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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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Melangyna ではないかと・・・ 投稿者:バグリッチ 投稿日:2009/07/10(Fri) 20:21:41 No.5699  引用 
こんにちは。

 昨年夏に埼玉の山地で採ったハナアブです。

 ヒメホソヒラタアブに似てると思いますが、分布からすると無理がありそうです。
 是非、何者かご教示いただきたく、お願い申しあげます。


Re: Melangyna ではないかと・... 投稿者:pakenya 投稿日:2009/07/13(Mon) 09:19:21 No.5702  引用 
バグリッチ様

師匠は遠征中なのでしょうか、書き込みがないので代わりに・・・

確かに腹部は細く、小楯板は暗色で、触角がオレンジ色で、山地に普通なモトドマリハラボソ/ミヤマムツモンホソではないようですね。

Melangyna属であることは間違いないと思います。
ヒメホソは、Meligramma亜属ですので、腹部背板第4・5節に縁取りがあるかないかを確認してください(はなあぶ9号P42のkey29参照)。

ヒメホソなら本州初かも!
秋の同定会に是非持ち込んでくださいね。

Re: Melangyna ではないかと・... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2009/07/18(Sat) 19:19:13 No.5730  引用 
pakenyaさま

 遅ればせながら、ご教示に御礼申し上げます。

> 腹部背板第4・5節に縁取りがあるかないかを確認してください(はなあぶ9号P42のkey29参照)。

 この縁取りと言うものが いまひとつよくわからないのです。あるような ないような・・・
 秋の同定会には 持っていくようにします。

 引き続きよろしくお願い申し上げます。

Re: Melangyna ではないかと・... 投稿者:pakenya 投稿日:2010/05/09(Sun) 17:00:47 No.6289  引用 
ずいぶん古いスレを引っ張り出して恐縮です。

今年の4/21に横浜の職場の隣の公園で私も採集しました。
バグリッチさんの個体より斑紋が大きくて明瞭ですが、同じ種と思われます。腹部の縁取りは確認しづらいようで認識できませんが、後脚基節の後方に剛毛群がないので、すんなりMeligrammaに行けました。

本州からの正式な記録は見当たらないようなので、バグリッチさんの記録と合わせてはなあぶに投稿したいと思います。


Re: Melangyna ではないかと・... 投稿者:pakenya 投稿日:2010/05/09(Sun) 17:05:17 No.6290  引用 
ゲニの側面図も付けます。

Hypandriumのlingulaが細長く、これははっきりした特長ではないでしょうか。


この春は、同じ場所でムツモンオビなど、なかなか面白いものが採れています。


Re: Melangyna ではないかと・... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2010/05/09(Sun) 22:24:22 No.6291  引用 
pakenyaさん、こんにちは。

 画像のMelangynaと思われる種は、私の持っている個体とよく似てます。(同じかどうかわかりませんが)

 標本は一つしかありませんが、送りましょうか?

Re: Melangyna ではないかと・... 投稿者:pakenya 投稿日:2010/05/11(Tue) 08:47:19 No.6292  引用 
バグリッチ様

発表するとなれば、標本を精査しなければと思いますので、お貸し願いたいと思っていました。

送り先は、はなあぶ誌に載せている職場のほうにお願いいたします。

よろしくお願いいたします。

Re: Melangyna ではないかと・... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2010/05/11(Tue) 21:22:32 No.6295  引用 
pakenya様

 了解しました。
 近く お送りします。

Re: Melangyna ではないかと・... 投稿者:バグリッチ 投稿日:2010/06/19(Sat) 08:11:30 No.6379  引用 
pakenya様

 大変遅くなり申し訳ありませんが、本日発送しようとおもいます。
 はなあぶ28号のpakenya様の会社住所へ送ろうとして、伝票へ記入する電話番号をNTTに問い合わせましたが、確認できませんでした。
 移転していますでしょうか?

 よろしければ、私のHPの表紙 最後尾のmailアドレスへ 電話番号(または新たな送り先)を ご連絡いただけますと助かります。

 よろしくお願いいたします。

 おまけ画像は、昨年撮ったハマベニクバエの額嚢の様子です。テネラルがいくつもいたのでを捕まえたら、もがくたびに膨らんでいました。
※この画像 以前 アップしましたっけ?

ハエでしょうか? 投稿者:giga 投稿日:2010/06/14(Mon) 07:58:21 No.6373  引用 
突然素人の質問で失礼します。
葉の上で動き回っていたので、オオチョウバエのつもりで撮影したんですが、PCで開いて違うことが判りました。
ハエの仲間だと思うんですが、何でしょうか?


Re: ハエでしょうか? 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2010/06/14(Mon) 08:56:29 No.6374  引用 
写真の昆虫は半翅目(カメムシ目)のカイガラムシの仲間の♂の成虫です。おそらくワタフキカイガラムシ科のオオワラジカイガラムシの♂ではないかと思います。この仲間は♀が翅を欠き、寄主植物に口吻を刺したまま固着状態で、体表から蝋状ないし綿状の蝋物質を分泌して、体はこれで覆われていきます。♂も幼虫時代はこのような生活をしていますが、その後蛹化して有翅の成虫に羽化してきます(蛹化といっても、チョウや甲虫のような完全変態群の蛹とは異なります)。後翅が退化しているので双翅目のような外観をしめすので、しばしばこれと間違われます。

オオワラジカイガラムシは主にカシ、クヌギなどの樹幹、大枝などに寄生します。春から初夏にかけて成虫になります。♀成虫はほかのカイガラムシ類とは異なり、かなり移動性があります。

本種の生態の諸相については「福光村昆虫記」で、オオワラジカイガラムシと検索すれば、多数の画像が掲載されています。

Re: ハエでしょうか? 投稿者:giga 投稿日:2010/06/14(Mon) 09:33:19 No.6375  引用 
アノニモミイアさん、お早うございます。
早速の回答恐れ入ります。
福光村昆虫記・オオワラジカイガラムシで検索、まったく同じような画像を確認することが出来ました。
有難うございました。

アタマアブでしょうか 投稿者:pakenya 投稿日:2010/06/07(Mon) 15:25:54 No.6358  引用 
4/29に八王子市の滝山自然公園で採集した標本です。

びっしりと花をつけたグミ(ナツグミでしょうか)の枝下の空間で、ゆらゆらとホバリングしていました。

全長8.0mmもある大きなアブで、採集時にはミズアブかなって思って採りました。でも翅脈は全然違ってハナアブと似ています。科の検索ではアタマアブ科に行き着きます。ですが、ハネナガアタマアブなどと異なり、m脈が分枝しています。

これもアタマアブ科なのでしょうか?

ご存知の方がいらっしゃれば、是非ご教示願います。


Re: アタマアブでしょうか 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/06/07(Mon) 17:08:05 No.6359  引用 
この異型のアタマアブはNephrocerinae亜科のNephrocerus属の一種です。あなたが観察されたように、樹木の枝の下の空間でゆっくりとホバリングをしているのが観察されます。日本からMorakoteさんによって4種が記載されています。

Chalarinae亜科とは異なって、Pipunculinae亜科と同様に、単眼剛毛を欠き、後頭部が側面から観察されます。一方、複眼の後縁が中ほどで強くえぐられ、触角の第1鞭節は腎形で、下端はとがらず、中胸楯板の側部や小楯板に強い剛毛を生じている、などの点でPipunculinae亜科とは区別できます。腹部基部がしばしば淡色になります。

Re: アタマアブでしょうか 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/06/07(Mon) 18:17:37 No.6360  引用 
Morakoteさんの論文は以下の通りです:

Morakote, Rut, 1988. Four new species of Nephrocerus Zetterstedt (Diptera:Pipunculidae) from Japan. Esakia, (26):79-90.

もし、pdfが入手できなかったらご連絡ください。

あなたの写真から判断すると、触角第1鞭節も小楯板も鮮黄色ですので、N. spineus Morakoteの可能性がありますが、これは北海道標茶産の1雄で記載されたものです。ほかの小楯板が黄色の種はN. japonicus Morakoteがあります。これは第1鞭節が暗橙色となっています。N. japonicusは愛知県からの標本で記載されています。

4種ともにほとんど1頭の標本で記載されており、まだほかに種がある可能性が高いと思います。私も4既知種以外の種の標本を持っていますし、日本産の種については、私はMorakoteさんの論文しか知りませんので、ほかにも記録された種があるかもしれません。

Re: アタマアブでしょうか 投稿者:pakenya 投稿日:2010/06/08(Tue) 12:25:44 No.6367  引用 
三枝先生、ご教示ありがとうございます。

ご紹介の論文を早速DLして比べてみました。
属の特徴は全くそのとおりでした。
種の検索は、後脚転節下面にトゲを持たず、脛節端に強い剛毛の輪を持たないので、Nephrocerus japonicusに行き着くのですが、どうも記載内容とはしっくり来ない点があります。

触角第3節は鮮やかなオレンジ色で大きく、第2節の倍の長さと幅を持っています。Aristaの形状と色彩はjaponicusと同じです。
小楯板の後縁には3対の強剛毛を持ちますが、別の標本では2対です。
腹部第2節は第3節より若干長いですが、別の標本ではほぼ同じ長さです。
Genitaliaは、japonicusの特徴とほぼ一致します。

体色などの色彩には変異があると思われますし、Genitaliaが一致するならjaponicusと同定したいところですが、触角の形状が一致しないのは、近似の別種の可能性があると見るべきでしょうか。悩みます。

顔面の画像を添付します。


Re: アタマアブでしょうか 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/06/09(Wed) 23:38:16 No.6370  引用 
N. japonicusは♂1頭で記載されたもので、当然ある程度の個体変異があると思われます。触角の色彩にしても、標本の状態である程度の暗化はおこると思われます。

♂交尾器の構造に顕著な相違がない限り、あなたの同定の通りN. japonicusでいいのではと思います。Morakoteさんの図をみても、本属の♂交尾器にはかなり顕著な種間差が見られますので、今回の標本がjaponiusと別種であれば、交尾器にかなりの違いが生じていいはずだと思います。

Re: アタマアブでしょうか 投稿者:pakenya 投稿日:2010/06/10(Thu) 09:20:19 No.6371  引用 
三枝先生、コメントをありがとうございます。

記載に用いられた標本数は少なく、変異の幅がわかりませんから、Holotypeとの違う点が出る可能性はあると考えます。触角の色彩と形状以外は問題がないので、N. japonicusと同定しておくことにいたします。

東京都内初記録になります。

ありがとうございました。

双翅目談話会関東調査会 投稿者: 投稿日:2010/06/04(Fri) 22:29:59 No.6351  引用 
各位、どうもです。

明日、双翅目談話会の関東調査会を実施します。
場所は八王子市上川町今熊山周辺です。

参加者は最終的に10名になりました。
何か面白い奴が採れたら報告します。

ケンセイ@何が採れるかお楽しみです^^

Re: 双翅目談話会関東調査会 投稿者: 投稿日:2010/06/05(Sat) 22:23:30 No.6353  引用 
無事、双翅目談話会関東調査会終了しました。
調査に参加された皆様、お疲れ様でした。

結局昼過ぎに雨が降るとしていた天気予報が大はずれで
昼間は快晴、夕方にやっとぱらぱら降ってきましたが
調査には全く支障はありませんでした。

それで、成果はというと、いろいろ採れました。
ネグロクサアブ、トワダオオカ、クロベッコウハナアブ、ミドリバエ、ジョウザンマメヒラタアブ、カクモンアシブトハナアブ、クロナガハナアブモドキ、キンバエ類、ニクバエ類、イエバエ類、ガガンボ類、キノコバエ類、オドリバエ類、ミギワバエ類、マガリケムシヒキ、コムライシアブ、オオイシアブ、メバエ類などなどが主な成果です。この後、各自が同定を進めるので、その結果いろいろ面白い奴が判明する可能性があります。

ハエ目以外もいろいろ採れました。アカマダラセンチコガネ、ヤツボシツツハムシ、モモグロハナカミキリ、ハムシドロバチ類、ハバチ類、エグリグンバイ、マツムラグンバイ、ヒメグンバイ、コアカソグンバイ、オオメダカナガカメムシなどなどが主な顔ぶれです。

おそらく、八王子市未記録や東京都未記録の昆虫類がいくつか採れているように思われます。わずか1日ですが、虫屋が大勢で採集するとやはりいろいろな成果が出るものですね。

ケンセイ@個人的には東京都で初めて採ったオオメダカナガカメムシが嬉しかったです(ハエではない^^;;;)

Re: 双翅目談話会関東調査会 投稿者:バグリッチ 投稿日:2010/06/07(Mon) 22:45:18 No.6362  引用 
ケンセイさん、こんにちは。

 調査に参加できずに残念でした。
 かなりの成果があったとのことで、同定結果が楽しみですね。
 トワダオオカは採ったことありませんし、メバエも気になります。マツムラグンバイのホストは確認できましたでしょうか?

 こちらの調査もたくさん採れました。
 添付画像は 先日奥秩父で撮った Hilara sp.(コシアキタイプ)です。
 肉眼ではかくにんが難しいですが、前脚をバンザイのように上にあげて、中脚と後脚は水面に乗せて、水面を滑るように 独特の飛翔をしていました。
 かっこいいですね。

 ではまた。
 (フキのエグリグンバイはまたダメでした)
 

 
 


Re: 双翅目談話会関東調査会 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2010/06/08(Tue) 08:20:44 No.6365  引用 
バグリッチさん。見事なHilaraの写真を見せてもらいました。シャッター速度はどのくらいだったでしょうか。おそらくH. neglectaと思います。Hilaraの仲間が求愛餌を求めて水面を飛翔(滑空走?)していますが、肉眼でみるだけでは細部がわかりません。とくに脚が水面についているのかどうかは正確にはわかりませんでした。あなたの写真ではどうやら水面に中、後脚の付節を付けているようですね。

前脚を振り上げて、いつでも餌に襲いかかれる姿勢になっているのは、水面滑空速度の遅いH. (Ochtherohilara) mantis類似種だけで観察したことがあります。

Re: 双翅目談話会関東調査会 投稿者: 投稿日:2010/06/08(Tue) 13:53:16 No.6368  引用 
パグリッチ様、レスありがとうございます。

>かなりの成果があったとのことで、同定結果が楽しみですね。

かなりの八王子市や東京都未記録種が得られたと思われます。
もっともギブアップ種も多いのでどこまで種に落とせるかは?ですが・・・

>マツムラグンバイのホストは確認できましたでしょうか?

八王子市史で異翅亜目を担当する予定のO氏とグンバイムシレースを行っており、いつも何グンバイを採集したのか張り合っています^^それで、マツムラグンバイですが、4月の今熊山調査で私が1個体、今回O氏が1個体採集していますが、ホストについてはミズキなのかな?といった程度ではっきり認識はしていません。広葉樹のスウィーピングしていたら入っていたという状況です。

>ではまた。
 (フキのエグリグンバイはまたダメでした)

今回も適当にフキの葉をめくったらぼちぼち見つかりました。
決してたくさんはついていませんが、多摩地区周辺では普通に
見つけることができると思います。

Re: 双翅目談話会関東調査会 投稿者:バグリッチ 投稿日:2010/06/08(Tue) 22:12:03 No.6369  引用 
こんにちは。
まとめレスで失礼します。

 アノニモミイア様
 Hilaraの写真は、コンパクトなデジカメで撮っていますためシャッター速度ははっきりわかりませんが、フラッシュで動きを止めるようにして撮っています。
 とても速いので、動きを予測して、事前にピントを合わせておき、飛翔ルートとタイミングを予測して シャッターを押しました。
 他にも同じようなカットが撮れましたが、中脚・後脚のふ節は水面に付いていました。
 撮ってみて初めて分かったポーズでした。
 
 画像の種は、本日 北隆館の検索で同定してみましたところ、ご指摘の通り H. neglectaでした。
 同日に H.melanogyneも採れましたが、この種はもっと高いところを飛んでいました。

 Hilaraではありませんが、6/5奥秩父にて 添付画像のようなカマを持ったオドリバエが8頭ほど採れました。
 三枝先生のオドリバエ科の絵解き検索によると、未記載属(Phyllodromyiaの近似)に行き着きますが、既に 属名は決まっているようでしたら ご教示いただきたく お願い申しあげます。

ケンセイ様
 ミズキの可能性あり ですね。
 是非採ってみたいグンバイです。
 メバエが分かりましたら 是非アップしてください。
 
 
 

翅に黒い紋 投稿者:ryoi 投稿日:2010/06/08(Tue) 05:58:24 No.6363 ホームページ  引用 
鶴見川の河岸で植物を撮って居る時に見つけました。
シリアゲのようなお尻が気になるのですが、ハエですよね。
ハエだとすればずいぶん変わった色彩だと思うのですが。


Re: 翅に黒い紋 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2010/06/08(Tue) 08:03:22 No.6364  引用 
あなたが撮影した昆虫は、ハエ、カ、アブなどの分類される双翅目(ハエ目)の中のアブ類(直縫短角類)に属するシギアブ科の一種です。シギアブは、鳥のシギ(鴫、鷸)のように長い脚をもっていることに由来した名前です。シギアブ科の中でもキアシキンシギアブなどが含まれるChrysopilus属(ギリシャ語由来のchryso金+pilus毛)キンシギアブ属の一種です。

この仲間は幼虫が地中や朽木の中に棲んでいて、ほかの昆虫などを捕食します。成虫になると多くの種は餌を摂らないようですが、ごく少数の者はアブ科とおなじように吸血します。

アブも含めてハエ類も、あなたが撮影したシギアブと同じようにあるいはそれ以上に体の形、体や翅の色彩や斑紋、体に生えている毛、脚の形など多様なものです。双翅目は体が小さくあまり目立たないので一般に方々は気付かないのですが、甲虫類や蝶蛾よりも多様な昆虫の仲間です。

Re: 翅に黒い紋 投稿者:ryoi 投稿日:2010/06/08(Tue) 09:28:05 No.6366 ホームページ  引用 
アノニモミアさん、丁寧に説明して下さりありがとうございます。
シギアブの存在を初めて知りました。
また成虫になると餌を摂らない種が多い、とか非常に興味を持ちました。
ありがとうございました。

宿主について 投稿者:ignatius 投稿日:2010/06/07(Mon) 10:11:32 No.6355  引用 
初めて書き込ませていただきます。双翅目については全くの初心者です。
写真は今年5月に採集された冬虫夏草菌の仲間ですが、最初宿主は甲虫の幼虫として発表したところ、キアブの幼虫ではないかとの指摘を受けました。
まつわり付いた菌糸を取り除いて幼虫図鑑等で調べてみたところ、やはりキアブの仲間の特徴に一致するようです。

そこで教えていただきたいのですが、
1.)キアブの仲間の幼虫でいいのでしょうか?
2.)この幼虫は全長46mmあり、双翅目としては非常に大きいと思えるのですが、何か思い当たる種はあるでしょうか?
以上よろしくお願いします。


Re: 宿主について 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/06/07(Mon) 12:13:30 No.6356  引用 
確定的なことはこの状態の写真では言えませんが、現在はしばしばキアブ科Xylophagidaeに分類されるクサアブ科Coenomyiidaeのクサアブ属Coenomyiaの幼虫でしょう。根拠は側面写真にある頭部がキアブ属Xylophagusよりはるかに短く太いこと、腹部後端背面の骨化部が円形、その突起の先端がとがっていること、その部分の後気門の形と相互に接近している状態、46mmという著しく大型であること、などです。
最終的な同定には標本の検鏡が必要でしょう。

Re: 宿主について 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/06/07(Mon) 12:18:19 No.6357  引用 
追伸:
この標本の採集場所と採集年月日、採集された状態(朽木の中とか)をお知らせください。
この掲示板で同定などを依頼される場合には、上記、とくに採集場所と年月日は、同定を行う参考上から必須となっていると思います。

Re: 宿主について 投稿者:ignatius 投稿日:2010/06/07(Mon) 19:55:26 No.6361  引用 
三枝豊平様、さっそくの御回答ありがとうございます。

>この標本の採集場所と採集年月日、採集された状態(朽木の中とか)をお知らせください。
この掲示板で同定などを依頼される場合には、上記、とくに採集場所と年月日は、同定を行う参考上から必須となっていると思います。

この掲示板に限らずこのような質問では当然のことで失礼しました。

採取日: 2010.5.15.
場所: 大阪府高槻市
状況: 混生林(杉が主)内の落葉が薄く積もった緩やかな傾斜地上。 寄主はほぼ垂直に立った状態で浅く地中に
埋もれていた。

尚、双翅目から発生する冬虫夏草菌でこのようなタンポ型のものは今の所知られていません。属までわかれば充分ですが、種までわかれば言うことはありません。必要があれば標本を送る用意はありますが、菌に侵されているため痛んでいることは御承知ください。また、必要な部分を教えていただければこちらで拡大撮影をすることも可能です。

双翅学会 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2010/06/05(Sat) 18:58:36 No.6352  引用 
先日,京都のO氏より双翅学会の「まくなぎ」の新刊が届いたとの話を伺いました.

双翅学会が新体制で再開したとの話は伺っていましたが,入会方法や連絡先等がわかりません.

御存知の方がおりましたら,御教授願い致します.

Re: 双翅学会 投稿者: 投稿日:2010/06/05(Sat) 23:37:42 No.6354  引用 
私が事務局(庶務)を担当しています。
後日、必要事項をご連絡します。

市毛さん以外の方々からもご連絡をお待ちしています。

アリノスアブの仲間 投稿者:kuwachan 投稿日:2010/05/31(Mon) 06:52:32 No.6346  引用 
 おはようございます。いつも勉強させてもらっています。

 アルバムで画像を見ていたら,当方で不明のアブが,キンアリノスアブに近いようです。似た種類がいるようですので,この画像で分かるのかどうか教えていただければと思います。


Re: アリノスアブの仲間 投稿者:kuwachan 投稿日:2010/05/31(Mon) 06:53:27 No.6347  引用 
翅脈の見える画像です。

Re: アリノスアブの仲間 投稿者:pakenya 投稿日:2010/06/01(Tue) 09:06:45 No.6348  引用 
kuwachanさん、こんにちは。

画像のアリノスアブは、小楯板の後縁にトゲ状突起が見られないこと、胸背中央に黒い毛が目立つこと、各脚の付節が黒くないことから、キンアリノスアブで間違いありません。

クロヤマアリの巣に寄生する種で、本州・九州では初夏のころに平地から山地まで広く普遍的に見られます。

Re: アリノスアブの仲間 投稿者:kuwachan 投稿日:2010/06/02(Wed) 23:34:56 No.6350  引用 
 こんばんは。
 pakenyaさん,同定ありがとうございました。
 キンアリノスアブか近い仲間という考えが大外れでなくてよかったです。これからもよろしくお願いします。

移植の報告 投稿者:ハエ男 投稿日:2010/05/28(Fri) 18:21:34 No.6345  引用 
旧サイトの方にアップしてあった三枝先生のオドリバエ科の絵解き検索を新サイトの方に移植しました。

http://diptera.jp/fly/dl/etoki-empididae.pdf です。

なんとか旧サイトの異常アクセスの影響外に置けましたので、ご安心ください。


あとそれから、最近はすごい時代になったもんだなとつくづく思いますが、Entomological Society of Canada のサイトの方で Manual of Nearctic Diptera.のシリーズがPDF公開されてますね。驚きました。

ガガンボ上科の分類 投稿者:三枝豊平 投稿日:2010/05/25(Tue) 18:35:21 No.6342  引用 
達磨大師が紹介すべきことですが、僭越ながら第一報をお先に。日本産の種などについて更に詳しい情報が彼から出ることを期待しておきます。

今日、アメリカのアイオワ州立大学のPetersenらのガガンボ上科についての系統、分類の論文が送られてきました。ガガンボ上科は最近4科に分類される傾向がありますが(北隆館の新訂原色昆虫大図鑑第3巻)、これとはまた別の分類体系が示されて、ヒメガガンボ科やなんとシリブトガガンボ科までガガンボ科に統合され、ガガンボ上科はガガンボ科とオビヒメガガンボ科の2科に分類されています。そして、ガガンボ科の中には多数の亜科が設けられています。シリブトガガンボ科はいわゆるヒメガガンボ類よりTipulaなどの真正ガガンボ類に最も近縁であるとされています。
もちろんこれが最終的なものではないでしょうし、今後の変更も起こるでしょうが、一先ず、形態(全ステイジ)と分子のデータを組み合わせた結果だそうです。
なお、原文をご覧になりたい方は私や達磨大師に申し込まれればこの論文のpdfをメール貼付で送ることが出来るでしょう。ファイルが大きいのでここには貼付できません(私や達磨大師の連絡先はハエ男さんに尋ねると教えてくれるかもしれません)。

Re: ガガンボ上科の分類 投稿者: 投稿日:2010/05/25(Tue) 20:05:13 No.6343  引用 
三枝先生。Mattからのメール、まだ開いておりませんでした。面目次第も御座いません。科の扱いがしょっちゅう変わると混乱の元なのでもともとの広義のガガンボ科一つとするあつかいが一番落ち着きがいいように個人的には思います。この場合、亜科の扱いで混乱することになりますが。

Pediciidaeが外れて、Tipulidae(狭義の)とCylindrotomidaeが近縁というのは腑に落ちます。
PDFがお入用の方はご連絡ください。

Re: ガガンボ上科の分類 投稿者: 投稿日:2010/05/26(Wed) 08:59:12 No.6344  引用 
論文を概観しました。現在のLimoniidaeヒメガガンボ科で亜科と扱われているLimnophilinaeがLimnophilinaeとEpiphragminaeに、ChioneinaeがChioneinaeとEriopterinaeに分けられています。ただそれぞれのまとまりは過去にも族などとして指摘されたことがあるので、属のまとまりを再認識してそれぞれ並記した形になり、結局のところ系統関係はよくわからないままでした。これまで側系統群と考えられていたLimoniidaeヒメガガンボ科を単系統と考えられるグループに分割し、Tipulidaeガガンボ科という大きな傘の下におさめたということのようです。
さらに、過去に族の所属が変更されたことがあるなどの問題の属Dicranoptycha, Atarba, Helius, Elephantomyiaがそれぞれ独立に示されていて、やっぱり難しいグループなんだなと感じました。

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