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一寸のハエにも五分の大和魂・改
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Phasia cf. albopunctata 投稿者: 投稿日:2015/03/13(Fri) 23:30:01 No.9243  引用 
採集場所は岐阜県海津市南濃町,月見の森,標高100m.
採集日は2014年11月30日,体長9mmです.
曇りでも平年より気温が高い中,サザンカの花を見て周っていました.
その時に採集した別のハエについては次号のはなあぶ誌に投稿しましたが,
こちらは同じく訪花していたヤドリバエです.

僕は初めて採りましたが一見してPhasiaのようで,Mosch-WebやPalekeyで確かめました.
翅がきれいな種類では角度を水平にして標本にすることもあると思いますが,
今回マウントする時間ができるまで冷凍したところ,解凍時に翅が上向きになりました.
角度が違うと印象が変わりますが,ゲニタリアを横からも見るので,これはこれで様になっているのではないかと思います.


Re: Phasia cf. albopunctata 投稿者: 投稿日:2015/03/13(Fri) 23:30:49 No.9244  引用 
メスの腹端部ですが,死んだ後で自然にこの状態になりました.

以前に紹介された文献,Sun, X. and S.A. Marshall. 2003. を見てみました.
図が多いと検索表よりも先に絵合わせがしたくなります.
細くとがっているのは第7腹板と第8腹板だそうです.
掲載されている中では,231ページのPhasia albopunctata が似ていると思います.

オスの頭部の図よりも手元のメスの標本のほうが額幅がわずかに狭いので,あれっと思いましたが,
記述でも,オスの眼は単眼の幅ほど離れるのに対して,メスではほぼ接するそうで,普通の感覚とは逆なので面白いと思いました.

日本昆虫目録で他の属から移動してきたものについてはどんな特徴があるのか調べられていません.

近辺では個体数が少ない種だと思いますが,今度はオスを採ってみたいです.


Re: Phasia cf. albopunctata 投稿者: 投稿日:2015/03/14(Sat) 00:54:42 No.9245  引用 
疑問が残るのは,63ページの検索表の35番で腹端部について述べている所ですが,
「Ovipositor (segment VIII) much shorter than sternite VIII」
という記述がよく理解できないのです.

そこで分岐するP. grazynaeは図がないのですが,

その記述は簡潔で,見ると,albopunctataに類似し,違いは問題の腹端部の相対的な長さだとあります.
「and females differ in relative lengths of ovipositor and sternite VII.」

もしかしたら検索表は本来は,sterniteのVIIIとVIIを比べるはずだったのだろうかと思ってしまいます.

そうだとしたら手元の標本はsterniteVIIIが長いgrazynaeの可能性もあると思います.

Character Matrixも形質の内容が書かれていないと思うのでそれで比べることもできないです.

何か勘違いをしているかもしれませんが,よく分からないのでcf.にしてあります.

Re: Phasia cf. albopunctata 投稿者:茨城@市毛 投稿日:2015/03/15(Sun) 22:01:41 No.9246  引用 
大宮様.

恐らく,大宮さんの推測通りP. albopunctataと思われます.
原記載の付図を見ると,P. grazynaeのovipositorはsheathを超える位置で軽く波曲しています.また,顔も触角直下が窪んでいます.

couplet 35の検索についても,推測通りovipositor(segment VIII)とsheath(Sternite VII)の長さを比較しているようです.

Phasiaの尾端の用語は,Herting(1957)を読まないとはっきりしません.

Re: Phasia cf. albopunctata 投稿者: 投稿日:2015/03/15(Sun) 23:56:20 No.9247  引用 
茨城@市毛様

原記載を調べて下さりありがとうございます.
手元の標本との違いが分かりました.
cf.を外せそうです.
検索表の表記についても謎がひとつ解けました.

Herting(1957)はドイツ語の形態学の文献ですね.
ネット上で40ドルほどで購入できるようです.
現段階ではそういう文献があるという事は覚えておきたいと思います.

教えて下さりありがとうございました.

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