88598285
一寸のハエにも五分の大和魂・改
[トップに戻る] [通常表示] [アルバム] [留意事項] [ワード検索] [過去ログ] [旧過去ログ] [管理用]
1: Dinera属でしょうか? (8) / 2: タケノコに来たハエです (1) / 3: Pachycerina decemlineata? (2) / 4: Pandivirilia? (3) / 5: タケノコにたくさん群がってきました (2) / 6: ヤドリバエ科Phytomyptera属? (23) / 7: 2025年4月26日 庭先で採集した双翅目 (10) / 8: 【兵庫県で採集】駅の灯りに飛んできたハエ (5) / 9: 父島のイエバエ (6) / 10: 沢沿いのハエ (3) / 11: 2025年3月31日採集したハナアブについてです (4) / 12: 2025年3月22日採集したもの (2) / 13: コクロコバエ Phyllomyza (3) / 14: 無題 (2) / 15: 何科のハエでしょうか? (10) / 16: トゲハネバエと思いきや (4) / 17: ハレギバエ (2) / 18: ハナレメイエバエ同定 (5) / 19: 雪の上にいたハエ (2) / 20: 不明なEpistrophe その2 (3) /


[ 指定コメント (No.2872) の関連スレッドを表示しています。 ]

無題 投稿者:アノニモミイア 投稿日:2006/12/24(Sun) 17:38 No.2872  引用 
バグリッチさんの同定の通りオドリバエ科のHemerodromia属の1種ですが,この時期に東京で活動しているというのは非常に意外でして,興味ある記録です.属としては正式に記録されていませんが,私の整理した標本についてみると日本には12種以上が棲息しています.多くは中胸の背板は一様に黒褐色かあるいは一様に黄色です.写真のように暗条を表す種はごく少数です.そのようなわけで,ちょっと珍しい種ですから,宜しかったら詳細な撮影場所を教えていただければ幸いです.
この属の種は幼虫が流れの淡水性で,小型の水生昆虫の幼虫などを捕食しています.成虫は流れの岸のイネ科などの草本の上に多く,やはり小型の双翅類などを前脚で捕獲して食べます.ですから,岸の草を掬うことで採集できます.体が細く,色が黄白色のものが多く,しかも捕虫網の中であまり活発に動かないので,良く眼を凝らさないと見逃します.
再び同じ場所に行かれるのでしたら是非上記の方法で採集してみてください.
なお,この属より一般に大型で,翅に中室があるChelifera属もほぼ同じ生態ですが,個体数も種数もHemerodromiaより少ないです.また,これら2属と同じように前脚が鎌形の捕獲脚に変形したオドリバエに,Chelipoda属,Phyllodromia属があり,両属あわせて日本に10種足らず棲息しています.これらは,腹部がHemerodromiaのように,長くなく,触角刺毛がかなり長く,また翅にR4脈がありません.これらの属は,幼虫が水生ではないようで,流れの近くより,山道や山腹の草むらを低く掬うと採集できます.

Hemerodromia属の1種 投稿者: 投稿日:2006/12/24(Sun) 23:07 No.2874  引用 
アノニモミイア様
詳細な解説ありがとうございました。撮影した場所は、八王子市の長池公園という場所で、下記のURLにアクセスマップなども掲載されています。
http://www.pompoco.or.jp/nagaike/index.htm
公園の中の撮影した場所は下記にマークした場所です。
http://biodb.i.hosei.ac.jp/nagaike/FMPro?-DB=NagPhoto.fp5&-Lay=page&-Format=photopage.html&-Max=1&NagP=NagP03605&-Find
撮影した場所は水際から10mほど離れたシラカシの葉の裏側で、アノニモミイアさんの解説にあるように、動きは緩慢でストロボを20回近く焚いても、同じ葉に止まったままで飛び立つことはありませんでした。
というわけで、撮影した個体は今、止まっていたカシの葉ごとフィルムケースに収まり手元にあります。メールでご連絡いただければ、アノニモミイアさんに送付させていただきます。

処理 記事No 暗証キー

- Joyful Note -
- Antispam Version -