口の針の部分です
ヤドリバエ科には全くの素人ですが、写真の種はこれまでも幾度かこの掲示板に登場したヤドリバエ科のクチナガハリバエProsena siberita (Fabricius)ではないでしょうか。クチナガハリバエは林間の樹木の1.5-2mほどの場所に頭部を下にして静止しているのがしばしば観察されます。
この掲示板に出た本種の投稿は一部のは画像が消えてしまっていますが、多分画像が残っているのもあるのではないでしょうか。この名称で検索して比較してみたらいかがでしょうか。
本種はコガネムシ科(ヒメコガネ、マメコガネなど)の幼虫に寄生するといわれています。幼虫が卵殻内で十分に成長した卵を雌が寄主のいる土壌に産卵し、産卵直後に孵化した1齢幼虫(ウジ)は寄主を求めて土壌中をすすんで、これに寄生するそうです。本種は日本産ですが、日本から北米に侵入したマメコガネ(米名Japanese beetle)の天敵として日本から移入され、同地で土着しています(Shima, H., 2006. A host-parasite catalog of Tachinide (Diptera) of Japanに基づく)。
追加:2007年7月10日のNo.3633に写真が出ていますし、同定結果もありますので、参照ください。
アノニモミイア様お世話になります。
複雑な生き方をするハエですね、それにマメコガネとのいきさつもマイナーなハエの活動も驚きと共に興味をそそられました。
今回再度こちらへうかがい、以前真っ白い大きな平均棍で投稿したぶんのお礼も中途半端のままだったことが判り恐縮したしだいですが、アノニモミイア様にもまた詳しく教えて頂きましてほんとうに有り難うございます。