![]() 夏に埼玉の田んぼの脇で採った小型の種を調べていたら、ヌカカ科である事がわかりました。 全体が白い種で、翅に顕著な模様があります。 図があればわかりそうな・・・わからないような・・・ とりあえず、私には、何者か調べるすべはありません。 ヒントがあれば、是非、ご教示下さい。
ヌカカ科だけど、もっとも研究が進んでるCulicoides属ではなさそうな感じがします・・・って書いてるうちにアノニモミイアさんの書き込みが入りましたね・・・でも、ついでなので文献を紹介しておきます。
一応Culicoides属の検索は家畜衛生試験場報告87号p.73-89と91-108の2編がAgropediaの中でPDF公開されています。 http://rms1.agsearch.agropedia.affrc.go.jp/contents/library/jnr/niah-open.htm
東洋のAlluaudomyia属のレビジョンでしたらビショップ博物館のサイト「Pacific insects」関連の中でPDF公開されています。脚の色彩パターンや翅の紋も結構でてるので参考になると思います。
http://hbs.bishopmuseum.org/pi/pdf/6(4)-599.pdf ちょっとリンクが変なので、上記URLをコピペしてブラウザのアドレス欄に貼り付けてご覧ください。
アノニモミイア様、ハエ男様。
ご教示に感謝申し上げます。 アノニモミイア様のアップされた図は、非常によく似ています。Alluaudomyia属で納得しました。 ハエ男様ご紹介のpdfを見て、わかる範囲で調べてみます。 それらしい答えが見つかりましたら、またご報告します。 ではまた。 |
アブ科の種です。
アブ科の同定には♀の顔を正面から撮影した画像と触角の拡大画像が必要な場合が多いのですが、今回の場合は色彩が特徴的なキンイロアブの♂になるのではないかと思います。
ハエ男様
有難うございました。 早速、キンイロアブ(Hirosia sapporoensis)と、名前をつけて、整理します。 |
昆虫採集の是非の水掛論になってしまうので、あまり書きたくはないのですが、採集家と撮影家の方々の意識の違いというのが出てきてしまう部分なのですね。
例え、写真の後ろ姿が吉永小百合さん(あるいは新垣結衣ちゃん)に似ていたとしても、見るべき部分(人間の場合、普通は顔や体の正面)が見えてなければその人であるかはわかりませんよね。(たとえ雰囲気は似てても、断言は出来ないはずです。) 昆虫は他の動物(特に陸上脊椎動物)と比較して、種類数がとてつもなく多いので、識別(同定)に必要な見るべき部分もそれなりに多くなってきます。 それらの部分を確実に見るためには動いてしまう生態の画像撮影ではどうしても無理が出てきてしまうため、正確な種名を調べたい場合には、やはり、撮影後、採集し、現物を確保して、標本処理を行い、見るべき場所を見るといった作業が必要不可欠なのですね。 専門的な勉強をされていない一般の方々でも、撮影した虫の種名を調べたいという気持ちは理解出来るのですが、バードウォッチング的なノリでの撮影の場合は現実的には種名を調べるということはかなり困難であるということが出来ます。 記事4188の方で北大のショウジョウバエ科の検索が出来るサイトhttp://biokey.museum.hokudai.ac.jp/Classification/Top?lang=jaを紹介しましたが、あの検索もかなり細かな作業ですよね。他の双翅目も見る部分に多少の違いがあっても、多かれ少なかれあのノリで見るべき部分をチェックしていくことになりますので、生態画像・・それも単一方向の画像からの同定はかなり難しい作業であるとご理解ください。 人間の識別の場合は一部例外もあるらしく、山で500m先をあるいていて後ろ姿でも、私はハエ男だと識別できると人に言われました。(なんとなく納得できちゃう私なのです・・・) |
ハエ男様.記事No.と暗証キーを正しく入れて記事の変更を行おうとしても,暗証キーが違うと言う表示が出ます.なぜですか.これは一度ならずです.
私の「イエバエのなかまでしょうか?」の二番目のレスで,顕微鏡ファーブルにはデジカメで撮影する機能が付いた機種があることを付け加えたかったのですが.
いろいろとサーバー側からプログラムの方に入り、ログ等をチェックしたのですが、管理者であっても、投稿者のパスワードはわからないようなので、対応策をアノニモミイアさんに直接メールしておきました。よろしくお願いいたします。
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このような写真で同定するのは,科のレベルでも無理です.私が前にケバエで,あなたの本掲示板上での同定について書きましたし,またハエ男さんも書いているように,双翅類の同定は現物があっても特にハエ型類では決して容易な事ではありません.こう言ったらなんですが,日本の双翅目の職業的研究者あるいはその退職者で,日本産の双翅類の標本に基づいて即座に科の名称が同定できる人は恐らく数人といないのではないかと愚考しています.ましてや,写真になると検索上重要な形質があまり表わされていません.私の場合は本掲示板上での同定の依頼に対応でいるのは,
1.形質が良く表わされていて,かつ鮮明な写真であること. 2.同定の必要性をかなりはっきりお書きいただくこと. をお願いしたいと思います.漫然と撮影した不鮮明で形質が判然としない写真での同定依頼には,快く応じるのは難しいことをご了承ください. しかし,どちらかと言えばあまりポピュラーでない昆虫群の双翅目について多くのかたがたが興味を抱き,いろいろな情報を寄せられることは,双翅類の知見を深める上で大変重要なことと自覚しています.ですから,写真の状態や問いかけの具合でどうしても掲載者の態度を判断して,それに応じての回答と言うことになりがちです. 改めて申し上げますが,今回のような翅が全面的に反射していて,脈相が全く分らない上に,頭部や胸部の刺毛状態も分らない写真に基づく同定依頼の掲載は,回答の対象にはなりがたいといわざるをえません.たとえイエバエ科であったとしても,この写真に対する情報をあなたがどのように用いるかについて,全く判断いたしかねるものです. 掲載する写真はできれば背面と側面,翅脈相がなるべくわかるもの,細部が詳細に撮影されているもの,を期待したいとおもいます.それと撮影年月日,撮影場所は必須で,できれば生態情報も欲しいところです.また,同定結果を掲載者がどのような目的に用いられるかも,付記すべきではないでしょうか. 本来同定と言う作業は1種の労働でして,多くのアセス関係では1種の同定に数千円から時には2−3万円を価格として設定しています.これは諸外国でも同様でして,英国の場合には科まではいくら,属はいくら,種はいくら,と分類階級ごとにかなりの同定料の基準をもうけています.例えば骨董品などの鑑定料をお考え下さい.同定できる知識をうるための投資は文献や経験などかなりのものを行っているわけで,その点から同定は1種の労働である,と記したわけです. 本掲示板上での同定は本来は有償であるものを,あくまでボランティアとして行われていると言うことを配慮いただきたいと思います.
ハエ男さんがハナアブ科やムシヒキアブ科について予備的な知識をえてから投稿されたら,と言う趣旨のことをお書きになっています.
1.先ず第1に撮影したハエなどの個体を確実に採集して,適切な標本作製をされること.これによって,生態写真に加えて,私が前便で述べたように背面と側面の写真撮影が可能になります. 2.顕微鏡などをお持ちでなければ,ハエではニコンのファーブルシリーズの簡便な双眼実態顕微鏡が販売されています.30倍くらいですので,キイロショウジョウバエくらいを限度にあまり微小でない限り,ハエの形質をかなり良く観察できます. 3.双翅目の科までの検索ですと,近刊の北隆館発行の新訂原色昆虫大図鑑第三巻には双翅類の形態と日本産の科の検索表が掲載されています.この部分だけでも図書館などでコピーして参照されると,科を同定する練習にはなると思います.この他,いくつかの双翅目の科の検索表については,同書でも紹介されています. 前便では私の考えを述べましたが,もちろん私より快く同定をしていただける専門家の方々もおられるかと思いますので,これからもレスが受けやすいような投稿をされたらと思います. |
以前日本産カバエ属Sylvicolaの種の検索表を示しました.そこではSylvicola japonicusについて原記載の記述と付図が異なる種であるから,この学名は原記載の記述にあう種,すなわち中胸楯板に3本の縦条を持つ種に適用しておきました.しかし,その後,本種の北大の模式標本の検討を行ったところ,北大に残っているsyntypeは原記載の記述とは異なるもので,原記載で図示されているのに相当する個体だけでした.そのために,現状では中胸楯板に4本の縦条が明瞭に現われる図示されたもの(検索表で未同定種種2としたもの)に,japonicusの学名を当てざるをえないことになりました.これも残念ながら暫定処置で,原記載の記述に一致する標本があるいはどこかに残されているかもしれません.無理に今残されている標本を後模式標本(lectotype)に指定してしまうのはまだ時期尚早と思われます.最近発行の北隆館の新訂原色昆虫大図鑑第三巻の392ページでもこのような分類学的処理がなされていますので,皆さんの注意を喚起します.
なお,同書の双翅目の追加分の写真や記述は,同定しようとする標本が所載の種であるか否か,所載されているならば,あくまでも「種あるいは属に確実に同定できること(例えばAus busとか Cus sp.とか)が図鑑の使命である」とするプリンシプルに基づいていると言えます. |
かわかみさま、こんにちは。
ハナアブ勉強中のpakenyaといいます。よろしくお願いいたします。 画像のハナアブは、複眼が密に細毛で覆われており、腹部の模様も青味のある光沢を有しているので、クロヒラタアブ属Betasyrphusに間違いありません。ですが、この属にはクロヒラタアブB. serariusとニッポンクロヒラタアブB. nipponensisの2種があり、互いによく似ています。確実な同定には♂の交尾器を見なければいけません。♀の場合、小楯板の基部の毛の色で区別できるようなのですが、美しく撮られているこの画像でも、毛の色まで識別できませんね。
かわかみさま、横から失礼します。
クロヒラタアブとニッポンクロヒラタアブの♀の区別についてですが、先日東北地方の業務の同定をしていて、クロヒラタアブ類の♀を小楯板の基部の毛の色で同定したところすべてニッポンクロヒラタアブになったために、これは怪しいと思い同所的に得られたクロヒラタアブ類の♂の交尾器を見てみるとすべてクロヒラタアブになりました。ということで、クロヒラタアブ類の♀を小楯板の基部の毛の色で同定するのは非常に危険だと思われます。 したがって、現状ではクロヒラタアブ類の同定は♂交尾器でしか同定できないのではないかと考えています。♀の同定はもしかすると解剖すればわかるかも知れませんが、今のところ交尾個体の♂の同定から類推するくらいしかないのではないかと・・・・ なお、環境調査では、私はクロヒラタアブ類はなるべく♂を採集するように心がけています。 余談ですがニクバエ類も♀での同定は困難なので、なるべく♂を採集するようにしています。ムシヒキアブ類もグループによっては♂を採集するようにしています。ガガンボ類も同様です。双翅目の同定を考えた場合♂交尾器などの形質が重要なグループは多いと思われます。 ケンセイ@アブ科は♂では同定が困難です
ケンセイさん、こんばんは。
コメントありがとうございました。 生態画像からは、クロヒラタアブ属までということですね。
かわかみさま、どうもです。
>生態画像からは、クロヒラタアブ属までということですね。 そうなります。 ただし、中部関東東北地方では、私が知る限りほとんどニッポンクロヒラタアブは記録されていないので、ほぼクロヒラタアブでも良いように思います。 ちなみに、ニッポンクロヒラタアブは四国と九州、南西諸島に分布する種であり、今までの本州からの記録は島根県、福井県、大阪府、和歌山県などごく一部に限られているようです。私はニッポンクロヒラタアブを上述の島根県で確認しています(はなあぶに掲載済み)。関東地方ではまだ採れていないように思います。 ということで参考になれば幸いです。 ケンセイ@関東地方のニッポンクロヒラタアブをゲットしたいので、かなりの数のクロヒラタアブ類の♂を採集同定していますが、未だに記録できずにおります。
コメントありがとうございます。
ニホンクロヒラタアブは、本州では限定的だということでしたので、クロヒラタアブの可能性が高いと思っていましたが、 あくまでも可能性ですね。
かわかみさま、ケンセイさま、こんにちは。
ニッポンクロヒラタの分布ですが、北海道からは確実に記録されていますので(はなあぶ6、18、23号)、本州の東側にもいても良いように思うんですよね。 小楯板の毛の色では識別できないとなると、雄に頼らざるを得ないですね。 わたしも採りまくっていますが、クロヒラタばかりです。
pakenyaさま、コメントありがとうございます。
確かに札幌周辺で採れているので、本州の東側にも分布している可能性は高いと私も思うのですが、なぜかクロヒラタアブばかりですね。もしかしたら市毛ハナアブ大王さまは採集してるかも・・・・^^;;;;; |
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