56343731
一寸のハエにも五分の大和魂・改
[
トップに戻る
] [
通常表示
] [
アルバム
] [
留意事項
] [
ワード検索
] [
過去ログ
] [
旧過去ログ
] [
管理用
]
1: 興味深い有弁類 (4)
/
2: ニセジョウザンケイ? (1)
/
3: アシマダラブユ亜属? (2)
/
4: 4枚翅のハエ? (4)
/
5: ヤドリバエの仲間だと思うのですが (2)
/
6: ガガンボ類の幼虫でしょうか? (6)
/
7: トゲヒメヒラタアブでしょうか? (2)
/
8: 京都府で得られたショウジョウバエ (5)
/
9: 房総半島海浜のツルギアブ科(不明種?) (3)
/
10: 富士山のアブ (2)
/
11: クシツノアブ科について (2)
/
12: Eupachygaster tarsalisメス? (1)
/
13: ネグロクサアブ?の抜け殻 (7)
/
14: ミズアブ科?不明種について (5)
/
15: ハナアブ科不明種 (3)
/
16: Choerades amurensisでしょうか? (6)
/
17: Tabanus属? (2)
/
18: 無題 (2)
/
19: 無題 (3)
/
20: ヤドリバエの不明種につきまして (2)
/
[ 指定コメント (No.8838) の関連スレッドを表示しています。 ]
明るい色のクロバエ科その2
投稿者:
大宮
投稿日:2014/04/03(Thu) 23:39:43
No.8801
引用
総会前にご覧いただけるお時間があるといいのですが、ぎりぎりになってしまいました。
去年「明るい色のクロバエ科」のタイトルで投稿したハエの追加個体が採集できました。
はじめは予期せず1匹だけ違う所で採れました。
岐阜県海津市南濃町で、2013年11月29日、標高110[m]、体長9[mm]です。
日の当たる林道の落ち葉の上にいました。
そこで見たのは初めてで、今後同じようなポイントで現れなければ、山地であえてねらうのは大変だと思います。
ゲニタリアを引き出そうとしましたが、phallusが途中で折れてしまい失敗でした。
次に愛知県あま市の去年の採集場所で探しました。
シラカシの樹液に来るのを重点的に探し、12月から1月にかけて9匹採れました。
始めのうちだけ撮影しましたが、後は採集に徹しました。
しかしこれは雌雄ともにゲニタリアがなかなかきれいに引き出せず、触っていない無傷のものを2匹づつ残してあります。
2月以降にも追加個体が得られればまた挑戦しようと思ったのですが、見つかりませんでした。
去年の同じ時期は投稿した一匹を採集して飼育していただけで、他に現れても撮影しただけでした。
惜しいことをしましたが、始めのうちはそんなものでした。
春に気温が上がって他のハエの種類も個体数も増えてきても、これは見なくなりました。
もっと暖かい時期は他にいろいろ行きたい所があるので、冬場のように頻繁に訪れるわけではないのですが、
それにしても他の季節に見たことはありません。
Re: 明るい色のクロバエ科その2
投稿者:
大宮
投稿日:2014/04/03(Thu) 23:40:30
No.8802
引用
検索がうまくできません。
Kurahashi(1964)では、
1 基幹脈の上側には刺毛がない
次は7ですが、前胸側板が裸か、とても細い黒い毛がるかという事ですが、実際には黄色っぽい毛があるので想定外です。
毛がある方で進むと、
8 鱗弁に黒い毛がある
全面にはないですがあると思います。
12 小盾板の強い縁剛毛は3対
次は15ですが、体が暗色でもメタリックでもなく選べません。
小盾板の剛毛をどこまで入れるか迷ったとして、4対以上にすると、
13で、線前翅内剛毛があり、生殖背板に突起がないCalliphoraになるので違います。
Re: 明るい色のクロバエ科その2
投稿者:
大宮
投稿日:2014/04/03(Thu) 23:41:22
No.8803
引用
Fauna Japonicaでは、
1 径脈基幹の後ろに刺毛がない
2 前胸側板に毛がある
ここでは色は書いてありません
3 鱗弁上肋部は裸か細毛のみ
毛のグループと言えるほどはなく、数本だけです。
4 下部鱗弁の背面には毛がある
次は5ですが、体は茶色で灰色の粉に被われるというふうに当てはめてみても、Polleniopsisになります。
これはそれらしいのを持っているので違うと思います。
中国蝿類では、
1 基幹径脈および翅下瘤は裸、後背中剛毛は3-4本
次は2ですが、前半で後気門の何かの毛の集まりを聞いてきます。
前後に分かれてかぶさっている膜みたいなものかと予想しますがパスです。
後半は後小盾板は突出していません。
4 前胸側板中央凹陥は毛を具える
5 鱗弁上肋部は少なくとも後の毛の集まりはない
8でストップです。鱗弁上肋部の前の毛の集まりはないのですが、
前胸腹板は裸ではなく、下側背板は直立の長毛はなく、下鱗弁の上面は裸ではありません。
きちんとたどり着かないようです。
他に検索表は中国動物誌とか旧北区のマニュアルとかあるのですが、
総会前までに一度投稿しようと思い、解読と検討が間に合いませんでした。
Re: 明るい色のクロバエ科その2
投稿者:
大宮
投稿日:2014/04/03(Thu) 23:42:13
No.8804
引用
第5腹板の後縁は以前ご指摘くださったようにやはりまっすぐに近い形状です。
膜がかぶさったようなのが一緒に出てきて、phallusが見えるように少し切って押しのけてあります。
乳酸処理もしました。
後生殖片の片方が破損していますが、だいたいこんな感じです。
Re: 明るい色のクロバエ科その2
投稿者:
大宮
投稿日:2014/04/03(Thu) 23:43:06
No.8805
引用
メスの産卵器は背板や腹板がはっきりしません。
始めに先端をつまむのに苦労しました。
最近になって針で突いてひっかける方が楽だと思うようになりました。
これはかなり貧弱な感じで、いったんつまんだ先端を引っ張り続けるとちぎれるかもしれないと思い、
もっと根元のほうにピンセットをつまみかえて引っ張ると、先端が中に引っ込んでいきました。
そのままになった標本がいくつかあります。
今のところこのような状態です。
総会に持って行こうと思いますので、もし興味を持って下さった方がいらっしゃいましたら、
時間があればどういうものか見てやってくださいませ。
Re: 明るい色のクロバエ科その2
投稿者:
大宮
投稿日:2014/04/06(Sun) 22:00:16
No.8806
引用
昨日はみなさま標本を見て下さりありがとうございました。
また、激励も下さり、一層頑張ろうと思いました。
この標本については倉橋先生に手紙を書こうと思います。
進展があったらまたご報告します。
Re: 明るい色のクロバエ科その2
投稿者:
大宮
投稿日:2014/05/10(Sat) 00:22:00
No.8838
引用
種名がわかりましたのでご報告します。
倉橋先生に同定ラベルを付けていただけました。
Tricycleopsis paradoxa Villeneuve, 1927
タイワンニセコクロバエでした。
数が少ない種類なのだそうです。
「はなあぶ」に投稿しようと思います。
お世話になっております皆様、ありがとうございました。
メスの写真を貼ります。
樹液が出ているシラカシから逃げて、隣のイチイガシにとまりました。
愛知県あま市、2013年12月17日。
Re: 明るい色のクロバエ科その2
投稿者:
さんご
投稿日:2014/05/12(Mon) 07:47:15
No.8844
引用
大宮 様
おはようございます.総会ではお世話になりました.謎のクロバエはTricycleopsis paradoxaだったのですね.実物を見させていただいてよかったです.
鮮明な交尾器の写真と生態写真はとても貴重と思います.投稿いただいて感謝感謝です.
生態の情報も大変ありがたいです.樹液に来るんですね.地元でも探してみます.
今後もどしどし画像を投稿してくださいね.期待しています.よろしくお願いします.
Re: 明るい色のクロバエ科その2
投稿者:
大宮
投稿日:2014/05/12(Mon) 22:40:08
No.8846
引用
さんご 様
こちらこそお世話になりました。
見ていただいてありがとうございました。
追加個体が採集できたら、まずは”インタクト”のものを倉橋先生にお送りすることになっています。
もしもご要望がありましたら、うまくいけばそのまた次のシーズンに採集できれば、標本を差し上げることができるかもしれません。
少し気の長い話ですが、しばらくお待ちください。
処理
修正
削除
記事No
暗証キー
-
Joyful Note
-
-
Antispam Version
-