追加の画像です。
画像のハエは言うまでもなくノミバエ科Phoridaeの1種です。この科の属などの検索には頭部、胸部、脚などの剛毛分布状態などの形質を精査する必要があります。そのためにこの科の専門家でない限り、今回の画像だけでは属の同定もまず不可能です。
ただし、日本のノミバエ科に精通している研究者では外観の画像だけであるいは属などの同定が可能かもしれません。現在、この科の日本のアクティブな分類学者は1名だけです。
アノニモミイア様
コメントありがとうございました。
ノミバエ科の分類の難しさがよくわかりました。
日本の研究者の現状まで教えていただき、感謝申し上げます。
今後ともご指導よろしくお願いいたします。 HM
写真のノミバエは、顔面のsupra-anttenal bristleが下向きならば(写真ではよくわかりません)、全体的な印象からMegaseliaだと思われます。Megaseliaは莫大な種類を擁する属で、ヨーロッパの双翅目の中でも最も分類の遅れたグループです。イギリスのDisney博士ががんばって、ヨーロッパはかなりまとまったかと思っていたところ、スウェーデンで未記載種がまとまってでてきてしまいました。山で無目的にスウィーピングをして採れるのはほとんどMegaseliaです。ただし、種類はたくさん採れます。日本のMegaseliaで種まで落とせるのは衛生害虫になっているもの、キノコ食のもの等ほんの少数です。和文でおおまかにノミバエの分類の要点について知ることができるのは以下の文献です。ネット上で無料でダウンロードできる筈です。
金子ら(1961)日本産ノミバエ科に関する研究 衛生動物 12巻4号、238-247.
Hypocera様
たいへん貴重なコメントをいただきながら気がつくのが遅れ、たいへん失礼いたしました。
懇切丁寧なご指導に心から感謝申し上げます。
文献を読み勉強したいと思います。
今後ともご指導よろしくお願いいたします。 HM