次はウスグロヤリバエ Lonchoptera sapporensis
2008年4月6日 神戸市須磨区
後眼縁剛毛列の上部の毛の色が黒いこと(下半分は黄色)、腹端部の形状(複合尾角葉はV字型の深い切れ込みがあり、長さは上雄板とほぼ等長)などから本種と思われます。
未記載種がいるとの事で暫定的な検索表という前置きがありましたが、いずれも普通種なのであっていると思っています。
管理人さま、「みんなでハエ図鑑」によろしければドーゾ^^;
(識者の皆様、イヤこれは違う。ということがありましたら、ご指摘よろしくお願いします。)
Dixa logistylaの同定はその通りです.本種に酷似してやや小形,第1基室中央に明瞭な暗紋を持つ新種がいます.本種でもこの部分にやや暗い,しかし輪郭がかなり不明瞭な暗紋を持つ個体がありますが,雄では交尾器の生殖端節が長いことや付節の長刺毛で区別でき,雌では本種より尾角が遥かに長いので区別できます.本種の琉球列島の集団は雄交尾器にやや変化があり,また一般に小型です.
ヤリバエの同定もその通りです.酷似種は雄の尾角葉がずっと短いので簡単に区別できますが,雌は難物です.北海道から本州まで両種は同所的で,九州は本種のみです.
ヤリバエ属の検索表は大体いいのですが,2403のクモスケヤリバエの453ページ第2行目の”♂の中腿節・・・から後はグンバイヤリバエの記述がそのまま入っていて間違いです.同種が類似しているので,グンバイの記述を元に変更したのですが,この部分を何で気が付かなかったのか,そのまま残してしまいました(パソコン入力での落とし穴でした).本種の検索表での特徴と置き換えなければなりません.分布も九州がはいります.冷温帯林は暖温帯林,和名の語源は中付節ではなく後脛節です.読者には申し訳ない次第です.これらの間違いも夏までに他の訂正とともに一括して公表します.
三枝先生、わざわざの書き込みありがとうございます!
市販の図鑑のみの同定では何か不安がつきまとうもので、
このような場で質問できることは、非常にありがたいです。
図鑑の訂正情報もありがとうございます。
ご無理をなさらないように、これからもよろしくお願いいたします。