キモグリバエ科は、日本では上宮健吉博士によって詳細に研究され、その結果は1983年にワシントン昆虫学会の紀要に発表されています。しかし、英文である上に全形図などもほとんどないので、気軽に同定に使える文献ではありませんでした。
全形図も含めた和文の検索解説が是非欲しいものと思っていましたら、昨年同博士が久留米昆蟲研究會の会誌KORASANA,No.83に「キモグリバエ科の属の検索表絵図解説(その1)」を発表されました。本号ではケブカキモグリバエ亜科Siphonellopsinaeとナガミャクキモグリバエ亜科Oscinellinaeが扱われており、次号でその2としてキモグリバエ亜科Chloropinaeが出版される予定です。 本号ではキモグリバエ科の形態の一般解説と、両亜科の属の検索表、主要属の全形図や検索に必要な形質についての写真が含まれています。 キモグリバエ科の同定に苦労されている方々には朗報になりますので、紹介しておきました。学会誌ですし、第3者が勝手にpdfを作って学会の許可なく頒布することはできませんが、上宮博士が個人的にpdfを作成されて、必要な方にお送りいただけることを期待しています。また、個人的に同博士に依頼すれば、あるいは別刷などをお送りいただけるかもしれません。 |
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