そろそろLeptopezaが出現する季節になったのですね.L. flaviantennalisはどうやらL. flavipesの変異の範囲にはいるようですので,最終的にはシノニムということになると思います.L. borealisは明らかに別種です.両種は以下で区別できます.
1.中型種.触角第3節は黄色.雄の前・中基節は黄色.雌の胸部は広く赤褐色ないし橙黄色,通常中胸背板に1対の大型楕円形の黒紋を持つ・・・・・・・・・・L.flavipes
小型種.触角第3節は黒褐色.雄の前・中基節は黒褐色(雌では黄色).雌の胸部は広く黒褐色. ・・・・L. borealis
(訂正しました.最後の学名が. boreali で s が抜けていましたので付け加えました). なお,L. flaviantennalisとL. flavipesの関係はThe Empidoidea (Diptera) of Fennoscandia and Denmark.IIの217ページでChvalaが述べています.また,脈相がLeptopezaに類似したOcydromia属は日本に少なくとも3種,また,北欧などにいる稀種のLeptodromiella属も複数種日本に分布していて,これはしばしばまとまって採集できます.主に森林の地表で生活していて,やや裸地気味の場所を掬うとこの時期採集可能です.翅の基部が細いこと,触角刺毛が淡色で太く,微細な毛を生じることなどで,中室からM2, M3+4の2本の脈しか出さない類似した脈相(Hybos, SynechesではM1とM3+4脈が残り,M2が消失)の前2属と異なります.後一つ未記載属で腹部の骨化がつよく,微細な点刻が刻まれたものも1種日本にいます.
アノニモミイア様
区別点のご教示に 深く感謝申し上げます。
L. flaviantennalisが、L. flavipesの変異とは、新たな情報です。大変勉強になります。
いろいろな種が採れると、ワクワクします。難しいですが、本当に 面白いです。
今後とも 宜しくお願い申し上げます。