2枚目のハエはOdiniidaeトゲアシモグリバエ科のTraginops orientalis naganensis Kato, 1952、カトウトゲアシモグリバエです。Odiniidaeで本掲示板を検索してみてください。No.3811-3814(2007年8月31日)に関連記事が出ています。
アノニモミイア様
ありがとうございます。 関連記事も確認させていただきました。 とっても可愛い種類ですね。 動いている姿を想像してしまいます。 今後ともご教授下さい。
なみは さま
ミバエの方は難しいです。 Shiraki (1933) A systematic study of Tripetidae in the Japanese Empire Ito (1983-1985) Die japanischen Bohrfligen には似た種がありません。 Wang (1996) The fruit flies of the East Asian region, Acta Zootaxonomica Sinica, 27 Han & Kwon (2000) Economic insects of Korea 3, Diptera, Tephritidae 他 持っている範囲の東南アジア、ヨーロッパ、北米の文献なども ちらちら眺めた限りでは似たものはないようです。 ちゃんとしたミバエの専門家が来ないと、どうしようもなさそうです。
Nabita様
ミバエ類にも未記載らしき種がいるのですね。勉強になります。ハエ類は奥が深すぎて、自分の能力では1つの分類群でも全貌が見えません。 今後ともご教授頂ければ幸いです。 ありがとうございました。
なみはさま
はじめまして。ほげと申します。ミバエが好きです(どんどん忘れていっているような…)。 ええと、おそらくこの個体は玉木(1997)にてPseudacidia sp. として記録しているものと同じです。また、末吉(2000)にてAcidiella sp.として記録された1♀(皇居敷地内のサンプル)とも同種と思われます。 本種はミャンマーから記載されたAcidiella funesta (Hering, 1938)と翅紋が酷似しており、同様のことが末吉(2000)にも書かれています。しかし、両者には翅紋の「色」に明らかな違いがありまして、A.funestaが雌雄ともに同じ茶褐色(No.6447のTrypeta luteonotaのような)の翅紋なのに対して、本種ではオスのみ黄褐色(No.6466にあるとおり)になります。つまり、本種には翅紋色に雌雄の差があります。 …と、断定口調で書いてますが、実ははっきりしたことは分かっていません(-_-;)。末吉(2000)の個体は♀ですし、確か玉木(1997)の個体も♀だったような(すいません、いま手元に文献がありません…)。A.funestaの原記載は♂のみで、メスの形状については触れられていなかったはず。なので、文献中の個体はA.funestaそのものである可能性も捨て切れません。 そういえば、Wang(1996)でもA.funestaが四川省から記録されていますが、これも♀なので、♂がどうなっているのか気になるところです…。 何だかややこしくなってしまいましたが、お写真の個体はたぶん♂なので、少なくともA.funestaとは一応区別できる種、ということになります。 幼虫の寄主植物が分かれば、もう少しクリアになるかもしれません。♀交尾器(aculeus)を精査したことがありますが、その形状から推測するに、幼虫は潜葉性(葉もぐり)の可能性が高いです。採集された付近で、葉潜りのウジを探したら面白いかもしれません。いまはもしかしたら時期を外しているかもしれませんが…。 とりあえず、こんなところです。 …… 末吉昌宏 (2000) 皇居のミバエ科昆虫. 国立科学博物館専報, 36: 437-443. 玉木長寿 (1997) 埼玉県の双翅類.埼玉県昆虫誌 II 双翅目.1-405. 埼玉県昆虫談話会. Wang, X.-J. (1996) The fruit flies (Diptera: Tephritidae) of the East Asian region. Acta Zootaxonomica Sinica, 21, suppl.: 1-419.
ほげ様
返信が遅くなり、申し訳ございません。 また、詳しくご説明頂きありがとうございます。 Wang, X.-J. (1996) は未入手なので、出来るだけ手に入れたいと思います。 今後とも、ご教授よろしくお願いします。 |
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双翅目屋としてはどうコメントしてよいかわからないのですが、一般のサイトに出れば「森の妖精現る」なんてタイトルがつきそうな画像ですね。
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アノニモミイア様
この画像がタマバエとはとても驚きです。見たことがありません。 こんなにたくさんがクモの糸についている理由に、大変興味があります。 これから、注意して探してみます。 ![]()
pierisさんの投稿された画像のハエの腹部にはなんかカビ見たいのがあるように見えるのですが・・・もしかしたら昆虫病原糸状菌に感染して発症した個体群なのではないでしょうか?
ちなみに昆虫病原糸状菌に関しては昆虫病原糸状菌データベースというサイトがあって詳しく出ています。(でも、双翅目関連は少ないですが・・)http://fruit.naro.affrc.go.jp/kajunoheya/epfdb/
おーやぎさんの観察されたようなガガンボ類がクモの糸に静止するのも観察したことがあります.ガガンボの場合は一列に並んで足をつないでいることもあるようです.
Pierisさんの撮影されたのはハエ男さんの言われるとおり菌類に寄生されたものと思います.エントモフトラのような菌かもしれません.ハエは斑紋の特徴や渓流の側ということから渓流に多いミズギワイエバエ属Limnophoraのハエではないでしょうか.それにしてもたくさん集まって死んでいるものですね.一部の個体は姿勢からみると生きているようにも見えますが.この写真を見た瞬間,私は以前中国雲南省のDaweishanという山の近くの渓流で,無数のミギワバエの1種が渓畔の草に群がって静止しているのを思い出しました.
コメントありがとうございます。
このような光景がススキの葉に何本も見られましたが、広範囲ではなくかたまっていました。 昆虫病原糸状菌のサイトは私もよく利用させていただいています。昆虫寄生性菌類のなかには寄主操作をしているとしか思えないものも見られます(イトヒキミジンアリタケなど)。 このミズギワイエバエ?もひょっとしたら寄生した菌類から集合命令が出されているのかもしれませんね。確かにまだ生きていて翅を震わせているのも中に見受けられましたが、脚がいう事を聞かないようで、離れられない感じでした。
はじめまして。
かわいい画像です! ハエとは思えないです! 生き物には変わりないですものね^^v ![]()
ブランコしているのはやはりタマバエです.かなり北の方まで棲息しているのですね.幼虫が捕食性のタマバエだと聞いていますが,いつか機会をみて専門家に詳しい話を聞きたいと思っています.例えばなん属あるかとか,幼虫の生活はどうだとか.
写真では別のように見えますが,光線やバックの色調の関係もありませんか. どの糸を好むとか,ハエ自身が糸を揺らすとか,あまり観察したことがありません.今度であったら写真をとるだけでなく,いま少し注意してみましょう.
アノニモミイアさん、ありがとうございます。1枚目は別物です。付け忘れましたが、写真は青森県下北半島で2007年9月9日に撮りました。
アノニモミイ様、ハエ男様、皆様
クモ屋の なみは です。 薄暗い沢沿いや谷スジで、アノニモミイ様が確認されたクモの糸にぶら下がるタマバエ類を良く見ます。 ヤミサラグモ類やホラヒメグモ類、ヒメグモ類の網でよく見るような気がします。これらのクモ類の生息場所自体が、薄暗い湿った場所なので、生息環境が重なるのかもしれません。また、ぶら下がっているタマバエ類を捕食しているのを見た事がありません。どうしてなのかよく解りません。ただ単に観察不足かもしれません。 |
初心者様.
たぶん,ヒゲナガヤチバエではないかと思われます. 類似の画像を検索してみてください.
茨城@市毛様
ありがとうございます。 検索で確認したところ、おそらく間違いないと思われます。 湿地や田んぼ等に生息という所もあっていました。 (周辺は田んぼでした) 今後もお願いすることがあるかもしれませんが、 よろしくお願い致します。 |
田中川さん、こんにちは。
このハナアブは、ハラアカハラナガハナアブ:Chalcosyrphus (Xylotomima) frontalis (Shiraki et Edashige, 1953)のメスです。 ハラナガハナアブ属の中では比較的ポピュラーな種で、各種の花に来ています。出現期間も春から夏までと長いので、フィールドで出会う機会も多いんでしょうね。
pakenyaさん,ありがとうございます。
比較的ポピュラーな種だったのですね。登山者以外はめったに行けない場所だったので,てっきり珍品だと思い込んでいました。私にとっては初めての出会いでした。もっといろんな環境へも出かけてみようかと思います。 |
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