kimu 様.
これはコウカアブと思われます.
茨城@市毛様
ご教授ありがとうございます。 同じ場所でアメリカミズアブも見かけました。 便所バチと呼ばれる2種ですよね。 |
画像の種はEmpis (Planempis) itoiana Freyに近縁の未記載種です.この群は北海道から台湾(E. hyalogyne, 石垣島にも分布)まで数種から構成されています.画像の種はitoianaに似ていますが,交尾器のわずかの差や脚が全面的に黄褐色で区別できます.私も軽井沢産のペアを持っています.
Planempisには,E. constrictaのように尾角突起の背面が平滑で内縁に半円形のえぐれがあり,左右の尾角突起が接するとえぐれによって円形の窓が生じる典型的なPlanempisの他に,この段階の途上にあるようなE. autumnalis, trochanterata, clausipygaのような種があります.また,このような典型的なPlanempisの他に,日本ではsyusiroiana群,lurida群,luteipilosa群等の種群があります.典型的な交尾器の種は,holocleroides-seminitida群,これを大型にしたようなlaccotheca群,腿節が肥大して腹面に棘を生じるmicrotheca群,これに似て腿節が単純な1群,pan-latro群,さらにRhamphomyiaで記載されたclariventrisも典型的な交尾器を持っています. Planempis亜属はパキスタンやヨーロッパアルプスにごく少数の種がいますが,他はネパールからインドシナ半島北部,中国大陸,台湾,韓国や日本,極東ロシア地域に広く分布しる西部支那系の群で,おそらく100種以上から構成されています.前記のitoiana群などはFreyによって最初はLeptempis亜属(ヨーロッパ固有)として記載されていました.亜属のタイプ種のE. mandarinaについては私の,Revision of the type series of Empis (Planempis) mandarina Frey, the type species of Planempis. ZOOTAXA, 3353: 55-68 (2012)を参照ください.
No. 10426で,leuogyne と間違えましたので,すでにこれを. hyalogyne と変更してあります.黒色のやや小型の種で,雌の翅がガラス透明であることに基づく命名かと思われます.
三枝様.
新訂大図鑑のitoiana Frey, 1953イトウサケオオドリバエの項で,"本種と♂交尾器がやや類似した種は本州・四国・九州に数種ある"と記されていた内の1種なのですね. 改めて図2329を見ると,尾角突起がそっくりなことに気づきました. ありがとうございました. |
![]() 衝撃的だったので... 記念(?)に。 先日、とある場所でテングタケ属とかイグチ類とかチチタケ属とかのキノコを採集して保管しまして キノコバエ科の幼虫とか他の小さなハエ類の幼虫が出てきて上手く蛹になってくれて喜んで さらにその後 有弁類と思わしき幼虫がわらわら出てきて おー!とさらに喜んでいたのですが この有弁類の幼虫らが出てきてから キノコバエ科や他の一部のハエさんの幼虫や蛹やなどがさっぱりと消えて ...え?ナニコレ? となりました。 この時点で色々と調べてキノコ×有弁類の中に捕食性の子がいるとか 鬼(モモグロオオイエバエ)がいるとか というのを知りました。 写真はイグチ科の一種から出てきたモモグロオオイエバエたちです。(正確に同定したわけではないですが。) こんなに出てきたのだから、他のハエたちが消えるのも納得です。 次からは捕食性と思わしき幼虫たちがキノコから出てきたら早急に他の容器に移さねばならない...! キノコ×ハエの深さをちょっとだけ知ることができました。 -------------------------------------------------------------------------- 下記の文献がモモグロオオイエバエとキノコの関連性を知るのに役立ちます。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/mez/65/4/65_195/_article/-char/ja/ モモグロオオイエバエMuscina angustifrons (Loew)幼虫の雑食性と捕食性 衛生動物 2014 年 65 巻 4 号 p. 195-199 赤石 大輔, 中村 浩二
ウミユスリカさんが好きそうなネタですね.
ウミさんは全く出て来なくなりましたが,元気にしてますかね. 赤石・中村の謝辞にウミさん載ってますね. |
先月20日の投稿で、「蘭越の昆虫 ハエ篇」ご覧いただきたい旨お知らせしましたが、このほどようやく出来上がりましたので、連絡いたします。
多くの誤りの指摘と同定の根拠を詳細にご説明いただきありがとうございました。ご教示いただいた点について図鑑に反映させたつもりではありますが、何分にもハエ目について全くの素人であり、誤りや不十分な点が多々残っていると思います。ご容赦ください。 あとがきで謝辞を述べましたが、掲示板に登録されたお名前をそのまま使用しました。お名前のご紹介を含め不都合な点がございましたら、お知らせください。そのほか気づいた点があればご指摘ください。 なお図鑑の名称は「蘭越の昆虫 ハナアブ アブ ハエ篇」に変更しました。 メールアドレスを公開していますので、お返事はそこにお願いします。お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。
大事なことを落としてしまいました。図鑑はメールを頂いた際に送付させていただきます。よろしくお願いします。
|
大表章二 様.
こちらは,ヤドリバエ科と思われます.
茨城@市毛様
同定いただきありがとうございます。 写真だけでは科の区別も難しいのですね。たいへん、申し訳ありません。
画像の種は、複眼に毛が生えていることや体型から、恐らくEryciini族か、カイコノウジバエ族(Goniini)の種です。なおこの両族はヤドリバエの中で最も分類が難しいものです。私の見立てでは画像の種は前額帯が赤く見えるので、恐らくカイコノウジバエ族(Goniini)のCyzenis属かその近縁属かと思います。
小須田貴延様
細かな特徴から、同定いただきありがとうございました。素人にはなかなか難しいハエ目ですが、少しでも理解を深めていければと思っています。返信が大変遅れ、失礼しました。 |
愛媛大学に収蔵されている双翅目のタイプ標本の画像を順次、figshare にて、アップロードしていこうと思っています。今年中に全種の写真を用意する予定です。
あげた写真はのちに撮り直したり、フォーマットを合わせていくつもりです(試行錯誤中)。サイト内では過去のバージョンも見ることができます。参考までにリンクは Xylota hisamatsui です。ほかもいくつか、全形図 (lateral と dorsal) とラベルをあげております。 改善点等、ご意見いただけると嬉しいです。私のメアドを公開しておきます。
Kuroda@愛媛さま
すばらしい計画ですね!大変期待をしてしまいます。 松山まで出かけなくてもType画像が見られるようになるなんて! 応援してますよ、がんばってね!
たけうち様:
どうもです。撮影してほしい形質をリクエストしていただければ、要望にはある程度応じたいと思います。 なお、こんなものも共有しています。キアブの同定に有用かと思います。順次、ホソムシヒキでもこういった画像を共有していきたいです。 https://doi.org/10.6084/m9.figshare.10059629.v1 リンクは Nagatomi & Saigusa (1968) の頭部の図版を意識していますが、あの図版と比べてみると絵の緻密さ、正確さ、描いた人がいかに標本をよく観察していたかが、認識できると思います。
愛大のハエの模式標本について、次の論文を出版しました: Kuroda, K. (2020) Dipterous Species Described by the late Dr Mutsuo Miyatake. Japanese Journal of Systematic Entomology, 26: 15-18.
下のリンクから pdf がダウンロードできます。 https://www.researchgate.net/publication/342698685_Dipterous_Species_Described_by_the_late_Dr_Mutsuo_Miyatake 今後も愛大の模式標本や voucher specimens を談話会の皆様を含め、多くの人が活用できるようにしていきたいと思います。 |
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