皆様こんばんは。またお世話になります。
巣穴に獲物を搬入するジガバチ♀が、この小さな寄生ハエに相当しつこくつきまとわれていました。 8月上旬@山形県南部の山地(標高〜600m) 写真鑑定は難しいとは思いますが、せめて科だけでも教えてくださると幸いです。 背中の縦縞がよく見えないのですけど、ニクバエ科なのでしょうか? 唯一私の知ってるドロバチヤドリニクバエとは素人目にも違う気がします。
顔。
連貼り失礼しました。 ブログの記事には追加の写真(別アングル)も載せてあります。 http://sigma-nature-vlog.blogspot.jp/2012/11/3.html よろしくお願いします。
しぐま様.
恐らく,ドロバチヤドリニクバエと同じニクバエ科のヤドリニクバエ亜科の1種だと思います.Fauna of Indiaを見ると,この仲間は交尾器の他に腹部斑紋にも種の特徴が出るようなので,専門家が見ると種まで解るのではないかと思います. また,額が広いのも特徴的に見え,Kurahashi(1970)に図示されたSphenometopa matsumurai シロオビギンガクヤドリニクバエの♀の頭部と酷似しているように見えます.
しぐま様
茨城@市毛様 こんばんは 私もSphenometopa matsumurai に1票入れたいと思います. 本種の♀は見たことがないのですが,♂はこれとよく似た腹部の斑紋をしています.ただし♂は腹部の白の部分がもっと純白な感じですが. ぜひ交尾ペアを採集していただいて,♂の画像を再び投稿してください.たしか本種のホストは未知ではなかったでしょうか(知らないのは私だけ?).もし本種と特定できれば大変貴重な記録ではないかと思います. ♀が歩いてハチを追尾するのですね.何かかわいい感じですね.アナバチヤドリニクバエやシリグロヤドリニクバエの場合は飛行して追尾します.とても面白いものを見させていただきました.どうもありがとうございます.
茨城@市毛さん、さんごさん
ご指導ありがとうございました。 色々と勉強になりました。 まさか種名までたちどころに判明してしまうとは予想だにしませんでした。感謝感激。 分類屋さんは「Fauna of India」なんていう文献まで手を広げて勉強なさってるんですねー。びっくり! >ぜひ交尾ペアを採集していただいて,♂の画像を再び投稿してください.たしか本種のホストは未知ではなかったでしょうか.大変貴重な記録ではないかと思います. 分かりました。気を付けて探してみることにします。 来季はジガバチの巣穴を暴いて貯食物を採集し、蜂の子を飼育してみる計画です。 もしかしたら寄生ハエの成虫も♂♀得られるかもしれません。 私にとってはこっちの方が早道のような気がします。 ホスト追尾法が種によって違うという話も興味深いですね。 ジガバチの同定だけ未だ出来ていないのが悩みの種です。 サトジガバチまたはヤマジガバチだと思うのですけど、自分では形態的に見分けられないでいます。
こんばんは。
二点、追加報告がございます。 ジガバチの正体が判明しました。 蜂屋のヒゲおやじさんに写真鑑定してもらい、ヤマジガバチだろうとご教示頂きました。 シロオビギンガクヤドリニクバエが寄生するホストにオオシロフクモバチも加わりました。 全く同じ裸地で数日後にオオシロフクモバチ♀の営巣を観察していると、 獲物のクモを貯食した直後に寄生ハエが現れ、隙を見て巣穴に幼虫を産仔しました。 (興味のある方はお手数ですが下記の拙ブログから動画をご覧下さい。) http://sigma-nature-vlog.blogspot.jp/2012/11/blog-post_21.html 寄生蝿は採集できませんでしたが、巣の横で待ち構えているところを写真に撮りました。 これもやはりシロオビギンガクヤドリニクバエ♀のようです。 という訳で、寄主のリストにオオシロフクモバチも加わりました。
しぐま様
おはようございます. これもすごい映像ですね.ホストは限定されないのですね. 一点,前回のコメントで説明不十分なことがありましたので追記します. 写真の個体は,頭部が茨城@市毛さんのご指摘のとおり,Kurahashiのレビジョンのシロオビギンガクの♀にドンピシャで,私の持っている同種の♂にも斑紋が酷似していますが,市毛さんがご指摘のように,♀から種の判定まで持ち込むのは専門家でないと厳しいです. 日本には同属は1種のみとされていますが,ときどき本邦から記録がなかった種がみつかったりしますので,現時点でシロオビギンガクとは言い切れないです.産仔の場面に遭遇しても,その時点で種がなかなか確定できないのが,このグループの生態を研究する上でブレーキになっています. 「おそらく」シロオビギンガク♀だろう,という程度と認識していただけたらと思います. ぜひ♂をゲットしていただいて,その映像(交尾器を含め)をご投稿くださることを願っています.
おはようございます。
さんごさん、コメントありがとうございました。 了解しました。 もし誰かにつっこまれたら、そのようにお伝えします。 ヤドリニクバエの世界はやはり奥が深く、強烈に難しいのですねー。 もし私の観察が正しければシロオビギンガクヤドリニクバエ幼虫(蛆虫)が食べて育つ餌は鱗翅目の幼虫(ジガバチの貯食物)でもクモ(クモバチの貯食物)でも選り好みしないということになります。 そこまでの広食性はあり得るのかな?と少々疑問(心配)になりました。 ヤマジガバチとオオシロフクモバチの営巣習性(掘坑性)がたまたま似ているので産仔できましたけど、結局獲物が口に合わなくて成虫まで育たないかもしれませんね。 そうなってくるとやっぱり、カリバチの巣を暴いて貯食物を採集し、飼育下で寄生ハエ成虫を得るのが一番確実のような気がします。 とにかく小さなハエなので、交尾中のペアを見つけて採集するというのは不慣れな私には至難の技だと思います。 あまり当てになさらず、気長にお待ち下さい。
しぐま様
ご返信ありがとうございます. 投稿していただいた映像があまりに鮮烈だったので,ハエマニアである私は思わず興奮してコメントした次第です.心理的にご負担をおかけしてしまったようで申し訳ないです. シロオビギンガクニクバエは,かつては普通種だったようですが,ほとんどの記録が1960年代のもので,近年の記録が非常に少なく,希少種になっているもののようです.ずっと本種のホストについてあれこれ考えていましたので,感動している次第です.本種は私の地元では非常にまれで,産仔を観察するのはほとんど不可能です. そのようなわけで,♂がゲットできれば重要な生態上の発見ととなると思い,勝手に興奮して書き込みをしました.♂なら専門家に同定していただいた比較標本をもっていますので,正しい同定に近づきやすいし,交尾ペアであれば確実性が増すからです. ♂の交尾器の確認ができればベストなのですが,本種は小型なうえ,このグループは交尾器が軟弱で,引き出すのがやや難しいです. 交尾ペアも,採れれば最高という意味で,必要ということではありません. あくま個人的希望として「もしよろしければお願いします」という気持ちで書き込みしていますので,お気軽にお考えいただけたらと思います(内心はメチャクチャ期待しています). ぜひ本種の生態を解明してください.どうぞよろしくお願いします.
さんご様
お気遣いありがとうございます。 (逆に気を使わせてしまって恐縮です) 問題の背景を解説して頂けると、なかなかやりがいのあるミッションのようですね。 今後ともご指導よろしくお願いします。 |
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