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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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ハナアブ2種 投稿者:小金井虫 投稿日:2020/10/23(Fri) 14:18:20 No.10951  引用 
2020年10月21日、東京都北区内団地付近の花壇にて。採集できず写真のみです。
ツヤヒラタアブ族(ツヤヒラタアブ属orヒラアシヒラタアブ属)の一種雌かと思うのですが、どうでしょうか。


Re: ハナアブ2種 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2020/10/26(Mon) 20:31:09 No.10956  引用 
小金井虫 様.

ツヤヒラタアブ属と思われますが,これも写真では同定が困難です.

Re: ハナアブ2種 投稿者:小金井虫 投稿日:2020/10/28(Wed) 17:46:33 No.10957  引用 
茨城@市毛様
ありがとうございます。
とりあえず属レベルまでわかり助かりました。
よく見かけるハナアブでもより細かい同定作業が必要ですね。

ヒメガガンボ科-Pilaria sp.? ♂ 投稿者:ふかさわ 投稿日:2020/10/22(Thu) 01:33:08 No.10948  引用 
2020/10/03 埼玉県にて採集した個体です。
ヒメガガンボ科はフィールドに行くたびに大抵何かしら採れるので実に良いです。 皆かっこいい...。
種までの同定の道のりは長いですが。

日本産水生昆虫 第2版のヒメガガンボ科の検索表でPilaria属へたどり着きました。
その後、
Catalogue of the Craneflies of the World
https://ccw.naturalis.nl/detail.php
というサイトを用いてPilariaについて調べてみましたが種の検討はつけられず です。


Re: ヒメガガンボ科-Pilaria sp.... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2020/10/22(Thu) 21:59:41 No.10949  引用 
ふかさわ 様.

ガガンボは種への検索が大変です.

Pilaria属だとすると,日本昆虫目録も4種となっているので原記載とにらめっこしてみるのもよい経験かと思います.

Re: ヒメガガンボ科-Pilaria sp.... 投稿者:ふかさわ 投稿日:2020/10/23(Fri) 13:33:43 No.10950  引用 
市毛様
返信ありがとうございます。

原記載…Alexander氏の文献をいくつか見たところ
形態の解説文だけあって図が何も無いというのが見受けられたので、形態の記述と一致していても同種であると判断するのは難しいのだろうと思いました。

この場合は、他に何か図が載っている文献を探したり、可能であればタイプ標本を見たりする必要がありそうですね。
ここまで調べてちゃんと同定できない場合は専門家の方に同定依頼をするのがベストですかね。

うむむ…。むつかしい…。

Re: ヒメガガンボ科-Pilaria sp.... 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2020/10/23(Fri) 18:00:23 No.10953  引用 
ふかさわ 様.

原記載以外の文献となると,極東ロシアの昆虫の検索やロシアの文献(Savchenko,1989; Savchenko and Krivolutskaya, 1976)等を調べるしかないです(日本昆虫目録にある4種は日本や極東ロシアにしか分布していないようです).

文献収集の鬼になってみて下さい.
なお,図示されている種類が非常に少なく泣けてくると思います.

みんな通った道です(^_^;)

なお,極東ロシアの検索を見ると,♂触角が腹部中央まで届くほど長く,前楯板が赤褐色なのがP. hypermecaとなっています.
この検索に載っていないtokionisは♂触角が体長の1/3を超えると原記載に書かれているので,消去法ではhypermecaとなりそうです.
以上、御参考まで.

Re: ヒメガガンボ科-Pilaria sp.... 投稿者:ふかさわ 投稿日:2020/10/24(Sat) 01:58:54 No.10954  引用 
市毛様
>なお....以上、御参考まで.
ありがとうございます!
自分でも原記載や極東ロシアの昆虫のPt.2の検索表と格闘して確認してみます。

>......みんな通った道です(^_^;)
やはりヒメガガンボ科は恐ろしいですね...。
改めて大変であるということがわかって調べる気が削がれるどころか逆にそそられてきました。 不思議なものです。

キノコバエ上科(クロバネキノコバエ科は除く)などについても、
今は交尾器を精査する環境が整っていないため採集しても属までしか同定せず、その属の文献を少しずつ集めたり読んだりしているのですが
ヒメガガンボ科と似たような状態であるような気がしますね。
図示されていない種がどのくらいいるのかは把握はできておりませんが。

見たいと思った文献がネットで簡単に見られるのであればよいのですが、そうでない文献がたくさんあるのが辛いところです。
いくらやる気があっても
誰かと協力し合わねば十分に調べきれないのだろうなと思っています。

ヤドリバエ? 投稿者:番頭 投稿日:2020/10/07(Wed) 10:00:23 No.10924  引用 
いつもお世話になっております。
写真のハエは翅脈と後小楯板が発達していることからヤドリバエ科と思いました。
腹部の構造が独特なので、いろいろと調べてみましたがそこから先がわかりません。
不鮮明な写真で申し訳ありませんが、何か情報をいただけましたらありがたいです。

宮城県南部の山の中で、7月末にライトで採れたものです。
体長は5.5mm。腹部背板が3節から下へ張り出して、側縁に指のような突起が並んでいます。
突起は5節では剛毛になります。
腹端はアヒルのくちばしの先端のような形をしていて、とりあえず♂♀もわかりません。
引っ張り出そうとして腹部が潰れてしまいました。
色彩は、乾燥状態では腹部の地色が黒、頭胸部は基本グレーで、全体に光沢があります。


Re: ヤドリバエ? 投稿者:番頭 投稿日:2020/10/07(Wed) 10:01:31 No.10925  引用 
腹部です。

Re: ヤドリバエ? 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2020/10/08(Thu) 18:15:10 No.10926  引用 
番頭様.

あまりヤドリバエの腹面側を見たことがなかったのですが,ノコギリハリバエCompsilura concinnataなど腹部背板の腹面側に短剛毛等を備えるヤドリバエは幾つもいるようです.

もしかすると,産卵時に寄主に抑え込むための滑り止めかも知れません.

詳しい方からのコメントが付くと良いですね.

Re: ヤドリバエ? 投稿者:番頭 投稿日:2020/10/08(Thu) 21:24:39 No.10927  引用 
市毛様コメントありがとうございます。

交尾器出して〜中国蠅類を根性引きして〜という作業を繰り返すなかで、「なんだこれは」となりました。
ノコギリハリバエは、産卵器?そのものもするどいフックのようになっているのですね。

このハエは、亜端節(6節になるのかな)の腹面に、棒が触角のように突き出ています(画像が悪すぎて申し訳ありません)。
アヒルのくちばしといい、どういう働きをするのかとても興味をそそられます。

Re: ヤドリバエ? 投稿者: 投稿日:2020/10/10(Sat) 10:27:45 No.10928  引用 
番頭様

珍しいヤドリバエを見せてくださりありがとうございます.

先日この掲示板で教えていただいた極東ロシアの文献によく似た図が載っていました.(ロシア語難しい)

Phytorophaga 属の可能性がありますが,2020年の世界のカタログでは東洋区に2種,旧北区に1種おり,nigriventris は旧北区のロシアと中国に分布します.
ですが中国蝿類には載っていないようです.

旧北区のマニュアルには収録されているようなので,わかる範囲でつじつまが合うかどうかといったところですね.

腹端部の情報がなかなか探せません.

(分布を間違えたので修正しました)


Re: ヤドリバエ? 投稿者:番頭 投稿日:2020/10/10(Sat) 18:28:36 No.10929  引用 
大宮様

お調べいただきありがとうございます。
図示して下さった種のように、背板の後角が伸長してはいませんが、かなり近い仲間と思えるくらい似ていますね。
よければこの個体をお送りしたいと思います。
大宮様のご住所は存じ上げておりますので近日中に投函いたします。
状態があまりよくなく申し訳ありませんが、なにかのお役に立てば幸いです。
よろしくお願いいたします。

Re: ヤドリバエ? 投稿者: 投稿日:2020/10/10(Sat) 23:00:30 No.10930  引用 
番頭様

標本をお送り下さるとの事,ありがとうございます.
実物を見て調べてみたいと思います.
連絡先等は変わっていませんので,よろしくお願いいたします.

Re: ヤドリバエ? 投稿者: 投稿日:2020/10/17(Sat) 00:30:13 No.10941  引用 
標本を拝見いたしました.

旧北区のマニュアルで調べましたが,
腹部の基部にひずみがあるので,1+2背板のへこみの大きさが判断できないのと,
後脚基節と腹部第1腹板との間が完全に膜質ではなく硬化部があることが難点ですが,
それ以外は問題なくPhytorophaga へ行き着きます.
(postmetacoxal bridge については,各属・各種の記載などでほとんど言及されず,旧北区のマニュアルとほかの文献との比較がなかなかできない形質です.)

不確定の形質があるので,オンラインのデータベースのMoschWeb も試しましたが,選択性の高い形質だけで絞り込めるようです.
結果の出力を添付します.


添付:10941.txt (2KB)

Re: ヤドリバエ? 投稿者: 投稿日:2020/10/17(Sat) 00:31:04 No.10942  引用 
産卵器の独特な構造を選択肢に含めると,3つの形質だけで3属に絞られます.

(47) POSTSUTURAL INTRA-ALAR SETAE
-three postsutural intra-alar setae
(78) PETIOLE [STALK]
-cell r4+5 with a petiole approx. 1/2 of postangular section of M
(97) OVIPOSITOR
-female abdomen or postabdomen characterized by peculiar structures

Pandelleia Villeneuve
Phytorophaga Bezzi
Rondania Robineau-Desvoidy

http://www.tachinidae.eu/free/viewmosch.aspx?pico=097C

左から3番目の写真をクリックすると,「アヒルのくちばし」の格納状態が見られます.

Re: ヤドリバエ? 投稿者: 投稿日:2020/10/17(Sat) 00:32:20 No.10943  引用 
標本ではやはり第4背板腹面の両脇の後縁は伸長しないので,文献にあるのとは別種ではないかと疑われます.

東洋区に分布するP. ventralis のメスも,極東ロシアの種と同様に,見かけ上の3番目の背板の下の後角が飛び出るようです.

Bezzi, M. 1923. Eine neue, auf javanischen Chrysomeliden schmarotzende Tachinide (Dipt.). Treubia 3:411–412.
https://www.biodiversitylibrary.org/item/110723#page/498/mode/1up

ただ,属の記載に書かれている定義という事ではないようです.

Re: ヤドリバエ? 投稿者: 投稿日:2020/10/17(Sat) 00:33:26 No.10944  引用 
東洋区とオセアニアに分布するP. petiolata は,最初Malayomedina petiolata として記載されました.

Townsend, C.H.T. 1926. Fauna sumatrensis. (Beitrag No. 25). Diptera Muscoidea II. Supplementa Entomologica 14: 14–42.
http://sdei.senckenberg.de/~openaccess/01633.pdf

20ページに,オスのみに基づいて簡潔に記載され,メスの比較はできません.

Re: ヤドリバエ? 投稿者: 投稿日:2020/10/17(Sat) 00:34:31 No.10945  引用 
腹端部の使い方ですが,Blondeliini の中で,メスの腹部第7節がスコップのように硬化した構造をもつものは,Medina genus-grou と呼ばれ,Phytorophaga 属も含まれます.Medina 属の場合は寄主である甲虫の鞘翅の外側縁と腹部背板との間にこの腹端部を挿入して産卵するようです.違う地域の文献ですが,寄主の知られていない同様の構造をもつ種も同じ習性をもつと推測されています.
Cerrtti, P. 2006. A New Species Of Eomedina Mesnil (Diptera: Tachinidae) From Namibia. Zootaxa 1147(1147):61-68

(日本ではMedina 属の寄主として,ゾウムシ科,ハムシ科,テントウムシ科が知られています.)

Phytorophaga ventralis の寄主として,ハムシ科のPhytorus dilatatus が報告されています.
https://www.zobodat.at/pdf/Societas-entomologica_39_0035-0036.pdf

最近の日本のBlondeliini の文献で,メスの腹端部の比較に言及したものがありますが,残念ながらMedina 属以外のMedina genus-proup は今回は研究されていませんでした.
Tachi, T. and Huang, Y. 2019. A new species of Medinodexia Townsend (Diptera: Tachinidae) from Japan, with a discussion on phylogenetic implications of the female postabdomen in Blondeliini. Zootaxa 4638 (4): 584–594.

Re: ヤドリバエ? 投稿者:番頭 投稿日:2020/10/18(Sun) 09:44:52 No.10947  引用 
大宮様

大変詳しい情報をありがとうございます。
MedinaやPhytorophagaの寄主は背面が膨隆している種が多いようですね。
腹部の構造は、市毛様のおっしゃるように、盛り上がった背中に対応したものなのでしょうね。
いろいろと勉強させていただき、ありがとうございました。

ガガンボ下目の科不明種 投稿者:寝耳にミミズ 投稿日:2020/10/15(Thu) 16:31:20 No.10937  引用 
兵庫県西部の休耕田にてサワヒヨドリに訪れた個体を採集しました。R脈が5分岐しており、科すらわからずとても困っております。大雑把なグループでもご教示いただけましたら幸いです。
体長は6mm前後です。


Re: ガガンボ下目の科不明種 投稿者:寝耳にミミズ 投稿日:2020/10/15(Thu) 16:33:56 No.10939  引用 
翅脈のアップです。
A脈は2本あります。わかりにくくて恐縮です。
どうぞよろしくお願いいたします。


Re: ガガンボ下目の科不明種 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2020/10/16(Fri) 20:00:16 No.10940  引用 
寝耳にミミズ 様.

小さな画像でsc-r脈が分かり辛いですが,Limoniidae ヒメガガンボ科で良いと思います.

Re: ガガンボ下目の科不明種 投稿者:寝耳にミミズ 投稿日:2020/10/17(Sat) 15:50:01 No.10946  引用 
茨城@市毛様

ご教示いただきましてありがとうございました。
ヒメガガンボ科でしたか。助かりました。

石垣島のイシアブ 投稿者:けけけ 投稿日:2020/10/11(Sun) 11:31:53 No.10931  引用 
大学に収蔵されていた石垣島産のイシアブです。
雄の翅の特徴的な斑紋からトゲツヤヘラクチイシアブではないかと考えたのですが、日本昆虫目録や原色日本昆虫図鑑を調べてみたところ分布域に南西諸島が記されていませんでした。南西諸島本種が採集された記録などはございますか。よろしくお願いします。


Re: 石垣島のイシアブ 投稿者:けけけ 投稿日:2020/10/11(Sun) 11:32:46 No.10932  引用 
翅です。

Re: 石垣島のイシアブ 投稿者:けけけ 投稿日:2020/10/11(Sun) 11:34:27 No.10933  引用 
ゲニタリア

Re: 石垣島のイシアブ 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2020/10/12(Mon) 20:07:32 No.10934  引用 
けけけ 様.

双翅目談話会の会誌「はなあぶ」には,南西諸島の記録は載っていませんでした.


今更気付きましたが,ムシヒキアブ図鑑の学名がPogonossoma funebreと誤記されているため,色々なところで属名が間違って使われています.

正しくは,Pogonosoma funebreです.

和名も色々ですね. トゲツヤイシアブ(久松, 1965; 宇津木, 2014, 他),
トゲツヤヘラクチイシアブ(ムシヒキアブ図鑑, 2001, part),
トゲヒラタイシアブ(春沢, 1999)

困ったものです.

Re: 石垣島のイシアブ 投稿者:けいこん 投稿日:2020/10/12(Mon) 22:55:36 No.10935  引用 
茨城@市毛様

ありがとうございます。

ムシヒキアブのような大型種が多く含まれる科でも整理されてない部分があることには驚きました。

学名の表記に関しては、私も大分お世話になっておりますが、ムシヒキアブ図鑑の影響力をうかがい知れます。

Re: 石垣島のイシアブ 投稿者:けいこん 投稿日:2020/10/12(Mon) 23:07:32 No.10936  引用 
すみません。

名前を間違えましたが、けけけ と同一人物です。

小さなハエですが 投稿者:木佐浩之 投稿日:2020/09/23(Wed) 18:32:41 No.10909  引用 
先日、徳島市内で撮ったアブのような小さなハエです(3〜4mm)。
複眼と胸背の様子がネット上でヒラタアシバエ科の一種と紹介されている個体に似ていると思いますが、それ以上は調べられませんでした。


Re: 小さなハエですが 投稿者:木佐浩之 投稿日:2020/09/23(Wed) 18:33:31 No.10910  引用 
かろうじて後脚の様子が伺える角度ですが、扁平な感じはありません。
この画像で科レベルまで推定して頂ければ幸いです。
よろしくお願いいたします。


Re: 小さなハエですが 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2020/09/24(Thu) 21:28:12 No.10916  引用 
木佐浩之様.

ヒラタアシバエ科で合っています.
見たことがない腹部斑紋です.

Re: 小さなハエですが 投稿者:木佐浩之 投稿日:2020/09/25(Fri) 19:34:33 No.10920  引用 
茨城@市毛 様
毎度の鑑定有難うございます。
後脚ふ節が平たくなっているように見えませんが、
このような例外もあるのですね。

Re: 小さなハエですが 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2020/09/25(Fri) 20:43:01 No.10921  引用 
木佐浩之様.

Chandler(2001)ヨーロッパのヒラタアシバエによると,
"The posterior tarsi of many species are enlarged and in the Platypezinae flattened, especially in the female."
と,太くなるだけのグループも有るそうです.

なお,日本でヒラタアシバエとしてブログ等に写真が出ているのは,Platypezinaeヒラタアシバエ亜科のLindneromyia属やPlatypeza属です.

Re: 小さなハエですが 投稿者:木佐浩之 投稿日:2020/09/26(Sat) 19:57:15 No.10923  引用 
追加のご説明有難うございます。
名称に囚われて脚ばかり気にしていましたが、
この科には扁平に膨らまない種が含まれると理解しました。
ハエ目は図鑑で調べられる情報も乏しく、
どうしても研究者の方の知見に頼ってしまいます。
市毛様には、毎回、素人の疑問に手間暇を厭わず対応して頂いて感謝しています。
重ねてお礼申し上げたいと思います。

ニクバエ? 投稿者:ツリタマムシ 投稿日:2020/09/24(Thu) 00:32:36 No.10913  引用 
初めまして、お世話になります。

先日、海岸でイエローパントラップをやったところ
ハエが複数入りまして、調べてみたところ
ニクバエ科ではないかと思ったのですが自信が持てません。
ご教授いただければ幸いです。

場所:愛知県 知多半島 伊勢湾側
体長:約10mm


Re: ニクバエ? 投稿者:ツリタマムシ 投稿日:2020/09/24(Thu) 00:34:00 No.10914  引用 
写真連投失礼します。
翅脈です。


Re: ニクバエ? 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2020/09/24(Thu) 21:16:51 No.10915  引用 
ツリタマムシ様.

模様や翅脈からニクバエで合っていると思います.

Re: ニクバエ? 投稿者:ツリタマムシ 投稿日:2020/09/25(Fri) 02:10:16 No.10918  引用 
ありがとうございます。

ここから種におとすためには何が必要なのかを教えていただけると嬉しいです。

Re: ニクバエ? 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2020/09/25(Fri) 07:45:42 No.10919  引用 
ツリタマムシ様.

ニクバエ科は,一部のグループを除いて♂交尾器で区別します.

♂交尾器は,下記のURLのニクバエ科にあるように様々な形状です.
http://syrphidae1.a.la9.jp/diptera_web/issun_photo.htm

最近の検索表は下記の論文です.
Kurahashi H, Kakinuma S (2015) Key to the flesh flies of Japan, with the description of new genus and species from Honshu (Diptera: Sarcophagidae). Medical Entomology and Zoology 66: 167-200.
https://doi.org/10.7601/mez.66.167

この論文には図がないので,Fauna Japonica等の図を見る必要があります.

下記の論文にも多数図が載っており,各部名称の解説図もあり,役に立ちます.
 加納六郎、小林洋、河内武(1997)千葉県産ニクバエ類の知見 千葉生物誌 47(1/2): 1-16

Re: ニクバエ? 投稿者:ツリタマムシ 投稿日:2020/09/26(Sat) 19:19:54 No.10922  引用 
ご返答 ありがとうございます。

Xenotachina でしょうか 投稿者: 投稿日:2013/12/29(Sun) 22:46:31 No.8691  引用 
今年もあと残りわずかで、お世話になりました。
年末で忙しい方もみえるかもしれませんがまたよろしくお願いします。

採集場所は岐阜県海津市南濃町、採集日は2013年10月14日、体長7[mm]です。
林道わきの湧き水の周りにコケが生えていて、その上にいました。
日陰の場所であるうえに雲が出てきて、フラッシュなしでは撮影は不可能な状況でした。
写りが白くなるので、フィルムケース型容器をフラッシュの発光部にあてがって、光を調整しました。
何度か光を当ててもしばらくは静止していましたが、脚場を踏みかえ始め、逃げられる心配があり網をかぶせました。
しかし飛び立たず、先ほどの容器をかぶせて中に入れました。


Re: Xenotachina でしょうか 投稿者: 投稿日:2013/12/29(Sun) 22:47:30 No.8692  引用 
以前にも同じようなハエを撮影したことがあり、その時は採集するつもりはなく、採ってはいけない場所でもあったのですが、
こういうのがヒメヤドリイエバエだろうかと気になっていました。
今回捕まえてみてメスだったのですが持ち帰りました。


Re: Xenotachina でしょうか 投稿者: 投稿日:2013/12/29(Sun) 22:48:20 No.8693  引用 
meronには列にならない不規則な剛毛があり、
CuA+CuP脈は脈そのものも隣の何か色がついているのも紛らわしいですが、翅の後縁に達する前に終わっています。
もう片方の翅はしわがよって観察しにくいです。
小盾板の下に細毛もないのでハナバエ科ではなさそうです。

日本のイエバエ科で、翅側板は裸、後脚脛節の後背面先端1/3に剛毛はない、下側板に列にならない剛毛がある、
となると、Eginiini になりそうです。
(後脛に後背剛毛は2本あるのですが、Phaoniaのcalcarのようなものではないようです。)

103ページのPhaoniinaeの検索表で、
下側板は何本かの毛が上部にあり、前縁脈はM1+2脈の端で終わり、ia0+1でXenotachina になります。

しかしXenotachina tsushimensis ツシマヒメヤドリイエバエではないような気がします。
胸部あたりの剛毛は問題ないのですが、
脚の剛毛はかなり寝ているものがあり見にくいながらも、一致しないものがあります。
そしてぱっと見でもわかる色ですが、記載では胸部は完全に黄色、腹部は黄色のはずで、背面に模様があるとは書かれていません。
しかし中心線に沿って黒い線や紋が入ります。
カラープレートは側面のみで似ていると思いますが、ご存知の方がいらっしゃったらこれは違うと言われるかもしれません。


Re: Xenotachina でしょうか 投稿者: 投稿日:2013/12/29(Sun) 22:49:05 No.8694  引用 
中国蝿類も見てみました。839ページからの検索表で、
1でハナバエ科を除外し、
2で翅側板は裸で、
25でヒメイエバエ科を除外し、
しかし26で腹胸側剛毛が二等辺三角形の配置だとCoenosiiniに行きそうになりますが、それはちょっと違うと思います。
体毛は疎らで小さいとは言えず、逆に腹部は地毛が目立ちます。
もし27に進むなら下側板に剛毛が散生し、M1+2脈は直線、線後背中剛毛は3対、メスは額内交差剛毛がない、第九背板存在、
これでEginiini になります。
28で前胸腹板は裸、
29で前縁脈はM1+2脈の末端に達し、翅背剛毛1、単眼剛毛小さく、雄についてはとばして、メスの第九背板分離、
これでXenotachinaに行けないこともないかと思います。

産卵器は今見れば引き出し不足です。乾燥させたらさらに引っ込みました。
先端の二つの出っ張りがcercusで、その手前の2対の毛が生えているのが第9背板なら、分離しているように見えます。
X. tsushimensis は収録されておらず、属内の種の検索表はオスについての記述が出てくるのでたどることはできません。
メスの産卵器の図も無いので比較できません。

日本の既知種の分布は対馬ですが、
中国でFanが1992年にたくさん記載したようで、まだ未解明なところが多いかもしれません。
Xenotachina の何かかもしれないと思っていますが、
気になるのは下前側板の剛毛の配置の事と、背面の模様の事です。
何かコメントをいただけたらと思います。
よろしくお願いします。


Re: Xenotachina でしょうか 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2013/12/30(Mon) 15:56:47 No.8695  引用 
大宮様.

大宮様の記述を見ると,Xenotachina属で合っていると思います.
(中国動物誌のEnglish Summaryを見ると,前縁脈や単眼剛毛は "Costal vein usually not reaching to the apex of m1+2 vein", "ocellars usually strong" と例外があるとしているので注意が必要です)

中国動物誌(Fan, 2008)では,Xenotachinaは21種まで増えています.

ヤドリイエバエ類もまだまだ研究途上のようで,未記載種が色々いるようです.

Re: Xenotachina でしょうか 投稿者: 投稿日:2013/12/30(Mon) 23:52:28 No.8696  引用 
茨城@市毛様

合っていると思われるとのことで、よかったです。

中国動物誌の情報ありがとうございます。
前縁脈については、以前にSyngamopteraのスレッドで、微妙な形質であるとのコメントがありました。
今回は途中で太さや濃さが変わっていますがM1+2まで届いているようです。
単眼剛毛はそれほど小さいとは言えないかもしれません。
また似たようなものが採集できた時の参考にもなり感謝します。

中国語の書籍については、図書館では置き場所のためなのか、一般の社会人が請求できない種類の閉架になっています。
何冊かは購入しました。
つい最近になって、亜東書店の名古屋支店が図書館のすぐ近くにあることを知りました。
でも購入するかどうか決めていない段階での取り寄せはできないかもしれません。

今回の採集場所のもう少し上では、2010年の4月と2011年の5月に、Syngamopteraに見えるハエを撮影しています。
実は今年は狙って探したのですが見当たりませんでした。
採集できたら投稿してみたいと思います。

ありがとうございました。


Re: Xenotachina でしょうか 投稿者:ふかさわ 投稿日:2020/09/23(Wed) 23:12:05 No.10911  引用 
2020/09/22の午前2時くらいに、高尾山で元気に活動しているXenotachina属らしき子♀を採集しました。
特徴は大体No.8693の大宮様の記述通りです。
なので、少なくとも
X.tsushimensis ツシマヒメヤドリイエバエではなさそうです。

Shinonaga, Satoshi, and Motoki Sagara. 2016. “Six New Species of the Genus Xenotachina Malloch from Japan, with Known Species X. Tsushimensis Shinonaga (Diptera, Eginiinae, Muscidae).
という文献に載っている雌の検索表で同定を試みたのですが、当てはまる種はいなかったです。 間違っていなければ...。

次に、中国動物誌のイエバエ科のその1のXenotachina属の検索表を用いて同定しようと思ったのですが、♂専用のもののようなので調べられませんでした。

ヒメヤドリイエバエ属、初めてこの分類群の存在を知りました。
まだまだ解明度は低そうですね...。
面白いです。


Re: Xenotachina でしょうか 投稿者:ふかさわ 投稿日:2020/09/23(Wed) 23:16:13 No.10912  引用 
画像その2です。

Re: Xenotachina でしょうか 投稿者: 投稿日:2020/09/24(Thu) 22:41:17 No.10917  引用 
ふかさわ様

Kurahashi and Sagara (2017) でも,検索表の構成はShinonaga and Sagara (2016)とあまり変わりません.
後腿節の剛毛が見えませんが,やはりメスが判明している限りでは落ちないと思います.

この仲間は単発でしか採れない時と,まとまって採れる時との差があるように思います.

よろしくお願いします。 投稿者:take 投稿日:2020/09/06(Sun) 22:41:11 No.10902  引用 
このユスリカ科ですが、
属、種まで絞り込むことはできますか?


Re: よろしくお願いします。 投稿者:take 投稿日:2020/09/06(Sun) 22:43:45 No.10903  引用 
2枚目です

Re: よろしくお願いします。 投稿者:take 投稿日:2020/09/06(Sun) 22:45:29 No.10904  引用 
3枚目です

Re: よろしくお願いします。 投稿者: 投稿日:2020/09/08(Tue) 00:58:33 No.10905  引用 
tqke 様
翅脈、翅表面の状態、触角先端部の刺毛の有無、交尾器の形状が、この写真では全く分かりません。大きさもわかりません。
言えることは、この種がエリユスリカ亜科に属していることです。

ありがとうございました! 投稿者:take 投稿日:2020/09/11(Fri) 19:51:24 No.10906  引用 
ありがとうございます。
返信が遅くなり申し訳ございません。
もう少し倍率のある双眼で確認したいと思います。

イシアブの仲間 投稿者:けけけ 投稿日:2020/09/04(Fri) 17:11:38 No.10897  引用 
今日東京都西部の標高200メートル程の山地でイシアブの仲間を採取しました。Choerades属の仲間ではないかと思ったのですが、自信がないので質問させていただきました。よろしくお願いします。

Re: イシアブの仲間 投稿者:けけけ 投稿日:2020/09/04(Fri) 17:14:27 No.10898  引用 
ゲニタリア 

Re: イシアブの仲間 投稿者:けけけ 投稿日:2020/09/04(Fri) 17:15:35 No.10899  引用 
ゲニタリア 側面

Re: イシアブの仲間 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2020/09/04(Fri) 17:21:01 No.10900  引用 
けけけ様.

トゲオイシアブ Choerades sp.3(春沢・別府,2003, 図3-b)= Ch.sp.1(ムシヒキアブ図鑑) に見えます.

イシアブ類は,ムシヒキアブ図鑑の下記の検索や春沢・別府(2003)で調べて下さい.
http://www3.kcn.ne.jp/~tgw/web_page/Laphriinae/key_Laphriinae.htm

春沢圭太郎・別府隆守. 2003. 四国からのイシアブ亜科の記録 はなあぶ (15-1): 83-87.

Re: イシアブの仲間 投稿者:けけけ 投稿日:2020/09/04(Fri) 19:41:37 No.10901  引用 
資料も参考にしてみたところ、仰る通りトゲオイシアブが一番近そうだと感じました。ありがとうございました。

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