画像のオドリバエはオドリバエ科 Empididae(あるいはこれを分割したセダカバエ科Hybotidae)のハシリバエ亜科TachydromiinaeのケズネクサハシリバエElaphropeza属の1種です.
新訂原色昆虫図鑑第3巻の405-406ページに示されたホソアカケズネクサハシリバエにほぼ相当するものと思います.
本属は台湾から多数の種が記載されており,また現在東南アジアの種の研究が進んでおり,これをまって日本産の種の研究を進める予定です.後脛節の背面に1-数本の刺毛を生じることで,Drapetisクロクサハシリバエ属から区別できます.
本属の種は草原に多く,叢のかなり低い位置でも活動しているようで,草原の上層を軽くスイーピングしたのでは多数個体は採集できません.繰り返ししつこく掬うと,Stilpon属の種も含めて多くの個体を採集できます.
三枝様
詳しい解説まで加えていただきまして感謝します。
大変に参考になりました。
初心者ですが、我が家の敷地の生態をライフワークとして調査しているので、手詰まりになったらお力添えをお願いしたいと思います。
よろしくお願いします。