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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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アシブトハナアブ(雌:黒色型)... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/11/03(Wed) 09:40:47 No.6544 ホームページ  引用 
 最近はお世話になりっぱなしです。

 本日(2010/11/03)の早朝、我が家(東京都世田谷区西部)の庭で撮影したハナアブです。腹背に細い黄色紋しかないので始めは何かと思ったのですが、アシブトの黒色型以外には該当する種は思いつきません。

 Web上を探してもこれだけ黒いのは見付かりませんでした。此処まで黒くなるものなのでしょうか。


 (触角には焦点が合っていません)


Re: アシブトハナアブ(雌:黒色... 投稿者:pakenya 投稿日:2010/11/04(Thu) 08:57:24 No.6545  引用 
アシブトハナアブのメスですね。

あまり注意してみていませんが、暗色傾向の強いものもしばしば見られます。たまに、横縞がほとんど見えないものもあり、さすがにこのようなやつに出会うと何者?!ってな感じにどきっとします。

Re: アシブトハナアブ(雌:黒色... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/11/04(Thu) 10:23:57 No.6546 ホームページ  引用 
pakenya様

 横縞が殆ど見えない様なものもあるのですか?ハナアブ類の腹部の模様と云うのは全く当てにならないものですね。

 初歩的な問い合わせに御回答下さり有難う御座いました。

ハネオレバエ科の1種(その2) 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/27(Wed) 11:31:24 No.6534 ホームページ  引用 
 以前、ハネオレバエ科のお尋ねをしたのですが(No.6477)、写真1枚だけのせいもあってか、残念ながら何方からもコメントを頂けませんでした。
 
 今回のは、我が家の庭(東京都世田谷区西部)で昨年(2009年)の10月17日に撮影したものです。写真が3方向からありますが、前回と同じく胸部は真っ黒で写真からは胸部刺毛の有無が良く分からず、岩佐教授の「Taxonomic Study of the Genus Psila Meigen ・・・」の検索表を見ても種の特定は無理な様です。
 しかし、今回は顔の中央に暗色の縦条が認められます。岩佐教授の論文で、顔に縦条があると記載があるのは2種のみで、その内 P. negriseta(クロゲハネオレバエ)には、顔は黄色で中央に1本の黒色条がある(face yellow, centrally with a longitudinal black stripe)と書かれています(もう1種は P. kanmiyai で、これは黄縦条)。写真を見ると、黒色ではなく、暗褐色ですが、標本では黒色に見えたのかも知れません。
 その他の記載を見ても、中脛節端にav刺毛があることなど、ほぼ全ての点で一致します。一致しない点は2つあり、1つは、論文では体長は雌雄ともに4−5mm、翅長4mmとあるのに対し、写真の虫は体長3.5mm、翅長は3mm強とやや小さいことと、論文のパラタイプ、ホロタイプの何れもが4月から7月の採集で、秋に採集された標本のないことです。
 
 P. negriseta は東京都本土部昆虫目録にも記録があります。写真のハネオレバエは P. negriseta でしょうか?よろしく御教示下さい。


Re: ハネオレバエ科の1種(その... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/27(Wed) 11:32:47 No.6535 ホームページ  引用 
 余り鮮明な写真ではありませんが、顔の中央に暗褐色の縦条が認められます。

Re: ハネオレバエ科の1種(その... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/27(Wed) 11:34:56 No.6536 ホームページ  引用 
 かなり前ピンですが・・・。

Re: ハネオレバエ科の1種(その... 投稿者: 投稿日:2010/11/01(Mon) 22:59:16 No.6539  引用 
アーチャーン様

誰からもレスがないようなので、コメントさせて頂きます。

ハエオレバエ科までたどり着いているハエ屋さんはおそらくほとんどいないと思います。私もまだ取り組んでいないハエのグループの一つで、とてもコメントできるレベルではありません。ということで、なかなかコメントは厳しいように思います。

ケンセイ@無弁類には未知のグループがまだまだたくさんいます

Re: ハネオレバエ科の1種(その... 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/11/02(Tue) 11:29:52 No.6543 ホームページ  引用 
ケンセイ様

 コメント有り難う御座いました。

 小さいグループですから、関心も薄いのかも知れません。此処で分からなければ、岩佐教授にメールを書くしか方法がないと思いますが、これは些か憚られます。

 先日のシママメの事で書き忘れたことがあります。毒ビンの薬品は、現在は毒性が強いので使用されていない(らしい)四塩化炭素を使っています。変色などは少ないと思いますが、採集に関する基礎情報としてお伝えしておきます。

ノヒラマメヒラタアブ 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/12(Tue) 17:35:05 No.6499 ホームページ  引用 
 今日(2010/10/12)、我が家(東京都世田谷区西部)の庭で撮影したハナアブです。横から撮ろうとしたところ、植木鉢が倒れてしまい、この1枚しかありません(脚の付け根が見えない)。体長は6mm弱。

 シママメは珍種の部類に入るとのことなので、ノヒラマメとは思いますが、このサイトでのノヒラマメとシママメの違いに関する応答を読んでも今一つ分からないところがあります。写真のハナアブはやはりノヒラマメでしょうか。

 宜しく御指導下さい。


Re: ノヒラマメヒラタアブ 投稿者:pakenya 投稿日:2010/10/13(Wed) 09:27:57 No.6501  引用 
アーチャーン様、こんにちは。
いつも、きれいな画像を見せていただき、ありがとうございます。

さて、画像のハナアブですがシママメヒラタアブのメスです。
典型的なシマのメスの色彩でして、腹部背板3節以降に明瞭な横帯を持つのはシマです。特に末端節が黄色いノヒラの例はないようです。

また、触角の第2節が第1節より明らかに短いこと、翅の中央部に微毛microtrichiaが認められないこともシマの特徴です。

参考文献:大石久志・脇一郎,2001.シママメヒラタアブについて.はなあぶ;11:77-86.双翅目談話会.

シマは河川敷の草地に主に生息するようです。ご自宅は多摩川や野川の近くでしょうか?

Re: ノヒラマメヒラタアブ 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/13(Wed) 09:54:06 No.6502 ホームページ  引用 
pakenya様

 早速の御回答有難う御座います。

 シママメと云うことでかなり驚いています。

 我が家は成城の駅近くにあります。野川からは約500m、仙川(川の仙川)からは約300mですが、両方とも崖下ですので、川から来たとすれば急斜面を上がってくる必要があります。しかし、以前大型種のヒゲナガカワトビケラが飛んで来たこともありますので、飛翔の出来る虫にとっては大した問題ではないかも知れません。

 このシママメはまた来るかも知れませんので、今後シッカリ注意することに致します。

 今後とも宜敷御指導下さい。

Re: ノヒラマメヒラタアブ 投稿者: 投稿日:2010/10/13(Wed) 23:08:13 No.6503  引用 
アーチャーン様

シママメヒラタアブは東京都未記録種なので、ぜひ標本を確保して「はなあぶ」などに投稿していただけると有り難いです。

本種は相模川の河川敷で採集したことがありますが、関東では比較的珍しい種類だと思います。ただし、兵庫県の河川の標本を同定したときにシママメヒラタアブだらけでびっくりしたことがあります。「所変われば珍品が普通種に変わる」でしょうか・・・

ケンセイ@所変わっても珍品なのが真の珍品かも

シママメヒラタアブ 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/15(Fri) 13:54:33 No.6504 ホームページ  引用 
 次の日(10月13日)にまたシママメが現れました。多分最初の個体と同じだと思います(理由は後述)。虫集め用に買ってきた通称カラミンサ(Calamintha sp.:シソ科)の花に留まっていましたが、かなり弱っており、時々落下しました。今日の写真は何れも、落ちる可能性の少ないコスモスの花に移して撮影したものです。

 実は、話が面倒になるので前回は省略したのですが、最初のシママメは、体に纏わり付くヒトスジシマカの集団をネットで一網打尽にし、面倒なので網を丸めて押し潰した中に入っていたのです。幸いまだ生きて居たので、コスモスの花に移して撮影したのが前回の写真です。

 コスモスの花が倒れてシママメは見えなくなってしまったのですが、恐らく潰した時にかなりのダメージを受けていたものと考えられます。次の日に見つけたシママメが弱っていたのは、それが正にそのダメージを受けた個体であったからではないかと思います。

 撮影した写真をチェックしてから、TKMにはシママメの記録が無かったことを思い出しました(ケンセイ氏の書き込みの前です)。もう余命幾ばくもない様ですし、確保してケンセイ氏かPakenya氏に標本を送付すれば少しは御役に立てるかと思い、シャーレを持って見に行くと、何と、もう花の上には居ませんでした。ギングチバチは最近は見ていませんし、飛んで行く程の元気があったとは思われず、やはり下に落ちてスレートの上を歩き回っているのではないかと思い、周りの植木鉢をみな退けて探したのですが、残念ながら何処にも見当たりませんでした。何とも、面目ない次第です。



 
 一応背面からの写真も出しておきます。小楯板の色が少し違って見えますが、ストロボの方向が違うせいだと思います。


シママメヒラタアブ 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/15(Fri) 13:58:17 No.6505 ホームページ  引用 
 真横から。基節は何れも黒く、腿節の中程に幅広い黒色の輪があります。

シママメヒラタアブ 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/15(Fri) 14:00:00 No.6506 ホームページ  引用 
 斜め前から。

シママメヒラタアブ 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/15(Fri) 14:03:40 No.6507 ホームページ  引用 
 触角の第2節が第1節より短いのが良く分かります。
 
 沢山貼ってスミマセン > 管理人様


シママメヒラタアブ 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/16(Sat) 17:55:17 No.6509 ホームページ  引用 
 今日、何時も行く撮影場所(東京都世田谷区西部)に出掛けたところ、シママメと思われるハナアブがかなりの数居ました。先日は標本用を獲り逃がしたので、今日は、直ぐ家に返ってネットと毒ビンを持って来て採集してしまいました。

 4頭採集し、雄と雌の両方が入っていると思ったのですが、家に帰って良く見ると全部雄でした。

 私は昆虫関係の組織には入っていない為、採集報告は書けませんので、何方かへ虫体をお送りしようと思います。何方に送付すれば宜しいでしょうか?

 なお、虫が小さく標本にする自信がありません。毒ビン内で死んだままの形で、ティッシュペーパーを重ねた間にでも入れて送付するつもりで居ります。


Re: シママメヒラタアブ 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/16(Sat) 17:56:32 No.6510 ホームページ  引用 
 写真の方も3頭撮りましたが、それらは採集した個体とは別です。恐らく、その気になって採集すれば、20頭位は捕れるのではないかと思います。今年は異常気象で、虫の方も少しおかしいのかも知れません。

 なお、場所は仙川(成城と祖師ヶ谷大蔵の間を流れる川)から150m位の所にある草地です。


Re: シママメヒラタアブ 投稿者: 投稿日:2010/10/17(Sun) 11:35:33 No.6511  引用 
アーチャーン様

>私は昆虫関係の組織には入っていない為、採集報告は書けませんので、何方かへ虫体をお送りしようと思います。何方に送付すれば宜しいでしょうか?

それでは、私のアドレス宛にメールアドレスをお知らせ下さい。折り返し送付先をお知らせします。

> なお、虫が小さく標本にする自信がありません。毒ビン内で死んだままの形で、ティッシュペーパーを重ねた間にでも入れて送付するつもりで居ります。

問題ないです。
ティッシュにくるんでフィルムケースやタッパーに入れて郵送していただければ大丈夫です。

それでは、標本が届きましたらシママメヒラタアブであることを確認した上で、来年3月に発行する予定のはなあぶ31号用の原稿を書かせていただきます。

ケンセイ@たくさんシママメヒラタアブがいる場所が東京都にもあるようですね

Re: シママメヒラタアブ 投稿者:pakenya 投稿日:2010/10/17(Sun) 16:55:45 No.6512  引用 
横浜の内陸でもまとまって採れました。本日の昼、5分ほどの採集です。

河川からは離れた農道沿いのミゾソバが密生している草地にたくさん居ました。交尾ペアもいくつもです。

案外、どこにでも居たりして・・

秋の虫かも。


Re: シママメヒラタアブ 投稿者: 投稿日:2010/10/17(Sun) 17:59:27 No.6513  引用 
pakenya様

>横浜の内陸でもまとまって採れました。本日の昼、5分ほどの採集です。
>河川からは離れた農道沿いのミゾソバが密生している草地にたくさん居ました。交尾ペアもいくつもです。
>案外、どこにでも居たりして・・
>秋の虫かも。

あらら、そうでしたか^^;;;
でも東京都未記録種なので、きちんと報告したいと思います。

ケンセイ@ツマキオオヒラタアブも秋に河川敷で採ったことがあります

Re: シママメヒラタアブ 投稿者:pakenya 投稿日:2010/10/18(Mon) 08:38:53 No.6516  引用 
訪花植物を訂正いたします。
ミゾソバ→イヌタデ です。
いわゆるアカマンマです。

どこにでもある路傍雑草です。
自宅周辺(世田谷区西部国分寺崖線より下)などでも探してみます。

Re: シママメヒラタアブ 投稿者:pakenya 投稿日:2010/10/25(Mon) 09:39:01 No.6532  引用 
 土日でシママメを探してみました。
 世田谷区鎌田の多摩川河川敷では、湿地のミゾソバと運動公園沿いのイヌタデに多数が訪花していました。タデ科の花が好きなようですね。ですが、丸子川沿いのシャクチリソバには居ませんでした。

 勢いに乗って、八王子市内でも・・と思って長沼公園周辺へ行ってみました。が、ここでは出会えませんでした。平山丘陵がタイプロカリティーのキアシクロハナアブを探すのも兼ねていたのですが、両方空振りでした。

 そういえば、ここ2年くらい南多摩の河川敷で秋の調査をしてきたのですがシママメは記録されませんでした。やはり低地が分布の中心なのかもしれません。荒川や江戸川などの河川敷にはきっといると思います。

近くにお住まいの方、見てもらえませんか(他力本願)。


Re: シママメヒラタアブ 投稿者:バグリッチ 投稿日:2010/10/26(Tue) 20:48:48 No.6533  引用 
こんちは。

 虫の数が徐々に少なくなってきて、秋らしくなってきました。
 さて、シママメは江戸川下流の河川敷や周辺の水田部にはごく普通に見られます。
 始めは 『珍しい?』と思ったのですが、そうでもないようなので、あまり標本も作っていません。
 あと、意外に普通なのは ルリハナアブ、モモブトハナナガコハナアブ、カルマイタマヒラタアブです。河川敷や周辺の水田には結構みられます。

ドロバチの寄生蝿 投稿者:しぐま 投稿日:2010/10/21(Thu) 21:20:03 No.6526  引用 
こんばんは。
ドロバチに寄生するハエについてお尋ねします。

この夏、借坑性の蜂を観察するために竹筒トラップを2束仕掛けました。(里山の麓@山形県)
8月上旬、泥で封じられた一本を割ってみました。
独房内に蜂の子や貯食物は残っておらず寄生虫の蛹が数個転がっているだけでした。
同じ頃、隣の竹筒束ではオオフタオビドロバチの営巣活動を直接観察していますので、寄主はおそらくこれだろうと思っています。


Re: ドロバチの寄生蝿 投稿者:しぐま 投稿日:2010/10/21(Thu) 21:21:35 No.6527  引用 
この蛹を採集して室内飼育したところ、8月中旬にハエが計4匹(a-d)羽化しました。
羽化後数日たって成熟したのを待って〆ました。


Re: ドロバチの寄生蝿 投稿者:しぐま 投稿日:2010/10/21(Thu) 21:23:31 No.6528  引用 
同種とは思うのですけど、念のためにもう一匹別個体も貼ってみます。
写真でこのハエの名前が分かるようでしたら教えて下さい。
よろしくお願いします。


解決したかも…? 投稿者:しぐま 投稿日:2010/10/22(Fri) 00:06:19 No.6529  引用 

Re: ドロバチの寄生蝿 投稿者: 投稿日:2010/10/22(Fri) 22:54:41 No.6530  引用 
そうですね、たぶんドロバチヤドリニクバエでよいと思います。少なくとも、外形からはAmobia属に見えます。今のところ、国内のAmobia属はドロバチヤドリニクバエ1種だけのようなので、いいかな?とも思うのですが、ニクバエの同定は♂交尾器を見ないと安心できないので、たぶん・・・です(^^;)。参考として、♂ゲニタリア画像を貼っておきます。

ちなみにAmobia属は、他のヤドリニクバエ類に比べて、頭の形が丸っこいのと、額の幅が狭くて、細くて短めの眼縁剛毛が列生しているのが特徴的です。Kurahashi(1970)に頭部の図があります。CiNiiで閲覧できますので、ご覧になってみるとよいでしょう。 Kurahashi Miltogramminae をキーに検索するとその論文がヒットします。

なお、ドロバチヤドリニクバエの学名について、 T. Pape氏の説に従えば Amobia distorta (Allen, 1926) は Amobia oculata (Zetterstedt, 1844) のシノニムということなので、現行では A. oculata ってことになります。


Re: ドロバチの寄生蝿 投稿者:しぐま 投稿日:2010/10/23(Sat) 21:30:22 No.6531 ホームページ  引用 
猫又さん
とても丁寧に解説していただきましてありがとうございます。
交尾器を自分で調べるスキルは未だありませんが、どうやらドロバチヤドリニクバエで良さそうですね。
今回、羽化直後の成虫が翅を延ばす様子を観察することが出来ました。
気になったのは、頭頂部で風船のような膨らみが脈動していた点です。
本で調べたらこれを使って蛹の殻を中から割り、更にはドロバチの巣も破るのだそうですね。
一見弱々しいハエにそんな力があるとは俄には信じがたいですけど、ツリアブの仲間とはまた違った脱出戦略に感動しました。
蜂の泥巣に寄生するヤドリバエやツリアブの生き様はまるで密室殺人の鮮やかな完全犯罪トリックのようで、とても面白いです。

ミツオビヒゲナガアブ? 投稿者:tosaka 投稿日:2010/10/03(Sun) 23:40:46 No.6486  引用 
北隆館の原色昆虫大図鑑(III)に載っている中ではミツオビヒゲナガアブという種に似ているようですが、図鑑の図版は黒くつぶれていて本当にこれで良いか心配です。ミツオビヒゲナガアブで良いでしょうか?

Re: ミツオビヒゲナガアブ? 投稿者:pakenya 投稿日:2010/10/05(Tue) 09:14:31 No.6487  引用 
tosakaさん、こんにちは

 画像の種は、確かにChrysotoxum coreanum Shiraki,1930;ミツオビヒゲナガハナアブです。体色が黒ベースで腹部に細い縞模様が均等にあるヒゲナガハナアブ属の種は、日本には本種のみです。生時、縞の色が青白っぽいのが特徴で、美しいですね。メスは画像のように花に飛来したり、藪の間をクロスズメバチのように低く飛んだりし、オスはヒルトップでホバリングしたりしますが、少ない種と思います。
 北隆館図鑑では5〜8月、北、九、四、朝鮮となっていますが、本州にも居ますし10月の標本もあります。
 

Re: ミツオビヒゲナガアブ? 投稿者:tosaka 投稿日:2010/10/07(Thu) 21:20:58 No.6491  引用 
pakenyaさん
コメントをいただきありがとうございました。
確かに、クロスズメバチ似ですね。撮影したのは午前9時少し前でまだ気温があまり上がっていない時間でしたが、少し近づくとすぐに飛び立ってしまいなかなか撮影が大変でした。

Re: ミツオビヒゲナガアブ? 投稿者: 投稿日:2010/10/11(Mon) 12:40:44 No.6493  引用 
tosaka様

ミツオビヒゲナガハナアブ良いですね。私は本種をまだ1回しか採ったことがありません(愛知県設楽町)。関東では一度もお目にかかっていません。かなり珍しいハナアブだと思います。

どこの記録かわかりませんが、ぜひ「はなあぶ」などに投稿していただけると有り難いです。

ケンセイ@最近珍品のハナアブに出会っていない・・・

Re: ミツオビヒゲナガアブ? 投稿者:tosaka 投稿日:2010/10/11(Mon) 20:31:14 No.6494  引用 
ケンセイ様
コメントをいただきありがとうございます。撮影場所は、東京都八王子市南部(町田市との境界近く)です。

Re: ミツオビヒゲナガアブ? 投稿者:pakenya 投稿日:2010/10/12(Tue) 09:49:29 No.6496  引用 
ケンセイ様、tosaka様

昨日、私も八王子の滝山自然公園付近で採集しました。
翅がすれていない結構新鮮なメスでした。

車道沿いのノコンギクに訪花していました。
昨年は、やはり10月に浅川の河川敷で1メスを採集しています。

関東地方では秋に見る機会が多いのではないでしょうか。

画像は昨日の採集品です。
ハナアブ類を追いかけていたオオギングチも採っちゃいました。


Re: ミツオビヒゲナガアブ? 投稿者: 投稿日:2010/10/20(Wed) 19:17:22 No.6525  引用 
pakenya様、どうもです。

着実に八王子市産のハナアブ類のデータが増えていますね^^
ミツオビまで加わるとはすごいです。
「はなあぶ」に掲載される予定の記事を楽しみに待つこととします。目指せ八王子市でハナアブ100種以上!

ケンセイ@やっぱり昆虫の記録は他力本願が一番!

クロハナアブの1種 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/20(Wed) 10:18:10 No.6520 ホームページ  引用 
 昨日(2010/10/19)我が家(東京都世田谷区西部)の庭に出現したクロハナアブです。かなり大きく、体長約13mm、翅長約10.5mm、翅端まで約16mmです。遠くから見ると、アメリカミズアブにソックリでした。
 Cheilosiaであることは間違いないと思います。複眼に毛があり、顔はほぼ無毛に見えます。腿節端の色が薄く、触角第3節は円形に近い形をしています。市毛様の図鑑を参照したところ、オオクニクロハナアブ(Cheilosia okunii)が一番近い様に見えますが、頭部の形が少し違う様です。
 厄介なグループですし、最近はTKM未記録種を撮ることが多いので、虫体を確保してあります(まだ生きています)。
 宜しく御教示下さい。


Re: クロハナアブの1種 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/20(Wed) 10:19:46 No.6521 ホームページ  引用 
 横から。

Re: クロハナアブの1種 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/20(Wed) 10:22:34 No.6522 ホームページ  引用 
 顔。周囲には若干毛がある様にも見えます。触角第3節は殆ど円形です(他に触角を斜めから撮った写真もありますが省略します)。

Re: クロハナアブの1種 投稿者:pakenya 投稿日:2010/10/20(Wed) 13:52:28 No.6523  引用 
アーチャーン様、こんにちは。

今度は難しい系ですね ^^;)

 このハナアブは、Cheilosia ochripes (Shiraki,1930)キスネクロハナアブです。夏から秋に見られる種で、特に秋に見る機会が多いです。
 この仲間の同定は困難なものがほとんどですが、この種は比較的わかりやすいです。複眼有毛、顔面は長毛を欠き、小楯板には長毛はあれど剛毛を欠くいわゆるC種群の大型種で、顔の中隆起の上辺がなだらかなので横顔に特徴があります。春に出現するCh. japonicaニッポンクロハナアブと酷似していて、同じ種の季節型ではないかと推定する人も居ますが、中隆起の形と眼縁帯下部の幅がキスネの方が狭い傾向があり、形態が違うのであれば別種であろうと考えています(私は)。

この種は都内にも記録がありますね。

 キク科の花によく来るため、花粉まみれになっている個体をよく見ます。アーチャーンさんの画像の個体も黄色の花粉が大量に付着していますね。セイタカアワダチソウにでも寄ってきたのでしょう。

Re: クロハナアブの1種 投稿者:アーチャーン 投稿日:2010/10/20(Wed) 14:53:10 No.6524 ホームページ  引用 
pakenya様

 早速の御回答有難う御座います。

 ゲニを見ないと分からないのではないかと思っておりましたが、写真だけで解決してホッとしております。TKMにも記録があるとのことですので、虜になっていた虫は早速放してやりました。まだ、充分元気な様で、一瞬で見えなくなりました。

 このキスネクロは、ご賢察通り、虫集め様に植えてあるセイタカアワダチソウに来た所を見付けたものです。傾いている花穂の下側に行ってしまった為、花に留まっている状態では良い写真が撮れなかったので、此処には掲載しませんでした。

 今後とも宜敷御指導下さい。

ニセスズキフタモンヒラタアブで... 投稿者:tosaka 投稿日:2010/10/17(Sun) 21:47:17 No.6515  引用 
連続投稿で失礼します。
本日(10/17)八王子市で撮影したものです。
ニセスズキフタモンヒラタアブでよろしいでしょうか。


Re: ニセスズキフタモンヒラタア... 投稿者:pakenya 投稿日:2010/10/18(Mon) 09:25:32 No.6518  引用 
ちょっと暗くて解りづらいですが・・・

 画像を色調補正して見ると、各腿節の大部分が黒く額が黒色なので、ニセスズキのほうの可能性が高く見えます。が、色だけでは正確に判定できません。一般にニセのほうが小さくて全長8mm前後、スズキは10mm以上ありますが個体差もあってこれも確実ではありません。
 形態的に差が出るのは、Fauna Japonica Syrphidae IIの記述によれば、頭頂の幅がスズキは頭幅の1/9、ニセは1/6ですので、頭部が背面からはっきり映っている画像があれば判別できそうです。
 このほか、触角第三節の形状がスズキのほうが長めですから、tosakaさんの画像の個体はニセの可能性が高いです。

 両種とも珍しい種ではありませんが、時々識別に悩みます。オスなら交尾器で確実なことは、過去ログを参照してください。

Re: ニセスズキフタモンヒラタア... 投稿者: 投稿日:2010/10/18(Mon) 21:04:02 No.6519  引用 
pakenya様
カクモンハラブトハナアブ、ニセスズキフタモンハナアブに関して早速ご教示いただきありがとうございました。ノハラアザミやセイタカアワダチソウなどの秋の花が咲き始め、これからも何種類か初見のハナアブについて質問させていただくことがあるかと思いますが、今後ともよろしくお願い申し上げます。

何ハナアブでしょうか? 投稿者:tosaka 投稿日:2010/10/17(Sun) 21:22:57 No.6514  引用 
写真を整理していて、今年の7月25日に八王子市で撮影したモモの太い正体不明のハナアブを撮影していたことを思い出しました。種類がわかるようでしたらご教示いただけないでしょうか。よろしくお願い申し上げます。

Re: 何ハナアブでしょうか? 投稿者:pakenya 投稿日:2010/10/18(Mon) 08:54:53 No.6517  引用 
tosaka様こんにちは。
ハナアブにかなり熱が入ってこられたようですね。

 画像のハナアブは、ナミハナアブ族のMallota abdominalis (Sack,1927)カクモンハラブトハナアブのオスです。第2腹節背板のカタカナの「エ」模様が特徴的ですね。
 樹林に囲まれた湿地で見かけることが多い印象で、泥に浸った倒木に止まっているのを何度か見ています。

ジョウザンマメヒラタアブでしょ... 投稿者:tosaka 投稿日:2010/10/11(Mon) 20:44:10 No.6495  引用 
10月11日に八王子市で撮影しました。体長は4.8mm程度。市毛さんのホームページの標本写真のジョウザンマメヒラタアブに似ているように思います。この1カットしか撮影できませんでしたが、ジョウザンマメヒラタアブと判定できるか、あるいは可能性として別の種があげられるのかをご教示いただけないでしょうか。よろしくお願い申し上げます。

Re: ジョウザンマメヒラタアブで... 投稿者:pakenya 投稿日:2010/10/12(Tue) 10:08:40 No.6497  引用 
tosaka様

画像のマメヒラタアブは、複眼に縞模様がないのでPandasyophthalmus亜属の種で、ジョウザンとキアシの2種が関東にいます。額の幅が頭幅の1/5程あるように見えることと、顔や胸部側面に銀白色の微毛が密生して見えるので、キアシマメヒラタアブのメスと思います(ジョウザンは1/7程で毛は目立たない)。

体長が5mmに満たないのもキアシっぽいです。

腹部の形状がはっきり写っていれば、第2節と第3節の間がくびれていればジョウザンとすぐ解るのですが、それは見えないですね。

ジョウザンは八王子でも採集しています。結構山っぽい谷筋の草地でしか見たことがありません。キアシは草地に普通です。
ご参考までに・・・

Re: ジョウザンマメヒラタアブで... 投稿者:tosaka 投稿日:2010/10/12(Tue) 22:05:41 No.6500  引用 
pakenya様
早速詳しい解説をしていただき、ありがとうございました。撮影した場所は山地ではありませんので、草地に普通のキアシマメヒラタアブで納得です。

ミツオビヒゲナガハナアブの採集おめでとうございます。

ご指導願います。 投稿者:とまつ 投稿日:2010/10/05(Tue) 16:57:51 No.6489  引用 
いきなりの投稿失礼いたします。

北海道 洞爺湖町で捕獲した双翅目で、
ケシショウジョウバエ科ではないかと考えていますが、
いかがでしょうか・・・。
コメントをお願いいたします。


Re: ご指導願います。 投稿者:Acleris@会社 投稿日:2010/10/06(Wed) 12:30:34 No.6490 ホームページ  引用 
コンニチワ。
科は、フンコバエ科(ハヤトビバエ科)Sphaeroceridaeになりますが、詳しい種までは私には判りません。
あとの書き込みをお待ちください。

Re: ご指導願います。 投稿者:フンコバエ 投稿日:2010/10/08(Fri) 18:10:00 No.6492  引用 
とまつ様
これはフンコバエ科(Family Sphaeroceridae)のカドマルフンコバエ属(genus Terrilimosina)の1種です。日本には4種知られています。メスは尾端の構造や貯精嚢の形態を詳細に調べないと種の同定は困難で、画像からでは種までは分かりません。興味がおありでしたら下記論文を見て下さい。CiNiiの文献検索で無料で見れると思います。
Hayashi, T. : The genus Terrilimosina Roháček from Japan (Diptera: Sphaeroceridae). Japanese Journal of Entomology, 60: 567-574. (1992)
このグループはやや湿った地面すれすれや林床、河畔・湖畔等をスイーピングすると普通に採れます。4種共にそれほど珍しい種ではありません。

無題 投稿者:とまつ 投稿日:2010/10/12(Tue) 16:54:48 No.6498  引用 
Acleris@会社 様ありがとうございます。とても参考になりました。私は最近双翅目の同定を始めたばかりでまたわからないことが多いものでまたご指導して頂ければと思います。

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