オオガガンボダマシTrichocera regelationisは全北区に広く分布するもので日本でも普通に見られます。r-m横脈に斑紋は本種の特徴の一つなのですが、日本に分布するガガンボダマシではsakaguchiiやhiemalisなどにも同じ場所に様々な程度の斑紋が現れることがあります。さらに、よく調べると、これらの種を含め最低でも6種にこのような斑紋が見られます。
オオガガンボダマシは全身黒褐色の体、雄のgonostylusの基部に小さな突出があること、左右のgonocoxiteが腹側で伸張したventral gonocoxal bridgeに光沢があること、雌の産卵管の形状などによって他と区別できます。
写真のガガンボダマシを見ますと、雌のようですが、腹部の先端が黄褐色で腹部の各節の前半が明るく後半が暗い縞模様になっていますので、オオガガンボダマシではなく、九州、四国、本州(関東あたりまで)に分布する未記載種(私の帳面ではsp.9としているもの)だろうと思われます。
達磨様、オオガガンボダマシの詳しい形態を教えていただきありがとうございます。
また、未記載種についての情報もありがとうございます。