鮮明な生態写真ですね。標本も含めて♂の前腿節の基半部腹面に多くの強い刺毛を生じていることと、交尾器の形状、翅がややくすんでいることからTrichoclinocera fuscipennis Saigusa, 1965
ハイイロケミャクシブキバエ(灰色毛脈飛沫蠅)だろうと思います。渓流の湿った岩の上で生活して、その場所にいる双翅目などの幼虫を食べています。
三枝先生ありがとうございます.昨年の昆虫学会でシブキバエの講演を聴いてぜひ野外でみつけてみたいと思っていたところでした.さっそく出会うことができて嬉しく思います.ほかの種も探して見ます.
ハムシさん。シブキバエはやはりハイイロケミャクシブキバエTrichoclinocera fuscipennis Saigusaでした。本種は小楯板背面に短い刺毛を欠き(通常の縁の剛毛に加えて)、後脛節基部の背面に1対の剛毛を欠き、前腿節の後腹面に黒色の剛毛を列生するのが特徴です。他にも本属は数種日本に生息していますが、本種は上記の形質で区別できます。これらの特徴は今回の生態写真に写っています。
本種は西日本の渓流で春早くから活動します。本属の食性や配偶行動はほとんどわかっていません。幼虫は恐らく水生で、渓流の石の表面でブユやユスリカなどの幼虫を捕食していると思います。成虫も活動している石面で同様の餌を捕食しているのでしょう。 Megacyttarusの標本と共にお送りいただいた標本の一部を同定して返送致します。
Rhamphomyia,Trichoclinoceraを確認いただき,ありがとうございました.
Trichoclinocera fuscipennisがたくさんいた岩の表面に幼虫がいないか,今後注意して探してみます. 季節が変わるとほかの種にも出会えると思いますので,今から楽しみにしています.引き続き,ご指導をよろしくお願いいたします. |
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