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メバエもかっこいい 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/16(Wed) 17:41:20 No.3473  引用 
こんにちは

満開のオオバエゴノキに来るハナアブを狙っていたら、変な動きのドロバチ?がいたので採ってみると、メバエでした。
なかなか同定できない種が多いのですが、これは北隆館に載っているムネグロメバエ Conops (Asiconops) opimus Coquillett,1898でした。

うれしかったので載せちゃいます。

この巨大な腹部の突起は、何に使うんでしょうね。


Re: メバエもかっこいい 投稿者:TKM事務局 投稿日:2007/05/22(Tue) 21:11:57 No.3491  引用 
 メバエ、かっこいいですね。その割には図鑑以外の同定ツールがないのが残念です。あまり採集する機会がありません。最近入手したメバエの重要文献を挙げておきます。

(1)前田泰生,2006,島根県産メバエ類の採集記録,すかしば,(54):1-6,[日本産リスト31種。島根県産15種]
(2)Tanaka, A.(田中梓),1960,The List of Conopidae of Japan,神戸山手女子短期大学紀要,(5):17-24,[19種]
(3)Maeta, Y. & Macfarlane, R. P.,1993,Japanese Conopidae (Diptera) : their biology, overall distribution, and role as parasites of bumble bees (Hymenoptera, Apidae),Jap. J. Ent.61(3):493-509
(4)Smith, K.,1969,Handbook for the identification of British insects, Diptera Conopidae,,18pp.

 メバエはハチに寄生しますが、なんと飛んでるハチの腹部に直接産卵するのだそうです。したがって宿主のハチがいるところでないとなかなか得がたい、とのことです。

 「神戸山手女子短期大学紀要」ってなんでこんな雑誌にメバエの論文がのっているのだ。「田中 梓」さんって何者でしょうか?

Re: メバエもかっこいい 投稿者:TKM事務局 投稿日:2007/05/22(Tue) 21:26:27 No.3492  引用 
 こんな絵解き検索のHPもあります。
http:@@home.hccnet.nl@mp.van.veen@conopidae@index.html

 URLを記入すると迷惑投稿としてはねられてしまうみたいですね。
 @を/に置き換えてお使いください。同じHP内にハナアブやシギアブの絵解き検索もあります。

Re: メバエもかっこいい 投稿者:ハエ男 投稿日:2007/05/22(Tue) 23:02:18 No.3494  引用 
URLの投稿は出来るように設定してあるので、2件までは書き込めるはずです。

3件以上あると拒否されちゃうようになってるはずです。

あとメバエ科の文献としては中国蝿類にも一応日本との共通種は出ています。(ただし絵はきれいじゃないから絵合わせは注意が必要ですが・・)

Re: メバエもかっこいい 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/23(Wed) 08:12:49 No.3495  引用 
TKM事務局様。

先ほど調べましたら、投稿したURLがオランダだったので、スパムフィルターに引っかかっていました。

ハエ男さんと対応を協議します。

Re: メバエもかっこいい 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/23(Wed) 08:14:06 No.3496  引用 
TKM事務局様。

メバエは、前田さんの1993年の報文と2006年の目録とで学名の変更がいくつか有りましたが、詳細がわからないので困ったものです。

参考になる文献としては、
Zimina L. V.(2000) A Key to Parasitic Flies of the Family Conopidae (Diptera) from Middle Asia, Ent. Rev. 80(3)
が役立つと思います。

また、
Stuke, J.-H. (2002) Eine neue Myopa-Art aus Japan (Diptera: Conopidae). Studia dipterologica 9(2):413-419
も外せません。
http://www.schwebfliegen.de/sonderdrucke/stuke/maetai.pdf


田中さんについては知りませんが、長崎女子短大紀要にもI氏のハナアブ関連の報文が載っていますよ。
(短大紀要でシノニム処置はしないでほしかった;^_^)

昔から、高校や大学の紀要で記載する人がいますが、入手困難なのが結構ありますね。

Re: メバエもかっこいい 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/23(Wed) 12:15:35 No.3497  引用 
田中梓さんは台湾で青木朗さんと共に双翅類の研究をされていて,戦後引き上げられて神戸山手女子短期大学の教授になられた先生です.私もお会いしたことがあり,大変温厚な人柄の方でした.先生のコレクションはすべて兵庫県立人と自然の博物館に寄贈されて,整理されています.青木さんは北隆館の日本昆虫図鑑(一巻の厚い黒白の本)のオドリバエ科,アシナガバエ科,ツリアブ科,シギアブ科,ムシヒキアブ科などを素木先生と分担執筆されています.田中,青木両先生のことについて台湾大学の朱先生が著された台湾昆虫学史話の関連ページをpdfで添付してあります.

大学の紀要で記載するのは過去も現在も,印刷事情を含めてやむをえないところがあるのではないでしょうか.Insecta Matsumurana, 台北帝国大学理農学部紀要,Esakiaをはじめ,大阪府大農学部昆虫学出版,京都府大学術報告農学,Sieboldiaなど我が国でも多くの分類学上の新分類単位の記載が大学の紀要で行われてきたし,現在も行われています.この点は外国でも同様で,California大学を例にとっても膨大な文献が総説も含めてこれまで出版されています.これ以外ということになると,学会誌と博物館の紀要が主要な新分類単位の発表媒体になっています.ただ,研究業績の評価という点からは,紀要の多くが論文の査読制をとっていないので,特に若い研究者は査読のある学会誌に投稿する傾向が最近は強くなっています.

市毛さんが言われるように,言葉はよくないのですがマイナーな大学の紀要は確かに入手が困難で,大学自体がなくなっている事さえあります.北上四郎先生がお亡くなりになる前に出版されたアミカの最後の総説も終戦直後の印刷事情が極めて悪い1950年に熊本女子大学学術紀要に発表されています.この大学は1947年(白水先生が湯浅啓温先生が疎開先の伊那谷で採集されてクロミドリシジミを記載された年)に熊本女子専門学校として開学されたもので,現在の熊本県立大学です.この総説の入手もおそらく簡単ではないでしょう.今はほとんど死語になっている粗末な藁半紙に印刷されており,酸性紙のためにぼろぼろになりつつあります.

たとえ著名な紀要でなくても,それがZoological RecordsやCurrent Contentsなどのレビュー誌の発行元に届けられていれば,シノニムの発表も含めて知ることができるのですが.Zool. Rec.に載っていないとなると,結局その当時は無視されても致し方ないことになります.
中国の地方のフォーナの調査報告書などには新種の記載がかなりでていますが,無視されているものもあります.


添付:3497.pdf (89KB)

ササヤマオビでしょうか? 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/18(Fri) 16:46:51 No.3477  引用 
こんにちは

4月に世田谷で採集したEpistropheです。
顔の中隆起に黒帯があり複眼は無毛、黄色い額に黒い立毛があります。

市毛さんから頂いた「オビヒラタアブ類暫定検索表(斑紋がキイロの種類限定)06/12/30版(当面引用禁止)」ですと、key2でsasayamanaに限りなく近いのですが、前額の色が一致しません。あ、

今気づいたのですが、検索表key2の「前額は黒色」は「前額の毛は黒色」だったりしませんか?
それであれば、すっきりするのですが。

よろしくお願いいたします。


Re: ササヤマオビでしょうか? 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/18(Fri) 16:48:04 No.3478  引用 
横顔のアップです。

Re: ササヤマオビでしょうか? 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/18(Fri) 19:04:07 No.3479  引用 
pakenya様。

後脚付節先端3節が黒色になる点と、腹部斑紋からするとEupeodes属のような気もするのですが?
後腿節基半が黒色で、腹部腹板中央に黒色斑を有し、後腹板Metasternumに毛がいっぱい生えていませんか?

そうでないとすると、全く知られていないオビヒラタアブですね。

また、私の検索では、変異が多い毛の色は極力使わないようにしています。
極東の昆虫の検索の場合、毛の色を多用していますが、日本産の標本では合わない場合が多々あります。
日本産の個体では、気温などの条件により、極東ロシア産より明色になり易いようです。

Re: ササヤマオビでしょうか? 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/21(Mon) 10:39:24 No.3487  引用 
ガ〜ン! やってしまいました。

市毛様のご指摘で、はっと気づきました。ちゃんと属を調べてなかったです。大石さんの絵解き検索のみでEpistropheと思い込んでおりました。

第2背板の側縁が縁取られており、紛れもなくEupeodesです。
一番の普通種のひとつ、フタホシヒラタアブEu. corollaeでした。標準的な個体に比べ細身で、第2背板の斑紋が大きめである上に、縮んで変形したことで惑わされてしまったようです。

お騒がせして申し訳ございませんでした。

Empis (Planempis)属の一種 投稿者:Arge 投稿日:2007/05/13(Sun) 18:51:45 No.3459  引用 
お世話になります。

5月3日に兵庫県揖保川河川敷で採集したオドリバエです。
河畔林周辺を交尾しながら飛んでいました。
Empis (Planempis)と思われますが、それ以上は文献未入手でわかりません。

よろしくお願いします。


Re: Empis (Planempis)属の一種 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/13(Sun) 23:20:26 No.3461  引用 
写真の種は同定された通りEmpis属Planempis亜属です.これは同亜属のpan groupに属するEmpis (Planempis) latro Frey, 1953の雄です.本種は大阪高槻市産の1雄1雌に基づいて記載されたもので,岡山県中部でも採集されていますので,今回採集された地点はその間に入ります.pan groupの種は西日本で言うと5月の連休頃に成虫が発生し,雄成虫はその頃に発生する大型のBibioを婚姻贈呈用の餌(求愛餌)として捕らえて,それを携えた状態で森林の高い梢に集まり,ここを群飛場所にします.求愛餌が大きいので,雄は長時間は群飛しないで,雌やそれらしいものが近くを飛ぶと一斉に飛び立ってそれを追います.本種は九州から四国にかけて分布するE. (Planempis) panにややにていますが,この種では腹部背板が全面的に黒色で黒毛を生じるのに対して,本種では背板両側は幅広く黄褐色のpollinosityで覆われ,その部分の毛が黄色ですから,簡単に区別できます.中部・信越地方にはまた別の種が生息しています.これら2種は世界最大・最重のオドリバエです.

Re: Empis (Planempis)属の一種 投稿者:Arge 投稿日:2007/05/14(Mon) 22:32:06 No.3465  引用 
アノニモミイア様

いつもありがとうございます。

今回も市毛さんのNo.2663の写真は見たのですが、交尾器の色や形がちょっと違う気がしてあっさり否定してしまいました。
まだ修行が足りないようです。

まだ少しオドリバエはありますので、今後ともよろしくお願いいたします。

Re: Empis (Planempis)属の一種 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/15(Tue) 11:28:44 No.3467  引用 
No.3461には説明不足がありました.
Argeさんの採集された兵庫の個体は間違いなくE. latroそのものですが,No.2663の市毛さんの個体についてもっと正確にコメントすべきでした.市毛さんの採集された関東の個体は,脚や翅の色彩からE. latroだろうと書きました.しかし,雄交尾器の尾角突起の側面から見ると末端の瘤状部の上下への膨らみが模式産地の関西のものよりかなり弱くなっています.また左右の尾角突起を背面から見ると,先端に向かって徐々に一様に尖っています.しかし,関西のlatroは瘤状部は強いし,また背面から見ると囲んでいる卵円窓の後縁辺りから側縁が急に細くなっています.

まだ,十分に各地の材料が入っていないので確定的な事はいえませんが,pan群もCalorhamphomyia亜属のformidabilis-praecellens群とおなじような地理的クライン+地理的変異があるようです.クラインは南から北に向かって前記しました雄尾角突起の瘤状部の縮小と背面からみた屈曲の減少(なだらかな側縁),腹部背板の毛の色彩と翅の色彩の淡色化が起り,一方脚の色彩は黒から部分的・そして全面的に黄色化が起ります.しかし,脚の色彩は必ずしも一様なクライン的変化を示していないようです.

ですから,Argeさんが「交尾器の色や形がちょっと違う気がして」と言われたのは詳しく観察された結果でして,これまで記載された種をどのように扱うかは,もっと各地の材料がそろわないとなんともいえない状況です.私の手元の標本では2種が混生するところはありません.

Re: Empis (Planempis)属の一種 投稿者:ハンマー 投稿日:2007/05/15(Tue) 22:58:41 No.3469  引用 
写真は昨年5月13日に兵庫県三田市で撮影したものです。写真では細かいことはわからないだろうと、ブログに出して放置していたところ、最近これはEmpis (Planempis) latro Freyだと教えていただきました。
この種の名前が出ていたので、便乗させて頂きます。
撮影場所には数十本のカエデが植栽されていて、毎年5月初旬にこの種の群飛が見られます。


Re: Empis (Planempis)属の一種 投稿者:ハンマー 投稿日:2007/05/15(Tue) 23:05:38 No.3470  引用 
今年5月3日に上と同じ場所で撮影した群飛の様子です。
アノニモミイア様が書かれている通り、時々一斉に飛び立ちました。私は風の影響だと思っていました。
飛び立つ数は、多いときは100を超えているように私には見えました。
下手な写真ですが、全個体が求愛餌を抱えているのがかろうじてわかると思います。


Re: Empis (Planempis)属の一種 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/16(Wed) 03:43:19 No.3471  引用 
ハンマーさん.Dipterophilusとアノニモミィアはシノニムです.Hilaraのことでインターネットでオドリバエを検索すると渓流釣り関係のサイトがたくさんあるとお伝えした後に,私自信もそれを検索しましたら,あなたのブログでHoplocyrtomaやPlanempisの素晴らしい生態写真を拝見して,種名など書き込んだ次第です.E. pan群の種は大型で,求愛餌も大きいし重量感・存在感のある写真がとれるものですね.今回ここでは公表されていませんが,特に飛翔中の個体が求愛餌をもって飛翔している写真はなかなか撮れないものです.海野さんがホームページでおそらくRhamphomyia (Eorhamphomyia) jezoensis Matsumura, 1915 (=sanguis Frey)の交尾飛翔中(Rhamphomyiaの種の大部分の種では交尾は静止して行いますが,本種は例外です)の写真を公表していますが,なかなか飛翔中のものはピントが合いにくくて難しいですね.

ハンマーさんの撮影場所が三田市と分りましたので,撮影された種は確実にEmpis (Planempis) latro Frey キバネオドリバエ(原色昆虫大図鑑第三巻, p.205)です.

それにしても100頭あまりの群飛と言うのは壮観でしょうね.私はpan群についてはこれまでせいぜい20頭ほどの群飛しか観察したことがありません.多数の個体が集まると,相互の干渉で雌がこなくても一時的にもつれ合うように雄が飛び始めることがあります.群飛で飛び続けるのはエネルギーの消耗になるためか,大型の求愛餌の場合には群飛場所で静止したり,あるいは群飛形式をホバリング型にしているようです.またヨーロッパで秋に出現するRhamphomyia (Eorhamphomyia) spinipesでは雌が群飛場所に来てシラカバなどの梢付近に静止しており,雄が求愛餌(中型ミズアブ)をもってこの場所に飛来すると多くの雌が一斉にこれを追って交尾します.このように雌が雄を追っていく種も稀にみられます(Empis (Anacrostichus) cyaneiventris FreyルリハラオドリバエでもAllognostaのような雄にとっては大きい求愛餌を用いる場合は,雄はホバリングしていて,雌がこれに衝突ないし接近すると雌は積極的に雄の前に出て雄を誘導した後に交尾します).E. latroの配偶行動を詳しく観察されるとずいぶん良いデータが取れると思います.

ハンマーさんへお願いです.Hoplocyrtomaを撮影されたカメラとレンズ,撮影条件など教えてください.

Re: Empis (Planempis)属の一種 投稿者:ハンマー 投稿日:2007/05/17(Thu) 07:17:13 No.3474  引用 
アノニモミイア様、どうもありがとうございます。
>Dipterophilusとアノニモミィアはシノニムです.
あんな写真を見て、種名を言えるような方がweb上に何人もいらっしゃるとは思えないので、ひょっとしたらとは思っていました。
飛翔写真はたくさんいるから撮れるというか、撮る気になるというのが正直なところです。来年はまたじっくりと観察したいと思っています。

写真はブログでHoplocyrtoma japonica Saigusa & Kato, 2002と教えていただいたオドリバエと同じ日(4/1)、同じ場所(兵庫県三田市)で撮った別個体です。逆立ちして餌を食うという習性はとても不思議な気がしました。

カメラは大したものを使っていなくて、書くほどのものではないのですが、E. latroも含めて写真は全てCanonのS2ISというコンデジで撮っています。この写真のような接写の場合は、ズームをテレ端にしてクローズアップレンズNo.5と3を重ねて撮っています。内臓ストロボに手製のリフレクター(?)のようなものを取り付けて、設定はマニュアルで絞りF8、SSは1/250でした。この条件で撮影距離はレンズ前から約8cmでした。

Argeさんの立てられたスレッドなのに、割り込んでしまってすみませんでした。


Re: Empis (Planempis)属の一種 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/17(Thu) 14:34:00 No.3475  引用 
ハンマーさん撮影条件についてお知らせ下さって有難うございまいた.参考になりました.

Hoplocyrtomaはなぜこんなに逆立ちするのか不思議です.これに近縁のBicellaria属がありますが,これはやや小形で,一般に黒っぽく,後脚が正常で腿節が肥大していません.早春に雑木林に出る種と,今頃から出る種がありますし,中部地方の高山では7月頃に別の種もでます.これらがどんな姿勢で摂食するか注意して見たことがありません.なお,Hoplocyrtomaは北米に2種知られていまして,その他では日本だけに数種いて,そのうちの西日本の平地ー低山地に比較的多い(場所は意外と局所的ですが)のが撮影された種です.

Re: Empis (Planempis)属の一種 投稿者:平群庵 投稿日:2007/05/20(Sun) 00:16:24 No.3482  引用 
割り込み失礼します。
ネット上での絵合わせができなくてそのままにしていたものですが、これもキバネオドリバエでしょうか。
[ No.3459 ]の写真とは口吻の長さが違うようですが伸びるものなのでしょうか。
体長14mmの大きなものでした。
2007年4月下旬、奈良県平群町で撮影


Re: Empis (Planempis)属の一種 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/20(Sun) 01:36:31 No.3483  引用 
平群庵さんの雌の写真は形態,色彩およびサイズから判断してキバネオドリバエの雌と同定できます.口吻の長さを気にされているようですが,Empis属などでは口吻を構成する上唇(labrum)は骨化していますので長さは変化しませんが,上唇を包み込むようになっている下唇の場合は,下唇基部から唇弁(laberum)の根元までの部分の膜状部が死後には伸びてその結果下唇全体がしばしば伸長することがあり,そのために,口吻が全体的に長く見えることになります.ですからNo. 3459の標本の雄はこのようにして下唇が伸長したものと思いますので,今回の生時のものより長く見える例でしょう.

Re: Empis (Planempis)属の一種 投稿者:平群庵 投稿日:2007/05/20(Sun) 18:21:56 No.3484  引用 
アノニモミイア様、ありがとうございます。
フタオレメバエというのが折りたたみ式の口吻を持つあったので、このオドリバエもなにか伸びる仕掛けを持っているのかなと思ったのですが、伸びてしまう理由を読んで「へぇ〜」×80です。
ところで、キバネオドリバエをネットで調べていて気が付いたのですが、
Empis latro で検索すると和名がギンバネオドリバエとなっているサイトがあります。単なる入力ミスだと思いますが、それが「みんなで作る双翅目Web図鑑」だったのでお知らせしておきます。

Re: Empis (Planempis)属の一種 投稿者:ハエ男 投稿日:2007/05/20(Sun) 20:03:52 No.3485  引用 
Empis latro の和名については九大の昆虫学名和名辞書の中ではギンバネオドリバエとなっています。(つまり九大目録でもそうなってると思われます。)

一応、あのデータは市毛さんが九大目録を参照して作られたのでそうなっていると思われます。

Re: Empis (Planempis)属の一種 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/21(Mon) 02:08:45 No.3486  引用 
これまで気付きませんでしたが,九大目録では確かにギンバネオドリバエとなっています.原稿作製段階の入力ミスでは.本種の和名キバネオドリバエは北隆館の原色昆虫大図鑑ではじめて伊藤修四郎先生が命名されたものだと理解しています.以降この名称が変更された例を見ませんので,ギンバネは元に戻して,キバネとすべきでしょう.キンバネであっても実態に則しませんし,ましてやギンバネでは全く異なります.Web図鑑の方も変更した方がいいと思います.

Hilara sp.と思います 投稿者:バグリッチ 投稿日:2007/05/14(Mon) 21:28:05 No.3464  引用 
こんちは。

 埼玉の某所で毎年採れるもので、Hilara ではないかと考えました。
 腹部の根元の2-3節白いので、生時は 特徴的です。

 見た目が変わっているので、種名または ヒントがいただけましたら嬉しいです。

 宜しくお願いいたします。


Re: Hilara sp.と思います 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/14(Mon) 23:30:53 No.3466  引用 
小楯板scutellumの剛毛の数を数えてみてください.これが4本でしたら高知県簗瀬から2雌に基づいて記載されたHilara (Hilara) neglecta Frey, 1952です.本種は西日本では5月上旬に発生する低山地ないし山地渓流の最も普通の大型Hilaraです.雄は渓流面で羽化するユスリカやカゲロウなどを捕獲して,前脚第一付節から分泌される糸でくるんで,求愛餌とし,渓流の淵の上空1−2mの高さで直径2−5mの水平円形の群飛軌道で周回飛翔をします.交尾中のペアもこの群飛中か,それよりやや下をゆっくり飛翔します.本種はこの時期にはヤマメやアマゴの好個の餌となり,これらの渓流魚の胃を裂いて見ると本種で一杯の場合がしばしば見られます.
試みにインターネットで「オドリバエ」と検索してみてください.そのほとんどは渓流釣りの人々の話題の項目がです.それほど本種は虫屋より釣り屋に良く知られた昆虫で,これを擬したドライフライさえも作られています.
なお,雄の腹部基半部が白っぽくなる種はほかに,H. leucogyne,H. melanogyne, H. itoiが既知種でして,それ以外に少なくとも日本列島からは5種の未記載種があります.H. neglecta自体も北海道から九州にかけて雄交尾器に地理的変異がありまして,その扱い(亜種とするか異所的な種とするか)はかなり微妙なところです.H. melanogyneとその近縁未記載種(中部山岳で雌の翅が拡大する種)は触角第3節が赤褐色,生時の複眼も赤褐色ですので識別できます(これは黄昏群飛性のためでしょう).他の種は小楯板剛毛が6本以上です.それぞれ求愛餌採取と配偶行動が種特異的で,中には同じ水面を狩りの場とするH. neglectaの雄をもっぱら求愛餌にして,水面上50cm程の高さで距離2mくらいの水平往復軌道で群飛する種もあります.
Hilaraの配偶行動は多様で,行動生態的に大変興味あるところです.群飛を見つけたら,ゆっくり観察すると結構面白いものです.

Re: Hilara sp.と思います 投稿者:バグリッチ 投稿日:2007/05/15(Tue) 21:26:41 No.3468  引用 
アノニモミイア 様
 ご教示 ありがとうございます。深く感謝申し上げます。

 本種のscutellumの剛毛の数は、画像のように4本でした。(見づらい画像ですいません)
 従いまして、ご教示によりますHilara (Hilara) neglecta Frey, 1952にあたる種であると思われます。
 念のため 触角も画像をつけましたが、触角は赤褐色でした。
 H. melanogyneとその近縁未記載種は、scutellumの剛毛の数は何本でしょうか?今後のために お伺いできましたら ありがたく存じます。

 宜しくお願い致します。
 


Re: Hilara sp.と思います 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/16(Wed) 05:16:13 No.3472  引用 
最初に掲載された写真をもっと注意して見るべきでした.H. melanogyneの小楯板剛毛はH. neglectaと同様に4本です.H. melanogyneは触角が赤褐色であるほかに,雄の前脚第1付小節(metatarsus, basitarsus, 1st tarsomere)は脛節先端よりわずかに太い程度で,表現的には円筒型,長さも脛節長よりやや短い程度でneglectaより長く細い,前額(frons)は左右の複眼が極めて接近する為にHilara属としては例外的に狭く,前単眼(中央単眼,anterior ocellus, frontal ocellus, median ocellus)より幅がせまく(neglectaでは前単眼より遥かに幅広い),複眼の個眼(ommatidium)が前方で著しく拡大する,雄交尾器の背板葉(tergal lobe)に長い剛毛を生じる,雌では翅が全面的に暗褐色になる,等の特徴があります.前回の写真でも部分的に重なっているのでやや分りにくいのですが,第1付小節は長く,細く,また交尾器には長い剛毛がみえます.今回掲載された頭部の写真ですと,前額は前単眼より明らかに狭く,以上の特徴から本種は高知県のYanase(魚梁瀬)の栃谷,西川から5雄3雌に基づいて記載されたHilara (Hilara) melanogyne Frey, 1952に同定できます.

H. melanogyneの狩りと配偶行動の詳細は不明です.日中に淵の上で少数の雄が飛翔しているのや,夕暮れの上空にシルエットとしてしか確認できない時間に沢沿いの林道の上空2-3mを飛翔(おそらく群飛)していたのを観察したことがあります.谷沿いの岩陰などからキノコバエなどと驚いて飛び出してくることもあります.複眼が橙色を帯びること,複眼が前額で接近し,個眼が大型化すること,などは夕暮れ活動性との関連があるかと思います.

Re: Hilara sp.と思います 投稿者:バグリッチ 投稿日:2007/05/17(Thu) 21:20:32 No.3476  引用 
アノニモミイア様

 詳しいご解説に 御礼申し上げます。

 Hilara (Hilara) melanogyne Frey, 1952として、記録させていただきます。
 画像が悪い事で、混乱を招き、申し訳ありませんでした。

 しかし、近似種の情報も頂戴できました事、本当に勉強になります。
 残念ながら、狩りや配偶行動は観察できていません。
 是非とも、確認。撮影をしてみたいと思います。

 引き続き、宜しくお願い申し上げます。

ヒライハイジマですか? 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/11(Fri) 11:43:39 No.3457  引用 
こんにちは

最近、カメ板の管理人さんが、「最強・反則技」と評しているCanonのマクロレンズを導入しました。ドでかく撮れます。
最低で等倍、最大で5倍に撮れます。

添付写真は、埼玉県北部の丘陵地で採集したハイジマ系Eumerus♂の第4腹板を5倍撮影したものです。はなあぶ21号に照らすと、ヒライハイジマハナアブのようです。間違いでなければ、関東地方初記録になるのでしょうか?

2004年9月に採集後、タトウに包んだままの状態が悪い標本ですが、軟化展翅しておこうと思います。


Re: ヒライハイジマですか? 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/11(Fri) 19:53:47 No.3458  引用 
pakenya様。

じゃじゃ馬といわれるレンズを購入しましたね!

腹板が幾分細めに感じますが、後転節突起などの他の特徴も合致しているなら、ヒライハイジマハナアブだと思います。

今のところ、神奈川と千葉からの同定依頼に入っていました。

ハイジマハナアブ類については、関西を中心とした材料で検討したので、他にも数種程度国内に分布していると考えています。

Re: ヒライハイジマですか? 投稿者:pakenya 投稿日:2007/05/13(Sun) 19:22:39 No.3460  引用 
市毛様

交尾器は引き出されていないので見ていませんが、他の外部形態は合致しています。交尾器は軟化してから確認してみます。

関東初ではなかったようですが、今のところ最も北の標本の可能性がありそうですね(群馬県境の神流川河川敷産です)。大事に保管しておきます。

セダカコガシラアブ 投稿者:かりしうす 投稿日:2007/05/08(Tue) 21:54:58 No.3440  引用 
セダカコガシラアブ:Oligoneura nigroaenea (Motschulsky. 1866)
でOKでしょうか?
8. May. 2007
西宮市甲山森林公園にて


Re: セダカコガシラアブ 投稿者:ハエ男 投稿日:2007/05/09(Wed) 05:28:21 No.3442  引用 
セダカコガシラアブ類は現在7種あるはずなんですが、ほとんどが交尾器の精査が必要なのでちょっとなんともいえません。
確率的にはただのセダカコガシラアブである確立は高いと思うのですが・・・

Re: セダカコガシラアブ 投稿者:かりしうす 投稿日:2007/05/11(Fri) 00:47:20 No.3456  引用 
ハエ男さんご教示ありがとうございます.
この時期に山に行くと必ずといっていいほどこいつらに出会えますので,面白い形だと毒ビンにいくつか放り込んでしまいます.でも帰っていざ標本を作るとなるとどうしてよいやら(笑)結局展翅もされない標本をマウントすることになります.

種名を教えてください 投稿者:chochoensis 投稿日:2007/05/08(Tue) 20:19:38 No.3437  引用 
東京都「高尾山」で撮影したのですが種名を教えていただけませんでしょうか。初投稿です、宜しくお願いします。
撮影日:2007−May−7th
体長:約10ミリ・頭から翅の先端まで約15ミリです。


Re: 種名を教えてください 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/08(Tue) 20:34:19 No.3438  引用 
ヒロクチバエ科Platystomatidaeの1種だと思います。

種名は、詳しい人のコメントをお待ちください。

Re: 種名を教えてください 投稿者:バグリッチ 投稿日:2007/05/08(Tue) 20:57:31 No.3439  引用 
こんちは。

 (詳しくないですがコメントです)
 市毛さんの仰る通り、ヒロクチバエ科ですね。
 Prosthiochaeta sp.までは間違いないと思いますが・・・
 翅がもう少しいい角度から撮れていれば種まで見当が付くと思います。

 別の角度は、ありませんでしょうか?

Re: 種名を教えてください 投稿者:ハエ男 投稿日:2007/05/09(Wed) 05:49:50 No.3443  引用 
ハマダラヒロクチバエ Prosthiochaeta flavihirta Hara 1987ではないでしょうか・・・(比較的新しく発見された種なので九大目録には出てこない種類です。)

ヒロクチバエ科で翅にこの手の斑紋があるのはEuprosopia属とProsthiochaeta属なのですが、画像では頭部の雰囲気はProsthiochaeta属であるように思われます。
Prosthiochaetaのレビジョンでは日本には一種のみが記録されています。

Re: 種名を教えてください 投稿者:chochoensis 投稿日:2007/05/09(Wed) 08:13:06 No.3444  引用 
市毛様、バグリッチ様、ハエ男様、ありがとうございました。「ハマダラヒロクチバエ」とのこと、本当にありがとうございました。1987年の記載なのでしょうか・・・学名まで教えていただき感謝いたします、今後ともご教授願えると嬉しいです。ありがとうございました。

Re: 種名を教えてください 投稿者:バグリッチ 投稿日:2007/05/09(Wed) 21:43:09 No.3446  引用 
こんちは。

 模様の良く見える画像があってよかったです。
 私も、ハエ男さんの意見に賛成です。

 学名のつづりは、Prosthiochaeta flavihirataですよね。
 私は綴りミスが多いので、指摘できるような立場ではありませんが、たまたま気づきました。

 ではまた。

 

Re: 種名を教えてください 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/10(Thu) 09:32:00 No.3450  引用 
本種の学名は原記載(Kontyu, Tokyo, 55(4):690)によれば, Prostiochaeta flavihirta Hara, 1987 でして,ハエ男さんの綴りが正確です,なお,著者名の後のカンマが必要ですが.falvi(黄色)+ hirta(毛の生えている)ですから,hirataにはなりません.なお,私の所蔵同定標本と上の写真を比較しましたが,写真の種はハエ男さんの同定どおりでした. 

Re: 種名を教えてください 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/10(Thu) 09:45:16 No.3451  引用 
バグリッチさんの指摘されたflavihirataと言う綴りは,良く見ましたら原記載689ページのFigs. 10-13の中で,本種の12.のところで P. falvihirata と綴られています.これは多分原稿のミスか校正ミスではないでしょうか.このような記載の冒頭の綴りと図の説明の綴りが異なる場合,flavihirtaがホモニムにでもならない限り,flavihirataが生きることはないと思います.

Re: 種名を教えてください 投稿者:バグリッチ 投稿日:2007/05/10(Thu) 21:05:06 No.3452  引用 
アノニモミイアさん、ご教示ありがとうございます。
ハエ男さん、失礼致しました。

 1論文中で、異なる綴りがあるとは、思っていませんでした。
 申し訳ありませんでした。

 引き続き、宜しくお願い申し上げます。

Re: 種名を教えてください 投稿者:chochoensis 投稿日:2007/05/10(Thu) 21:31:51 No.3454  引用 
アノニモミイアさん、原記載論文の=学名綴り=まで懇切丁寧に教えてくださり、本当にありがとうございます。とても参考になりました。感謝いたします。今後とも教えてくださるようにお願いいたします。

Re: 種名を教えてください 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/10(Thu) 22:54:36 No.3455  引用 
私の方にも入力ミスが二ヶ所ありましたので訂正しておきます(ちゃんと読み直してから投稿しないのでこういうことになりました)

No. 3450の"falvi(黄色)+" は "flavi(黄色)+"の入力ミスです.

No. 3451の2行目,"P. falvihirata" は "P. flavihirata" の入力ミスです.

Leptopeza でいいですか? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2007/05/09(Wed) 21:52:37 No.3447  引用 
こんちは。

 5/5に近所で採ったオドリバエです。
 調べてみると、Leptopezaのようです。

 たまたま見つけた文献に Leptopeza flaviantennalisという種の日本の記録が出ていて、よく似ているように思いました。

 以前、アノミモイアさんのコメントで、本属として、
  ・Leptopeza falviantennalis Kato, 1971
  ・Leptopeza flavipes (Meigen, 1820)
  ・Leptopeza borealis Zettererstedt, 1842

 の3種が上がってましたが、明確な識別がわかりません。

 ご教示お願いできましたら、幸いです。


Re: Leptopeza でいいですか? 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/09(Wed) 23:24:23 No.3448  引用 
そろそろLeptopezaが出現する季節になったのですね.L. flaviantennalisはどうやらL. flavipesの変異の範囲にはいるようですので,最終的にはシノニムということになると思います.L. borealisは明らかに別種です.両種は以下で区別できます.

1.中型種.触角第3節は黄色.雄の前・中基節は黄色.雌の胸部は広く赤褐色ないし橙黄色,通常中胸背板に1対の大型楕円形の黒紋を持つ・・・・・・・・・・L.flavipes
  小型種.触角第3節は黒褐色.雄の前・中基節は黒褐色(雌では黄色).雌の胸部は広く黒褐色. ・・・・L. borealis

(訂正しました.最後の学名が. boreali で s が抜けていましたので付け加えました). なお,L. flaviantennalisとL. flavipesの関係はThe Empidoidea (Diptera) of Fennoscandia and Denmark.IIの217ページでChvalaが述べています.また,脈相がLeptopezaに類似したOcydromia属は日本に少なくとも3種,また,北欧などにいる稀種のLeptodromiella属も複数種日本に分布していて,これはしばしばまとまって採集できます.主に森林の地表で生活していて,やや裸地気味の場所を掬うとこの時期採集可能です.翅の基部が細いこと,触角刺毛が淡色で太く,微細な毛を生じることなどで,中室からM2, M3+4の2本の脈しか出さない類似した脈相(Hybos, SynechesではM1とM3+4脈が残り,M2が消失)の前2属と異なります.後一つ未記載属で腹部の骨化がつよく,微細な点刻が刻まれたものも1種日本にいます. 

Re: Leptopeza でいいですか? 投稿者:バグリッチ 投稿日:2007/05/10(Thu) 21:13:51 No.3453  引用 
アノニモミイア様

 区別点のご教示に 深く感謝申し上げます。

 L. flaviantennalisが、L. flavipesの変異とは、新たな情報です。大変勉強になります。

 いろいろな種が採れると、ワクワクします。難しいですが、本当に 面白いです。

 今後とも 宜しくお願い申し上げます。

クチキカ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/04/19(Thu) 07:38:53 No.3385  引用 
今年も、山から広葉樹材を拾ってきました。

先日、クチキカの1種が出てきましたが、昨年とは別の種類のようです。小楯板は黒色で、翅が曇り、メスの産卵管は伸張していない?ので、昨年の不明種と同じかもしれません。

茨城県北部ブナ・ミズナラ林内。体長約6mm。


Re: クチキカ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/04/19(Thu) 07:39:47 No.3386  引用 
同メスです。

Re: クチキカ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/04/19(Thu) 07:41:33 No.3387  引用 
朽木と脱皮殻

Re: クチキカ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/04/19(Thu) 07:50:07 No.3388  引用 
朽木から掘り出した脱皮殻です。

朽木は、表面1cmより下は非常に固い材なので、幼虫の脱皮殻までは辿り着けませんでした。(穴は垂直に開いています)

1週間ぐらい様子を見て、脱出が終わっているようでしたら、材を割ってみようと思います。


Re: クチキカ 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/04/19(Thu) 13:31:43 No.3390  引用 
市毛さん,今年は期待していたのですが,ついに雄を出しましたね.すごいですね.間違いなく昨年の2雌と同種です.それに今回は蛹も得られたので,さらに所属がはっきりすると思います.蛹の呼吸管が波打つ形状からすると,Axymyia-Mesaxymyia系列のもののようです.Mesaxymyiaですと幼虫の鰓が2対,Axymyiaでは1対で櫛歯状になっていますので,あとは幼虫の脱皮殻を抜き出せばわかります.時には複数種が1本の朽木から出ますので,蛹殻とそれが出た穴が対応するようにマーク(番号を書いたマチ針をさすとか)しておいた方が幼虫の脱皮殻との対応が可能です.

それにしても発生期がかなり早いですね.

Re: クチキカ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/06(Sun) 19:01:25 No.3432  引用 
やっと時間が出来たので、幼虫の脱皮殻を発掘してみました。

朽木は直径が約10cm程で、脱皮殻は表面から約2cm程の位置に本体がありました。

彫刻刀で、材の柔らかい部分を抉り取るように削ってみました。

標本と脱皮殻は、アノニモミイアさん宛てに、近日中に発送します。


Re: クチキカ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2007/05/06(Sun) 19:04:30 No.3433  引用 
脱皮殻表面に菌糸のようなものが巻きついています。

Re: クチキカ 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/07(Mon) 13:24:32 No.3436  引用 
坑道が良く見えるように削られましたね.材が硬い場合には幼虫の脱皮殻を残した状態で削るのは中々難しいものです.

それにしても,かなり浅い位置に幼虫の脱皮殻があったのですね.直径が10cm位ですと坑道そのものの深さもあまりないことになります.ハルカ,キノコバエモドキやキマダラガガンボなど材穿孔性の幼虫は明らかに材そのものを食っていて,その糞も坑道に詰まっているのですが,クチキカはその気配が非常に少なくて,且つ口器も材を粉砕する構造がないので,食性が未解決です.盛夏から晩秋にかけての成長した幼虫を採集して,消化管の中身を調べれば分るかと思いますが,発生木が羽化が始まらないと中々確認しがたいのが難点です.

幼虫の脱皮殻が分りましたので,属の位置もはっきりすると思います.市毛さんご苦労様でした.

Re: クチキカ 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2007/05/10(Thu) 09:19:55 No.3449  引用 
市毛さんからお送りいただいた幼生期や雄の検討の結果,本種はMesaxymyia属に含まれる可能性が高く,またクチキカ科としては未記載種であることが明らかになりました.本種に良く似ていて触角がかなり短く,やや大型の種が九州の山地に生息しています.水辺の時々増水した時に水をかぶるような朽木に幼虫が生息していますので,このような材を野外から持ち帰ったときには,本科の羽化に注意してください.今から1ヵ月くらいが成虫の発生期です.これら2種のほかに,”Axymyia" japonicaのように雌の産卵器が長く伸びるタイプの種が日本列島にはこれを含めて3種生息しています.

画像の追加をさせてください 投稿者:chochoensis 投稿日:2007/05/08(Tue) 22:49:26 No.3441  引用 
種名の判らない「ハエ」の翅の画像を追加でお送りいたしますので、市毛様、パグリッチ様、どうか宜しくお願いいたします。

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