またお世話になります。
採集地は愛知県あま市、採集日は2012年12月16日で、体長8[mm]です。 冬でもシラカシの大木に樹液が出ていて、なめにきていました。 12月にハエが採れるというのはうれしいことです。
どうやって調べるかですが、先日教えていただいた大学図書館にはまだ行っていません。
利用申請書を顔写真添付で出してその日にはまだ利用できないようですが、 利用証は毎年度更新しなければならず、3月末で期限が切れてしまいます。 4月になったら、天気の悪い日にでも行ってみようと思います。 しかしイエバエ科なら、実は「日本のイエバエ科」を持っています。 写真は、亜科の検索表でも、トゲアシイエバエ亜科の属の検索表でも出てくる、気門の剛毛です。
119ページのDichaetomyiaの検索表は、D. japonica ヤマトハナゲバエに行きつくのですが、
ネットで調べると、猫又様がブログに載せてみえたのを見つけ、まさにその通りなのです。 http://nao64s.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-b9aa.html 小盾板の側面と腹面に毛がないことは、Remarksを見ると、他の種との違いの一つになっているようです。 問題の小盾板背面の剛毛がないことについては、自分の標本でもやはりないのですが、 120ページの図でも描かれていないので、それでいいかとも思ってしまいますがよくないでしょうか。
展開すると見やすくなりました。
cerciの先端に針をかけて固定しましたが、自分としてはいつも開けるとは限りません。 先ほどの写真よりももっと丸く見えるのは角度のせいかもしれません。 図とは違い、先端はやはりとがっていません。
側面から見ると、126ページの図eと比べて、先端は曲がっていません。
逆にparamereのほうは図よりも尖っているように見えます。 aedeagusは先端が隠れてピントもだいぶ外れていますが、今回は文献に図示されていないのであてにしなくてもいいでしょうか。 他に本文を読んで自分の標本で問題なのは、複眼の疎らで微細な毛が見当たらないこと、 R4+5脈の腹面に2,3本の短い刺毛というのが見当たらないことです。 脈の分岐点も見たのですがないようです。 ヤマトハナゲバエにしては細部がつるんとしているということになります。 今後の参考のためにお尋ねしたいのは、もしかしたら日陰にいるグループなのかどうかという事です。 種名に確信が持てないでいて、他には採集していなくて尋ねるのもおかしなことですが、 Dichaetomyia属に見えるハエの写真を他の場所でいろいろな季節に撮影したことが何度かあります。 日陰だったり、夜間の灯火に来たり、日なたのようでも実際には葉のかげにいたりで、いつも撮りづらいような気がします。 習性として直射日光の当たる所にはあまり出てこないという可能性はあるのでしょうか。 よろしくお願いします。 (あまりたくさんはらない方がいいでしょうか)
大宮様.
手元のD. japonicaやD. bibaxと思われる個体も,皆様同様discal britslesはありません. しかし,付図に描かれているとおりなので,私も問題ないと思ってます. また,複眼の微毛は,約30ミクロンほどの長さで,5-7facet毎に疎らに生えてますが,細く淡色の為かなり見辛いです.バックを黒にして,複眼を斜めにみると見えると思います.
茨城@市毛様
お手持ちの標本を調べてくださり、ありがとうございました。 小盾板の剛毛について、自分では判断つきかねるところをご意見いただき、ありがとうございます。 複眼の微毛については、再度のぞいてみて、確認できました。思っていたよりももっと疎らでした。今度から気を付けて見るようにしたいと思います。 いくつかつまずいている所が解消でき、ありがとうございました。 |
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