こちらが,体長約4.5mmとやや小ぶりで暗色な疑問種です.
翅の斑紋が網目状とは言い難く,HydromyaやTetenoceraへも行けるのですが,該当しそうな種がありません. 茨城の北浦近くの湿地で採集しました. 前方の上額眼縁剛毛の基部に斑紋を欠き,側顔に淡褐色の斑紋を具えます.
茨城@市毛様、見た目で探してみましたら、
http://www.diptera.info/forum/viewthread.php?thread_id=25902&pid=115158 に、同じではなさそうですが、近い感じに見えるハエが載ってました。それはPsacadina sp. とありましたが、見当違いだったらごめんなさいです。
まあ様,慧眼の恐れ入りました.
御指摘通り,旧北区の検索で引くと12. Subarla setae absentでPsacadina属になりますが,今一つ自信がありません. 同属はアムールまでは分布しているようです.
どちらの写真も鮮明でしたので、かなり比較できました。
結果もはずれてなくてよかったです。^^; 日本での分布域も広い感じなのでしょうか。 ぜひ会ってみたいです。
市毛様
こんにちは。 週初めからChinaへ行っていまして、先ほど帰ってきたところです。 画像の疑問種ですが、Pherbina mediterranea(または その近似の種)の可能性があると思います。 バタバタしておりますので、週末には 参考となる図などをアップしようと思います。 少々お待ちください。(市毛さんでしたら 既に持ってるかも?!)
茨城@市毛様、旧北区の検索表の『 Subarla setae absent』の”Subarla"の翻訳がどうしても見つからなくて前に進めません^^;それでPherbina属とPsacadina属の写真を集めて頭部の比較をしてみたのですが、Pherbina(左)は頭部中央から前面に伸びる溝が前の方で狭くなり、そこに黒いハの字の模様があります。Psacadina(右)は溝が前の方でも狭くならず並行で黒いハの字の模様がないです。これは集める事が出来た写真の範囲でのことなのですけど。。うーーんどうなのでしょうか?
*写真は自前の物が無いので、市毛様の写真の頭部を拝借して加工して作らせていただきました。
バグリッチ様.
ヤチバエの文献は,Sueyoshi(2001)と日本産水生昆虫 科・属・種への検索で充分だと思っていたので全く持っていません. 提示された図を見ると,ますますPherbina属ではなさそうです. まあ様. 私の打ち間違えです."Subalar"の剛毛の有無を問うcoupletでした.Fig.31に図示されてます. 額の中央の溝は,Mid frontal stripeのことですね. 改めて極東の昆虫の検索のヤチバエ科のPsacadina属のdiagnosiaを翻訳してみると, medial frontal stripeがPherbina属に比べ狭く,やや不鮮明となる.触角第2節が第3節より明らかに短い.触角刺毛は長い黒色毛を具える.prosternumは無毛.anepisternum(mesopleuron)は有毛で1剛毛を装う.anepimeron(pteropleura)は有毛.saubalar setaを欠く.後基節の後縁は有毛.♂後腿節の腹面剛毛は密. という記述全てに合致しますね. これは,末吉さんに送って確認してもらったほうが良いようです. バグリッチ様,まあ様,ありがとうございました.
バグリッチ様,まあ様.
ヤチバエの専門家である末吉昌宏博士に写真を送ったところ,2010年に北海道から記録したPsacadina kaszabiと同種と思われるとのことでした. なお,ヤチバエは2010年と2013年に追加のリストが出ているそうです.
市毛様
まあ様 こんにちは。 Psacadina kaszabiという種だったのですね。 勉強になります。 また、興味深い種がいましたら アップしてください。
茨城@市毛様、そしてバグリッチ様、
あーでもない、こうでもないと調べて楽しかったですね。 もう少し基本知識が欲しい今日この頃です。 |
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