タマバエ科であることは間違いないのですが、重要な形質である付節の基部の状態が写真ではやや不明瞭です。しかし、3枚目の写真の左後脚の付節基部をよく見ると、付節幅の3倍くらいの部分でくびれないし色調の差が生じているように見えます。おそらくこの部分が第1付小節と第2付小節の分節部と思われます。そうであれば、写真の種は日本産タマバエ科の3亜科のうちのLestremiinaeではありません。残りはPorricondylinaeとCecidomyiinaeです。翅脈の状態から判断するとPorricondylinaeでしょうが、属までは画像だけでは判断できません。
タマバエ科の多くは触角鞭節の各小節がこのように変形して、多様な形状の刺毛を生じます。写真の種のように、各小節の基半部が太く、先が細く円筒状になる傾向は、クロキノコバエ科SciaridaeのZygoneura属などでも起こりますので、この特徴だけでタマバエ科と判断するのは早計ですが、多くはこの特徴でタマバエと推定して間違いないでしょう。
アノニモミイアさん
お忙しい中、大変ありがとうございます。 これを見たのは例の洞窟です。紛れ込んできたのでしょうね。 それにしても面白い触角をしていますね。撮影時は「あ、触角が長い」ぐらいにしか見えませんでしたが、PCで拡大して初めてこのような形状であることがわかりました。 |
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