こんにちは、こちらには初めて投稿させていただきます。
2013年8月4日に東京都板橋区で採集したツリアブです。コナラの多い雑木林の林縁で見つかり、コナラの葉上に止まっていたり、コウヤツリアブやクロバネツリアブ同様に人の周りを飛ぶこともありました。細身な体で、体長は約6mmと小型です。翅の模様からAnthrax属と思われたので、こちらの「みんなで作る双翅目図鑑」のリストにあるAnthrax属5種を片っ端から調べてみましたが、どうやら皆、体形からして異なるようでした。そこで、海外のBugGide.NetからAnthrax属を探したところ、Anthrax argyropygusという種類がよく似ていました。しかし、体形は似ているものの、翅の黒色部がr5室のr-m付近までクリアであることや、M1脈とR5脈が翅縁近くで並行的であることから別種だと思われました。また"ツリアブの一種"で検索すると、本種と同じ種と思われるツリアブが見つかりました。 こちらのリストに載っていない種となると、Anthrax属の未記載種と考えて宜しいのでしょうか。種名が判ると嬉しいです。 宜しくお願いいたします。 画像1:全体
板橋のK様
写真のツリアブは,ヤマシロツリアブBrachyanax yamashiroensisだと思います. ネット上の写真では,翅端に斑紋を欠く写真が多いですが,松村松年のタイプ標本はこのように翅端まで黒紋が伸びています.
茨城@市毛様
素早いご回答ありがとうございました。 Anthrax属と思い込んでいたために見つからなかったようです。九大目録を見ると、どうやら以前はAnthrax属に所属されていたようですね。 翅の紋についても多少の変異があること、理解いたしました。 また、分からない双翅類がいれば質問に来るかもしれません。そのときは宜しくお願いいたします。
こんにちはです。『Genitalia of the Japanese Species of Anthrax and Brachyanax (Diptera,Bombyliidae)』
というのに♂♀の翅が載ってまして、この翅は♂の翅みたいですね。
まあ様.
フォローありがとうございます. Evenhuis(1981)だけ見て回答していました.Liu et al.(1995)に雌雄の翅が載っていました. 本種の学名についても,Brachyanax aterrimus (Doleschall)と変わっていたのを忘れていました.
蛇足かもしれませんが、ヤマシロツリアブの産卵行動を観察したことがあるので、紹介させてください。
http://hanmmer.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/12008824_1eab.html リンク先のブログではツリアブの1種としていますが、メールでヤマシロツリアブと教えていただいています。動画を見ていただくと産卵の様子がわかると思います。 |
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