これはオドリバエ科Empis属Planempis亜属の1種でまだ学名が付けられていない種です.この亜属の多数の種が日本に棲息していますが,写真の種は北アルプスから記載されたE. (P.) seminitida Freyとその近縁種からなるseminitida群のもので,下北半島では7月中旬から8月上旬にかけて発生します.写真でかろうじてわかるように翅の中室がメスでは著しく拡大して,翅の縁ちかくまで広がっているのが,この種の特徴です.脚に羽状剛毛が生じるのはこの群のメスでは一般的な特徴です.北海道にもこの種のようにメスの中室が著しく拡大した種が生息しています.
この種群の多くの種では,♂は渓流の上空1−3m位を活発に飛翔しながら求愛給餌用の小さな昆虫をさがします.本種の配偶行動の群飛については私は観察していません.
アノニモミイアさん、ご教示ありがとうございます。配偶行動の群飛など探すのが楽しくなります。ハエは面白いですね。
(追伸。全く別件ですが昨年11月初旬に沢筋でたくさんのハエの群飛を見て、よくはありませんが動画に撮ってブログにのせていますhttp://snowmelt.exblog.jp/m2006-11-01/#4499030。彼らには求愛給餌は見られませんでした。交尾は見ました。オドリバエではなさそうだと思っています。)
写真と動画はケバエ科のケバエ属Bibioの秋季発生の1種です.一見オドリバエの群飛に似ていて,私も高所で群飛している場合はオドリバエの群飛かと間違うことがあります.
アノニモミイアさん、ありがとうございます。今年はもうちょっとうまく撮ろうと思います。
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