はじめて投稿します。昆虫についてはアマチュアですが昆虫標本に関連した事を調べていて、このサイトにたどり着きご存知の方がいらっしゃるかもしれないと思い投稿いたします。
微小昆虫を乾燥標本にする際に使う微針の台として、最近はポリフォーム材などが使われているはずですが、古い文献を見ると、ポリポリスというキノコを乾燥させたものを使う、と書かれています。このキノコの正体を調べています。おそらくサルノコシカケ類と思われますが、名前をご存知の方、あるいは実物を持っておられる方はおりませんでしょうか。 双翅類とは全く関係ない書き込みで申し訳ないのですがご教示いただければ思います。宜しくお願いいたします。
あなたは「ポリポリス」と綴っていますが,ポリポルスPolyporusです.ポリポルスの微針用の台は10年ほど前まではヨーロッパの自然史用具関係の会社では扱っていましたが,最近は見かけなくなりました.イギリスのWatkins and Doncaster社でもかつては販売していたと記憶していますが,最近はNu-Polyという名称で,緻密なポリフォームを販売するようになってしまいました.私もいくらか持っていたのですが,今はポリフォームを使うので,おそらく捨ててしまったと思います.
正確な名称は知りませんが,Polyporus属ですからあなたが推定されているようにサルノコシカケ類と思います.菌糸が緻密に絡まったしっかりした硬めの素材で,色は白色ないし汚白色です.販売しているのは2−3mmの角柱で,長さが10cm未満であったでしょうか. 現在でも,ヨーロッパの古い標本などを手に入れると,しばしばこのポリポルス台を用いたものがあります. 日本ではポリポルスの代わりにヤマブキの芯,カミヤツデ(つうそう)の芯などが用いられましたが,微針に対する把握状態がよくなくて,ぐらつくことが多く,この点ではポリポルスに劣っていました.また,コルクや圧縮コルクも以前はよく用いられました. ポリポルス台の実物は,近くでヨーロッパの蜂やハエなどの昆虫標本を保管している博物館や,どなたか個人でこのような古い標本を交換をしている方がいたら,多分これでマウントした標本を持っているでしょう.
アノニモミイア様
ご返事ありがとうございました。白色なのですね。 それなら標本箱のガラス越しでもコルクと区別できそうです。博物館で探して見ます。 |
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