヒラタアブE. corollaeのメスの額と同じようにフラットです.
 
 九大目録は,出典が一切不明なので困りものです.恐らく旧北区の双翅目目録あたりから抽出したのだと思いますが,こちらも出典が書いてないので結局世界中の古い文献を片っ端から当たるしかないようです.

Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/25(Sat) 16:58:23 No.6958 ホームページ  引用 
 一昨年の夏に、Web上で「アシナガキンバエ」とされているアシナガバエが、本当は別の種ではないかと思いお尋ねをしたところ、三枝先生の御尽力により、アシナガキンバエとは亜科も異なるChrysosomaの1種であることが分かりました。
 実は、当時から、この”ニセアシナガキンバエ”には、よく似た別の種類が居るのではないかと思っていました。そこで、過去の写真を調べてみたところ、大きさや姿は非常によく似ていながら、翅脈相が大いに異なるものが見つかりました(写真)。
 このアシナガバエは、2007年から毎年(09年は不在の為写真なし)自宅やその近郊(東京都世田谷区西部)で撮影されていました。面白いことに、撮影日は何れも5月17日から5月28日までの約10日間に限られています。
 そこで、今年は五月中旬ごろから(現在に至るまで)毎日注意していたところ、5月31日に初見、最終日は6月8日でした。今冬は寒さが酷かったせいで虫の出現が全体的に遅れていると思いますが、やはり出現時期は極めて限られている様です。
 「Manual of nearctic diptera」で検索してみると、「1. Vertex of head deeply excavated as seen from anterior view (Fig. 2). Scutum often as wide as long. M usually with a widely divergent fork (Fig. 2l) ......2、2. M unbranched,lacking posterior branch (Fig.22)...............Mesorhaga Schiner」で、簡単にMesorhagaに落ちてしまいました。
 また、外見が「ニセアシナガバエ」にソックリなので、やはりSciapodinaeに属すのではないかと思い、三枝先生がNo.5792の投稿に添付されたSciapodinaeの亜科の属検索表を調べてみました。「1.腿節は強い前亜端剛毛を欠く・・3、3.M2脈を欠く,溝ないしその痕跡としても存在しない;dcは両性とも強い;触角刺毛は通常背位置;両性とも強い頭頂剛毛を持つ;頭盾は複眼の縁に隣接する(全世界)・・・・・・・・・Mesorhaga」となります。但し、頭頂剛毛は余り強くありません。
 こちらの目録を見るとMesorhaga属は M. janata1種のみとなっています。この属についても日本では殆ど研究されていないとは思いますが、写真のアシナガバエはこのM. janataでしょうか。
 雄と雌でacの生え方がかなり異なります(雌はacが疎ら或いは写真では不明瞭)。また、色彩は個体によりかなりの変化があります(或いは複数種?)。
 今回は、4♀、2♂の虫体を確保してありますので、詳しく調べることが出来ます。宜敷御指導下さる様御願い申し上げます。


 写真は♂、2010/05/17、東京都世田谷区西部で撮影.


Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/25(Sat) 17:05:13 No.6959 ホームページ  引用 
 写真は♀、2010/05/28、東京都世田谷区西部で撮影.

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/25(Sat) 17:07:40 No.6960 ホームページ  引用 
 写真は♀、2008/05/19、東京都世田谷区西部で撮影.

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/25(Sat) 17:09:24 No.6961 ホームページ  引用 
 写真は♂、2011/06/07、東京都世田谷区西部で撮影.
 体に赤味が強い.


Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2011/06/25(Sat) 19:38:39 No.6963  引用 
アーチャーン様.

アシナガバエ科については,田悟(2010)の96ページに及ぶ研究が発表されています.ぜひ,はなあぶNo.30-2を読んでみてください.
なお,同論文を読むと体色はかなり変異が多いようです.

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/26(Sun) 08:05:21 No.6965 ホームページ  引用 
茨城@市毛様.

 御回答有難う御座います。

 はなあぶNo.30-2の入手先が分かりません。六本脚のリストにはまだNo.29までしか載っていません。六本脚に問い合わせをしてみます。

 尚、最後の写真が♀となっていましたが、♂の誤りです。訂正しておきました。

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者: 投稿日:2011/06/26(Sun) 11:43:17 No.6967  引用 
アーチャーン様

双翅目についての最新の情報を入手したいのならば、ぜひ双翅目談話会への入会をご検討ください。年会費3,000円で双翅目の最新の情報(はなあぶ)を入手できます。

ケンセイ@双翅目談話会関東事務局

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/06/29(Wed) 10:18:01 No.6981 ホームページ  引用 
市毛様、伊東様

 六本脚からの回答を待っておりました。
 No.30-2は六本脚から入手します。

 また、双翅目懇談会については、伊東様に個人的にメールで御返事申し上げます。

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/03(Sun) 16:02:52 No.6992 ホームページ  引用 
 「はなあぶ」No.30-2が届きました。大変な大作で、ビックリしました。今後、この辺り(東京都世田谷区西部)で見られるアシナガバエについては、この文献1報で殆ど解決しそうです。
 さて、このスレッドのMesorhagaですが、本属についてはMesorhaga sp.1種のみ記載があり、生息環境、発生時期、細部の構造などを比較した結果、どうやらこれとほぼ一致する様です。
 以下、標本(マウントしていません)の細部を撮影してみました。田悟(2010)の「Mesorhaga sp.1 t」と判断して宜しいでしょうか。宜敷御指導下さい。


 頭部正面からの輪郭は多少違いますが、撮影角度による違いと思われます。


Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/03(Sun) 16:04:10 No.6993 ホームページ  引用 
 pocは4対ではなく、3対の様に見えます。しかし、角度によっては極く細い刺毛らしきものが1本見えていたりしていますし(右側写真の白矢印)、脱落、或いは、角度や焦点深度の関係で写っていない可能性もあります。
 論文には「触角梗節の下部に2本程度の長毛、上部に1本の長毛がある」とありますが、全週に亘って中小の刺毛が沢山見えます(左側写真)。


Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/03(Sun) 16:06:29 No.6994 ホームページ  引用 
 胸部の刺毛については、その区別が良くできません。写真に付けた略号で合っているでしょうか。
 その他、写真は省略しますが、前脚付節先端にある曲がった長毛の存在も確認しました。
 
 (一般の読者の為に略号の説明)
  np notopleural seta 背側刺毛
  pas postalar seta 翅後刺毛
  ph posthumeral seta 肩後刺毛
  poc post ocellar seta 後単眼刺毛
  sa supla-alar seta 翅背刺毛
  su sutural seta 横溝上翅内刺毛


Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/03(Sun) 16:08:33 No.6995 ホームページ  引用 
 ♂の腹端はよく似ています。cercusの刺毛の長さが一寸違って見えますが、この程度の差は問題にならないのでしょうか。


 尚、最初の頭部正面の写真は、2011/06/04に東京都世田谷区西部で採集した個体。他の標本写真3枚は、2011/06/07に同じく東京都世田谷区西部(自宅)で採取したもので、生態写真の最後に写っている赤味の強い個体です。


Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2011/07/03(Sun) 18:46:34 No.6996  引用 
アーチャーンさん、こんにちは。

 書き込まれた内容と画像(特にゲニタリア)から、田悟(2010)のMesorhaga sp.1で同一種と思います。
 私も沢山本種を見ていますが、アーチャーンさんの撮影された赤味の強い個体は見たことがありません。
 しかし、アシナガバエ科では金緑〜金赤色の色彩変異は普通ですので、当然あることが予想される範囲と思います。
 cercusの刺毛ですが、特に側面から真横に非常に強く長い刺毛があるはずですが、田悟(2010)の図は側面図のため、非常に分かりにくく表現されていて、比較しにくいですね。
  アーチャーンさんの画像で下に長く伸びている刺毛がそれに当たると思います。
 
 関東で私が昨年〜今年に採ったアシナガバエの中には、田悟(2010)に掲載されていない種をいくつも含んでいますので、無理にこの報文の種に結びつける必要はないのではないかとも思っています。

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/04(Mon) 09:00:18 No.6997 ホームページ  引用 
バグリッチ様.

 早速の御回答有難う御座います。
 cercusの横に伸びる強い刺毛は、他の写真からもハッキリ認められます。
 今年は本種を探している内にDolichopusも見つけ、これも採集してしまいました。今後、細部を観察して検討してみたいと思っています。
 ところで、「Mesorhaga sp.1 t」の「t」は何を意味するのでしょうか。temporalのt、或いは、田悟様のt・・・。
 それと、胸部刺毛に付けた名称は合っているでしょうか。自信がありません。

 以上、宜敷御教示下さい。

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2011/07/04(Mon) 22:28:51 No.6998  引用 
アーチャーン様、こんにちは。

 胸部刺毛に付けた名称は田悟(2010)に図示された位置と一致していると思います。
 胸部刺毛の同定は難しくいくつかの説があるようですので、異なった解釈もあると思われます。

 Dolichopus楽しみですね。
 同時に4〜5種が見つかることも多いですので、ややこしいと思います。

Re: Mesorhaga sp. ? 投稿者:アーチャーン 投稿日:2011/07/05(Tue) 09:55:40 No.6999 ホームページ  引用 
バグリッチ様.

 御回答有難う御座います。
 胸部刺毛について、一致しているとのこと、安心致しました。

 Dolichopusの雄は極めて敏感で、写真は結局1枚も撮れていない様です。雌の写真を見ると、何となく2種ではないかと云う気がするのですが、今後、雌の写真と標本(2♂4♀)を比較して判断致します。かなり、面倒な予感がします。
 その結果は、何れこちらに投稿致しますので、その際は、御教示を賜りたく存じます。

シロガネコバエ科でしょうか 投稿者:heheman 投稿日:2011/06/13(Mon) 12:43:57 No.6968  引用 
6/4の八王子の調査会お疲れさまでした。
写真はその時に採取したものです。実体顕微鏡で見た時は初めはハモグリバエかと思ったのですが、再び見てみて違和感を感じ、よく観察しましたところシロガネコバエ科に近い気がしました。
乾燥状態で2 mmほどしかなく撮影機器もまともにないのでうまく写真であらわせませんでしたが、多数の整列されていない額剛毛、肩切目有り、上前側版に剛毛がない、Palpuが大きい、口がメバエ科のように折り畳み式の針状のようであることが確認できました。
このサイトに載っているヤマトクロコバエとはやや外観が違いますがシロガネコバエ科であってますでしょうか。御教授ください。


Re: シロガネコバエ科でしょうか 投稿者:バグリッチ 投稿日:2011/06/27(Mon) 22:45:04 No.6973  引用 
heheman様

 こんにちは。
 画像の種は、当日一度見せていただいた記憶がありますが、その時は肉眼でしたので、フンコバエ科・キモグリバエ科などを疑ったものの、結局ハッキリとはわからなかったような気がします。

 書かれている特徴と画像からは、シロガネコバエ科の可能性が高いと思います。

 もう少し大きい画像で、翅脈や頭部などがよく見たいところです。
 また、自信がないので、他の方のご意見も伺いたいです。

Re: シロガネコバエ科でしょうか 投稿者:heheman 投稿日:2011/07/01(Fri) 00:09:12 No.6990  引用 
ハグリッチ様

こんばんは。
返信してくださってありがとうございます!
投稿がエラーで終わっていたので投稿できていないと思っており返信が遅れてしまいました。

腹部に白い輝く鱗粉のようなもの(microtomentose?)も確認できたのでシロガネコバエ科だと思いました。文献を探すことができてとりあえずMilichia属であっているかと思います。ただこの個体は♀のようで、♂の検索表しかなかったため種までは調べられませんでした。

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