初めてお世話になります。
静岡市内での撮影です。ヤドリバエの仲間だと思うのですが、SNS内の図鑑を様々調べても種名が分かりません。種名がお分かりになるようでしたら教えていただけないでしょうか。よろしくお願いします。
くさかぜ 様.
ご推測通り,ヤドリバエの仲間です. 私では種類までは分かりません.
市毛 様
返信ありがとうございます。自信はありませんが、一応キナコハリバエではないかと考えています。 |
お世話になっております。
9月18日、都内の学校ビオトープ池にて、水面を浮遊していた水生双翅目の幼虫と思われる個体を見つけました。 体長は6mm程度です。 ガガンボ類ではないかと思いますたが、いかがでしょうか? 大まかに「科」程度まででも分かりますと助かります。 よろしくお願いいたします。
小金井虫様.
ハナアブ以外の幼虫は全くわかりません. ごめんなさい.
茨城@市毛様
とんでもありません。 いつもありがとうございます。 なんとか四苦八苦して、とりあえず「ヤチバエ科」かな? というところまで来たのですが… 陸生昆虫調査ではまわりでヒゲナガヤチバエを記録しているので、まずまず近づいたのかな、と思いますがいかがでしょう? やはり幼虫はむずかしいです。
小金井虫 様.
よくお調べになりましたね. 末吉(2018)ヤチバエ科 Sciomyzidae, 日本産水生昆虫 第二版: 科・属・種への検索や,学研(2005)日本産幼虫図鑑では,Sepedon aenescensヒゲナガヤチバエの側面図しかなかったのでわかりませんでした. ネットで調べ直すと,bugguide.netに同属のSepedon tenuicornisの背面からの写真があり,非常によく似ていました. https://bugguide.net/node/view/1719839 なおと,都内ですと同属のヒガシヒゲナガヤチバエ(Sepedon noteoi = Sepedon oriens)も分布している可能性が高いので注意が必要です.
茨城@市毛様
丁寧なご返信ありがとうございます。 ほっとした感じです。 とりあえずSepedon(ヒゲナガヤチバエ属?)で記録しておきたいと思います。 類似種のヒガシヒゲナガヤチバエはまだ見たことがないですが、「ハエハンドブック」ではヒゲナガヤチバエよりも色味が薄く、ツヤも無いかんじのようですね。 これからはこちらも注視しておきたいと思います。
茨城@市毛様
分かりやす写真、ありがとうございます! これから、活用させていただきます。 |
木佐様.
ご推測通り,トゲヒメヒラタアブの♀で良いと思います.
茨城@市毛 様
ご確認下さいまして有難うございます。 腹に赤味が出るのが特徴的で見当をつけましたが、 これだけで判断していいのか不安があったので投稿させて頂きました。 |
はじめまして。最近双翅目にも目を向けるようになりました。
竹林内の酵母菌に集まっていたショウジョウバエ属を採集し、検索表にかけたところタイワンショウジョウバエに辿り着いたのですが分布が合わず自信がありません。 どなたかご教示頂けると幸いです。 3♂? 体長約3.4mm 縫合前背剛毛なし 背中剛毛2対
R.B 様.
だいぶ細かく調べておられるようですね. 前脚フ節の反曲毛が,JDDの写真と比べ短く感じます. https://www.drosophila.jp/jdd/sp/content/0205060702090004.html
市毛 様
ありがとうございます。よく見比べると確かに短めに感じますね。 D. immigrans も確認しましたがこちらもある程度は長毛が生えているのですね… まだ目ができていないのでゆっくり覚えていこうと思います。
R.Bさま
はじめまして。 書かれているようにD. immigransが近いのかなと思います。 D.immigransは腹部背板の三角模様がはっきりしています。 翅脈の先端もすこし曇ります。 |
YM 様.
Megasyrphus erraticus オオオビヒラタアブのメスです.
市毛様
早速ご回答ありがとうございます。 高山にいる種なのですね。撮影場所は5合目あたりです。 アブやハチの黄色い部分が水色に変化しているのはどういう理由があるのかなどわかっていることがもしありましたら教えていただけますと幸いです。 |
めたこるじぃと申します。
普段は冬虫夏草を調べていて、クサアブタンポタケの宿主についても興味があります。 ここ最近で2回、ネグロ?クサアブの成虫と地面から生えた抜け殻が近くにセットであるのを見ています。 ただ、抜け殻の尾端にはクサアブの幼虫の特徴的な構造は見られないので違う種なのかも知れないとも思っています。 私は双翅目について詳しくないので、ご教示頂けると幸いです。
発生環境の画像です
めたこるじぃ様.
筆者の手持ちの論文には,日本産クサアブ科の幼虫や蛹の形態を,詳細に報告した論文は見つかりませんでした. 恐らく,本科の幼虫等について詳しく研究しているのは三枝豊平氏だけと思われます. 本科については,はなあぶNo.15-2(2003年)に永冨氏と大石氏がまとめられた総説が載っており,日本に分布する3属についての,幼虫での属の検索表が出ております. なお,同論文の幼虫の検索については,Webb and Lisowski(1983)の形質表を元に作成されており,この論文はネット公開されています. https://archive.org/details/biostor-55950 蛹については,旧北区の昆虫の検索(1997年)にCoenomyia属とDialysis属との区別点が載っています. その他,本掲示板のNo.6355からのスレッドにもクサアブについての三枝豊平氏からのコメントがあります. ご参考にしてください.
市毛様
大変返信が遅くなり申し訳ありません。 調べて下さり感謝です。 「旧北区の昆虫の検索」気になります。 情報ありがとうございました |
こんにちは. いつもお世話になっております.
大学の生物学研究会で, 上級生の方が, 美麗な双翅目の写真を見せてくださいました. 外見の雰囲気や翅脈からしてミズアブ科ではないかと思うのですが, 調べてもこれに似た色彩のものが出てきません. 日本昆虫目録を見てもそれらしいものが見つかりません... 採集日は 2024.03.24 採集場所は 西表島の大富林道 とのことです. 何者でしょうか? もし, この部位を細かく見る必要があるとか、ある論文の検索表を使って精査する等の必要があれば, 本人に写真を撮って送ってもらうか標本を借りて検鏡するかします. よろしくお願いします.
虫キョロリス 様.
恐らく,インドや中国に分布するCibotogaster auricollisや台湾から記載されたC. fumipennisもしくはその近縁種ではないかと思います. 大阪市立自然史博物館の永冨コレクションには,まだまだ未発表のミズアブが色々と含まれています. なお,よく似た写真が,シンガポールのサイト(Biodiversity of Singapore)に出ています. https://m.singapore.biodiversity.online/species/A-Arth-Hexa-Diptera-000956
市毛 様.
非常に早い返信をいただき, 驚嘆しております.こんなにすぐに属がわかるとは…! ご提示くださったサイトの写真は, 確かにそっくりです. >大阪市立自然史博物館の永冨コレクションには,まだまだ未発表のミズアブが色々と含まれています. そうなのですか. ミズアブ科もまだ研究があまり進んでいないんですね. ものすごく美麗で目立つ種でしたので, 日本からすでに記録があるだろうと思っいたのですが, まだまだミズアブ界も謎に包まれているとは… メールもありがとうございました. 時間があるときに調べてみます.
こんにちは.
市毛様から頂いたKrivosheina (1993)を読みました. 検索表ではCibotogaster fumipennisに落ち, fumipennisのメスに関する記述も, その多くが当てはまりました. ただ, fumipennisのメスに関する記述の中で, 4つ分からなかった点があるので質問させてください. 1. “Vertex, as well as frontal stripe, ferrugineous.”という文があります. ferrugineousは検索したところ, 赤茶色という意味のようです. しかし, この4つ前の文に “Frontal stripe entirely yellow.” という文章があり矛盾しているように感じます. 手元の標本を見ると, 頭頂と前額帯は黄色です. “Vertex, as well as frontal stripe, yellow.”の誤植でしょうか? 2. “Stripe bordered with silver hairs forming 3 connected spots on either side; 2 of them red, triangular, and extended”という文があります. 胸部背面の毛によって, たしかに, 両側に, 3つの点がつながったような模様が形成されています. しかし, そのうち前方にある一対が赤色というのは少し違うように感じます. 明らかに金色です. “Golden hairs present on pronotum and lateral sides of mesonotum above humeral tubercles.”という文章の箇所では金色と表現されているにも関わらず, 後のほうでは赤色と表現されているのが不思議です. 3. 一番最後に, “So far, C. fumipennis is the only known species in which the scutellum (in ♀) lacks silver hairs.”という説明があります. 上に, 手元の個体の小盾板の写真を添付しています. 小盾板の毛は多くが黒色です(光を反射してやや銀色っぽく写っているものはありますが). しかし, 銀色毛もかなりあるように思います. どの方向から見ても銀色なので, 光の反射ではないようです. 黒い毛よりも少し太めで長いです. なので, 小盾板に銀色毛がないという記述は当てはまりません… 私が思うに, この論文では雌が一個体しか検査されておらず(Materialでホロタイプ1♂とパラタイプ1♀を用いたと記されています), その一個体で銀色毛が脱落していたのではないかと推測しています. 実際, 手元の個体も, 左側でやや銀色毛が脱落しているようです. ちなみに, 原記載の論文には小盾板の銀色毛の話は書かれていませんでした. ただ, 銀色毛が完全に脱落してしまうことがあるんでしょうか?個体差かそれとも別種なのか... 4. “medial teeth of scutellum”という部位が説明に出てきていますが, これがどこを指すのかわかりませんでした... 小盾板の棘のうち真ん中一対のことなのかなと思って読んでいたのですが, その後にmedial teethとは別に”spines”というのも出てきて, わからなくなりました. たくさん質問して恐縮です. 時間があるときでいいのでお返事いただけるとありがたいです. 私も大学の課題で忙しいので, お返事いただいた後すぐには見れないかもしれませんが, お許しください. (追記) ハエハンドブック買いました!とても素敵でした. 最後の方の, 「日本未記録種か新種の可能性がある種」のヤドリバエのところに, PeleteriaらしきものやTriarthriaらしきものが載っていますね(勘違いかも...). またDinera?ぽいものも, 私が以前掲示板でお尋ねしたものとは別種かもしれませんが載ってますね.
虫キョロリス様.
1. 色については,標本の状態等や著者の色の認識等で変わるので難しい問題です. 2. redのところは誤訳のようです.原文は以下のとおりです. Полоска ограничена серебристыми волосками, образующими с каждой стороны 3 соединенных друг с другом пятна: 2 краевых треугольных и удлиненное поперечное срединное, расположенное перед срединным швом. 注)Entomological reviewは,ロシアで発行されているEntomologichcskoye ObozreniyeをEntomological Society of Americaが翻訳しているとのことで,著者が直接英語で書いているわけではないようです.しばしば誤訳や欠落が有り,疑問に思ったら原本と比較する必要があります. なお,Entomologichcskoye ObozreniyeとKeys to the Insects of the European Part of the USSR, Volume V: Diptera and Siphonapteraの2つは,英語版も出ているのでロシア語の勉強に便利です. 3. 小楯板の銀毛については,他種との比較ですのでよくわかりません.ご推測通り調査した標本が脱落していたのかもしれません. なお,Cibotogaster fumipennisについては,ヘルシンキ動物学博物館に収蔵されていたKerteszのタイプシリーズの可能性がある標本を調べたとなっております. 注)Kerteszのタイプ標本やコレクションは,1956年のハンガリー動乱で国立博物館が爆撃されて失われたものも多いとのことです. 4. medial teethについては,Cibotogaster属の定義に"Scutellum with 4 conical spines directed posteriorly"とありますので,spinesと同義と思われます.
市毛様.
丁寧にお答えくださり, ありがとうございます. >Entomological reviewは,ロシアで... それは知りませんでした. 調べが足りませんでした... Krivosheina (1993)の一番最初のページにもそう書いてありましたね... そうなるとやはり原本見ないといけなかったですね. そして, redのところは誤訳の可能性が高いんですね. さすがにこれを赤と見るのは無理があるのでは?と思っていました. >なお,Entomologichcskoye Obozreniyeと... Полоска ограничена...の一文の中にも, すでに大学の授業で習った単語やその派生語らしきもの, 格変化がちらほら垣間見れて楽しいです. ロシア語の論文どんどん読んでいこうと思います. >medial teethについては,... medial teethはspinesと同義ですか. ありがとうございます. 夏休みに入ってから, もう一度, medial teethの箇所含めて, 検鏡し直してみます. 今回もたくさん教えてくださり, 本当にありがとうございました. |
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