翅の模様と体色から判断するとミバエ科のクワヤマヒメハマダラミバエItosigo kuwayamai (Shiraki,1933)に一番よくあいます。
伊藤修四郎先生のミバエ科の総説から本種の図を貼っておきます。参考にしてください。
クワヤマヒメハマダラミバエは原公表(原記載)では北海道からですが、日本産昆虫総目録ではなぜか本州だけが分布地として示してあります。
徳島での撮影とのこと。四国の記録は私は知りません。
アノニモミイア 様
早速のレスありがとうございます。
解説図まで添付していただいて恐縮です。
投稿画像はミバエの一種で良かったんですね。
ご教示のとおり「クワヤマヒメハマダラミバエ」の名前で保存しておきます。
>本州だけが分布地
こういう記載があると戸惑ってしまいますが、今は本州と橋でつながっているので、
西日本に生息する種なら四国にいても不思議ではないですね。
どうもお世話になりました。
木佐浩之さま、アノニモミイアさま
こんにちわ。ほげと申します。
ミバエが好きなのですが、最近は仕事と子育て(4か月の息子がおります)が忙しく、採集はおろか、この掲示板を見るのも難しい状況です・・・。
久々に時間ができたので覗いてみたら、ミバエの写真が載っておりましたのでコメントさせていただきます。
このお写真のミバエですが、クワヤマヒメハマダラミバエItosigo kuwayamai ではないですね。
クワヤマヒメなら、小盾板の下(というか後面)にある「中背板」と呼ばれる場所が全体に黄色のはずですが、お写真のミバエでは当該箇所に黒斑があることが確認できます。
また、翅の先端側の山型斑紋の形状も、よく見るとクワヤマヒメとは少々異なります(お写真のミバエのほうが自然な山型)。
腹部の末端近くの背板側面に黒斑があるのも気になります(クワヤマヒメはまっ黄色だったような)。
お写真からでは確認できませんが、クワヤマヒメなら頭部の上額眼縁剛毛が1対しかないのも特徴のひとつです(アノニモミイアさんが載せてくださった頭部の図参照)。
・・・で、私の見解としては、末吉さん(森林総研)が記載されたモチノキハマダラミバエ Prochetostoma expandens
ではないかと思われます。
「モチノキハマダラミバエ」でググるといろいろ出てきますが、代表的なところを以下に載せておきます。
「モチノキの実を食うミバエ」
ttp://www.ffpri-kys.affrc.go.jp/kysmr/data/mr0099k1.htm
「モチノキハマダラミバエの産卵(改題)」
ttp://mushi-akashi.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/post-8fed.html
※URLの最初の「t」を省略しております。
以上、ご参考まで。
ほげ様:
モチノキハマダラミバエとのご指摘ありがとうございました。しかし、言い訳がましいのですが、写真の種がクワヤマヒメハマダラミバエであるとは言っていません。私が伊藤修四郎先生の総説だけで判断した結果、クワヤマに一番合っていると書き込んだ次第です。翅端の斑紋と腹部の黒紋には当初から違和感は持っていました。
私もオドリバエ科などよほど自信がないかぎり、本掲示板に写真で出ている双翅類について、確実な同定結果は述べていません。多くの場合は、今回のように「一番合っている」とか「可能性がある」などと、不確定な表現を使っているので、ご注意ください。いうまでもなく、双翅類の同定は標本を検査しなければ、確実なことは言えません。
モチノキハマダラミバエの記載者が最近はミバエの別刷を送ってこないので、こんな種を記載しているとは露知りませんでした。彼も最近はキノコバエ退治に忙しいので、送るのを忘れていたのでしょう。(あるいは送ってくれているのかも知れませんが、こちらのボケが進んで忘れているのかもしれません)
ほげ様
新たな情報ありがとうございます。
モチノキハマダラミバエを検索してみましたが、徳島が分布に入っているのでより可能性が高いですね。
私は趣味で昆虫画像を集めていて、ハエなどもたまに撮ったりしますが、
名前の分からない場合がほとんどです。
双翅目は未記載のものや和名のないものも結構いるようなので、
研究者が細部を検鏡しないと正確な同定はできないでしょうね。
皆様のレスに重ねて御礼申し上げます。