市毛さん.日本にはまだまだ奇妙なツリアブが生息しているものですね.驚きました.
旧北区と新北区のマニュアル,Die FliegenのBombyliidae,旧北区のカタログなどを参照してみましたが,翅脈相から判断すると,よく似ているのはEcliminaeではないでしょうか. 旧北区のマニュアルでは,この亜科の特徴として顔面やgenaが鼻状に突出することが検索表のカプレットに出ていますが,Die Fliegenに出ているEclimus quedenfeldti (Engel, 1885)(現在はThevenemyia属)の頭部側面の図では,あなたの個体とほぼ同程度の顔面です.Thevenemyiaは北米にも数種分布しているので,もしこの属であれば日本にいても生物地理的には納得できるところです. ツリアブ科には全くの門外漢ですから,あるいは無知を曝け出したような書き込みになったかも知れませんが,ひとこと.
三枝豊平様.
Thevenemyia属の可能性があるとの御意見ありがとうございます.ネット上にはThevenemyia funestaという翅の紋以外はそっくりな種類の写真がありました. 現地で見た瞬間に珍品とは思いましたが,日本未記録の属だとは文献を調べるまで気づきませんでした.あまりにも異質なので,ツリアブ科で良いのかさえ迷いました. ズミの花で他の超珍品のハナアブを待ち伏せしている際に,ビロウドツリアブに混じって飛来した個体を採集したのですが,栃木県初記録程度と思い,雑に扱ってしまい体表の毛が脱落してしました.元は,ネット上にあるThevenemyia funestaのような全体に毛深かい種類だったと思います. ありがとうございました.
本種をThevenetimyia japonica Evenhuis & Ichige, 2017として新種記載しました
Evenhuis, N.L. & Ichige, K. 2017. A new species of Thevenetimyia Bigot from Japan (Diptera: Bombyliidae). Bishop Museum Occasional Papers. 122:1-6. 原記載は,こちらからダウンロード出来ます. http://hbs.bishopmuseum.org/pubs-online/bmop.html 三枝豊平様,皆様,大変お世話になりました. |
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