位置の関係で真横からは撮れませんでした。
真ん前からも撮れませんでした。
アシナガバエ科のArgyra属かその近縁属のメスです。
三枝先生
早速の御回答有難う御座います。
環縫群と決めつけていたので、アシナガバエ科とは思いもよりませんでした。脚も長くないし・・・。何処にも行き場がない時は、やはり前提を疑わなくてはいけないことを忘れていました。良い勉強になりました。
変な顔をしていると思っていたのですが、Diptera.infoを見るとHydrophorinaeのAphrosylus属の虫がよく似た構造の口器を持っていました。アシナガバエにはこんな顔の虫が居るのですね。
アシナガバエ科は,顔面を縦に三分する額嚢線を欠く,第1基室が極めて短い,第2基室と中室の境界が極めて不明瞭ないし欠如,中室からの翅脈は2本(前方の脈はSciapodinaeで2分することあり)などで識別できます。もちろん翅の前縁脈は完全で,切れ目はありません。体色も概して金属光沢に富んでいますが,黒色やConchopusのような特殊なpollinosityで被われるものもあります。多くは小腮鬚が口吻に平板(瓦)状に密着しています(Diostracusの多くの♂のように遊離しているものもある)。
脚はSciapodinaeの多くの種のようには必ずしも長いとは限りません。
アノニモミィア様
写真だけから判断する場合、翅の基部近くが良く見えないのが何と言っても致命的です。今回の経験で、翅端に近い方の翅脈が一見無弁類の様に見える場合はアシナガバエ科も疑う必要があることが分かりました。
北隆館の大圖鑑は、双翅目の場合、どうも解説ばかり読んで図版を殆ど見ないことが屡々です。今回も、後になってから図版をよく見たら、アシナガバエ科の多くは写真の虫の様な顔をしていることに気が付きました。我ながら随分酷い話です。口器にある平板状の構造は小腮鬚の変形とは知りませんでした。今後は、この手の顔を見たらアシナガバエ科を疑ってみます。
御解説有り難う御座いました。