ハムシさん。画像のオドリバエはClinoceraシブキバエ属の1種です。この属の種は一般にTrichoclinoceraケミャクシブキバエ属の種より小型で、より一層緩慢な流れや細流、あなたが撮影されたような岩清水で生活しています。日本に少なくとも数種はいるのですが、未研究です。現在Trichoclinocera属の研究が終わって出版段階にきているので、その後本属の研究に移ることになっています。いずれもカナダのClinocerinae亜科の専門家であるSinclair博士との共同研究です。
昆虫と自然の2005年9号に「岩清水に棲む昆虫たち」の特集がありその中でもこの生息環境に特異的に生活する双翅類が紹介されています。 山地の細流には、多分あなたが撮影された種より大型の種や同様に大型で翅に多くの短条紋を表わす種などがいます。 Clinocera属とKowarziaマツゲシブキバエ属の間では、後者が顔面の眼縁に繊細な刺毛を生じることが検索の特徴になっていますが、日本産の有毛の種は交尾器の構造から判断するとヨーロッパの真のKowarziaとは異なり、Clinoceraのようです。 岩清水性の種はほぼ年間を通じて現れ、岩清水が氷結していても部分的には活動するものもあります。
アノニモミイア様.
コメントありがとうございます.Clinoceraの1種とのことで,今後の研究に使ってもらえるよう標本を蓄積しておきたいと思います. 昆虫と自然の特集号も読んでみます. ありがとうございました. |
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